2007年05月19日

リフォーム事件簿

 題名を見ると何か恐ろしそうな感じがしますが、私自身、建築の仕事に20年以上携わってきていろいろな現場を見てきました。その中には、普通では考えられないような驚きの住宅にめぐり合うケースもあります。家電商品などと違い建築はその仕事の良し悪しが、10年後・20年後に現れる場合があります。また、普段の生活にまったく支障なくても、見えない所ではとんでもない事になっていたというケースもよくあります。たとえば壁をめくってみたら、土台がシロアリに食われてほとんど無くなっていたなんていうことはよくあります。そこで、私が体験してきた驚きの現場をご紹介して、家のお手入れの参考にしていただけたらと思います。(ただし、特別すぎて参考にならないものもありますが)

 まず、最初は、驚きという点では私の中で一番ではないかと思う物件です。今回のリフォーム事件簿を書いてみようと思ったのは、このお宅があったからといっても過言ではありません。題名をつけるとすれば『床下浸水の家』というところでしょうか。

 今から4〜5年前ですが、1軒のお宅から問い合わせがありました。内容は、トイレの床のタイルに隙間ができているので見てほしいということでした。早速見に行くと、確かに壁と床のタイルには5mmほどの隙間ができていました。トイレの床は、基礎の中に土を入れてからコンクリートを打ち、タイルを貼ってあるようなので、中の土が沈んだのかなと思っていると、奥さんから、もう一つ気になるところがあるので見てほしいということでした。クツを履いて外にまわり、トイレの隣にある外から出入する物置に入りました。位置的にはトイレと台所の間で、建物に組み込まれた2帖ぐらいのスペースでした。そこに物を置いておくと、いつも湿気でベタベタになってしまうということなのです。(つづく)


m704889 at 18:10│Comments(0)TrackBack(0)

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