政府が永住外国人に地方選挙権を付与する法案を18日召集の通常国会に提出する方針を決めた。選挙権付与に強いこだわりを持つ小沢一郎民主党幹事長の再三の求めに、従来、積極姿勢の鳩山由紀夫首相が同調した。政府・与党内に異論も根強く、提出までに曲折が予想される一方、野党・公明党からは歓迎の声があがっており、国会審議の焦点となりそうだ。

 「日本国政府としての姿勢を明確にすべきだ。そのために政府提案にするのがよいと(政府と)一致した」。小沢氏は12日の記者会見で強調。平野博文官房長官も会見で法案提出方針を表明し、採決時に党議拘束を要請する考えを示した。

 選挙権付与は、昨年10月の政府・民主党首脳会議の初会合で党側が持ち出した。当初、政府内には慎重論もあったが、鳩山首相が同10月、李明博韓国大統領との共同記者会見で「前向きに結論を出していきたい」と述べ、小沢氏は同12月に韓国での講演で「通常国会には現実になるのではないか」と踏み込んでいた。

 これらの動きを受け、平野氏は昨年末、所管する原口一博総務相に法案検討を指示。ただ原口氏は12日の記者会見で、国民新党の反対を念頭に与党3党による意思決定の後に「初めて私たちが動く問題だ」と慎重な姿勢を示した。

 法案は、原則的に日本と外交関係がある国の国籍を有する人を対象とする民主党の野党時代の案が軸になるとみられる。永住外国人は朝鮮半島出身者が多いが、この場合の対象は在日韓国人に限られることになる。

 ただ、与党内では賛否が交錯している。民主党の山岡賢次国対委員長は12日、東京都内のホテルで開かれた在日本大韓民国民団(民団)の新年会あいさつで「法案が一日も早く国会で実現するように全力で取り組んでいきたい」と表明。国民新党代表の亀井静香金融・郵政担当相は12日の記者会見で「国民新党は賛成してない」と異議を唱えた。

 一方、野党の内情も複雑。公明党の漆原良夫国対委員長は記者団に「公明党はずっとこの法案をやってきたが、自民党の反対で実現できなかった。今が成立の一番のチャンス」と強調。「民主党が閣法で出すのは頼もしい」と期待感を示した。自民、公明両党で対応が割れれば与野党でねじれ現象が起きる可能性もある。【中田卓二、近藤大介、横田愛】

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