心理
2017年02月07日
ビンボーの夜明け
ラジオ番組で占い師さんが、金運についてひとくさり話したあと、「金持ちはみんな占いを信じています。占いを信じないのは貧乏人です」と言っていました。
この発言の検証方法を書いておこうと思います。
ギロビッチが提唱した「2×2分割表」は、2つの事象の関連の有無を調べるための優れた方法です。
事象Aと事象Bの関連の有無を調べるには、
[1]事象Aと事象Bが共に成り立っている
[2]事象Aは成り立っているが事象Bは成り立っていない
[3]事象Aは成り立っていないが事象Bは成り立っている
[4]事象Aと事象Bが共に成り立っていない
の4種類のパターンで、どの程度の偏りが現れるかを見れば良い、というものです。
前掲の占い師さんの発言に当てはめた場合、
[1]占いを信じている金持ち
[2]占いを信じている貧乏人
[3]占いを信じていない金持ち
[4]占いを信じていない貧乏人
の4パターンに人を分類すると、[1]と[4]が多く、[2]と[3]は少なくなるはずです。
[1][2]が多く[3][4]が少ないのであれば、金銭とは関係なく占いを信じている人が多い、という結論になりますし、[1][3]が少なく[2][4]が多いのであれば、占いとは関係なく金持ちより貧乏人の方が多い、という結論になります。
もちろん母集団、つまりどこの誰をこの分類に当てはめるのかも重要ですし、「占いを信じている/いない」「金持ち/貧乏人」の定義と区分にも厳密さが求められます。
件の占い師さんはここまで検証した上で「金持ちはみんな占いを信じています。占いを信じないのは貧乏人です」と発言したのでしょうか。
ここから先は意地悪な想像です。
ラジオに出演するくらい有名な占い師であれば、[1]のパターンの人と接触する機会は多いのではないでしょうか。占いを信じている人は占い師への接触頻度が高いでしょうし、有名な占い師であれば客層は金持ちに偏る事が予想されます。もし、その個人的な体験を元に[1]が多いと言っているのであれば、それは元にしたデータが偏っているからだと言えます。
[4]が多いという発言についても、「占いを信じないから貧乏なんだよ」という発想が生み出した虚像である可能性があります。
[2][3]についても「少数の例外」として軽視あるいは無視している可能性があります。
もう一つ。件の占い師さんは「トランプ大統領の当選を予言していた」とも言っていました。
この発言自体は事実なのかもしれません。しかし、それ以外の当たった事例と外れた事例については、彼はまったく発言していませんでした。
例えば韓国の朴政権の混乱を彼は予言していたのでしょうか。ほかにも世界にはたくさんの国がありますが、それらについて彼はどんな予言をし、その予言はどの程度の精度で当たっていたのでしょうか。
たった一つの予言が当たっただけでは、それが単なる偶然である可能性を否定できないのです。
さて本日のお相手は、[4]に当てはまる6月でございました。
次回更新までの運勢:吉。これから起きるすべての良い事は、この占いが当たった証拠です。
この発言の検証方法を書いておこうと思います。
ギロビッチが提唱した「2×2分割表」は、2つの事象の関連の有無を調べるための優れた方法です。
事象Aと事象Bの関連の有無を調べるには、
[1]事象Aと事象Bが共に成り立っている
[2]事象Aは成り立っているが事象Bは成り立っていない
[3]事象Aは成り立っていないが事象Bは成り立っている
[4]事象Aと事象Bが共に成り立っていない
の4種類のパターンで、どの程度の偏りが現れるかを見れば良い、というものです。
前掲の占い師さんの発言に当てはめた場合、
[1]占いを信じている金持ち
[2]占いを信じている貧乏人
[3]占いを信じていない金持ち
[4]占いを信じていない貧乏人
の4パターンに人を分類すると、[1]と[4]が多く、[2]と[3]は少なくなるはずです。
[1][2]が多く[3][4]が少ないのであれば、金銭とは関係なく占いを信じている人が多い、という結論になりますし、[1][3]が少なく[2][4]が多いのであれば、占いとは関係なく金持ちより貧乏人の方が多い、という結論になります。
もちろん母集団、つまりどこの誰をこの分類に当てはめるのかも重要ですし、「占いを信じている/いない」「金持ち/貧乏人」の定義と区分にも厳密さが求められます。
件の占い師さんはここまで検証した上で「金持ちはみんな占いを信じています。占いを信じないのは貧乏人です」と発言したのでしょうか。
ここから先は意地悪な想像です。
ラジオに出演するくらい有名な占い師であれば、[1]のパターンの人と接触する機会は多いのではないでしょうか。占いを信じている人は占い師への接触頻度が高いでしょうし、有名な占い師であれば客層は金持ちに偏る事が予想されます。もし、その個人的な体験を元に[1]が多いと言っているのであれば、それは元にしたデータが偏っているからだと言えます。
[4]が多いという発言についても、「占いを信じないから貧乏なんだよ」という発想が生み出した虚像である可能性があります。
[2][3]についても「少数の例外」として軽視あるいは無視している可能性があります。
もう一つ。件の占い師さんは「トランプ大統領の当選を予言していた」とも言っていました。
この発言自体は事実なのかもしれません。しかし、それ以外の当たった事例と外れた事例については、彼はまったく発言していませんでした。
例えば韓国の朴政権の混乱を彼は予言していたのでしょうか。ほかにも世界にはたくさんの国がありますが、それらについて彼はどんな予言をし、その予言はどの程度の精度で当たっていたのでしょうか。
たった一つの予言が当たっただけでは、それが単なる偶然である可能性を否定できないのです。
さて本日のお相手は、[4]に当てはまる6月でございました。
次回更新までの運勢:吉。これから起きるすべての良い事は、この占いが当たった証拠です。
2013年10月14日
Believe
FEAR社のTRPGシステムSRSの特徴と言えば、膨大な数のスキルとアイテムのデータが挙げられるかと思います。
先日いちいち参照ページを開く・開かせるのが面倒になり、「この1枚1枚を切り離してカードにしてプレイヤーたちに配ったら遊びやすくなるのではないか」と思いつきました。
(『迷宮キングダム』にはアイテム・スキル・職業なんかをカード化したサプリがありましたね)
コピーを取る段階で毎ページ9種類×40ページのボリュームに当てられ、一枚一枚と切り離す気力はもはや残されていませんでした。
こんな量のデータを把握してマスタリングされているGMさんはすごいですね、と感動した話をしたところ、思いもしない答えをいただきました。
曰く「PLは自分の使うルールを勝手に読み込んで憶えて使うから、GMが全部憶えておく必要はない」
それを聞いて私の頭に浮かんだ、今期終了のアニメ『恋愛ラボ』に出てきた名ゼリフがこちら。
「なんでも自分でやろうとするのは、他人のやる事を信じていないからじゃないの?」
はっとさせられました。どうも私のマスタリングは、その傾向があったようです。
PLが誤用を起こしたら指摘し、ルールの抜け道があったらあわててふさぐ。その上でゲームを動かす。これが私のマスタリングの方向性でした。
その裏にはPLを「ルールをあやふやにしか理解せずに動く」「ルールの抜け道をついてチート行動をしてくる」と見ていた私の歪んだ認識があります。
各PCの行動とそれに伴う処理は(GMがルールを確認しつつ)各PLに任せる方が、GMとしても負担が減りますね。
冒頭で書いたカード化計画、データを一通り取ったら編集するだけなので、先が見えてきました。前述のコピーをスキャナーに換え、データ化した内容を必要なものだけ(サンプルPCが持っているもの)トリミングすれば、バーチャルなカードの完成です。あとは適当な紙1枚にを切り抜いてカードのデータを並べれば、GMも相手データが分かっていますのでアドバイスもしやすくなります。早く遊んでみたいものです。
たまに、ルールブックの圧倒的な情報量に触れて酔うのが楽しいです
さて本日のお相手は、文房具屋数件を回って見つからず、仕方なくネット通販で買ったB4サイズのクリアファイルを近所の100円ショップで見つけた6月でございました。
大判のルールブックはB5なので、開いた状態でのコピーを入れるにはB4コピーサイズが必要なのです。
次回更新までの運勢:凶。
戦国時代が魅力だった「天羅万象」 西部劇が独自だった「テラ:ザ・ガンスリンガー」。
二つの世界が手を組んで天使と戦い始めたTRPG、と銘打って戦国も西部劇も台無しにしてしまった「天羅WAR」は見たくありませんでした。システム面はカオスフレアの試作品らしい要素が多いです。
ラッキーアイテム:テラガンの付録のすごくかっこいいトランプ
先日いちいち参照ページを開く・開かせるのが面倒になり、「この1枚1枚を切り離してカードにしてプレイヤーたちに配ったら遊びやすくなるのではないか」と思いつきました。
(『迷宮キングダム』にはアイテム・スキル・職業なんかをカード化したサプリがありましたね)
コピーを取る段階で毎ページ9種類×40ページのボリュームに当てられ、一枚一枚と切り離す気力はもはや残されていませんでした。
こんな量のデータを把握してマスタリングされているGMさんはすごいですね、と感動した話をしたところ、思いもしない答えをいただきました。
曰く「PLは自分の使うルールを勝手に読み込んで憶えて使うから、GMが全部憶えておく必要はない」
それを聞いて私の頭に浮かんだ、今期終了のアニメ『恋愛ラボ』に出てきた名ゼリフがこちら。
「なんでも自分でやろうとするのは、他人のやる事を信じていないからじゃないの?」
はっとさせられました。どうも私のマスタリングは、その傾向があったようです。
PLが誤用を起こしたら指摘し、ルールの抜け道があったらあわててふさぐ。その上でゲームを動かす。これが私のマスタリングの方向性でした。
その裏にはPLを「ルールをあやふやにしか理解せずに動く」「ルールの抜け道をついてチート行動をしてくる」と見ていた私の歪んだ認識があります。
各PCの行動とそれに伴う処理は(GMがルールを確認しつつ)各PLに任せる方が、GMとしても負担が減りますね。
冒頭で書いたカード化計画、データを一通り取ったら編集するだけなので、先が見えてきました。前述のコピーをスキャナーに換え、データ化した内容を必要なものだけ(サンプルPCが持っているもの)トリミングすれば、バーチャルなカードの完成です。あとは適当な紙1枚にを切り抜いてカードのデータを並べれば、GMも相手データが分かっていますのでアドバイスもしやすくなります。早く遊んでみたいものです。
たまに、ルールブックの圧倒的な情報量に触れて酔うのが楽しいです
さて本日のお相手は、文房具屋数件を回って見つからず、仕方なくネット通販で買ったB4サイズのクリアファイルを近所の100円ショップで見つけた6月でございました。
大判のルールブックはB5なので、開いた状態でのコピーを入れるにはB4コピーサイズが必要なのです。
次回更新までの運勢:凶。
戦国時代が魅力だった「天羅万象」 西部劇が独自だった「テラ:ザ・ガンスリンガー」。
二つの世界が手を組んで天使と戦い始めたTRPG、と銘打って戦国も西部劇も台無しにしてしまった「天羅WAR」は見たくありませんでした。システム面はカオスフレアの試作品らしい要素が多いです。
ラッキーアイテム:テラガンの付録のすごくかっこいいトランプ
2012年11月11日
xxxHOLiC
マンガで分かる心療内科・精神科in渋谷
第59回「『ネット依存症』か分かる、10の質問」
http://yusb.net/man/716.html
10問のうち半分に当てはまると要注意だそうです。
答えてみたところ、8問が当てはまりました。
私が異常者でない事を証明すべく、この質問文で「ネット」を別の単語に置き換えてみました。例えば「本」。
1.気がつくと思ったより長く本を読んでいる事がある
2.読書中に、そろそろやめようとしても、やめられない事がある
7.日々の心配やストレスが本を読むと落ち着く事がある
9.もし本がなければ、生活は退屈でむなしく、つまらないだろうと思う
10.普段の生活でも、本の事ばかり考えている事がある
危険度の低そうなものを拾い出すと、見えてくるのは、一点の曇りもない文学青年・文学少女の姿です。
仏像を作って「本が読みたいです」と祈り、念願かなって源氏物語を全巻読めるようになった時は昼も夜も読みふけり、妃の位よりも本が良いとまで日記に書いた、平安時代の文学少女というかオタク少女、『更級日記』の著者こと菅原孝標女のレベル。
ちょうど半分の5件なので、対象がネットならそろそろ「要注意」が見えてくるはずですが、なぜこうもイメージが違ってくるのでしょうか。
前掲の質問文をまとめて「時間を忘れるほど楽しいと感じる事」が、ネットではいけなくて本なら良い、と思えるのはなぜでしょうか。
当てはめる単語を「酒」や「ギャンブル」にすれば、私の感覚では危険に見えます。
あるいは「マンガ」「ゲーム」でも、人によっては危険と見るでしょう。「勉強」「仕事」「恋愛」なら?
そう考えると、ネットが過剰に悪者とされていると言うよりは、本が過剰に持ち上げられているのかもしれません。
残りの設問で「ネット」を「本」に置き換えると、こうなります。
3.誰かと過ごしたりするよりも本を選ぶ事がある
4.やるべき事があっても、先に本を読む事がある
5.本のために、仕事や勉強の能率や成果が低下した事がある
8.読書中にジャマをされると、イライラしたり、怒ったりすることがある
人によっては経験のある事と思いますが、段々と危険性が見えてきます。
対象が本だというだけで「魅力のある本との出会いは幸せだ」と思ってしまうのは単純すぎると言えましょう。
6.ネットで新しい仲間を作る事がある
については、本にその機能はないので対象外としました。
形が何であれ、仲間を作れる分、本よりネットの方が優れているという見方もあると思うのですが。
私自身、ネットで趣味の合う人と会えた事は何度もありますので、そこを否定されるとさみしいものがあります。
根底にあるのは「リアル偏重」であるという無難な結論で、本日は終わります。
リアルよりほんとの自分を求めて ダイブ・イントゥ・ウェブ
…MOSAIC.WAV『Dive into web』より
さて本日のお相手は、英辞郎(http://www.alc.co.jp/)によると「ネット中毒」の英訳は「Netaholic」ですが「活字中毒」の英訳は「book junkie」「print junkie」だそうで、「bookahoric」という単語はないようです、6月でございました。
次回更新までの運勢:凶。幼い頃に「書痴」という言葉を知り、これは自分の将来だと直感した事があります。
ラッキーナンバー:蔵書数は数えた事がありません。
第59回「『ネット依存症』か分かる、10の質問」
http://yusb.net/man/716.html
10問のうち半分に当てはまると要注意だそうです。
答えてみたところ、8問が当てはまりました。
私が異常者でない事を証明すべく、この質問文で「ネット」を別の単語に置き換えてみました。例えば「本」。
1.気がつくと思ったより長く本を読んでいる事がある
2.読書中に、そろそろやめようとしても、やめられない事がある
7.日々の心配やストレスが本を読むと落ち着く事がある
9.もし本がなければ、生活は退屈でむなしく、つまらないだろうと思う
10.普段の生活でも、本の事ばかり考えている事がある
危険度の低そうなものを拾い出すと、見えてくるのは、一点の曇りもない文学青年・文学少女の姿です。
仏像を作って「本が読みたいです」と祈り、念願かなって源氏物語を全巻読めるようになった時は昼も夜も読みふけり、妃の位よりも本が良いとまで日記に書いた、平安時代の文学少女というかオタク少女、『更級日記』の著者こと菅原孝標女のレベル。
ちょうど半分の5件なので、対象がネットならそろそろ「要注意」が見えてくるはずですが、なぜこうもイメージが違ってくるのでしょうか。
前掲の質問文をまとめて「時間を忘れるほど楽しいと感じる事」が、ネットではいけなくて本なら良い、と思えるのはなぜでしょうか。
当てはめる単語を「酒」や「ギャンブル」にすれば、私の感覚では危険に見えます。
あるいは「マンガ」「ゲーム」でも、人によっては危険と見るでしょう。「勉強」「仕事」「恋愛」なら?
そう考えると、ネットが過剰に悪者とされていると言うよりは、本が過剰に持ち上げられているのかもしれません。
残りの設問で「ネット」を「本」に置き換えると、こうなります。
3.誰かと過ごしたりするよりも本を選ぶ事がある
4.やるべき事があっても、先に本を読む事がある
5.本のために、仕事や勉強の能率や成果が低下した事がある
8.読書中にジャマをされると、イライラしたり、怒ったりすることがある
人によっては経験のある事と思いますが、段々と危険性が見えてきます。
対象が本だというだけで「魅力のある本との出会いは幸せだ」と思ってしまうのは単純すぎると言えましょう。
6.ネットで新しい仲間を作る事がある
については、本にその機能はないので対象外としました。
形が何であれ、仲間を作れる分、本よりネットの方が優れているという見方もあると思うのですが。
私自身、ネットで趣味の合う人と会えた事は何度もありますので、そこを否定されるとさみしいものがあります。
根底にあるのは「リアル偏重」であるという無難な結論で、本日は終わります。
リアルよりほんとの自分を求めて ダイブ・イントゥ・ウェブ
…MOSAIC.WAV『Dive into web』より
さて本日のお相手は、英辞郎(http://www.alc.co.jp/)によると「ネット中毒」の英訳は「Netaholic」ですが「活字中毒」の英訳は「book junkie」「print junkie」だそうで、「bookahoric」という単語はないようです、6月でございました。
次回更新までの運勢:凶。幼い頃に「書痴」という言葉を知り、これは自分の将来だと直感した事があります。
ラッキーナンバー:蔵書数は数えた事がありません。
2011年09月05日
限りなく透明に近いブルー
何年かけたかも思い出せないくらい前から書いたり拾ったりしてきたファイルを大量に入れた一番大事なフォルダーを今日も開こうとしたら中身が丸ごと消えていました。
削除したファイルを元に戻せる「復元」を使っても痕跡すら出てきません。
落ち込む以上に、まだ何が起きたのか良く分からず、茫然としています。
人が自分の死に直面した時の反応は、以下の5段階であると言われます。
1.否認(自分の死を受け容れようとしない)←今ココ
2.怒り(自分の死という現実に怒りを覚える)
3.取引(何とか死を引き伸ばせないかと思う)
4.抑うつ(落ち込む)
5.受容(自分の死を受け容れる)
つまり、自分の死を「受け容れない」から「受け容れる」までには、
いくつものステップを踏む必要があるのです。
昨夜寝ぼけてパソコンをいじった記憶がなんとなくある気がするので、
間もなく第2段階として過去の自分への「怒り」が湧きそうです。
今のところリアルに死ぬ予定はないのですが、
副題に引かれてこんな本を買ってみました。
『オタクの逝き方 オレのコレクション死んだらどうなる?』
とりあえず本の量がわけの分からない事になっているのですが、
新古書店に二束三文で持って行かれたくはないのです。
「本当に死ぬ気はないが遺書作成」…『中二病取扱説明書』より
さて本日のお相手は、前掲書2冊を読んでいて
嫌な脂汗の止まらなかった6月でございました。
次回更新までの運勢:凶。
神様これからは納豆を食べるのでファイルを返してください。(第3段階)
無理ですか。(第4段階)
もういいです。(第5段階?)
ラッキーアイテム:バックアップフォルダー
削除したファイルを元に戻せる「復元」を使っても痕跡すら出てきません。
落ち込む以上に、まだ何が起きたのか良く分からず、茫然としています。
人が自分の死に直面した時の反応は、以下の5段階であると言われます。
1.否認(自分の死を受け容れようとしない)←今ココ
2.怒り(自分の死という現実に怒りを覚える)
3.取引(何とか死を引き伸ばせないかと思う)
4.抑うつ(落ち込む)
5.受容(自分の死を受け容れる)
つまり、自分の死を「受け容れない」から「受け容れる」までには、
いくつものステップを踏む必要があるのです。
昨夜寝ぼけてパソコンをいじった記憶がなんとなくある気がするので、
間もなく第2段階として過去の自分への「怒り」が湧きそうです。
今のところリアルに死ぬ予定はないのですが、
副題に引かれてこんな本を買ってみました。
『オタクの逝き方 オレのコレクション死んだらどうなる?』
とりあえず本の量がわけの分からない事になっているのですが、
新古書店に二束三文で持って行かれたくはないのです。
「本当に死ぬ気はないが遺書作成」…『中二病取扱説明書』より
さて本日のお相手は、前掲書2冊を読んでいて
嫌な脂汗の止まらなかった6月でございました。
次回更新までの運勢:凶。
神様これからは納豆を食べるのでファイルを返してください。(第3段階)
無理ですか。(第4段階)
もういいです。(第5段階?)
ラッキーアイテム:バックアップフォルダー
2010年09月03日
ウィッチドクターハンター6月
少し前、ホメオパシーが話題になりました。
「充分に薄くした毒素を体に取り入れて抵抗力をつける」という理論で病気を治そうとするのがホメオパシーです。
さて、この理論はどこがおかしくて、なぜおかしいのに多くの人が受け入れたのでしょう。
上記の法則は、二つの法則に分解できます。
「充分に薄くした毒素を」
と
「毒素を体に取り入れて抵抗力をつける」
です。
後半の考え方は「免疫」の理論です。
免疫の理論は、天然痘やインフルエンザなどの病気に対して「軽い症状にかかっておく事で体に抵抗力をつける」というものです。これは科学的に見て正しい=偶然やプラシーボ効果以上に結果が出ていると証明されている理論です。
プラシーボ効果とは「何の薬効もない物質でも薬だと言って患者に渡すと精神的な抵抗力が出て病状が良くなる」という「病は気から」の実践版です。
偶然はともかく薬の効果が気のせいかどうか確かめるなんてどうすれば良いのかと考えるシャープな貴方は「ダブルブラインドテスト(二重盲検)」で調べてください。
そうなると問題は前半「充分に薄くした毒素」の部分。
より具体的には「薄くする」方法です。
ホメオパシーでは毒素を薄めるのに「水に入れて振る」という方法を使います。
「毒素を水に入れて振ると水に毒性が移る」という理論ですが、おかしいのはここ。
毒素はあくまでも、毒素として水の中に物質が存在するから毒性があるのであって、水自体に毒性が移るわけではありません。
特にホメオパシーの方法では、毒素が分子レベルで存在するかどうかというところまで「薄める」ので、大まかに言って免疫としての効果は現れません。
この「毒素を水に入れて振ると水に毒性が移る」という考え方は「感染呪術」と呼ばれるものです。
感染呪術とは「触れ合ったものは能力や性質に関わりが生まれる」という考え方です。
呪術となどと言うと遠い世界に聞こえますが、この考え方は現代社会にも生き残っています。
例えば「試合に勝った日に身につけていたものを次の試合でも身につける」という行動。
これは「前の試合」において「勝利」と「試合で身につけていたもの」を結びつけ、逆に「試合で身につけていたもの」から「勝利」を招こうという考え方が働いています。
とは言え、これはあくまで「そういう考え方がある」という話です。
「勝利」と「試合で身につけていたもの」の間で、実際に因果関係が立証されたわけではありません。
「毒素を水に入れて振る」も同じです。水に毒素を入れたからと言って、水に毒素の性質が移るわけではないのです。
参考:2004.5.9. 魔法のお店
つまりホメオパシーの理論が「それっぽく」聞こえるのは、誰もが漠然とは知っている「免疫」の考え方と、人がイメージしやすい「感染呪術」の考え方の両方を使っているからなのです。
さて本日のお相手は、数年ぶりに『高校生クイズ』を見たらえらくストイックなクイズ番組になっていて驚いた6月でございました。
泥沼に飛び込ませたり泊り込みで出かけたりするのは、お金がかかるからでしょうか。
次回更新までの運勢:吉。「東大生の正答率1%」とかのクイズの答えがわかると、うれしくなりますよね。
ラッキーアイテム:ボタンを押すとハテナマークの立て札が上がるシルクハット
「充分に薄くした毒素を体に取り入れて抵抗力をつける」という理論で病気を治そうとするのがホメオパシーです。
さて、この理論はどこがおかしくて、なぜおかしいのに多くの人が受け入れたのでしょう。
上記の法則は、二つの法則に分解できます。
「充分に薄くした毒素を」
と
「毒素を体に取り入れて抵抗力をつける」
です。
後半の考え方は「免疫」の理論です。
免疫の理論は、天然痘やインフルエンザなどの病気に対して「軽い症状にかかっておく事で体に抵抗力をつける」というものです。これは科学的に見て正しい=偶然やプラシーボ効果以上に結果が出ていると証明されている理論です。
プラシーボ効果とは「何の薬効もない物質でも薬だと言って患者に渡すと精神的な抵抗力が出て病状が良くなる」という「病は気から」の実践版です。
偶然はともかく薬の効果が気のせいかどうか確かめるなんてどうすれば良いのかと考えるシャープな貴方は「ダブルブラインドテスト(二重盲検)」で調べてください。
そうなると問題は前半「充分に薄くした毒素」の部分。
より具体的には「薄くする」方法です。
ホメオパシーでは毒素を薄めるのに「水に入れて振る」という方法を使います。
「毒素を水に入れて振ると水に毒性が移る」という理論ですが、おかしいのはここ。
毒素はあくまでも、毒素として水の中に物質が存在するから毒性があるのであって、水自体に毒性が移るわけではありません。
特にホメオパシーの方法では、毒素が分子レベルで存在するかどうかというところまで「薄める」ので、大まかに言って免疫としての効果は現れません。
この「毒素を水に入れて振ると水に毒性が移る」という考え方は「感染呪術」と呼ばれるものです。
感染呪術とは「触れ合ったものは能力や性質に関わりが生まれる」という考え方です。
呪術となどと言うと遠い世界に聞こえますが、この考え方は現代社会にも生き残っています。
例えば「試合に勝った日に身につけていたものを次の試合でも身につける」という行動。
これは「前の試合」において「勝利」と「試合で身につけていたもの」を結びつけ、逆に「試合で身につけていたもの」から「勝利」を招こうという考え方が働いています。
とは言え、これはあくまで「そういう考え方がある」という話です。
「勝利」と「試合で身につけていたもの」の間で、実際に因果関係が立証されたわけではありません。
「毒素を水に入れて振る」も同じです。水に毒素を入れたからと言って、水に毒素の性質が移るわけではないのです。
参考:2004.5.9. 魔法のお店
つまりホメオパシーの理論が「それっぽく」聞こえるのは、誰もが漠然とは知っている「免疫」の考え方と、人がイメージしやすい「感染呪術」の考え方の両方を使っているからなのです。
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さて本日のお相手は、数年ぶりに『高校生クイズ』を見たらえらくストイックなクイズ番組になっていて驚いた6月でございました。
泥沼に飛び込ませたり泊り込みで出かけたりするのは、お金がかかるからでしょうか。
次回更新までの運勢:吉。「東大生の正答率1%」とかのクイズの答えがわかると、うれしくなりますよね。
ラッキーアイテム:ボタンを押すとハテナマークの立て札が上がるシルクハット