IFRS最前線

IFRS(国際会計基準)のコンサルティング実務を行っている筆者が、現場で感じたことを書き綴ります。

2014年11月

IFRSとM&Aの賞味期限

2014年11月17日の日経新聞にこんな記事が載っていました。

【楽天、海外攻略へIFRSが迫る賞味期限】
・14年1-9月期の楽天の営業利益(連結)は、731億円で過去最高。
・海外で次々に大型買収を行った結果、当期中におけるのれん増加額は約1,000億円。
・IFRSではのれんが償却されないため、償却負担がなくなった事が利益の押し上げ要因。

記事の中で、”海外攻略には賞味期限がある”という表現が使われていました。
賞味期限とは、言い得て妙だと思いました。

既にIFRSを導入している海外企業は躊躇することなくM&Aを行う一方で、
のれんの償却負担が利益を圧迫する企業では、M&Aに慎重にならざるを得ない。
この結果、スピード感、国際的競争力が失わわれるという不都合が生じかねません。

一方で、M&Aには賞味期限があります。
勿論、最初から失敗すると思ってM&Aする会社は無いでしょうが、 
買収先の経営が予定通り進まなければ減損の検討対象になります。
毎期償却しない代わりに、ひとたび減損となれば、一時に損失が計上されるのです。

のれん非償却は、諸刃の剣。

業績が向上するのだから導入したほうが良い、導入したい。とおっしゃる方がいらっしゃいますが、
短期的な業績向上のためではなく、国際的競争力の観点からIFRSを導入するのが全うなやり方でしょう。

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ホットリンクがIFRS任意適用

IT系ベンチャーのホットリンクがIFRSの任意適用を発表しました。2015年12月期からです。
とうとうベンチャーまでもがIFRSを適用し始めました。

同時に米国ベンチャー、Effyis.Incに対するM&Aを発表しています。
24億円で同社を買収し、株式の100%を取得するとの事です。
IFRSへの移行は、適用時の”のれん非償却”の誘惑が大きいのかもしれませんね。

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コナミがIFRS任意適用

コナミがIFRSの任意適用を発表しました。2015年3月期より。


米国(NY)証券取引所への上場を廃止することも発表されました。
日本とロンドンの証券取引所への上場は継続です。

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