2023年01月02日
新海誠監督の『すずめの戸締まり』は公開から45日間で興行収入が100億円突破し、大ヒットを続けている。新海誠監督の作品は、『君の名は。』、『天気の子』に続けて3作続けて興行収入100億円を超える事となり、名実ともにヒットメーカーとなっている。
さて、以降は物語のネタバレを含むので、まだ鑑賞していない人はここでブラウザを閉じてもらいたい。
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lunarmodule7 at 21:29│Comments(1)│
2022年12月25日
カタールW杯は死闘を制したアルゼンチンが36年ぶりに優勝して幕を下ろした。1次リーグ敗退が濃厚と見られた日本も1次リーグをなんと首位で通過し、目標の8強進出はならなかったものの過去最高の9位という成績を収めた。日本、韓国、オーストラリアとアジアから3カ国も1次リーグを通過したのはW杯史上始めてであり、番狂わせが多いW杯だったと言える。
とにかく1次リーグは非常に盛り上がった。FIFAのインファンティーノ会長は、「1次リーグを4チームずつで戦った今大会の成功などを振り返って見て、最後の瞬間までどこが決勝トーナメントに進むかわからないこの方式はすばらしかった」と語り、次回大会における1次リーグの方式を再検討する考えを示した。次のVizは1次リーグの最終戦の試合時間内にリーグ内の4カ国の順位がどのように変動したかを示したものだ。上位2カ国が決勝トーナメントに進出し、下位2カ国が敗退するわけだが、進出する国と敗退する国が90分+αの時間の中で目まぐるしく変化するのはとてもスリリングだ。これを見ると、各グループの温度差が明らかになって興味深い。真の死の組がどこだったのかが一目瞭然だ。
とにかく1次リーグは非常に盛り上がった。FIFAのインファンティーノ会長は、「1次リーグを4チームずつで戦った今大会の成功などを振り返って見て、最後の瞬間までどこが決勝トーナメントに進むかわからないこの方式はすばらしかった」と語り、次回大会における1次リーグの方式を再検討する考えを示した。次のVizは1次リーグの最終戦の試合時間内にリーグ内の4カ国の順位がどのように変動したかを示したものだ。上位2カ国が決勝トーナメントに進出し、下位2カ国が敗退するわけだが、進出する国と敗退する国が90分+αの時間の中で目まぐるしく変化するのはとてもスリリングだ。これを見ると、各グループの温度差が明らかになって興味深い。真の死の組がどこだったのかが一目瞭然だ。
- Qatar World Cup: Ranking Changes in the Last Match of the 1st Round League: Tableau Public
- 試合時間内における順位の変化を示している。各時刻は点数が入ったタイミングであり、マウスをポイントするとその時刻におけるスコア(自分-相手)を確認できる。
- 右上で表示言語を日英に切り替え可能
- 左上でグループをA~Hまで切替可能
lunarmodule7 at 20:32│Comments(0)│
2022年12月04日
Tableau Publicでは毎日世界中で公開される多くのVizの中から優れたものについてViz of the Day (VOTD)としてピックアップしている。毎日公開されるVizの数は年々増加しているため、VOTDを獲得することは年々困難になっているが、密かに獲得を目標としているTableauユーザ、DATA Saberもいることだろう。
先日筆者の作成したVizが久々(VOTD Overviewによれば38ヶ月ぶり7回目)にVOTDに選出された。Tableau Tips * Tabjo Advent Calendar 2022に参加するにあたって、なんか良いネタはないかなと探していたところだったので、このVizを作るにあたって利用したTipsを紹介することにしたい。本当はVOTDの獲り方とか解説できれば良いのだが、残念ながらそれを記述するには力不足なので、興味がある人はVOTD - How to get Viz of the Dayをチェックすると良いだろう。
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Tableau Public@tableaupublic
Check out this #MakeoverMonday #VizOfTheDay to see @LunarModule7 visualize, with a stacked area chart, who people s… https://t.co/65gPnRAsHw
2022/11/18 06:40:06
先日筆者の作成したVizが久々(VOTD Overviewによれば38ヶ月ぶり7回目)にVOTDに選出された。Tableau Tips * Tabjo Advent Calendar 2022に参加するにあたって、なんか良いネタはないかなと探していたところだったので、このVizを作るにあたって利用したTipsを紹介することにしたい。本当はVOTDの獲り方とか解説できれば良いのだが、残念ながらそれを記述するには力不足なので、興味がある人はVOTD - How to get Viz of the Dayをチェックすると良いだろう。
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lunarmodule7 at 00:00│Comments(0)││Tableau
2022年09月12日
日本は老いた。団塊の世代が現役を退き、人口のボリュームゾーンはもはや高齢者だ。冒頭のVizは日本全国の220,360の町丁目レベルに分割されたエリアにおいて、平均年齢が60歳を超えるエリアを赤く塗りつぶしたものだ。日本の国土の多くが赤く塗りつぶされていることに気づくだろう。
このVizは以下でインタラクティブに操作可能だ。右にあるスライダを操作して赤く塗りつぶす閾値となる年齢を変化させることができる。
念のために言及しておくと、面積の広い過疎地の田舎が赤く塗られることで、実態よりも強調されて表示されている。それでもこの国の現状を識る一つの見方を提供していると言えるだろう。
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2022年01月27日
かつて無いほどに緊張感が高まっている米中関係。中国は海洋進出の野望を隠そうともせず、米国はウイグル自治区での人権問題を理由に北京オリンピックの外交ボイコットを表明した。一国二制度の下当面維持されるはずだった香港の自治権は大きく揺らいでおり、台湾侵攻が未来永劫起こらないとは誰も言えない状況になっている。
スタンフォード大学フーバー研究所のMichael R. Auslinは、The Sino-American War of 2025において、近い将来起こりうる米中戦争の顛末を記している。現在の地政学、軍事力から導き出される予想は、(途中の経緯には大いに異論があるだろうが)いかにもありそうな決着を見せてくれる。
本エントリでは上記の概要に地図などの図表を加えてわかりやすく構成したものだ。詳細については原文に当たっていただきたい。また、艦船等の写真はWikipediaからの引用である。
2025年、米国と中国が軍事衝突を起こした際に、核戦争はおろか全面戦争を回避できたのはいくつかの幸運が味方をしたからだ。米国はアジアにおける地位の一部を失い、中国は獲得した利益が予想外の重荷となった。火種を将来に残すことにはなったが、この結果は人類にとってはマシな方だったのは明らかだ。核戦争で人類が絶滅することは回避されたのだから。ただし、現実も同じように回避できるかどうかはわからない。
この米中戦争の種を蒔いたのはバラク・オバマ政権だ。オバマ政権の間に、中国は南シナ海の紛争地域に島を建設し要塞化を進めた。2013年以降、中国はスプラトリー諸島で大規模な埋め立てを開始し、港湾施設や滑走路を整備、レーダを設置し、対艦・対空兵器を配備した。
世界貿易の70%が通過し、日本のシーレーンにかかるこの南シナ海の要衝に、中国は軍事力を投射することが可能になった。オバマ政権は中国に有効な圧力をかけることができず、結果的に中国のこの暴挙を見逃した(もちろん日本は何もしなかった)。もしここで中国にこの海域を自由にさせない、という強い意志を示すことができていれば、結果は違ったかもしれない。しかし現実は航行の自由作戦(FONOP)を控えめに実施しただけに留まり、アメリカが中国の進出を防ぐ意志があるのか、アジアの同盟国──とりわけフィリピンに疑念を抱かせる結果となった。
ドナルド・トランプは中国に対して史上最も強硬な態度をとった大統領だ。巨額な関税の掛け合いが発生し、中国のテクノロジー企業は米国市場から排斥された。米国による南シナ海のFONOP・空中飛行の実施回数は急増し、両国は水面下で戦争への準備を進めることとなった。
ジョセフ・バイデンは、基本的に中国への圧力を維持し、習近平を専制主義者と名指しで批判し、「中国は世界のリーダーとなり、最も豊かで強い国になるという目標を持っている。私が大統領でいる限りそうはさせない。」と警告した。米国は北京五輪の外交ボイコットを主導し、非難の姿勢を明確にした。一方で、サプライチェーンの対中依存度脱却を図ることや、中国に依存しない5G産業の立ち上げは上手くはいかなかった。
2022年11月に開催された中国共産党第20回全国大会では、習近平の最高指導者としての地位が延長され、2049年までに南シナ海の派遣を目指すとの政策方針が決定された。2024年に実施された世論調査では、中国、米国ともに相手国に対するポジティブな評価は一桁まで低下し、相手国を仮想敵国とみなしていた。すなわち、2025年には米中の政治的関係は修復不可能なほど悪化していた。
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スタンフォード大学フーバー研究所のMichael R. Auslinは、The Sino-American War of 2025において、近い将来起こりうる米中戦争の顛末を記している。現在の地政学、軍事力から導き出される予想は、(途中の経緯には大いに異論があるだろうが)いかにもありそうな決着を見せてくれる。
本エントリでは上記の概要に地図などの図表を加えてわかりやすく構成したものだ。詳細については原文に当たっていただきたい。また、艦船等の写真はWikipediaからの引用である。
はじめに
2025年、米国と中国が軍事衝突を起こした際に、核戦争はおろか全面戦争を回避できたのはいくつかの幸運が味方をしたからだ。米国はアジアにおける地位の一部を失い、中国は獲得した利益が予想外の重荷となった。火種を将来に残すことにはなったが、この結果は人類にとってはマシな方だったのは明らかだ。核戦争で人類が絶滅することは回避されたのだから。ただし、現実も同じように回避できるかどうかはわからない。
政治的背景
この米中戦争の種を蒔いたのはバラク・オバマ政権だ。オバマ政権の間に、中国は南シナ海の紛争地域に島を建設し要塞化を進めた。2013年以降、中国はスプラトリー諸島で大規模な埋め立てを開始し、港湾施設や滑走路を整備、レーダを設置し、対艦・対空兵器を配備した。
世界貿易の70%が通過し、日本のシーレーンにかかるこの南シナ海の要衝に、中国は軍事力を投射することが可能になった。オバマ政権は中国に有効な圧力をかけることができず、結果的に中国のこの暴挙を見逃した(もちろん日本は何もしなかった)。もしここで中国にこの海域を自由にさせない、という強い意志を示すことができていれば、結果は違ったかもしれない。しかし現実は航行の自由作戦(FONOP)を控えめに実施しただけに留まり、アメリカが中国の進出を防ぐ意志があるのか、アジアの同盟国──とりわけフィリピンに疑念を抱かせる結果となった。
ドナルド・トランプは中国に対して史上最も強硬な態度をとった大統領だ。巨額な関税の掛け合いが発生し、中国のテクノロジー企業は米国市場から排斥された。米国による南シナ海のFONOP・空中飛行の実施回数は急増し、両国は水面下で戦争への準備を進めることとなった。
ジョセフ・バイデンは、基本的に中国への圧力を維持し、習近平を専制主義者と名指しで批判し、「中国は世界のリーダーとなり、最も豊かで強い国になるという目標を持っている。私が大統領でいる限りそうはさせない。」と警告した。米国は北京五輪の外交ボイコットを主導し、非難の姿勢を明確にした。一方で、サプライチェーンの対中依存度脱却を図ることや、中国に依存しない5G産業の立ち上げは上手くはいかなかった。
2022年11月に開催された中国共産党第20回全国大会では、習近平の最高指導者としての地位が延長され、2049年までに南シナ海の派遣を目指すとの政策方針が決定された。2024年に実施された世論調査では、中国、米国ともに相手国に対するポジティブな評価は一桁まで低下し、相手国を仮想敵国とみなしていた。すなわち、2025年には米中の政治的関係は修復不可能なほど悪化していた。
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