ボーダーにブレイクされたお話 その1ボーダーにブレイクされたお話 その3

2017年09月08日

ボーダーにブレイクされたお話 その2

<前回のあらすじ>
新入社員のボダ美と飲みに行くことになった

焼き











二人が入った店は某焼肉屋さん。
「1ヶ月記念にお肉食べに行きましょうよー」というボダ美たっての希望だ。
差し障りのない会話が続く中でふとボダ美が切り出す。

「私に対する周りの評判とかどうでしょうか?」

「やる気もあるし良いと思うけど」

「センパイの評価は?」

「なにそれ?頑張ってるんじゃね。しいて言うならスカートが短いね」

「他には?」

「香水をつけすぎて体臭がくさい」

「体臭…」

「いや、香水の匂いがね」

「くさい…」

「どうしたの?」

軽いノリで放った"体臭がくさい"という一言が地雷を踏んだのだろうか。
フォローをするものの下をうつむいたままピクリとも動かなくなるボダ美。
心配になり顔を覗き込むと生気を感じない表情でボソボソと何か呟いている。

「…たい…死にたい…死にたい…死にたい…」

「へ?」

「…会社辞めます」

「いやいやいやいや、おかしいでしょ」

「センパイのせいです」

「気にしすぎだから」

「もういいです…辞めるので…」

ここらへんでボダ美からサイコを感じ始める。
立つこともできないほど脱力状態のボダ美。
閉店時間も過ぎてしまい、とりあえず帰らせなければ、と
会計をし、体ごと引っ張ってタクシーに乗せるものの、
ボダ美の家は千葉のはるか彼方で東京からいくらになるのか不明。

致し方なく、一緒にタクシーへ乗り都内のナカジマ邸へ一度収容することに。
そして部屋に入った途端、ボダ美のサイコパワーが爆発した。

「どうしてあんなこと言ったの!!!!!!!!」

「何が???」

「せっかく上手くやってたのにもう全部台無しじゃん!!!!」

「は???」

泣き叫びながら発狂するボダ美。
いつもとは明らかに表情が違う。
目つき、口調、雰囲気が完全に別人のものだった。

「あんたのこと、訴えてやるからな」

「なにそれ」

「明日会社に行ってセンパイから言われたこと全部人事に話して辞める」

「とりあえず落ち着こう」

「会社の上司からパワハラ受けてるって労基にも言う」

「どうすりゃいいのよ」

「センパイが全部悪いんだからね」

打って変わって脅しモードにはいるボダ美。
どうやらおれはボダ美の何か核心的なスイッチに触れてしまったらしい。
"敵"と見なしたおれに対して攻撃的な言葉を投げ続ける。

「わかった。どうすれば辞めないでいてくれるの?」

少しだけ考えてボダ美が言う。

「じゃあ、しばらくセンパイの家に泊めて」

「は?なんで??」

「センパイに臭いって言われたから」

「おれが臭くないって言えばいいの?」

「そういう問題じゃない。センパイに傷つけられたからセンパイに癒してもらう」

「意味わかんねえけど…」

怒り散らすボダ美に悪気を感じたのか、この時一瞬だけ気を許してしまった。

「うちから通えば会社辞めないのね?」

「それはセンパイ次第です」

「じゃあ…一部屋余ってるから使っていいよ…」


そして、ボダ美との奇妙な共同生活が始まった。


つづく━

m-13_62278 at 14:18│Comments(5)

この記事へのコメント

1. Posted by あ   2017年09月08日 17:54
怖すぎでしょ...
2. Posted by い   2017年09月08日 21:09
次の連載が楽しみすぎるでしょ…
3. Posted by う   2017年09月09日 23:01
メンヘラ寄せパッシブすぎません?
続き待ってます
4. Posted by コイチ   2017年09月10日 01:34
あさん> この焼肉屋さんは今でもトラウマです。

いさん> 今回は書ききります

うさん> 会社の後輩ということもあり下手にいきすぎた結果、最悪の方向に事態は動きます
5. Posted by え   2017年09月10日 10:50
ハメたかはこれから書く感じですか

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