2006年07月

2006年07月19日

エツリ(2)

 竹のエツリに関しては社長のこだわりがあり、私がはじめて土壁の家に取組む時、何度も言われたことがあります。一つ目が、中国産のものはだめだから国産のものを指定して、切り旬の悪い竹を使うなということ。次にエツリを掻くのにビニルひもはだめ、シュロの縄を使えということです。
 木や竹には切り旬があり、春から夏にかけては水分をどんどん吸い上げ葉の先まで養分を送りますが、秋から冬にかけては水分を吸い上げないそうです。だから切り旬の悪い春切った竹は水分を多く持っているため、虫が湧いたり、小舞を組んだ場合中で腐ってしまうそうです。ビニルのひもも半永久的で良さそうなのですが、何年かすると劣化して壁の中でぼろぼろになってしまうそうです。結果、両方とも壁が割れたり、ひどいものは崩れてしまったりするそうです。社長も今まで建てた家で失敗したり、建物を改修して壁を壊した時に気が付いたそうです。
 日本の家づくりには大工さんの技だけではなく、様々な職種で、先人の知恵の集積の上に成り立っているんだなあと、改めて敬服しました。


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2006年07月17日

エツリ

 エツリという言葉をご存知でしょうか。竹小舞のことをこの地方では『エツリ』といい、竹小舞を格子状に組んで縄で縛っていく作業を『エツリを掻く』といいます。また、その作業をする職人さんをエツリ師といいます。この東海地方でもエツリ屋さんの数はどんどん減り、高齢化が進んでいるようです。前にやってもらったエツリ屋さんは80代の夫婦でしたが、もう廃業されたと聞きました。現在やってもらっている職人さんも60代のご夫婦です。これでもまだ三重県は多いほうだそうです。
 小舞には木で組む木小舞と竹で組む竹小舞がありますが、この地方では竹小舞が多いようです。柱に開けられたくぼみに差し込みながら丸竹を柱と柱の間に入れていきます。次に割った太い竹と細い丸竹を縦にして丸竹と貫(柱と柱の間に入れられた板)に等間隔に縛り付けていきます。縦の竹が組み終わると短く切った横の竹を同じ要領で、縦の竹に縛り付けていきます。要所要所縛ってあるだけですが、竹篭のように非常にしっかりとした格子が組み上げられます。竹小舞を組み終わった家の中に入ると、巨大な鳥かごの中に入ったようで、差し込む陽の光を見ていると、なんともいえない癒しの空間です。






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