長かった大アルカナの旅もこの記事で終わりです。
そういえば物語を作りたいっていう目標を何年か前に掲げて、まだ達成していないんですけど、大アルカナを解釈することで少し目標に近づくかもしれないと思いました。
20LEJVGEMENT20審判。
天使はガブリエルらしいです。
Besancon版だと背景と十字の旗がありません。
背景の山はシナイ山だという解釈があるっぽいです。
だいたいNoblet版とDodal版に従って描きました。
天使の額の印はあったりなかったりなんですが、節制の天使と同じにしてみました。
カード下中央の人物は、天使のラッパの音によって棺から蘇った死者だと考えられていて、二度と戻らない過去であるはずの死者が復活することにより、審判のカードでは時間概念が消失し、全てが今となるそうです。
これは20が3番目の2、過去を守る女教皇と未来に向かう力との間にある2であることからも裏付けされるのですが、私には下の人物は洗礼用の水槽に入っているように見えます。
洗礼にも生まれ変わる意味があるので、カードが意味する再起・復活・覚醒などと矛盾はしませんが。
逆位置では悔恨・因縁などの意味になるようです。
ちょっと非現実的な展開に思えてしまって、完璧な世界の到来に必要なのであろう審判なるイベントが、具体的にどういうものなのか私には想像できないです。

21LEMONDE21世界。
四隅は4大元素を現しており、天使=風・鷹=水・牛=土・獅子=火とされます。
中央の人物はVieville版やNoblet版では勺を持ちマントを羽織った男性のようで、後代のカードほど女性らしい容姿で描かれている感じでしたが、とりあえずDodal版に倣って描きました。
個人的には完璧な存在としての両性具有説を推します。
環の内側という新世界で自己実現を成就した姿なのだそうです。
人物を取り囲む環は、Vieville版(1650年)・Noblet版(1659年)・Besancon版(1780年)は上下左右に花が配されるデザイン、Lequart版(1890年)は上下に赤いリボン、Conver版(1809年)は上下に黄色のリボン、Dodal版(1701年)は何もなし、という感じでした。
詳しいことは夢然堂さんが考察されています。
私はリボンがXを暗示していて人物の持つ2つのステッキを足すとXXⅡとなるという解釈が気に入ったのでリボンにしました。
赤なのは単純に配色バランスですw
21は女帝の外的生産性と吊るされた男の内的生産性が統合された3番目の3で、完全性を象徴するそうです。
カードが意味するのはとにかく完全・完璧・完成。
逆位置であれば何かが偏っていたり、バランスが崩れている様子を示します。

・・・というわけで大アルカナ22枚でした。
ちょっと意味がわからなかったり納得のいかない解釈も多いので、今後独自に妄想してみようかなと思います。
何か本とか読んでもいいのだけど、数字が象徴するものやアイテムにつけられた投影って、個人や民族によって違うと思うんですよ。
心理テストとかでも投影や象徴にピンとこないことが私は多いし、自分のイメージや直感で解釈してみるのもありかなと。
最後にカードの裏のデザインについても残しておきます。

cardゴム版画で作成しました。
モチーフに亀を使いたいなというのは最初からあって、なんかいいこじつけないかなーと色々探して、ギリシャの三大悲劇詩人アイスキュロスの死因を採用しました。
アイスキュロスはヒゲワシが落とした亀が頭に当たって死んだらしいです。
このことから「アイスキュロスの亀」といえば、ありえないことが起こるという意味のことわざなのだそうで、占いにも使われるタロットカードに相応しいと思い、亀の上にワシを配置しました。
亀の顔部分にある○の中に□があるような模様は、アイギナ島で鋳造された古代ギリシャの最初の通貨の刻印です。
この通貨、反対側が亀の絵柄なのです。
当初はウミガメだったものが、紀元前459年アテネとの海戦に敗北してから陸ガメに変わりました。
ただこの四角に5本の打ち込み線がどういう意味なのかは、ぐぐった程度ではわからなかったです。残念。