2017年07月22日

仕事じゃないんだ!遊びなんだ!

今週月曜(海の日)に開催した、長岡レッスンの発表会も素晴らしいものでした。長岡発表会は、去年の海の日が最初で、今年はまだ2回目だったのですが、この1年での上達ぶりが見事に表れていました。会場が地域の教会で、教会関係の方々も聴きにいらしてくださったおかげで、純粋にお聴きくださるお客様に、演奏する喜びをいかにお伝えできるかという方向で集中力が高まったように感じられました。

東京の発表会では、事前のレッスンを1、2週間前にやるのですが、長岡では前日の日曜日にやることになります。それだけにかえって、熱い2日間になった様子です。前日のレッスンで皆さんに強調していたのは「仕事じゃないんだ!遊びなんだ!(笑)」ということでした。前日ともなれば、それぞれの方がそれぞれに、やれるだけのことはやったという状態になっているのでしょうが、本番でもそれをそのまま出そうとするとなかなかうまくいきません。周到に準備して確実に仕事するという感覚だと、練習と本番の違いが、まるで次々に失敗したように感じてしまうことにもなりかねません。練習と本番は違うのが当たり前なので、同じようにやろうと思わない方がよいです。そのときに吹いてしまったように吹くのが一番良いです。そういう遊びをやっているわけです。気持ちや身体が緊張してしまったり、息が震えたり指が間違ったりというのも起こるとは思いますが、自分が演奏している曲がどんな曲想で、どんな風に魅力があるのかという感覚はそういうこととは無関係なので、そこを失わずに遊んでいれば、それが共感を呼ぶはず、というようなこと。聴いてくださる方がいるからこそそういう遊びができるわけですね。

さてそうこうするうちに、今度の日曜は仙台レッスンです。そして、8月3、4日は関西レッスン。仙台レッスンはもうさすがに満杯ですが、聴講は大丈夫です。関西レッスンは4日の方は満杯になってしまいましたが、3日夜はまだ空きあります。奮ってご参加ください。ぜひぜひ遊びの仲間に加わってください。詳細は下記リンクからどうぞ。ではでは。
http://mutsuyukimotomura.com/schedule-j.html  
Posted by lusthofmeester at 00:40Comments(0)

2017年07月13日

近況(来週月曜は長岡発表会)

先月末は、前回記事で書いた通り、東京での発表会。その余韻のなかで、その後のレッスンでも皆さん意欲満々に新たな曲に取り組み始めていらっしゃいます。やはり、素晴らしい体験を経ると、楽譜を読み取って感じ取ったことを表現して行く、その中で課題を見つけて乗り越えて行くという基本線がより確かになるように感じます。そこがしっかりしてくると、生徒さん自身の問題意識と僕のお伝えしたいことが噛み合って、毎回が充実感あるレッスンになります。実際のところ、そこの噛み合い方が、上手く行ったり上手く行かなかったりの濃淡は各回のレッスンで異なって、つらい感じになってしまうこともときにはあるわけですが、今のところ発表会後はとても楽しいレッスンばかり続いています。これを機に、僕もレッスンの進め方の勘所をよりうまく掴んで行きたいところです。
一部の生徒さん(6人)は、テレマン没後250年ということで、3組2曲ずつ6つの2重奏ソナタ(1727年ハンブルク)全曲を演奏するコンサートを7月30日に企画されてたりもして、そのためのレッスンも密度が濃くてかつ大らかに進んでいますが、チケットは先月初めの段階で完売だそうで、宣伝できないのが残念です。(録画してyoutubeに公開しましょう!!と説得中であります、笑。)

そうこうしているうちに、来週の月曜は長岡レッスンを受講されている皆様の発表会です。会場は見附市の見附教会です。(ちなみに、見附市は長岡市から新潟市の方にちょっと行ったあたりにあります。)
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長岡では、別会場で10月1日にも「長岡リコーダーフェスティバル」を予定していて、その時も第1部として、僕のレッスンを受講されている方に限らず、新潟県内の愛好家の方々の演奏を聴いていただくことが出来ます。そちらの詳細もわかり次第お知らせします。

発表会が目的というような形でレッスンを進めてしまうと、演奏の楽しみをより深めて行くという目標がかえって損なわれて、発表会で演奏するというのをまるで仕事のように捉えて大きな目標を見失うというリスクもあるわけですが、演奏の喜びを聴く人と分かち合ってこそ見えてくることは多大なので、ぜひ有意義な発表会としていただきたいです。

僕の近々の予定としては、7/23の仙台レッスン、8/5の「小さな室内楽 in 関西」、その前日の8/4の関西レッスンなど、いろいろですが、順次、ちゃんとこのブログでもご案内して行きたいです。とりあえず、それらはこのページにまとめています。どうぞよろしく。
http://mutsuyukimotomura.com/schedule-j.html


  
Posted by lusthofmeester at 23:20Comments(0)活動報告

2017年07月02日

素晴らしい発表会でした

あっという間に1週間経ってしまいましたが、先週の日曜日は、レッスンを受講されている皆様の発表会でした。素晴らしい発表会でした。終了後もみんな嬉しそうにしていたし、打ち上げも盛り上がったし、帰ってからもツイッターやFacebookをやってる生徒さんのやりがいに溢れた投稿をみて胸熱でした。でもみんな友達限定公開だったりするので、シェアできるのは、リコーダーロックバンド ウランバナの '極実(キワミ)さんのこのツイートぐらいですが。

ちなみに、'極実(キワミ)さんが演奏したのは、モーリーのカンツォネット2曲とファンタジー1曲でした。ルネサンス音楽を学ぶロッカーというのもなかなか得難い存在です。

発表会前の1,2週間に、最後の仕上げのレッスンを順次やっていたときも、今年はいつになく皆さんの仕上がり具合が良かったです。レッスン最初にさっと通して演奏していただくだけで、「よく出来てるじゃないですか、なんかあまりいうことないんですけど、」となることも多くて,普段のレッスンが半小節ですぐ止めたりするのも珍しくないだけに(笑)、かえって戸惑われたかもしれないのですが、「あんまりきちんと練習して来た通りに吹かない方がいいですよ」とか「これ以上羽目を外すとメチャクチャになるギリギリの線の内側を狙うといいと思ってるかもしれないですけど、ギリギリ外側を狙うぐらいがちょうどいいかも」とか、枠を外すレッスンが出来てとても楽しかったです。

本番での演奏は、経験の長い人も短い人も、曲想に共感してそれを聴く人に伝えるという姿勢がぶれることなく、ガチガチに緊張してたり音を間違ったりということがあっても、そんなことは聴く方にとっては全然気になることではないと感じさせるようなものばかりでした。バロック以前の室内楽は、貴族やブルジョワ(つまりアマチュア)のために作曲されたものがほとんどだという事実も考えると、生徒さんの発表会は、実は、自分自身のコンサート同等以上に大切なイベントです。回を重ねるごとに、どんどん理想の発表会に近づいて来ていること大変嬉しいです。

あまり褒めてばかりいても信じてもらえないかもしれないですが(笑)、ほんとにみんなで音楽の喜びを共有できるイベントになって来ていると思うので、次回以降ぜひ見物に来てください。次回は1月28日(日)近江楽堂、どなたでもご来聴歓迎です。  
Posted by lusthofmeester at 20:33Comments(0)セミナーや合宿

2017年06月24日

明日は発表会です

前日になってからご案内というのも遅すぎますが、明日の6月25日は僕のレッスンを受講されている方々の発表会です。近江楽堂(東京・初台)で、11:30から18:30頃までやっています。もちろん入場無料で、曲間の出入りはどなたでもご自由に。お近くの方はぜひいらしてください。

このところずっと発表会準備のレッスンをやって来ていたのですが、みなさん例年よりさらにレベルアップしていて、難しいところでもただ指を動かすだけに陥らず、しっかり曲想を表現できているので、どの時間帯を聴いてもお楽しみいただけるはずです。

生徒さんにネット上にお名前を出してよいか確認しそびれたため、曲順だけですが、下記ページにアップしています。どうぞご覧ください。
http://mutsuyukimotomura.com/170625/index.html  
Posted by lusthofmeester at 08:39Comments(0)TrackBack(0)近況

2017年06月08日

子供や初心者のリコーダー指導について思うことのひとつ

何年か前、ツイッターで連続投稿(連ツイ)したら、まとめてブログにも載せると宣言したのだけど、全く有言不実行だったので(大笑)、そろそろちゃんと実行することにいたしますです。
誤字や一部言い回しなど修正しましたが、最後のあたりのSNSっぽい自虐ノリはそのままにしました(笑)。

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学校の音楽の教科書には、僕の観点からは「は??」と思えることが書いてあったりするのは珍しくないのだけど、リコーダーのタンギングについて、低音域はトォ、中音域はトゥ、高音域はティなんて書いてある教科書もあるんだよね。音域によってタンギングシラブルが変わったりなんてしませんよ。プロ的なテクニックとしても問題がある上に、ただでさえタンギングよくわからないという子供も多い状況で、音域によってタンギングが変わるなんて混乱を招かないのでしょうかね?

僕の意見としては、日本語ネイティブの子供に教えるには、音域によらず、口を閉じたまま発音する「テーッ」で、「ッ」では舌先が閉じるよと教えるのがスムーズに思えます。でも、ほんとは、テーッと発音するというより、ただ舌先が開閉して息の流れをオンオフにするってことだよと教えられれば良いのだけど、その辺は子供だと理解が難しい可能性はあるかもね。

それで、低音域広音域については、低い音はそーっと息を流すよ、高い音はたっぷり息を流すよ、中間の音はその中間ね、でどうだろう。

ただ、低い音はそーっとには、もう一つ問題があって、低い音が出せない理由のほぼ100%はしっかり指を閉じることができないということなんだよね。その証拠に、セロテープで全部の指孔を閉じればほぼ100%の子が最低音を出せるようになるに違いないんだ(例外の子もいるかもしれないので、そこは個別対応必須だろうけど)。

そこで、問題になるのは、一部の指導者が、指の力を抜きましょうと教えていることなんだよ。指の力が発達してない子供に、指の力を抜きましょうなどと指導したら、ますます、ちゃんと指を押さえるということができなくなるんじゃないの?だから、セロテープを使ってしっかり発音できるようにした後に、指でもしっかり塞げるように、自分に合った手の形を工夫しようね、で、なかなかできない子には個別対応というのでどうかな?

あと、高音が出せない子の問題は、親指の隙間が適切に作れてないことなので、これもセロテープで適切な隙間を作れば(中心角45度ぐらいの弓型です)、ほぼ100%の子が綺麗に発音できるようになるはず(例外の子もいるかもしれないけど)。

リコーダー教育に関わる方々に参考にしていただければ幸いです。

というか、指導される先生方のほぼ100%はリコーダーの専門家でなく、多くは愛好家ですらなく、四捨五入で(何桁はかはともかくw)100%の人が僕なんかの存在もご存知ないと思うので、教科書やら指導書にこう書いてあるよということで、なんだかなあの指導をされている可能性は高いので、この連ツイを読んでくださった四捨五入で0%のw先生方には、ぜひぜひよろしく頼みますよ。お願いです。
  
Posted by lusthofmeester at 01:06Comments(2)TrackBack(0)レッスン

2017年06月07日

リハーサルの録画を公開(6/11の分)

6月11日のコンサートに向けて先週の金曜にやった2回目のリハーサルの模様を動画に撮って公開しています。ネタバレになりそうなっ分はカットしていますが、各曲毎ほぼ全てです。5曲分アップしています。リンク先でご覧ください。
https://youtu.be/O5JCZkKSKkY?list=PLbnCX9LZ3aXQWxEyvmBbKgnUWysZhkU9c

リハーサルは、昨日やっていて、あと本番当日を残すのみです。
当日は、この5曲に加えて、最初に、オトテールの通奏低音付きプレリュードとコレッリのソナタにあるプレリュードを最初に演奏します。それに続けてオトテールの「組曲ソナタ」を聴くと多彩な印象が深まるかも。どうぞご期待ください。  
Posted by lusthofmeester at 09:22Comments(0)TrackBack(0)コンサートやCDについて

2017年06月03日

2017年6月11日「フランスバロックのリコーダーソナタ」

ここに書き込むのはなんと3年近くぶりになってしまいました。その間、中野のSpace415での小さな室内楽シリーズを軌道に乗せるなど、いろいろやって来たのですが、このブログでの報告がゼロのまま続いていました。ツイッターもFacebookも見ない方には随分ご無沙汰してしまったはずで申し訳ない気持ちです。

さて、「本村睦幸リコーダーシリーズ」も第11回になりまして、今度の6月11日(日)には「フランスバロックのリコーダーソナタ」を集めます。コンサート案内は次のリンクをご覧ください。
http://mutsuyukimotomura.com/170611/index.html

フランスバロックのリコーダーソナタといえば、ものすごく狭く取ると、アンヌ・ダニカン−フィリドールの横吹きフルートのための曲集第1巻の最後にあるニ短調のソナタ1曲しかなくて、これは「リコーダーのためのソナタ」と明記されているのです。この曲集全体の表紙にも横吹フルート以外にも色々な楽器としてリコーダーも挙げてあるので、他に収録されている小品組曲もリコーダーでやるという選択肢はもちろんあるのですが、ひとつながりの幾つかの楽章が単一にリコーダーのためとなっている例はフランスの後期バロックとしては稀有のことです。また、それがフランス風の小品組曲でなく、イタリア風を思わせるソナタとなっているのも興味深いところです。

というわけで、「フランスバロックのリコーダーソナタ」というのは、とりもなおさず、アンヌ・ダニカン−フィリドールのリコーダーソナタを核とするコンサートになるわけですが、他に、オトテールにもソナタという副題を持つ組曲が2つあって、これも表紙にはリコーダーでやる可能性も明記してありますし、リコーダーでやる場合には3度高く移調という指示も別のところに書いてあります。なので、これも「フランスバロックのリコーダーソナタ」に含めても良さそうではあります。それから、ニコラ・シェドヴィルがヴィヴァルディの名前で出版したものとして知られるソナタ集「忠実な羊飼い」も小型バグパイプのミュゼットやヴィエール(ハーディガーディ)のための曲集ではありますが、リコーダーでやるという選択肢もあり、だいぶ雰囲気の異なるソナタとしてそのうちの1曲もやります。

これらの曲は、現代のいわゆるバロックピッチよりさらに4分の1音ほど低いa'=405で、シングルーホール、オールドフィンガリングの楽器を使います。それによって音色やニュアンスも格段に魅力を増すと思います。そこもお楽しみいただきたいです。

それと、やや大それた試みですが、「リコーダーのためのソナタ」と呼ぶのは無理があるマレのマレ風ソナタもやります。リコーダーのためかはともかく、フランスバロックのソナタの大傑作です。楽器指定はないものの上声は明らかにヴァイオリンの曲です。ただ、ヴァイオリンの曲としては音域は広くなく、あたかもヴァイオリン以外の楽器での演奏可能性も考えているのかもしれないと思わせる様子も感じられなくはない。それにしても、これをリコーダーでやる場合、ダブルホールのモダンフィリングでないと厳しい様子です。でもピッチはa'=405です。リコーダーでやるとどんな風になるか是非聴いてみてください。

最後になりましたが、今回の共演をお願いしたのは、ジュゴンボーイズの名前で、⒌弦バロックチェロによるフランスバロックのレパートリーを鋭意開拓中の山本徹さん(チェロ)と根本卓也さん(チェンバロ)です。面白い通奏低音が聴けること請け合いです。ご来聴お待ちしています。  
Posted by lusthofmeester at 00:30Comments(0)TrackBack(0)コンサートやCDについて

2014年11月21日

「奥深く幅広いリコーダーの世界へ」

リコーダー教育に熱心に取り組んでいらっしゃる小中学校の先生方の集まりで、毎年全日本リコーダーコンテストを主催している「全日本リコーダー教育研究会」で、「リコ研だより」というのを発行しているのですが、今年分の原稿を今朝さっきまで書いていました。

この「全日本リコーダー教育研究会」は、昨年が創立40周年で、それを機に「リコ研だより」にコンテスト審査員からコンテストに関連する原稿を募るということになったようです。

今年分は、未発行なので、今書いた原稿をここに載せるわけにはいきませんが、去年の創立40周年を記念した原稿は、もう公開にして良いのかなと思うので、ここに載せておきます。

ではでは。


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奥深く幅広いリコーダーの世界へ

全日本リコーダー教育研究会、創立40周年おめでとうございます。十余年過ごしたアムステルダムから日本に拠点を戻した2001年、全日本リコーダーコンテストの審査に初めて呼んでいただきました。それ以来十数回に渡って拝聴していますが、先生方の熱意あふれるご活動と生徒さんたちの活き活きとした演奏に毎回感じ入っています。
ご存知のように、リコーダーは、13世紀まで遡れる長い歴史を持ち、中世、ルネサンス、バロックから現代に至るまでの幅広いレパートリーがあります。また非西欧の音楽語法も取り入れたような現代作品もあります。長い歴史と多様なレパートリーは、他の楽器にはないリコーダーならではの特長の一つです。リコーダーを学び楽しむということは、リコーダーを通して、多岐にわたる様式での演奏表現に親しみ、音楽観を広げていくことに他なりません。このような奥深く幅広い世界の入り口に立つ子どもたちは、未だ知らなかった様々な音楽に新鮮な驚きを感じるに違いありません。音楽とともに歩むこれからの人生の中で、その世界を探求することを、かけがえない喜びとしてもらいたいと思います。
その観点から、毎年のコンテストについて申し上げるとすれば、音楽について高得点を目的として活動を組み立てるなら残念ではないかということです。そうではなく、未知の様式に接して、試行錯誤しながらその表現を探り、音楽観を広げ、技術を高めて自分のものにしていく過程の繰り返しこそが大切です。様々な未知の曲に取り組み、難曲に苦労したり表現に悩んだりしている最中であれば、なかなか良い賞を取ることは出来ないかもしれませんが、その過程自体が素晴らしい体験です。わかりやすく聴きばえする曲を選んでそれだけに集中する方が良いと思ってしまうかもしれませんが、重要なのは普段の取り組みの質の高さであり、良い賞をとるためにはどうすればよいかということではなく、日ごろの音楽活動そのものを喜び多く感銘深いものにすることが第一です。そして、それが子どもたちの一生の楽しみとなって行くようなリコーダー教育を、これからも創り出していただけることを願ってやみません。また次の10年でどんな素晴らしい展望が開けるか、とても楽しみなことです。  
Posted by lusthofmeester at 10:18Comments(1)TrackBack(0)よたばなし

2014年08月12日

気持ちと技術

あまりにも久しぶりの更新で気恥ずかしいのですが、ツイッターで連続投稿したらブログにも転載するという方針だけは守るようにしなければ、と思い立ったので、転載します。

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技術的にこのようなことをやると感情が溢れ出ているような演奏になるというレッスンをしたところ(僕のレッスンは割といつもそういう傾向)、「へえ、こころの持ち方で感情が溢れ出るということではないんですね!」みたいに言われてしまった。いや、気持ちの持ち方も大事だと思うし、僕のレッスンも→
→技術寄りじゃなくて気持ち寄りにした方がよいような気もしなくはないのだけど、どっち寄りの方が伝わるかは生徒さんの資質とか時と場合に依るのかな。技術寄りに説明して伝わるならそっちの方が確実な気がして、ついつい技術寄りに説明してしまう傾向が僕にはあるのだけど。ともかく、まあそれで、→
→今日僕が答えたのは、「外国語と同じで、最終的には目指すのは気持ちが言葉に直結することなんだけれど、そこに至るまでは、文法とか語彙とかを知ってじっくり考えながら話すという過程は不可欠」というようなこと。早い段階で気持ちと直結させるのがよいという考え方もあるのかもしれないけど。

↑あ、でも、「じっくり考えながら話す」という喩えは、ちょっと誤解を招くかも。言葉なら、たどたどしくしゃべっても意味は通じるけど、演奏はタイミングがたどたどしいと意味が通じない。音は多少間違ってもいいけど、タイミングは少しでも淀むとダメです。
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では、またね。

追伸:
前回(昨年11月)の記事を久しぶりに読み返したら、決定的な誤記があったので、書き直しました。こんなに経ってからですみません。この手順は、今は単純化して、1−4は滅多にやらず、よっぽどのことがない限り5から開始します。(参考まで)  
Posted by lusthofmeester at 01:05Comments(0)TrackBack(0)レッスン

2013年11月06日

最低音を出す

リコーダーの最低音を出すのは、場合によっては、一番難しい課題です。演奏経験長く、素晴らしい演奏をなさる方でも、最低音が苦手という方は少なくありません。そういう僕自身も、サイズが大きく、慣れない楽器の場合、最低音が確実に出せるような指の開き方押さえ方を見つけるのに苦労することはよくあります。特に手の小さい方、指の細い方ににとってはなかなか難しいことなので、最低音が確実に出せるようになる練習は、レッスンの最重要課題の一つです。

最低音を出すための問題は、指孔がしっかり塞げるかどうかという問題です。息やタンギングの問題もあると思われるかもしれませんが、それはあまり大きな問題ではないと思われます。その証拠に、指孔全部をセロテープで塞いで音を出してみてください。容易に最低音が出せるはずです。タンギングが鋭すぎるとでないということはあるかもしれませんが、息は強すぎなければ大丈夫で、そんなに難しいものでもないです。なので、最低音が出せるようになるには、セロテープで塞いでいるのと同様にしっかり孔を塞げるようになるということが目標になります。

レッスンにいらっしゃる方には、手の形や指の具合を拝見しながら、この指がもっと上とか手首の角度がどうとか足部管の角度がこのぐらいが良いとか助言するわけですが、手の形、指の長さなど人それぞれで、すべての人に通用するコツを書くのは困難ではあります。それでも、最低音が苦手な方のために僕がやっているレッスンの手順をいずれ公開したいものだと思っていました。

ちょうど、昨日ツイッターで、最低音がでないという話題を書かれている方がいらしたので、この機会にと思って、電車の中の暇つぶしで、とりあえずささっと書いてみたのが、次のとおりです。(見返して、昨日の状態より改行など変えています。)

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右手の形の作り方(普通のアルトの場合)以下の練習は「動かす指以外は動かさない」ように注意しながら、すべてスラーでやる。:

1.右手の中指、薬指の孔をセロテープで塞ぐ。(左手指孔も全部塞いでしまってもよい。)

2.人差し指を閉じるとg'が出る。その状態で小指を開閉すると、g'-f'が交代する。やりやすいように足部管の角度を調整する。

3.薬指のセロテープをはずし、中指のセロテープは残して2と同じようにすると、a'と低めのa'が交代するはず。

4.3で低めのa'が出ている状態で薬指を開閉すると、低めのa'とf'が交代するはず。f'が出せるように薬指の位置(指の腹で押さえるのが良いとは限らない)を調整する。必要に応じて、足部管の角度も再調整する。ここで、どうしてもf'が出ないなら、1に戻るか5に進む。

5.薬指の孔のセロテープをはずし、中指の孔のみをセロテープで塞いだ状態のまま、人差し指と薬指を塞ぐとg'が出る。確実にg'が出るように薬指の位置を調整して、薬指を開閉すると、a'-g'が交代する。

6.5でg'が出ている状態から、小指を開閉すると、g'-f''が交代するはず。うまくf'が出るように、足部管の角度を調整したり、薬指の位置を調整したりする。どうしてもこれでf'が出ないようなら、1に戻って、1〜6を繰り返し、ともかく、右手の中指をセロテープで塞いでいれば最低音は出せる状態をめざす。

(補足1.息について自信がなければ、すべての指孔をセロテープで塞いでf'を出してみる。それで出るなら息は大丈夫。)
(補足2.1〜6を繰り返しても絶望的に出せないようなら、指が閉じやすい楽器を探すとか個人製作家に作ってもらうとか。指の細い人にとってはシングルホールの方がずっと吹きやすいと思われる。)

7.中指孔をセロテープで塞いで、f'が出せるようになったら、セロテープを剥がすと、b' flatの指がしっかり塞げているはず。その状態から中指を開閉すれば、b' flatとf'が交代するはず。中指をがしっかり塞げないとしたら、多くの場合は、中指と薬指の指間が広がっていないことが考えられるので、そこを注意する。うまく行かないようなら、足部管の角度を変えるなどして1〜6に戻る。b' flatとf'の交代を安定して吹けるようになれば目的達成なので、そのときの右手の形を体に覚えさせる。

8.仕上げとしては、b' flat - f' - g' - f'という音形を安定して繰り返すのを毎回のウォーミングアップの課題にする。中指と小指は指孔を叩くようにしっかり動かし、他の指は全く動かないという状態を目指す。できるようになれば毎回10秒で終了する練習なので、しばらくの期間それをやっていると最低音は恐くなくなるでしょう。がんばってね。

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書き落としたのは、4のときの薬指の位置(指のどのあたりで押さえるか)と5、6のときの薬指の位置は同じでないといけないことです。手が小さい方の場合は、薬指は指の腹より関節辺りで押さえるほうがうまくいくこともあります。

ポイントは、指の間を広げて指の間隔と指孔の間隔を揃えることです。キーの付いた管楽器の場合、指を広げなくても押さえられるように出来ていますし、指でなくキーで穴を閉じるため、しっかり塞ぐという意識は特に重要ではないですが、リコーダーは少し指の間を広げ、指を少し孔に押し付けることになるので、単純に「指の力を抜いて」というイメージではうまくいかないかもしれません(イメージの問題なので、それでうまくいくならもちろんそれでよいのですが)。なので、しばらく練習していると指が痛くなったりすると思います。痛いと思ったら無理せず中止して、翌日以降にまたやればよいです。この練習は1回で集中してやるより、少しずつ継続的にやるほうが効果的だと思います。楽器に慣れるに従って、指の間をわずかに広げた手の形が楽に維持できるようになると、スムーズに指が動くようになります。


  
Posted by lusthofmeester at 11:55Comments(1)TrackBack(0)レッスン