2005年08月24日

戦争を捉えなおす 3

【映画で読む21世紀】

長坂寿久(拓殖大学国際開発学部教授)という人が書いた「映画で読む21世紀」という本を借りてきて読んでいる。もともと映画が好きなので図書館で借りてきたのだが、著者は相当映画を観ていて、しかも家族の崩壊、神の喪失といったさまざまなテーマに沿って面白い見方を読者に提供してくれているのに感心した。

【戦争の世紀と映画】

その中で「戦争の世紀」というテーマがあった。20世紀は植民地戦争から第一次・第二次世界大戦、朝鮮戦争、中東戦争、ベトナム戦争、アフガン戦争、湾岸戦争等と絶え間なく戦争が起こってきたのは周知の事実だ。

その20世紀の戦争を描いた各国の映画を観ていると、日本人がいかに自国のナショナリズムから抜けきれず、政治家の言葉とは裏腹に「戦後処理」ができず、世界にも説得力のない映画をまだ作り続けているというのが明々白々だと言うのだ。

そういわれてみればそうかもしれない。自分が見たことのある映画だけで考えても日本の映画は被害者意識が強すぎたり、自国の英雄的な描写が目立つものが多い。中国や韓国の対日批判は理不尽なものが多いが、翻って日本の側にも日本人の心の底流にある戦争観、過去の戦争の総括がまだまだ自国以外の目線に合わせた普遍的なレベルに達していないことも問題なのかも知れない。

【アメリカ映画の凄さ】

筆者はそういった日本の戦争観の未熟さの対極にあるものとして、「シン・レッド・ライン」(1998年米国映画。テレンス・マリック監督)を挙げている。この映画は20世紀の「戦争の世紀」を総括し、21世紀につながっているというのだ。

なぜか。

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この映画は、ガダルカナル島での日米の死闘を描いているのだが、従来の敵味方や善玉・悪玉という視点ではなく、人間と自然にとって戦争は何であったかを問うているからだという。

言い換えれば、過酷な戦闘の中で生死をさまよう兵士たちとガダルカナルの自然を神の目が高いところから見つめているような映画とも語っている。

僕はこの映画の存在そのものを知らなかったので、是非ビデオで一度観てみたいと思っている。そして、自分なりに戦後60年の意味をもう一度総括してみようと思う。見た後の感想はまたご報告します。

※参考までに「シン・レッド・ライン」を以下にご紹介します。



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トラックバック一覧

1. 60年目の終戦記念日  [ 自分のお店を持つぞ!! ]   2005年08月24日 16:57
60回目の終戦記念日を迎えた15日、第二次世界大戦の戦没者を追悼する政府主催の全国戦没者追悼式が、東京都千代田区の日本武道館で開かれた。 1963年に始まって以来、初めて戦没者の父母の出席がなく、流れた歳月を実感させた。 小泉純一郎首相は式辞の中で、「
2. 終戦記念日/ シン・レッド・ライン(98・米)  [ 毎日が映画記念日 ]   2005年08月25日 00:11
8月15日は「終戦記念日」。
3. 終戦の日  [ Akira's Diary ]   2005年08月25日 10:52
8月15日 終戦記念日 かけがえのない沢山の命が奪われた戦争が終結して60年。 一見すると平和に見える世界だけど, 不穏な空気は根強くはびこっている。 民族紛争,テロ,核問題 etc.... 人が人を殺めるのはもう沢山。 みんなが笑って生きなきゃ,青く美しい...

コメント一覧

1. Posted by しんた   2005年08月24日 16:55
はじめまして、
TBありがとうございます。
私も「シン・レッド・ライン」見てみようと思います。
日本は情報が自由に発信されている様でいて大事なことが埋もれている感じがしますが、特に戦争関連はその傾向が強いと思います。
それから、BlogPeopleで「平和ぴーぷる」というTBを立ち上げました。私のブログからもググれますので御覧下さい。
色んな方々の平和に対する意見が見れますよ!!
これからも宜しくです。
2. Posted by しんた   2005年08月24日 17:09
ごめんなさい、PCが固まって3回もTBしちゃいました。
お手数ですが管理画面で消して下さいm(。・_・。)m
3. Posted by luckymentai   2005年08月24日 22:44
しんたサン、コメントありがとうございました。
「シン・レッド・ライン」僕も見るつもりです。アメリカの戦争映画にも「パールハーバー」とか、安っぽいものも多いのですがはやりいいものもあるようですね。
4. Posted by ぴむ   2005年08月25日 00:18
TBありがとうございました。
TBいただいた記事、大変興味深く読ませていただきました。
日本の戦争観の未熟さについて等、まったく同感です。
いまだに亡国のナントカだとか男たちの戦艦ナントカだとか、
そんな映画ばっか作って喜んでいるようじゃあねえ。

アメリカ映画の凄さ、という点では、「プラトーン」も衝撃的でした。
敵も味方もなく爆撃したり、仲間同士が殺しあったり、
よく描けたなと思います。賛否ありますが、とてもパワーのある映画だったと思います。

「シン・レッド・ライン」をご覧になっての感想、楽しみにしています。
よければまたTBしてくださいね!
5. Posted by luckymentai   2005年08月26日 05:19
ぴむ さん、コメントありがとうございました。
「プラトーン」僕も見ました。ハリウッドにははやり世界の
映画作りのプロが集まっていますよね。

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