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ひょんなことから時間が空いたので、これ幸いと新宿の写真ギャラリーをはしごした。
まぁ、そうは言ってもお目当てはあるもので、結局プレイスMと階下のRed Photoギャラリーの展示が印象に残っている。

まずRed Photoギャラリーのハワード・ワイツマン写真展「おお!代々木」だが、公園のベンチをあたかも「一幕もののお芝居」に見立てた感があり、そこに描き出される人間模様の興味深さが、丁寧にプリントされた豊かな階調の作品から静かに立ち上がってくる。

次にプレイスMの奥村久美子写真展「after hours」だが、こちらは無人の室内に遺された様々な徴を、落ち着いた構図で静かに、そして丁寧に撮影した作品だった。また、作家が以前に出版した廃墟の写真集も販売されていて、そちらも非常に素晴らしかった。自分はその場で買ったが、まだ在庫はあるので、鑑賞の際にはそちらもぜひチェックしてほしい。

写真集も含め、廃墟の作品は場所が持つアトモスフィアと言うか、自分はその雰囲気と作家の距離感や向き合い方に注目している。その意味で、奥村氏の作品には落ち着き払った冷静さと、同時にかつての住人へ注ぐ優しい眼差しが共存しており、自分にはとても心地よい鑑賞体験となった。

いずれも非常におすすめの展示です。ぜひ会場へ足を運んでください。