中央社会保険医療協議会(中医協)の診療報酬改定結果検証部会は3月31日、2010年度診療報酬改定の結果を検証するための議論を開始した。会議の冒頭に中医協公益委員の牛丸聡氏(早大政治経済学術院教授)を部会長に選出。事務局が提案した検証項目を大筋で了承したほか、調査方法の見直しなどを議論した。委員からは調査方法について、「サンプルにバイアスがある」「海外ではITを利用している」など、工夫の余地があるとの意見が出た。検証部会は今後、検証方針や具体的なテーマを決めた後、秋ごろまでに調査を実施。来年3月、調査結果速報を中医協総会に報告する予定だ。
事務局がまとめた検証項目案は、10年度診療報酬改定における社会保障審議会の基本方針や中医協の答申書の付帯意見をベースにしており、▽救急、産科、小児、外科などの充実・強化策の実態調査▽病院勤務医の負担軽減の実態調査▽明細書発行の原則義務化後の実施状況―など11項目。事務局案を説明した厚生労働省保険局医療課の渡辺由美子保険医療企画調査室長は、「診療報酬改定により、医療、患者の行動パターンが所期の目的通りになっているかを検証するのが基本になる」と述べた。
会議では調査の実施時期、方法やサンプル数に関する意見が相次いだ。調査時期について、一部の委員は「診療報酬改定の影響が出てくるのは時間がかかる」と述べ、個別項目に応じて時期を繰り延べる必要性を指摘。サンプル数については「時間も予算も限りがある」との意見がある一方、「サンプルのバイアスはやむを得ない。それをエビデンスとして使うことで合意するのが必要だ」との声が上がった。また検証項目を選ぶ際に、中医協の診療側や支払側の委員の声を聞くことも重要との提案もあった。
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会議では調査の実施時期、方法やサンプル数に関する意見が相次いだ。調査時期について、一部の委員は「診療報酬改定の影響が出てくるのは時間がかかる」と述べ、個別項目に応じて時期を繰り延べる必要性を指摘。サンプル数については「時間も予算も限りがある」との意見がある一方、「サンプルのバイアスはやむを得ない。それをエビデンスとして使うことで合意するのが必要だ」との声が上がった。また検証項目を選ぶ際に、中医協の診療側や支払側の委員の声を聞くことも重要との提案もあった。
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