Df_433

先週に引き続き湊雅博氏の企画展「事象」を鑑賞するため、表参道画廊へ向かった。

内容については、再び湊氏のコメンタリーを引用させていただく。

事象展について

自分を取り巻く個人的事情から表面に現れてくることがらは、時間の流れの中で見失ったり変容したりして、留めおくことは出来ないものとして認識されているに違いありません。
今回の事象展に参加する作家は、その流れていく時間の中で留めておくことの出来ない何ものかを、観察しうるものに表象させる行為として写真を存在させようとしています。
自己の時間の流れに沿って、立ち現れてくることがらを観察し表象させて、個から他者へとの関係性にむかうまなざしを持つ作家の連続作品展です。

会期はDIVISION-1と2に分かれていて、それぞれ2名の作家が展示する。
今回はDIVISION-2の相馬泰写真展「Street Photograph BKK/TYO」と中村綾緒写真展「光」を鑑賞した。

まず、中村綾緒写真展「光」を鑑賞したが、落ち着いた明るいイメージが途切れなく流れるスライドショー形式のインスタレーションで、嫌いではないが自分には言語しにくいという作品だった。作品から得た直感を言葉にするという過程そのものが、自分の中に芽生えた作品の良さをガリガリ削り取っていくので、印象を心地よく保つためには口を閉ざすしかないのだ。
とはいえ、まさしく心地よい鑑賞体験をもたらす作品なので、その点は非常に気に入っている。

次に相馬泰写真展「Street Photograph BKK/TYO」を鑑賞したが、こちらはハイテンションなグルーブ感が心地よい、ストレートでアグレッシブなストリートフォトだった。対象に迫りつつ、とっさにシャッターを切ったところがそのまま表れているところに良さがあり、その飾り気のなさや無遠慮さが街頭写真の楽しさ、心地よさにつながっている。
かつて遭遇したロモグラファー達の撮影風景を思い起こさせるものがあり、まるで雑踏の中を泳ぐように撮りまくっていた姿そのままといってもよかった。

どちらもオススメの展示です。会期は明日までですが、是非とも会場まで足をお運びください。