唇からナイフ もしくは余計なお世話

イヤなものは嫌。御迷惑と知りつつだいたい毎日、憎まれ口満載でやらせて貰います (ほぼ古本状態だったが気が変って少しずつ書き足すことにした/13年9月)

気味の悪い芝居 2


 今般のVOICE PROJECTなるもの。基本的にああいう感じの小奇麗な「群れ」が大嫌いなのである。振り返れば大地震やウイルス災害のときに湧いて出た『上を向いて歩こう』の歌い継ぎのような善良然とした「群れ」に抱いたと同質の嫌悪感がある。
 滝藤賢一が、――投票に行っている人がかっこいいと思います――と発言し、制作者もその言葉に惹かれたので締めにつかったというが流石に浅いな。
 投票に行きゃあいいってもんじゃないだろう。民主主義とはなんだ、選挙とはなんだという問いが一切ない不毛な3分数十秒。

気味の悪い芝居


VOICE PROJECT 投票はあなたの声(秋元才加 安藤玉恵 石橋静河 小栗旬 コムアイ 菅田将暉 Taka 滝藤賢一 仲野太賀 二階堂ふみ 橋本環奈 前野朋哉 ローラ 渡辺謙)』というものが評判らしいので見てみたが非常に気持ち悪かった。
 気鋭のシーエムディレクターが演出しているというが、成る程登場する役者の芝居がたいへん嘘くさく、文字通り下手なCMを見せられているようで拒否感が全身を襲った。
 第一こんな人らがいったいどうやって区役所や公民館へ投票に行くのか。寧ろその映像をYouTubeで見てみたい。
 訴えるべきは「わしらも投票しやすいネット選挙実現してくれ」ではないのか。なぜネット選挙が実現しないかを追求せん君らは善良な顔をした体制側の間抜けだ。
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立浪に期待する事


 過日、立浪かく宣う。――負けているのにベンチで笑っている選手がいるのが信じられない――と。こういう古風な精神論を俺は支持する。
 かかる風景今年のドラは日常茶飯事。このまえも最終回敵に満塁を赦しサヨナラ負け必至かという場面で、ベンチの木下と田島が他人事のように笑いながら何やら話しておった。マスク常用で見えんとでも思っておるのか、馬鹿者目。結果は無論サヨナラ負けだった。
 だいたいなあ、プレー中も雑談が多すぎるんだよ最近のプロヤキューは。
 打席に入れば審判や相手捕手に挨拶。ヒットで塁に出れば一塁手に会釈。笑顔で雑談。何だお前らと言いたい。それでよく闘えるなと。
 二三日前、連敗中の哀れな読売を見物してやろうとテレビをつけたら、ちょうどヤクルトの山田がタイムリーツーベースを打って二塁上に立ち、次の村上がフォアボールで投手交代。すると遊撃手坂本が山田に寄ってきて二人でへらへら笑っておる。ウォーミングアップ中の畠がその姿を見たか見ないかは知らんが次打者オスナは逆転の三点ホームランを打った。
 どうだという顔でベースをまわるオスナを坂本はムッとして見ていたが、坂本や、お前が悪いんだぞと言いたかった。
 この十年、プロヤキューは友達同士の親善試合の場と化している。昔は相手選手とは口もきかんかったもんだ。敵だから当然だろう。真っ当な乱闘などもう何年も拝んでおらん。淋しいもんだ。
 立浪に期待するのはそこだ。泣く子も、関西ヤクザも黙るPLガクエンの恐ろしさをとことん見せてもらいたい。
 敵への挨拶禁止、敵との会食禁止、ベンチでの私語禁止、無闇な笑顔禁止。野球が堅気の商売などという間違った考えはこの際捨ててもらおう。頼むぞ立浪。

鎌倉といえば


 最近大佛次郎邸が売りに出されていると聞いたがこれも鎌倉である。この奇怪な町では昔から高価なものからバッタ品までを扱う様々な「お喋り市場」が開催されておるわけだ。
 覚書しておくと鎌倉文士のさきがけといわれたのは里見弴で、仲良しだった小津安二郎は五十歳少し前に北鎌倉に転居して来、六十歳の誕生日に死ぬ。
 里見が通夜に向かう時のことを認めた掌文の一節。

――生死の問題についてもそうとう老けた考えを持っている筈の私も、あのでこぼこだらけの坂道に足をはこぶや否や潸然たる落涙を(とど)めかねた――

 今の小説家の人たちとは文章の水準が違う。

立浪監督就任に一言


 これほど「監督やりたいサイン」出し続けた男は見たことがない。球団社長からの打診に「ありがたいお話」とまで言って飛びついた。
 ありがたい、とはちと正直過ぎんか。そう素直に言われるとこっちは不安が出てくる。嘘でもいいから少しは遅疑逡巡をみせて、引き受けるための条件交渉をとことんやってほしかった。たとえば星野仙一みたいにな。
 とにかくケチだからなこの球団は。ほいほい飛びつくと、安い奴と見られかねんぞ。逆に言うと俺たちファンはこの8年でそこまで小汚く疑い深い者になってしまったのである。

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