2005年07月23日

ゲーム規制に思うこと

ゲーム規制に関する話題が最近、目立つ。
ちょっとこれは子供には見せられないなぁという印象を持つソフトは、
パソコンの黎明期から存在した。外国製のソフトには、アダルトな表現が
ストレートに含まれるものも少なくなかった。

だが、家庭用ゲーム機がこれほど普及する以前、外国製のゲームソフトで
遊べる人なんて、かなりお小遣いに余裕のある大人だけだったし、その
99.9%は男性ユーザーだったろうから。そこに需要と供給の調和があっ
た。

ゲーム規制の問題が論議されることは、僕が現場にいた頃もあった。
自分がその渦中に巻き込まれた事で記憶に新しいのは、「画面の
強烈な点滅」だった。某人気アニメをみててんかん症状を訴える子供が
続出した。それ以後、ゲームソフトでも画面全体をある一定以上の
激しさで点滅させることは止めようという、いわば自主規制が
行われた。ところが、最初のうちはそれがとても曖昧で、「どれぐらい
なら許容範囲」なのか、という線が存在しなかった。
つまるところ、「それらしい表現は全部止めるべきだ」といった空気すら
漂い、グラフィック担当のクリエイターは首をしめられるような
思いをしたようだ。

規制はあってしかるべきだし、それは仕方のないことだ。
だが、全部を規制すればいいってものではなく、その境界が
きちんと論じられ、皆が妥結できる一線を明確にしていくことが
大切だ。そうでないなら、必ず同じ議論が蒸し返されるだろう。

やはり、ゲームを自分で遊ばない人達が規制を作るということに
かなり矛盾があるように思う。ゲーム業界のOB会かなんか作って、
意見を提案するとかね。自治体も、一般の人達が納得する方向で
規制を考えるべきでしょう。T名人とか、どうなんでしょうね。
県議会に参考人で読んでみるとか。

自主規制といえば、社内でもかなり「ネタ」でもめる事が
ありましたね。
どぎつい表現とか、差別問題とか、恐怖をあおるような内容、
教育上、道徳上とか。いろいろな意味で好ましくないと思われる
シナリオ、演出、画像を用いないようにする、というのは
現場スタッフの「人格」に委ねられていたように思います。
テレビ番組で、ときどき羽目をはずしてディレクターや
プロデューサーが処分されるのと同じですね。
ゲームも、多数の人の賛成多数で全てが進められるわけでなく、
多くの場合は責任ある統括者がいて、その人が責任を取る。
ただ、あまりその責任者が「役職」や「人間的」に上の立場に
あると、若いスタッフは意見がいえなくなってしまう。
民主的なものづくり、というのは実はとっても難しい事なのだ。
スタッフ全員の意識が一つになる…という場面って。
長いゲーム業界の経験からいっても、本当に数少なかったなぁ。
特に昨今は、全てが肥大化して、自分がなにをやってるかわからない、
という状況がよくある。
やりがい、とか。意欲とかをどう維持するかが難しい時代だ。

そうそう…。
規制といえば印象深い出来事は、戦争ネタのゲームを作っていた時だ。
僕が音楽をプロデュースしたんだけど。依頼した作曲家さんが、
途中で降りちゃった。その理由が「戦争」にはいかなる形でも
関与したくない…という事だった。いや、そこはそれ…あくまでも
ゲームだから…将棋みたいなものだと思って…
と説得したんだけどね。本人の意思は固かった。

あの頃は、そんなに頑にならなくても…と思ったんだけど。
今、僕が彼の立場だったらどうするだろう。やっぱり、断ると
思うんだよね。ひとりひとりが自分の意志を明確にすることが
世界平和に少しでもつながると思うから。無力感に陥って、
あきらめたら世の中、かわらないよね。

曲がってると思うなら、はっきり曲がってる、と言うべきだろう。
そうやって僕も随分、本音を上司にぶつけてきた。
そのせいか、ずいぶん嫌みもいわれて、根も葉もない中傷を
された事すらある。そんな輩は、その程度だと思って無視するように
してきたけど。苦しかったね…あの時は…。
組織のなかで孤立するのって、嬉しくないし、寂しいし。
できればうまくやっていきたいのに。物作りで意見をぶつけあえないっ
て。
すごく寂しくて残念だ。それはそれなのに…。
ちゃんと切り替えられない人が多かったように思う。
でも、一緒に仕事をした人達にはいまでも心から感謝しているし、
大切なご縁だったと今でも思ってます。
  

Posted by m9concert at 23:00Comments(1)TrackBack(1)

2005年07月01日

オホーツクが携帯で…

僕は携帯というものを持たない。
特にそういう主義なのではないが。
幾つかの理由で持つ気になれないでいる。

電話なら事務所の固定電話で足りる。
森を散歩の最中に電話で思考を妨げられたくはない。
携帯の電波は強すぎて頭痛がする。
料金が高すぎる。

などなど…。別に普通の考え方だと思うんだが。
ダメでしょうかね?

さすがに、いざという時の為にPHSは持っていて。
外で電話する必要がある時はこれを使っている。
もっとも、かかってくることはないし、かかってきても
まず出ない。

電話に束縛されるのは嫌だし、そんな不自由な生きかたは
したくはないのだ。


ところで…。

オホーツク殺人事件というアドベンチャーゲームがある。
最初、PC-8801で、しかもカセットテープ版だったのでは
なかったな。まだフロッピーディスクは標準とはいえず。
基本的にカセットテープで長い時間をかけてロードするのが、
当たり前だった。

とても秀逸なシナリオでしばし楽しませてもらった。
また、地元北海道が舞台という事もあって、臨場感もあった。
そのオホーツク殺人事件が携帯(BREW)で配信されるという。

ちょっと心が揺れた…。またやってみたいなぁ。
でも、その為に月額数千円の固定費がかかるなんて、
どうかしていると思うのだ。

ヤフーが早く携帯に参入して思い切り値下がりしないかな。

  
Posted by m9concert at 22:10Comments(0)TrackBack(0)