彼には彼専用の物を入れておくボックスがありました。

透明で、普通は洋服などを入れるための衣装ケースのようなものなのですが、そこに細々したものから大切なものまで全て、文房具・本・保証書とにかくなんでも放り込んでいました。

 

ある日その中になぜか私のドライヤーが入り込んでいたのが外から見えたので、使うために箱を開け、取り出したのです。

 

で、そんな事忘れていたんですけど。

 

ある日。

「そういえばお前そのドライヤーどしたん?」

「え?あぁゆうちゃんの箱に入っちゃってたから出した 」

「俺に断りもなく?」

「えーうん・・・だっていつも自由に開けさせてくれてたからいいかと思って」

はぁぁぁ!?お前いつからそんなに偉くなったんや!?お前が俺の許可なしにやっていいわけないやろ!?俺にだって見られたくないものがあるんや!お前が知らない元カノとの思い出のもんとかいっぱいここには入ってるんや!このペンだってお前にとったらただのペンかも知れないけど俺にとったら大切な思い出なんや!お前はそうやって常に俺を管理しとかないと気がすまないんやな!異常やで!?俺にはプライバシーを守る権利もないんか!いくら付き合ってたって礼儀ってもんがあるやろー!

 

大きな衣装ケースが私に向かって飛んできました。

 

「ごめん…」

この前はよくて今日はダメ…理不尽さを感じながらも私はとりあえず謝り、逃げるように夕飯の買い物へと出かけました。

 

そして帰ってくると…

 

私の引き出しが開いている…。

別に見られて困るようなものはないけど、さっきプライバシーを侵害された彼から私への当てつけかと思い、さすがにムカッとして言ってやりました。

 

自分のは見られると怒るくせに私のは勝手に開けるんだ!何がプライバシーよ!やってることめちゃくちゃじゃない!それとも私への当てつけ!?

 

「…」

 

「ねぇ何とか言ったら!?」

言ってやったー!すっきりー!きゃー!でも怖い…!

 

するととんでもない答えが…。

「お前はすぐそうやって悪い方に悪い方にとる!謝りたくても謝りがたい雰囲気を作りよるんや!いいか、引き出し開けたんはなぁ、俺なりのゴメンや!

 

どんだけシャイなんだよー!

 

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