2006年08月

2006年08月26日

閑話休題4

まだまだ厳しい残暑が続いております。梅雨の間は仕事がはかどらず早く雨があがってくれないかと、毎日天気予報ばかり見ていましたが、こう暑い日が続くと2・3日雨が降ってくれないかなあと空を眺めます。しかし、この暑さも秋になると懐かしく感じるのかもしれません。
少し前になりますが、久居自衛隊の訓練地で行われる久居花火大会と、四日市市の大四日市まつりに行ってきました。両日とも天候に恵まれ日暮れからも非常な暑さでした。まつりの道中、歩いていて気がついたのは、浴衣を着ている女性が増えたなという事です。特に10代と見られる女性は半分以上浴衣であったような気がします。男性も甚平に団扇という格好が目立ちました。女性の浴衣姿は非常にあでやかで、日本のまつりには良く合うなと思いました。(ただし、あまり着慣れてないのか一部の女の子の着崩れは気になりました。少しおじさん的目線でしたでしょうか。)
とここまでを着付けの先生をされているお客さま(女性)に話ました。すると、
『今年は浴衣が良く売れました。着付けもずいぶんさせていただきました。』
という答えがかえってきました。やはりそうですかということで話しが弾み、その中で印象に残っているのが
『日本人にはやはり和服が似合うんですね。私の知り合いで年配の方が着物をきて家にかえったら、おばあちゃんかっこいいと孫にいわれたと喜んでいました。』という話です。
私たちの年代では『和風=古いもの』というイメージがあり敬遠されていましたが、今の若者にとっては、ファッションや生活のいろいろな面で和風が新鮮なのかもしれません。三味線や太鼓などの日本伝統の音楽でも、世界に通用するような若いアーティストが現れてきました。
住宅建築でもキーワードは和風です。建材メーカーのカタログを見てもネオジャパネスクや現代和風といった言葉をよく目にします。高気密高断熱で冬でも半袖で暮らせる家も良いですが、夏建具と冬建具を入れ替えるという感性、縁側で座って一服するという感覚、見直されてくると思います。


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2006年08月23日

日本瓦1

 日本瓦は屋根を葺くのに適したすばらしい素材だということを前回書きました。このことは屋根の葺き替えのときによく分かります。金属屋根(瓦棒屋根など)やコロニアル屋根(スレート瓦等)の場合、屋根の下地は構造用合板で張られていることが多いのですが、合板自体が湿気のためにフカフカになっていることが良くあります。これは雨漏りによるものというより、小屋裏の結露が原因であるようです。
 当社の社長がよく言っていることですが『屋根は呼吸している』ということです。瓦屋根の場合、小屋裏の湿気は瓦の隙間を通して抜けていきます。また台風などで瓦の隙間から雨も入りますが葺き土に吸収されます。金属屋根の場合は屋根裏に滲んだ雨は中で蒸れてしまいます。このためモリセイでは、屋根の下地には極力構造用合板は使用せず、小巾の野地板を使用しています。板の隙間からの通気もありますが、木自体も多少調湿効果があり、ぬれた場合でも合板のようにフカフカになってしまうことはありません。
 田舎の方にいくと野地板もかなり荒く張ってあります。野地板の上に杉皮を敷き、土を載せて瓦を葺くという工法は、日本の風土に非常に適しているのでしょう。

 瓦には素焼きの瓦と釉薬を塗った陶器瓦があります。陶器瓦は耐候性抜群で30年以上経った瓦でもほとんど劣化していません。ただし、欠点もあります。表面が陶器質でつるつるしているため、地震の揺れに対しては瓦間の摩擦が少ないため滑りやすくなります。数年前にあった少し大きな地震では、棟の瓦が何件か崩れていましたが、すべて陶器瓦のでした。


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2006年08月11日

屋根

 順序が逆になりましたが、上棟が終わり、屋根の下地が出来上がると、すぐに屋根が葺かれます。
 屋根には防水性はもちろん、防火性・断熱性・通気性・耐候性・耐震性・耐寒性など多くの性能が求められます。非常に性能の良い外壁材でも屋根に近い使い方をするとすぐにいたんでしまうことを見ても、住宅の中で最も苛酷な環境に置かれているのが屋根といえるかもしれません。
 屋根を葺く素材は、日本瓦やスレート瓦、金属屋根やバルコニーなど陸屋根の防水など様々です。最近住宅の屋根は瓦を葺くケースが多いようですが、昔のように土を載せて日本瓦を葺くことは減ってきました。台風の多いこの地域ではあたりまえの工法でしたが、阪神大震災以来、土を載せず瓦を釘止めにして、少しでも屋根を軽くしようという流れになってきました。またいぶし銀の日本瓦も減り、カラフルな平板の洋瓦が増えてきました。最近では、瓦と瓦をかぎ状にかみ合わせ、ずれを防ぐ防災瓦が多くなってきました。
 瓦の良さはスレート瓦や金属屋根のように塗装する必要もなく、メンテナンスがほとんどいらないことです。一時期コストの関係上スレート瓦が増えましたが、以上のような理由から再び瓦が増えてきています。
 次回は瓦について少し書きたいと思います。


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2006年08月04日

土壁

 エツリが終わると次に土壁をつけます。壁土は昔、すべて建築の現場で作っていたようですが、現在は壁土屋で作られたものを買ってきます。練った土にわらを入れ、水を混ぜシートをかけた状態で何日もおき、わらを腐らせます。わらが腐ることで繊維質の部分が残り、土に草木の種が混じっていても芽が出ないそうです。
 土が準備できると壁をつけはじめます、室内側の面から先に塗り始めます。格子状に組んだ竹小舞の裏側に土がはみ出すぐらい塗り、竹に土を食いつかせます。片面に土を付け終わると乾かします。最初は、かに味噌のようなグレーぽい色をした土が乾くにしたがって、薄い黄土色のような色になってきます。そして表面には無数のひび割れが出来てきます。1ヶ月ほどするとしっかり乾きます。次に、裏返しと言って裏面にも同じように土をつけます。表面がしつかり乾いており、水分の吸収も良いため裏返しは2週間ほどで乾きます。
 壁をつける作業は、一人が柄の長いフォークのような木で土をすくい、壁を塗っている方の手にもった板の上にのせます。壁付けするほうは、すばやく板にのせられた土をコテで壁につけていきます。非常に息の合った作業で、みるみるうちに壁土が付けられていきます。
 今回のエツリ屋さんもそうですが建築の世界では夫婦でやっている職人さんが多くあります。親方と手元という二人のペアが非常に作業しやすいということもあります。
 「おい、そこの○○取れ」
 「はい」
 「これ片付けとけ」
 「はい」
さだまさしの関白宣言を思わせるような会話が聞かれます。ことばのきつさの割りに息はぴったりあっているようです。家でもこんな感じかなとか夫婦げんかするのかなと想像します。昭和の時代の非常にいい夫婦関係だなと思います。
 平成に夫婦になった私にはとてもまねできませんが。


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