July 20, 2013

付加金と訴額

 労働基準法114条は,労働者の請求により,裁判所が未払額と同一額の支払を命じることができると規定しています。付加金の対象となる使用者の給付義務違反は,①解雇予告手当,②休業手当,③割増賃金,④年次有給休暇中の賃金です。

 付加金の支払いを命じるかどうかは,裁判所の裁量なので,労働者が付加金の支払を求めても,常に,付加金の支払が命じられるとは限りません。
 裁判所が職権で付加金の支払を命じることはありませんので,労働者としては,付加金の支払を求めておくことになりますが,訴額の問題が出てきます。

 民訴法9条2項は,遅延損害金等の付帯請求は訴額に算定しないと規定しています。東京地裁では,付加金は訴額に算定しない扱いです。しかし,大阪地裁は,付加金も訴額に算定します。つまり,大阪地裁では,労働者が付加金の支払を求めた場合,訴額が倍になります。

 労働審判においては,付加金の支払を命じることはできないとされています。しかし,付加金は2年の除斥期間にかかるため,除斥期間の経過を防止するために,労働審判においても付加金の支払を求めることがあります。
 この場合も大阪地裁では,付加金は審判を求める事項の価額に算定されます。

【追記】
 付加金の訴額算入の要否について,最高裁決定が出ました。


m_sakamoto00 at 22:00コメント(0)トラックバック(0)法律 | 労働法  このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

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