松代守弘の展示日記

松代守弘の展示準備および開催状況を告知するブログです。

2017年06月

緊縛展〔Liberation of bind〕と鈴木貴子個展「まんなかぐらでーしょん」

error034

以前、ポートレートを撮らせていただいたMary( @nancyattemariko )さんがモデルのみならず撮影でも参加されているということで、新宿眼科画廊緊縛展〔Liberation of bind〕を鑑賞した。
日頃から緊縛師とモデル、そして写真家のグループ展ということで、テイストを揃えた世界をしっかり構築していたが、ひとつのスタジオで同時撮影した作品が中心となっているそうだ。なるほど、これは興味深いと思いつつ作品を観ていたが、その中にもそれぞれの趣味嗜好が現れており、非常に楽しませていただいた。
自分はどちらかと言えば写真よりの作品が好みで、そういったところではMaryさんと麟さんの作品に惹かれるものを感じた。とはいえ、ポートレートを撮影したモデルさんの作品をベタベタ褒めると、それはそれで贔屓の引き倒しというか、むしろ嫌味になりかねないので、その辺のさじ加減は難しいところ。
緊縛という観点での見どころもたっぷりある展示なので、ぜひ会場へ足を運んでいただきたい。

同じく新宿眼科画廊で開催中の鈴木貴子個展「まんなかぐらでーしょん」も興味深く、かつ楽しく鑑賞させていただいた。ハイキーで温かみを感じさせそうな作品に含まれる強い毒は、現代美術の批評性と美的な水準を両立させていて、いろいろ考えさせてくれる。ただまぁ、自分はひとつだけ展示されていたやや暗めで抽象度の高い作品が好みだったので、できればそっちの方を観たいと思った。
こちらもおすすめの展示なので、ぜひ会場へ足を運んでいただきたい。

牟田義仁写真展「あるいくつかの涸れない井戸」と由良環写真展「重力の辺」そしてアドルフ・ヴェルフリ「二萬五千頁の王国」

Tair3C001

しばらくバタバタしていたが、ようやく隙間ができたので展示を観てきた。写真月間が始まったこともあり、特に牟田義仁氏の展示は見逃したくなかったので、滑り込みでも会場へ足を運べたのは嬉しい。

とはいえ、最初は東京ステーションギャラリーのアドルフ・ヴェルフリ「二萬五千頁の王国」展で、兵庫の展示を観た知人がやたらと興奮していたことが気になっていたのだ。
でまぁ、会場に入るとほぼ同時にそれぞれの作品から圧倒的な情報の津波が押し寄せ、為す術なく押し流されてしまう。正直、あまりの情報量に目まいがしてしまい、ただぼんやり眺めるだけだった。これではいかんと休憩コーナーへ退避し、再挑戦するもののやはり惨敗というところで、自分とは正反対の方向だが知人が興奮したのもうなづける。でも、会場内を行きつ戻りつしてる間に、だんだんと心地よさを感じるようになり、もう一息でトリップ感覚まで行きそうだったが、流石にやばいので外に出た。

次に鑑賞したのは表参道画廊の由良環写真展「重力の辺」で、これも注目していた展示である。
展示内容はリンク先のステートメントを参照していただいたほうが良いが、河口や運河沿いの風景を強く引き締まった暗部と丁寧な階調で表現した作品は、非常に濃密な空間を形成していた。シンプルなようで意外と作品の情報量は多く、気合を入れて観始めたら時間が経っていた。

最後に観たのはサードディストリクトギャラリーの牟田義仁写真展「あるいくつかの涸れない井戸」で、こちらは牟田氏の持ち味を存分に活かしたストリートフォトで、肩の力が抜けたような雰囲気の軽さも心地よい、素晴らしい作品が展示されている。この、お散歩写真と言っても良い軽やかな雰囲気のストリートフォトでありながら、同時にカメラ雑誌やレビューサイトの作例などとは段違いのクオリティをもたらしているなにかに、自分は二重の意味で打ちのめされてしまう。
それはクオリティそのものであり、同時にその違いを言語化できないということへの絶望でもある。
違いを言語化できたとしても、そのクオリティに到達できるかどうかは別問題なのだが、それでも言葉にすることで得られる手がかりはあるだろう。しかし、それが出来ない。
そういうもやもやを感じながらも、同時に作品の素晴らしさに酔いしれる。そんな展示だった。

いずれもおすすめです。ぜひ会場へ足を運んでください。
訪問者数




Recent Comments
Recent TrackBacks
建物肖像権 (松代守弘の展示日記)
TRTN235
お礼状の作成 (松代守弘の展示日記)
TRTN184
個展最終日 (松代守弘の展示日記)
TRTN181
個展5日目 (松代守弘の展示日記)
TRTN180
個展4日目 (松代守弘の展示日記)
TRTN179
個展3日目 (松代守弘の展示日記)
TRTN178
展示初日 (松代守弘の展示日記)
TRTN176
明日は初日 (松代守弘の展示日記)
TRTN175
出力と搬入と設置 (松代守弘の展示日記)
TRTN174
ニューカラーパラダイス (松代守弘の展示日記)
TRTN158
  • ライブドアブログ