最も能力が要求されるスポーツはなにか?2045年:自治体単位の将来推定人口が暗示する未来

2018年05月18日

藤井聡太六段が席巻した2017年度の将棋界。コンピュータ将棋が人間を圧倒するようになり、将棋の人気が陰るのではと心配されたこともあった。しかし、少なくとも現時点ではコンピュータにより研究が加速したこともあって、新たなスターの誕生を生むとともに世代交代が急速に進み、かつてなく面白い状況になっているように思う。

将棋連盟 棋士別成績一覧では、棋士の勝敗記録を掲載するとともに、イロレーティングに基づく、レーティングを公表している。そのデータ量から公式よりも有用だという声も高いサイトだ。そこで今回は将棋連盟 棋士別成績一覧のデータに基づき、2017年度の棋士レーティングを可視化し、棋界がどのような状況になっているのか見ていきたい。

棋士レーティング推移





まずは各棋士のレーティング推移だ。このVizは無選択の状態ではスパゲティ状態であるので、選択あるいはハイライトして利用することを想定している。左枠のレーティングランキングからは気になる棋士を複数選択できる。中央のレーティンググラフではマウスをポイントすることでレーティング増減の原因となった対戦情報を知ることが可能だ。右枠では順位、竜王戦、順位戦、棋士名などによって表示する棋士をフィルタすることができる。各棋士の色は年齢を表し、濃い青色ほど若い棋士を表す。少し触って見るだけで、藤井聡太六段が一気に駆け上がっていることがよく分かるだろう。

棋士レーティング増減




それでは各棋士は1年間でどの程度レーティングが増減したのか。ランキング表に1年間の増減を付与したのが次の表だ。青色矢印が増加、赤色矢印が減少を示す。増加が目立つのは藤井聡太六段(+226)、大橋貴洸四段(+150)、杉本和陽四段(+112)など若い世代で、これは対戦相手が弱い相手が多いという事ももちろん影響しているが、若い世代の台頭とも取ることが出来るだろう。



年齢とレーティングの関係






将棋は頭を使うスポーツであり、他のスポーツと同様加齢による衰えが見られる。横軸に年齢、縦軸にレーティングを取って、各棋士を散布してみると、綺麗な右下がりの分布となる。回帰線の傾きを見てみると、1歳年を取るごとに7.7ほどレーティングが下がるようだ。

文字色の濃淡は年齢を表し濃い色ほど若い。一番左に位置しているのが藤井聡太六段。右上の方に目をやると、羽生善治竜王・棋聖、谷川浩司九段などが年齢に比して高い棋力を保っていることが分かる。

竜王戦・順位戦レーティング分布1






竜王戦、順位戦は組別に別れ、昇級/降級があるので必ずしもレーティングと所属クラスが一致しない場合がある。それが様々なドラマを生むわけだが、一方で本当に強い棋士が上に上がれないという弊害も生む。横軸に順位戦クラス、縦軸に竜王戦クラスをとり、各棋士を将棋の駒で表したのが次のVizだ。駒の大きさはレーティングの数値を表し、大きいほど高レーティングを示す。駒の色は年齢を表し濃い色ほど若い。おおよそ左上から右下へと対角線上に並ぶが、中には順位戦と竜王戦のクラスがアンバランスな棋士もいる。C級1組、2組が激戦なのは一目瞭然であり、ここで勝ち上がるのは至難の業だ。一方でフリークラスには年配の棋士が並び、レーティングも低迷している様子が分かる。森内九段のような棋士が増えればまた変わるのかも知れないが。

竜王戦・順位戦レーティング分布2





クラス別の平均を出してみると興味深い。竜王戦の各組はレーティング順に並んでいるが、順位戦ではC級2組がC級1組を上回っており逆転している。C級1組に昇級した棋士は、C級2組の対戦相手のほうが強かったと感じることも多いのではないだろうか。逆にC級1組から降級してしまうと、C級2組で踏ん張れる可能性は低そうだ。プロになりたての新人にとってC級2組は極めて高い壁となっていることがよく分かる。

一方、両クラスを比較してみると、B級1組は竜王戦1組とほぼ同レベルだが、B級2組は竜王戦4組まで一気に落ちる。B級2組は人数が多いので平均が下がるのは道理だが、B級1組との間には断絶とも言える壁がある。竜王戦と順位戦でレベルの全く異なるクラスに属する棋士は珍しくないが、レーティングという一点だけ見ても両クラスの特徴は異なるので、ある意味当然なのかも知れない。

まとめ


2018年度が始まって既に1ヶ月半経過した。本エントリで挙げたレーティングは2017年度末の値で止まっているが、現実の対戦は先に進んでいる。2018年も熱い戦いが繰り広げられることを期待したい。

lunarmodule7 at 00:00│Comments(0)││将棋 | 視覚化

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