2004年12月18日

こんな仕事もしました

ファミコンの仕事がH社内で始まった頃は、
とにかくタイトルを作って売り上げを伸ばそうという
作戦でした。なので、ライセンスを買ってきて、
それを乗せ変えていくという方法も取っていました。
後期になると、オリジナルを作っていく比重が増えて、
他社のゲームを扱うことはなくなりました。

コナミさんのアーケードで「プーやん」という、
これもある意味での名作がありました。
ほのぼのしたゲームで、僕も大好きでした。

で、「プーやん」を、ファミコンに移植する、
という仕事をすることになったわけです。
これは当時、開発セクションのトップだった
Nさんが自ら着手しました。Nさんは、僕にも
大変な技術的な知識を与えてくれた人で、
こんなにすごいエンジニアの才能をもった人を
僕はこれからも先、出会うことはないでしょう。
本当に天才としか思えないひらめきをもった人で、
しかもそれをあっという間に実現してしまうんです。

プーやんは本当に短い期間で動いてしまいました。
それから、なんだかんだと調整したり、デバッグしたり。
最短記録で完成してしまったと思います。

僕のほうはNさんの要請があって、サウンド関係の
ソースコードをぽいと渡されまして…。なんとかしてくれ、
というわけです。

でも…コナミさんのアーケードマシンは300分の1秒単位で
CPUがサウンド回路を動かしている。コードはZ80でしたから、
それが読み込んでいるデータを解析して、6502用にドライバー
プログラムを書き起して、同じ楽曲、効果音データが
鳴るようにすることはそう難しくなかったんですね。
でも、ファミコンは60分の1秒単位でしかCPUは
サウンドルーチン部分を呼び出せない起動できないものなんです。

でもNさんはやってのけたんですね。
僕がプログラムは動かしましたけど、このままだと
タイマーは300分の1秒ですから…どうしますか?
と尋ねると…。ちょっとまってね…といいながら、
ばしばしプログラムを書いてます…。

で、鳴らしちゃったんですよね。そのまま…。

CPUの処理ステップ数を計算して300分の1秒のインターバルを
ソフトウェアで作り出しちゃったらしいんです。
ファミコンの「プーやん」の音楽、効果音は
アーケード版と、ほとんど区別がつかないほど同じです。
あんな事、やれちゃうのはNさんぐらいですね〜。
勉強、しました。



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