最新大学ランキング視覚化から見る日本の立ち位置軍事費のGDP比から見る各地域・各国の軍事的緊張度

2015年10月09日

冷戦時代には米ソという2大超大国が一触即発の状況を長年続けていたが、1991年にソ連が崩壊し冷戦が終結して、世界の軍事的緊張は緩和へと向かうかに見えた。しかし、実際はソ連の崩壊により世界の均衡が崩れ、第三勢力の台頭、民族問題の再燃等、世界は混迷の度合いを強めてきた。

次のグラフは世界の軍事費を示したものである。データはSIPRI Military Expenditure Databaseに依った。面積の大きさが軍事費の大きさを示しており、任意の国をマウスでクリックすることでその国の軍事費の推移をハイライトして見ることができる……はずだったのだが、Web上では上手く動かないようなので、推移を見るグラフは別に用意し後掲する。





1990年のロシアの離脱、1991年のソ連崩壊により世界の軍事費は一時的に6790億ドルまで減少する。しかし、それ以降軍事費は増加の一途を辿り、2014年には1兆7480億ドル、実に2.5倍に膨れ上がった。

特に増加が著しいのは緑で示す東アジアであり、2012年には欧州を抜いて世界2位の軍事費が投入される地域となった。その成長を支えているのはもちろん隣の大国、中国である。1989年には日本の半分に過ぎなかった中国の軍事費は2005年に日本を抜いてアジアトップとなり、2014年には4.7倍の大きさとなった。あと数年もすれば冷戦時代のロシアに並ぶことだろう。今や日本の目と鼻の先に旧ロシアに匹敵する軍事力が存在するのだ。

軍事費においては中国は他の東アジア諸国すべてに匹敵するほどであり、もはや日本一国で対抗できる差ではない。東アジアにおいて、中国は事実上圧倒的な軍事力を有しており、この地域の安全保障において決定的な役割を担っている。この地域の平和と安定のためには、中国が短慮に陥ることの無いよう、周辺国が協調して対処していくことが不可欠だ。

欧州はソ連崩壊後低迷していたロシアが近年になって急速に軍事費を増大させており、2011年には再び欧州でトップの位置に返り咲いている。強いロシアを目指すプーチン政権の方針がよく現れている。

さらに次のVIZではそれぞれの国の軍事費推移を折れ線グラフで表している。上段の地図ないし中段のツリーマップで選択した国の軍事費推移が最下段に表示される。複数国を選択すればその合計のグラフが表示されるので、地図上で東アジアなどを領域選択してみれば、その地域の推移がわかるようになっている。なお、上段の地図と中段のツリーマップは最上部の年を変更することで、当該年の表示に切り替えることができる。1998年を見れば、現在の半分ぐらいであったことがすぐに分かる。





それぞれの国の軍事費推移を見れば、ほとんどの国が右肩上がりで軍事費を増やしてきている。混迷の時代にあって、各国とも牙を研いている状況であり、軍事的緊張が増大する危険性が年々増大している状況にある。この状況にあり、日本がどのようにして自国の安全と権益を確保するかということは非常に難しい問題であり、これらの事実が安倍政権を安保法案成立へと向かわせたのだろう。

日本と中国の軍事費推移を見るとそのコントラストは一目瞭然だ(縦軸のスケールが異なることにも注意)。

日本軍事費
中国軍事費


国力が衰退し、周辺国とのパワーバランスにおいて劣勢が明らかになる中で、一国のみによる平和主義は夢物語でしか無い。価値観を共有できる国々と協調し、潜在的な脅威が具現化しないよう対処することが日本の国策であり、それは間違っていないはずだ。



lunarmodule7 at 08:44│Comments(0)TrackBack(0)││社会 | 視覚化

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