さて13で自ら全てを破壊しましたが、この後も波乱万丈の展開が続きます。
大アルカナは11以降のほうが忙しい感じがします。
でもこのお話はハッピーエンドなんですよね。
まあどんな話も誰かにとってはハッピーエンドなのかもしれません。
ハッピーじゃないと判断したなら、自分は終わらせずに続けるかまた始めるべきなんだとも思います。
14TEMPERANCE14節制。
Dodal版のみ人物が不自然に乳房を露出してるんですよ。
不自然すぎるので調べてみたら、チェザレ・リーパ著『イコノロギア』(1593年)の慈愛心がモチーフなのでは?という考察を見つけました(K@夢然堂さんによる「節制」「星」「月」の三姉妹(女神)考)。
このTogetterによると翼は服の一部、額の印も髪型らしいです。
節制の美徳が天使によるものでも私は違和感はないと思うし、額の印(花飾り?)は第五元質を象徴しているというWikiの解釈はよかったので採用しました。
Lequart版では右手の壷が赤・左手が青に着色されているのですが、他の版では同じ壷のようだったので同色にしました。
この人物は新しい意志を浸透させる作業中らしいです。
ただし浸透させる対象は自分の内面です。
11の力と似たような面がある気がしますが、もっと穏やかに、まず自分から変わるという姿勢ですかね。
なんか断捨離からの質素な生活を連想しますw
上になっている右の容器から左へ液体が流し込まれているので、他人や社会から個人への働きかけが起こっている様子らしいです。
カードが意味するのは節度・自制・自己訓練・浸透、逆位置ならば退廃的・浪費、流産などの意味もあるようです。


15LEDIABLE15悪魔。
Wikiに左手で剣の刃の部分を握っていると書かれていたのですが、Lequart版以外は松明に見えます。
下の二人の人物は、性別が明確に異なっていたり化け物じみているものもありましたが、耳と尻尾が豚のようである程度の異形に留めました。
悪魔のカードは2番目の6、相手に呼応する性質を持った6が逆相し、相手を自分に呼応させようとする意味になるそうです。
つまり自分の信念を他人に押し付けるということです。
単純に考えると、14節制で我慢しすぎて欲望爆発!という流れに思えてしまうんですが、まあ自分だけを淡々と新しさに適応させていても、世界は変わらないですよね・・・
他者への介入は現代の個人主義的な価値観からは忌避されることが多いですが、結局誰のためにもならない結果になるのは相手のためというパターナリズムが原因ではないでしょうか。
ここだけは譲れないという時のみ、自分のために発動するなら必要な行為だと思います。
13死神のカードと同様、Wikiではカード自体に悪い意味があるような表記ですが、私はカードに良し悪しはないという解釈を支持するので、意味するところは強い意志・改革者・他者侵害・洗脳・通念に支配されない・欲望に支配される、となります。
わがままとか独善、束縛などの意味もありそうかなあと思います。
下の捕らわれている人物に注目すると、自分の欲望や依存を他者のせいにする、防衛機制の投影なんかも表していそうな気がします。
逆位置になると悪魔に象徴されるような欲望や衝動から解放される構図になるわけですが、必ずしもそれがよいこととも限らないのでしょう。

16LAMAISONDIEV16塔。
右上の太陽のような球体に顔があったりなかったり、発せられているのが炎のようだったり稲妻っぽい場合とか色々ありましたが、Dodal版になるべく忠実に仕上げました。
右下の人物が差し出す手の先に植物のようなものが描かれていて、ちょっと気になったので強調してみました。
カードの左は自己の内面・右は外の世界を表すため、左で落下する人物は自己の内面へ集中し、右へ這い出す人物は外の世界へ自分を解放するらしいです。
塔のカードは壊れるべきものが壊れる神の祝福を表現しているそうなので、右の人物が新たなる希望の印としての若芽を掴もうとしている可能性もあるかなと思いました。
タイトルのLA MAISON DIEVは直訳すると神の家になりますが、この塔はカード下部の人物二人が建造したという解釈もあります。
どちらにしろ王冠を取り付けるほどの立派で完璧なはずの建物が、右上の天啓を示す位置から降り注ぐ何かによって崩壊する様子は、11力や13死神で能動的に破壊しようとしてきた既存の世界が、もはや何もしなくても運命によって崩れ去っていく姿のように私には感じられます。
カードの中央上は権威や社会的地位を示し、中央下は私生活を示すそうです。
つまり正位置だと仕事とか社会的な面での崩壊、逆位置なら私生活面での崩壊ということになります。
あるいは逆位置の場合、壊れるべきものが壊れない・無理な延命や現状維持をしているという指摘の可能性もあるとのこと。
すでに既出ですがカードが意味するところは、崩壊・喪失・解放・自傷行為・誤解などです。

ここまで見てきて、大アルカナの後半は今まであったもの、あるいは前半までに構築したものを壊して新世界を築くことがひとつのテーマになっているように感じました。
13でも全てを破壊しましたが、塔まで来た今振り返ると、あれは個人の内的な部分での自主的な破壊だったのかもしれません。
内的に変革した者が他者を巻き込んだ結果なのか、それはそれとしてなのか、誰の目にも明らかな形で外的な世界でも既存に対して崩壊が起こった様子が塔のカードということでしょうか。
でも、うーん・・・リアルの変化はこんなに劇的ドラマティックに起こらない気がするんですけど・・・
しかもこの後の展開も、私には正直うまくいきすぎというか、完全に新世界が実現する感すごくて、にもかかわらず物語はまた愚者によって巡るんですよね・・・ってそれは私の中の設定だけどもw
ともかく、残りあと5枚です。