2007年08月02日

バルサンティCD完成!

バルサンティのCDが完成して、うちに届きました!

バルサンティCDジャケット小-------------
バルサンティ:リコーダーソナタ全6曲

本村睦幸(リコーダー)平尾雅子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
櫻田亨(リュート)上尾直毅(チェンバロ&オルガン)

WAONCD-080
発売:ワオンレコード
販売:キングインターナショナル
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僕の方からも直接販売していますので、ご関心をお持ちの方はぜひメールください。
lusthofmeester●gmail.com
(●を@に変えてください)
です。

汚い字でよければ(笑)サイン入りでもお送りします。
1枚2500円(送料込み)です。

どうぞよろしく。

ライナーノートは次の通りです。
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バルサンティのリコーダーソナタ集

本村睦幸

長い間、後期バロックタイプのリコーダに強く魅了されてきました。この円錐管3本継ぎのタイプのリコーダーは、現在最も広く使われているものですが、そのためにかえって、その魅力を忘れがちになるとすれば残念なことです。これは、イギリスのブレッサンやステインズビー父子、ドイツのデンナー一族をはじめとする優れた製作者たちによって、高度なレベルで完成されたリコーダーであり、甘美で透明な音色、柔軟なニュアンスに満ちた表現力、ソロイスティックな技巧にも適した機動性など、数々の優れた特質を持っているのです。

そのような後期バロックタイプのリコーダーの魅力が十二分に発揮されるような作品をCDにしたいと考えたとき、真っ先に思い浮かんだのが、ほかならぬブレッサンによって1724年に出版された、バルサンティのソナタ集 (‘SONATE A FLAUTO, O VIOLINO SOLO CON BASSO PER VIOLONE, O CEMBALO’) でした。6つのソナタのそれぞれが独自の性格を持ち、アリアのような楽章や舞曲的な楽章、古風な対位法作品を思わせる楽章から斬新で華やかな楽章まで、さまざまなスタイルを含んでいます。さらになにより、リコーダー音楽の喜びを感じさせる叙情性と技巧性の双方に満ちあふれています。ヘンデルやテレマンのリコーダー作品と並ぶ、リコーダーソナタの傑作だといえます。

バルサンティは1690年にイタリアのルッカに生まれたイタリア人管楽器奏者・作曲家で、同じくルッカ出身でヴァイオリンの名手ジェミニアーニとともに1714年にロンドンにわたり、主にオペラ劇場で活躍しました。当時のロンドンはいうまでもなく大商業都市でしたから楽譜出版も盛んであり、オペラ上演の中心地のひとつでもありました。そして、数多くの外国人音楽家を呼び寄せる都市でした。ロンドンで活躍した外国人音楽家といえばドイツ出身のヘンデルが最も有名でしょうが、中心を担っていたのはイタリア人音楽家たちでした。バルサンティもまたそのようなイタリア人音楽家の一人だったのです。

リコーダーに関心を持つ者にとって忘れてはならないのは、18世紀初頭のロンドンがリコーダーの黄金時代を迎えていたということです。この黄金時代は、フランス出身の管楽器製作家ブレッサンや同じくフランス出身のリコーダーの名手ペイジブルがロンドンに移住した頃から大きく花開きます。ブレッサンやステインズビー父子が残したリコーダーの名器が、どんなにすぐれたリコーダー奏者たちからの需要に支えられて生み出されたものなのか、と想像するだけで心踊るものがあります。バルサンティのリコーダーソナタ集も、そのような状況のもとで成立したものです。

バルサンティは、このリコーダーソナタ集や1728年のトラヴェルソのソナタ集を出版した後、1735年からスコットランドのエディンバラに移住しました。そこで多くの貴族の庇護を得て、コンチェルトグロッソ集や序曲集のほか、スコットランド歌曲の編曲などを残しました。そして1743年に再びロンドンに戻り、1772年にその地で没しました。これらのバルサンティの作品はあまり広くは知られているとはいえませんが、このリコーダーソナタ集をとおして、バルサンティという才気溢れる音楽家の一端に触れ、ご堪能いただければ幸いです。
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この記事へのコメント
本村先生こんにちは。
私は沖縄在住の高3になるものです。
このたびコンテストでバルサンティ ソナタ ト短調 Op.1-3の1、2楽章を演奏します。
以前はマルチェロ、バッハ、テレマンのソナタをやっていましたが、楽譜の中に作曲者の細かな奏者に対する配慮がみられて私は一番楽しく演奏できています。
Posted by arevarest at 2007年09月11日 00:29
arevarestさん、はじめまして。
コンテストは、3月に江戸川区で本選があるやつですか?
だとしたら、もし本選まで来られれば僕も聴かせていただけますね。そうなるといいですね。
Posted by 本村睦幸 at 2007年09月13日 20:45
この連休は、本村先生のバルサンティばかり聴いていました。
幸せな気分です。(送っていただいたものです)
いつの日か先生のレッスンを受講させていただきたいものです。
レベルの制限はありますか?年齢制限(?)はありますか?

無伴奏リサイタルが各地で開催されるようですが、東京公演のご予定はないでしょうか?ぜひ東京近県でもお願い致します。

Posted by poran charan at 2007年09月24日 16:08
>poran charanさん
レスが遅くなってすみません。
バルサンティのCDを楽しんでいただけているとのこと、大変うれしいです。

レッスンはいつでもどなたでも歓迎ですよ。
メールでご連絡ください。

無伴奏リサイタルは、東京ではいつやるか決まっていません。すみません。
いずれは東京でもやろうとは思っているのですが。
Posted by 本村睦幸 at 2007年10月18日 22:45
新潟の中村と申します。
バルサンティのソナタ集、CDショップで見つけて購入しました。
素晴らしい演奏です。目の覚めるような名演奏とはこのことでしょう。
私はCDは結構買う方ですが、100枚に1枚の名盤です。
バルサンティの本当の良さがやっとわかりました。
それに比べて、他のリコーダー演奏家のなんと陳腐なことか。
今後のご活躍をお祈りします。
たまには新潟で演奏会やってください。全力でチケット売ります。


Posted by 中村忠雄 at 2008年06月11日 16:15
中村様
CDをお気に入りいただき光栄です。去年は長岡で無伴奏リサイタルをやりましたが、今年はチェンバロとのコンサートを新潟か長岡(または両方)でやれないかどうか、新潟の方に検討していただいているところです。まだ決まらないですね。ボツになるかもしれません。何かわかりましたらご連絡いたします。
Posted by 本村睦幸 at 2008年06月11日 23:25