さて9の隠者で1クール終了した感のある大アルカナですが、本当のメインストーリー(?)は10運命の輪のカードから始まります。
正確には11からが始まりだけど。
10は結果が出るという意味があるので、二期第一話によくある9までのおさらいに相当する感じ。
まあ残りあと12枚もあるので、アニメなら2クールくらい使わないと描ききれなそうですがw
10LAROVEDEFORTVNE10運命の輪。
この不細工な装置は何なのか?というのがまず最初の疑問だったのですが、糸車ではないかなと思いました。
錘(つむ)がはずみ車の上に設置されているタイプの糸車で、錘部分に座っているのが剣を抱いたスフィンクスです。
頭を下にしているのがテュポンで、頭が上なのがアヌビスらしいです。
どちらもスカートのような腰巻をつけているのは謎ですが、どの版でもつけているのでそのまま描きました。
正位置ならば善であるアヌビスが上がってこようとしているので吉兆であり、逆位置なら悪のテュポンが現れる凶兆ということになるのかなーと思ったのですが、カードの中央上部は社会的立場を表し、逆に中央下部はプライベートを表すそうで、正位置なら社会的成功や仕事でのチャンス、逆位置では私生活や精神面の充足、と読むようです。
もちろん逆位置は単純に今は時期ではないという解釈もあります。
どちらにしろカードが意味するのは、転機・チャンスの到来ですが、先述したように10という数字に結果が現れるという意味があるため、環境の限定を示す輪の中で何かが具現化・実現化する、その時が来たことを示すのが運命の輪のようです。

11LAFORCE11力。
絵を描く上で困るポイントは特になかったです。
Noblet版では帽子にぎざぎざの王冠のような飾りがあるのですが、他の版では上部が切れてしまってわからなかったので割愛したくらいかな。
女の被っている帽子が魔術師と同じレミニスカート型なのは、二度目の1という暗示らしいです。
ライオンは本能や無意識を象徴します。
私は力といえば権力的なものを連想するところがあるのですが、人を従わせる権威としての力は皇帝のカードが担当するところで、11の力はむしろ、その誰もが納得してしまっている社会常識や通念のような無意識に改革の手を入れる・常識を覆す、という方向のようです。
10で出た成果に対してNOを突きつけるストーリーがここから始まります。
カードが意味するのは不屈・自立・勇気・改革、逆位置では迎合・無気力となりますが、ライオンが示す本能は悪いものばかりでもないと考えることもできます。
逆位置は、わざわざ全体の流れに歯向かう非常識さを発揮する必要はない、という指摘の可能性もあるようです。

12LEPENDV12吊るされた男
服のボタンの数や両側の木の枝の切り跡の数が版によってまちまちなのと、ユダがモデルという説があって、貨幣の袋を両脇にぶら下げているデザインもあったりしましたが、Dodal版に忠実に仕上げました。
手を後ろに組んでいるっぽいんですが、肩の後ろから指が見えるという尋常ではない肩関節の柔らかさを発揮しているところも忠実に再現しましたw
男はこの苦境を受け入れている、あるいはこの状態がむしろ正常であるというのが吊るされた男のポイントらしいのですが、Vieville版とDodal版では数字の12が逆位置の時正しい表記になるようデザインされています。
12は偶数であると同時に2番目の3である、つまり内的に生産性がある数字らしいです。
インスピレーションや芸術などがこのカードが示す意味なのですが、吊るされているという試練と合わせると、アイデアをひねり出すためにあえてこういうことをする変人みたいなのを思い浮かべてしまいます。
あるいは悟りを開くために荒行をする修行僧とか。
逆境に身を置くことで得られる新しい視点や発想などは確かにあるので、そういうものを表現しているのかもしれません。
逆位置では普通に戻る代わりに内的生産性は失う・あるいは逆境に耐え切れず断念してしまった・忍耐不足などの意味があるようです。

1313(死神)
Wikiに「骸骨の片足は大地に突き刺さった状態で描かれ、その場で回転している」とあるのですが、Vieville版・Noblet版・Dodal版・Besancon版はいずれも骸骨の足は両足ともちゃんとあります。
Lequart版(1890年)で前に出した足の足首から下がなかったので、これの説明なのでしょうか。
解釈が面白かったので採用しました。
ただWikiでは死神のカードは悪いカードとして解釈されているようで、逆位置だと良い意味みたいな感じですが、私はカード自体に良いも悪いもなく、逆位置は本来と反対になる、という考え方のほうが好きです。
そうでないと物語として14以降が続かないですからね。
それで死神による破壊は再生をもたらすという意味を込めて、右下に若芽を配置したのですが、Vieville版で骸骨の向いている側に四葉が生えていることからも、死神の立つ荒地に生える草には愚者同様、意味がある気がします。
死神のカードには古いものを壊す性質があり、右下の男の頭は戦車のカードの若い王だと考えられているようです。
吊るされた男の次が死神って、苦境に立ったあげくこれかよと思ってしまいますが、既存の価値観や常識で構築された世界を変えるにはこれくらいの改革が必要なのでしょう。
意味するのは破滅や終焉ですが、その破壊は再生をもたらすもので、逆位置になると破壊→再生が起こらない・既存の世界を壊すべきチャンスの喪失や停滞、あるいは中途半端な破壊になる、と読めます。