2010年09月03日

ウィッチドクターハンター6月

少し前、ホメオパシーが話題になりました。
「充分に薄くした毒素を体に取り入れて抵抗力をつける」という理論で病気を治そうとするのがホメオパシーです。
さて、この理論はどこがおかしくて、なぜおかしいのに多くの人が受け入れたのでしょう。

上記の法則は、二つの法則に分解できます。
「充分に薄くした毒素を」

「毒素を体に取り入れて抵抗力をつける」
です。

後半の考え方は「免疫」の理論です。
免疫の理論は、天然痘やインフルエンザなどの病気に対して「軽い症状にかかっておく事で体に抵抗力をつける」というものです。これは科学的に見て正しい=偶然やプラシーボ効果以上に結果が出ていると証明されている理論です。
プラシーボ効果とは「何の薬効もない物質でも薬だと言って患者に渡すと精神的な抵抗力が出て病状が良くなる」という「病は気から」の実践版です。
偶然はともかく薬の効果が気のせいかどうか確かめるなんてどうすれば良いのかと考えるシャープな貴方は「ダブルブラインドテスト(二重盲検)」で調べてください。

そうなると問題は前半「充分に薄くした毒素」の部分。
より具体的には「薄くする」方法です。
ホメオパシーでは毒素を薄めるのに「水に入れて振る」という方法を使います。
「毒素を水に入れて振ると水に毒性が移る」という理論ですが、おかしいのはここ。
毒素はあくまでも、毒素として水の中に物質が存在するから毒性があるのであって、水自体に毒性が移るわけではありません。
特にホメオパシーの方法では、毒素が分子レベルで存在するかどうかというところまで「薄める」ので、大まかに言って免疫としての効果は現れません。
この「毒素を水に入れて振ると水に毒性が移る」という考え方は「感染呪術」と呼ばれるものです。
感染呪術とは「触れ合ったものは能力や性質に関わりが生まれる」という考え方です。
呪術となどと言うと遠い世界に聞こえますが、この考え方は現代社会にも生き残っています。
例えば「試合に勝った日に身につけていたものを次の試合でも身につける」という行動。
これは「前の試合」において「勝利」と「試合で身につけていたもの」を結びつけ、逆に「試合で身につけていたもの」から「勝利」を招こうという考え方が働いています。
とは言え、これはあくまで「そういう考え方がある」という話です。
「勝利」と「試合で身につけていたもの」の間で、実際に因果関係が立証されたわけではありません。
「毒素を水に入れて振る」も同じです。水に毒素を入れたからと言って、水に毒素の性質が移るわけではないのです。
参考:2004.5.9. 魔法のお店

つまりホメオパシーの理論が「それっぽく」聞こえるのは、誰もが漠然とは知っている「免疫」の考え方と、人がイメージしやすい「感染呪術」の考え方の両方を使っているからなのです。

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さて本日のお相手は、数年ぶりに『高校生クイズ』を見たらえらくストイックなクイズ番組になっていて驚いた6月でございました。
泥沼に飛び込ませたり泊り込みで出かけたりするのは、お金がかかるからでしょうか。




次回更新までの運勢:吉。「東大生の正答率1%」とかのクイズの答えがわかると、うれしくなりますよね。
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m-94_23564 at 22:32│Comments(0)TrackBack(0) 心理 | 雑学

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