夜明け前や夕暮れ時、「明星」としてひときわ輝く金星。大きさや太陽からの距離が地球に似ている“姉妹星”として知られるが、硫酸の分厚い雲が広がり、暴風が吹き荒れる過酷な環境だ。なぜ地球とこれほど違うのか-。この問いへの答えを探るのが探査機「あかつき」の任務だ。

 太陽からの平均距離は、地球の約1億5千万キロに対し、金星は約1億1千万キロで、火星(約2億3千万キロ)や水星(約6千万キロ)と比べて近い。金星の重さは地球の82%で、直径は地球とほぼ同じだ。

 しかし、青い海が地表の約7割を占め、温暖な地域に動植物が繁栄する地球に対し、金星は主に硫酸の粒でできた厚さ数キロの雲で覆われ、大気成分の96%以上が二酸化炭素(CO2)。強い温室効果が働き、表面温度は昼も夜も約460度という過酷な環境で、上空では常に、秒速100メートルの暴風「スーパーローテーション」が吹き荒れている。

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の中村正人教授は「地球では海にCO2が溶け込んでおり、これを全部大気に戻すと金星のようになる。金星は地球と大きさ、重力がほぼ同じなのに、なぜこれほど違ってきたのか。紙一重のところで分かれたと思うが、謎を解き明かしたい」と話す。

 あかつきは多様な波長をとらえる5台の特殊カメラなどを駆使し、金星を周回しながら最長で20時間の連続観測が可能。上空90キロまでの大気成分や温度分布、風向きを詳しく調べる。火山噴火や雷の有無を明らかにするのも重要な目的だ。

 金星付近では既に、欧州宇宙機関(ESA)の探査機が活躍中だ。川端達夫文部科学相は「あかつきが大いに活躍し、金星大気のメカニズムを解明することを期待する」としている。

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