2010年6月22日、Twitterでたろうさんからダイレクトメッセージが送られてきました。
「もし、差し支えなければ、一度関西か北海道でお会いしませんか?
通常の時期でも、最高5連休まで取れますので、ご都合のよい時にでも。」
"たろうさん"というのは、『
たろうの雑学カフェ』さまの管理人で、
2003年12月31日に『That's 学』と相互リンクを結んで以降、
ネット上でよく交流していた博学多才なお方です。
実際に会ったことは一度もなく、素性もよく知らなかったので、
多少の不安はあったのですが、私も以前からお会いしたかったですし、
まあ、少し会うぐらいなら問題はないだろうと信頼し、
「京都でお会いしたいです」と快諾しました(`・ω・´)
その後、お互いに連絡を取り合い、9月の第1週に京都で会うことに決定。
しかし、7月3日にたろうさんから想定外のメッセージが送られてきたのです!
「もしよかったら、一緒にホテル泊まる? 宿泊費はこっちで持ちますので」
あっ…
(※ここからFWが勘違いモード全開になります。たろうさんゴメンナサイ!)
あれ?ホテル??見ず知らずの男性と二人っきりでホテルに宿泊??
もしかして、これはすごくまずい展開なんじゃないか??
もう20歳だから分かるぞ。これは絶対あかんやつや((((;゚Д゚))))
たろうさんは本当に良い人だけど、
世の中にはいろんな御趣味を隠し持ってる方がいらっしゃるからな…
念の為に、流石にホテルは断っておこう。
「宿泊費を持っていただくのは申し訳ないですし、
僕の住む滋賀から京都は近いので、泊まらなくても大丈夫です。」
と返信し、丁重にお断りしたところ…
「お気になさらずに。
いつも2人部屋を1人で使っているので、正直料金変わらないです。
せっかくなんで、夜遅くまでFWさんとゆっくり楽しみたいですしね(^^」
とのお答えが返ってきました。Oh... 断れなかった...
親も「え、ネットの知り合いと一緒に泊まる? 本当に変な人じゃないの?」などと
甚だ心配していましたが、こればかりは「たぶん大丈夫」としか答えようがありませんね。
─ そして、ついに、たろうさんが上洛する日がやってきたのでした。
1日目(2010年9月3日)
正午に京都駅中央改札でたろうさんと待ち合わせをしていました。
「お互いに顔を知らないから、どうやってたろうさんを判別しよう…」と
少し困りながら、改札から出てくる人々を眺めていたところ…
明らかに浮いている人が改札から出てきました!!!
上はワイシャツに黒のベスト、下は黒のズボンに黒の革靴、と実にフォーマル。
さらに、頭には白のお洒落な中折れ帽をかぶり、手にはレトロな革トランク!
まさに絵に描いたようなジェントルマーーン!!
戦前の日本からタイムスリップしてきた人かと思いました。
ま、まさか…この人がたろうさん…かな?
『たろうの雑学カフェ』さまの瀟洒な雰囲気にも似ているし…
と思いながら、じろじろと見つめていたら、
「フレッシュワーズさんですか?」
と紳士ボイスで声をかけられました。
やっぱりこの方がたろうさんだったのか!個性的すぎる風貌!!
まず最初に行ったのは、京都駅ビルにある茶寮「都路里」(つじり)。
特撰都路里パフェ(1,231円)を奢っていただきましたヽ(・∀・)ノ
話を伺ってみると、どうやら年齢は30代で、
ジェントルマンスタイルは、コスプレではなく、普段着とのこと。
私は勝手に28歳ぐらいの方だと思っていたので、
10歳以上年上であることに大変驚いたのですが、
「別に固くならないで普通に話してくれてよいよ」
と言われ、ほっとしました。たろうさん、とても優しいお方です。
次に、荷物を置くために七条通にあるホテルへ向かいました。
「一体どんなホテルなのだろう…」と不安を抱きながら、
固唾を呑みつつ、たろうさんについて行くと…
すごく高級感あふれるホテルに到着しました!!
「ハイアットリージェンシー京都」という一流ホテルです。
かなり高そうだけど、大丈夫なのだろうか…
続いて、ホテルの近くにある「豊国神社」(豊臣秀吉を祀る)と「方広寺」に行きました。
方広寺といえば、梵鐘にある「国
家安
康」「君
臣豊楽」という銘文が有名です。
この銘文を見た徳川家康が
「家康を2つに分断して豊臣が君主になるという意味を込めているのだろう!」
と無茶苦茶ないちゃもんをつけ、大坂の陣を起こして豊臣家を滅亡させた、と
高校日本史の授業で習ったことがあります。
歴史好きなら一度は訪れてみたいスポットなので、
FWもたろうさんもテンション上がりっぱなしでした。

←体を反らせて梵鐘を撮影するたろうさん
東山五条で市バスに乗り、堀川今出川へ。
次の目的地は「京都市考古資料館」です。入館料は無料。
清水寺や平安神宮のような有名どころではなく、あえてマニアックなところを攻めていきます。
ここで、京都市内で発掘された遺物の数々を見ながら、
たろうさんとあれこれ議論していたら、
奇遇にも、たまたまこの資料館を訪れていたサークルの同期に遭遇!
サークルの同期の彼は、
大学の友人(FW)が謎のジェントルマンと一緒に土器を見て談笑している、という
奇妙極まりない光景を目の当たりにして、目を丸くしていましたww
さらに、追い打ちを掛けるように、
帽子を脱いで丁重にお辞儀をするジェントルマン・たろうさん。
私の友人は動揺を隠し切れない様子wwww
(数時間前の私もたろうさんを見て同じようなリアクションをしていたのだろうなあ)
そして、なぜか私の友人も一緒に観光することになりました。

←たろうさんと私の友人のツーショット
3人で歩いて堀川通を南下し、陰陽師・安倍晴明ゆかりの「晴明神社」へ。
鳥居、井戸、灯籠、お守り、絵馬、などなど、
あちこちに五芒星がある珍しい神社でした。なんだか不思議とパワーがみなぎってきます。
だが、私たちが訪れたかったのは、実はこの神社ではなく…
神社の向かい側にある橋のほうでした!!

見てください、この橋!!!

あの世とこの世を結ぶという伝説のある「一条戻橋」です!(`・ω・´)
私達がこの場所を訪れた理由は、ミステリースポット好きだからではありません。
この一条戻橋が、映画『名探偵コナン 迷宮の十字路』で
灰原哀の聖地だからです!
何を隠そう、FWもたろうさんも、好きなキャラクターは「灰原哀」。
やはり雑学サイトの管理人はこういう知的なキャラクターに憧れるのでしょうか。
灰原の聖地でテンションが上がりまくっているFWとたろうさんを見て、
私の大学の友人は呆れている様子。灰原旅行にまぜてしまって申し訳ないw
ここで、大学の友人とはお別れです。
FWとたろうさんは市バスで七条のホテルに戻りました。
夕食はホテルのレストランで食べるとのことでしたが、
何やら「ドレスコード」がある様子…(一体どんな高級レストランなんだ)
普通の私服で来てしまった私は、たろうさんの予備のネクタイを借りて、お店に行きました。
靴は運動靴のままだけど、致し方ありません。
たろうさんの奢りで、生まれて初めて「コース料理」をいただきました。
メニューをちらっと覗き見てみると…
1人分のお値段が
7,700円!!!?(絶句)
「えっ…こんな高いものを奢っていただいて大丈夫なのですか?」
「食にはお金を惜しまない。これが私のポリシーだからね(キリッ」
か、かっこいい…!!
(吉野家の牛丼が何十杯食べられるかなどと計算していた自分が恥ずかしい!)
出てきたコース料理は、
パン → サーモンのキッシュ → クラムチャウダー → イベリコ豚のロースト でした。
「ナイフやフォークは外側から使う」
「スープは手前から奥にすくう」
「カチャカチャと音を立てない」
など、ある程度のテーブルマナーは雑学として知ってはいたけど、
いざ実践するとなると、やはり緊張しますね。
肩に力が入りすぎて、肝心の料理の味は…よく覚えてません(^^;
途中、シェフが直々に挨拶しにきて、
「赤ワインは『ピノ・ノワール』か『カルベネ・ソーヴィニヨン』のどちらにしますか?」
と謎の呪文を詠唱してきました。日本語でお願いします。
たろうさんが毅然と応対してくださいましたが、私にはちんぷんかんぷんでした。
さらに、シェフは、
「ガス入りの水はイタリア産とフランス産、
ミネラルウォーターは国産とイタリア産をご用意しています」
などと大袈裟なことを言って、私をおどかしてくるではありませんか。
いや、もう、普通のお水でお願いします…(´・ω・`)
たろうさんが頼んでくださったのは、イタリア産のガス入りの水(炭酸水)。
砂糖も何も入っていない炭酸水は、残念ながら庶民の私の口には合いませんでした。
あと、給仕さんが、いちいち料理やワインの感想を聞いてくるのも、不慣れなので落ち着きませんでした。
私はただひたすらに「美味しかったです」と言うばかり。経験値の低さを露呈してしまいました。
緊張がほぐれ、ようやく写真を撮影するぐらいの余裕が出てきたのは、デザートのときでした。
2種類のケーキ(レアチーズケーキとチョコレートケーキ)を頼み、2人で交換して食べ比べをしましたw
店を出るときに、他のテーブルに置いてあったメニューをちらっと見たところ、
一番安いメニューは「フライドポテト 750円」でした。一体どんな高級ジャガイモを使用しているんだ。
さらによく見ると、当然のように出てきた赤ワインがコース料理とは別料金になっているだけでなく、
なんと
水が1杯 850円 wwwwwww(思わず二度見)
おまけに、メニューの下には小さい文字で、
「
上記税込み価格に10%のサービス料を頂戴いたします」
と書いてあるではないか! ひょえー(ここでひっくり返る)
庶民なので、いちいち金額の高さにびっくりしてしまいました。
大人はこういうお店に行くんですね。いやはや、勉強になりました。
若いうちにこういう貴重な経験をさせていただき、
たろうさんには本当に感謝しています。ごちそうさまでした(`・ω・´)
そして、部屋に戻り、明日のプランをたろうさんと相談したのち、
朝9時に起きるために、あまり夜更かしせず、早めに就寝しました。
…そういえば、当初、ホテルに泊まるのをためらっていましたが、
結果的に、たろうさんと泊まって、とっても楽しかったです(・∀・)!!
お会いする前は、杞憂がすぎて、勝手に"薄い本"的な展開を危惧していたのですが、
実際に会ってみると、たろうさんにそんな趣味は毛頭なく、(そりゃそうだ)
雑学と食と灰原を愛する、至って紳士的な30代独身男性でしたw
(後編に続く)