2017年08月07日
先日、来日外国人にも有名という店に入ると、次のような注意文が店内のトイレのドアに掲載されていることに気がついた。
お客様へ お願い
ご注文されていないお客様のトイレの使用固くお断りします。
無断使用の場合、罰金1000円頂きます。
To the customer
I decline the use of the restroom of the visitor whom it is not ordered from.
When I use it without permission, I charge a fine.
\1000
十中八九翻訳ソフトに放り込んでそのまま掲載したものだろうが、実にひどい英語だ。無理やり日本語に訳すと次のようになるだろうか。
お客様へ
私はトイレを注文されていないお客様によるトイレの利用をご辞退致します。 許可なしに私がトイレを利用した場合、私は罰金を請求します。 1000円。
itの指すものが不明だが、トイレぐらいしか該当しそうなものがない。この店はトイレを売っているのか。そしてなぜか店員がトイレを使うと罰金が請求される。はっきり言ってカオスだ。
さて、この注意文は英語話者に通じるだろうか。トイレの扉に貼ってあるというシチュエーションを考慮すれば言わんとすることは推測可能かもしれない。そうであれば、この掲示は最低限の役割を果たしたことになる。
ただ、この英語がどうしようもなく間違っていることもまた事実だ。正直言って、これが酷いということがわからないようでは困る。中学英語の範囲でその判断はできるはずだが、大学生でも半分もできないのではないか。
機械翻訳サービスが一般化し、誰でも翻訳をすることが可能になった。しかし、その精度はまだ十分とは言えず、人手によるチェック、修正が欠かせない。機械翻訳時代における、必要最低限の英語力は、翻訳サービスが出力する英語の正否を判断し、正しい翻訳を導くためのコンテキストを含む日本語を入力する能力になるのだろう。学校で翻訳サービスの上手い使い方のレクチャをするべきかもしれない。
深層学習を導入したGoogle翻訳の精度は近年目まぐるしく向上し、英語ができる人でも下訳にGoogle翻訳を利用している人は多い。最近リリースされたみらい翻訳はTOEIC900点程度のスコアをもつビジネスマンと同程度の翻訳を実現したとしている。数年前まで機械翻訳は使わないほうがマシというレベルだったが、全く状況が変わった。
このまま精度の向上が続けば、いずれ全く英語がわからなくてもそれなりに正しい英語を出力してくれるようになるだろう。間もなく機械翻訳の活用はビジネスにおいて必須となる。ただ今のところは人間に英語力が必要だ。まだ。

