【ロンドン=木村正人】アイスランドの火山噴火による火山灰は17日未明までに東欧、ロシア上空に達し、ロイター通信によるとロシアやエジプトを含む26カ国で空港閉鎖や欠航などの影響が出た。民間航空管制機関協会(本部アムステルダム)は「混乱は数日続く恐れがある」との見方を示しており、経済的損失は「数億ドル(数百億円)以上に達する」(米メディア)との懸念も広がる。

 英BBC放送によると、17日未明の時点ですべての空港が閉鎖されたのはフィンランド、オランダ、ハンガリーなど10カ国。他に英国、ドイツ、フランス、イタリアなど10カ国でも主要空港が閉鎖されている。

 15、16の両日で2万6千便以上が欠航となった。

 英航空会社ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)は17日も全便を欠航。アイルランド格安航空ライアンエアも19日昼まで欧州北部を飛ぶ便をすべて欠航する。米デルタ航空が北米便を欠航するなど混乱は続いている。

 BAは1日につき1千万~2千万ポンド(14億1千500万~28億3千万円)の損失が出ると試算。国際航空運送協会(IATA)は航空会社の減収が1日当たり2億ドル(約184億円)以上となるとの見通しを明らかにした。火山灰による空港閉鎖や欠航が長引けば損失はさらに拡大しそうだ。

 一方、英国と欧州大陸を結ぶ高速鉄道「ユーロスター」はロンドン発パリ、ブリュッセル行きは16日、3万8千人以上が乗車するなど満杯の状態。ドーバー海峡を結ぶフェリーの乗客が急増、ドイツでは車で移動するためレンタカーの借り出しが殺到している。

 英国ではこの時期、イースター(復活祭)休みを利用して修学旅行を行う学校も多く、帰国の予定が遅れている。同国に拠点を置く日系企業の間では混乱が長引くことへの懸念が広がっている。

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