軽きゃんぱー里山放浪記 - ブログ編

山旅の記録と車中泊の記録

裏銀座縦走 2018

裏銀座縦走 ④

2018年8月4日槍ヶ岳山荘~上高地バスターミナル


歩行距離   : 20.1km

所要時間   : 8時間35分

累積標高差 :(+) 300m  (-) 1857m

コース   : 槍ヶ岳山荘04:55 →天狗原分岐 水俣乗越分岐  ババ平08:00  槍沢ロッジ08:25
       →
 一ノ俣11:15 → 横尾09:55 → 徳沢11:00→ 
明神12:15 → 上高地バスターミナル13:30

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早朝04:00起床、準備を整え小屋の前に出ると、薄暗いうちから槍の穂先に登る登山者のヘッドランプの明かりが見える。小屋の前にも沢山の人たちがご来光を待っている。だいぶ明るくなってきたので、04:55上高地を目指し、槍ケ岳山荘を出発する。下りとはいえ20kmも歩かなければならない。今日も体は快調だ。早朝、槍ケ岳山荘の前には、沢山の人たちがご来光を見るため待っている。

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槍の穂先には沢山の登山者が登っている。もうすぐご来光

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04:55上高地を目指し下山開始。


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槍沢を下る。


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槍ケ岳を振り返る。


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殺生ヒュッテの横を通過する。


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・・・?


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播隆窟(ばんりゅうくつ)- 槍ケ岳を最初に登った念仏行者播隆が利用した岩屋。五回も槍ケ岳に登頂したという。洞窟の中は広く、今で緊急時に使えそうだ。


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下り徐々に緩くなる。熱い日差しを避け日陰で朝食を食べる。


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登ってくる沢山の登山者とすれ違う。もう槍ガ岳は見えない。

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槍沢を下る。


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水俣乗越分岐を通過する。東鎌尾根に向かう分岐。


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ババ平のテント場


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槍沢ロッジ前の望遠鏡をのぞくと槍の穂先が見える。


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槍沢ロッジ前で休憩する。


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槍沢沿いを下る。


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一ノ俣に達する。


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キツリフネ(黄吊舟)を見つける。


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延々と平坦な道を下る。


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横尾に到着する。


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横尾・橋を渡ると涸沢、穂高連峰に向かう登山道に通ずる。


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右手に梓川と迫る穂高連峰の山々を見ながら下る。


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徳沢まで下る。みちくさ食堂で昼食を食べる。


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徳澤園


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穂高連峰を見る。


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明神に達する。右に折れ自然探勝路コースに進む。


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明神橋を渡る。前方に見える山は明神岳(2931m)


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嘉門次小屋に立ち寄る。


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嘉門次小屋


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ニホンザルが竹を食べている。


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上高地


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木道を歩く。


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上高地から穂高連峰を見る。


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白樺荘で4日ぶりの風呂に入る。


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河童橋前で記念撮影。


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ゴールの上高地バスターミナルに到着する。観光客と登山者で混雑する。

 

4日間の山旅を終え深い達成感を感ずる。合計51.3km歩いたことになる長い山旅となった。裏銀座ルートは、北アルプスの南部最深部の間を通り周辺の山々の姿が手に取るように見える。このルートを歩き通したことにより、北アルプスの山々の地理、位置関係がより鮮明になり、北アルプスがより身近な存在なったような気がする。スローペスで他の二人のメンバーには迷惑をかけてしまった。おまけに行動食やサプリメント等を分けてもらい心強さを感じた4日間であった。単独では困難と思われる山旅であった。二人のメンバーには感謝である。ありがとうございました。

 

上高地バスターミナル発のバス混雑し、結局1時間待った後上高地を出発し松本に向かう。

 

 

おわり





裏銀座縦走 ③

2018年8月3日三俣山荘 ~ 槍ヶ岳山荘

(三俣蓮華岳2924.2m・双六岳2924.2m・槍ヶ岳2924.2m

 

歩行距離   : 11.8km

所要時間   : 10時間50分(三俣山荘~槍ヶ岳山荘)

累積標高差 :(+) 1472m  (-) 952m

コース   : 三俣山荘04:50 → 三俣蓮華岳06:00 → 双六岳07:00  双六小屋08:55 樅沢岳10:20
              →
 硫黄乗越11:15 → 千丈沢乗越14:15 → 槍ケ岳山荘15:40 → 槍ケ岳17:00 → 槍ケ岳山荘


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02:50誰かに起こされる夢を見て目を覚ます。少し寝不足のような気がする。まだ外は暗いがヘッドランプの明かりを頼りにテントの撤収作業を開始する。周囲の他の人たちも少し遅れてテントを撤収している。山の朝は早い。

1時間をかけようやく全ての荷物をザックに詰め終わる。二俣山荘泊まり他の二人のメンバーとは予定時刻の04:30テント場にで合流する。昨日メンバーの一人の体調がすぐれず二俣山荘の診療所で診てもらったが、大事はなかったようだ。

 

テント場の水場で給水を終え、三俣蓮華岳を目指し04:50テント場を出発、遅めのペースで歩きだす。今日の行程は、三俣蓮華岳、双六岳を経て、西鎌尾根から槍ケ岳山荘を目指す。時間に余裕があれば槍ケ岳にアタックする予定である。途中の高低差がかなりあり最後の槍ケ岳の登りがきつそうだ。歩き通せるだろうか・・・。


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テントの撤収作業を終え、鷲羽岳を撮影する。あらためて見ると雄大な山である。


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04:50三俣山荘のテント場を出発する。


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急登を登る。


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御来光を見る。


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登山道沿いにコバイケイソウの群落がある。


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05:30三俣峠に達する。風が強く三俣蓮華岳には雲がかかる。巻道コース(お花畑がある)を行くか稜線コース(三俣蓮華岳と双六岳を経由)にするか検討の結果、右に折れ稜線コースに進むことにする。


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急登を100mほど登り、06:00三俣蓮華岳山頂に到着する。雲がかかり周囲の景色は見えない。


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強風を避け、岩陰で朝食を食べる。雲が少しずつ取れてくる。


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三俣蓮華岳から広い稜線を歩き双六岳を目指す。前方に見えるのは間にある丸山。


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広い台地の丸山を過ぎ前方に双六岳が見えてくる。風も弱まりもう少しで晴れてきそうだ。


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・・・竜胆?登山道沿いは沢山の花が咲く。


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丸山方向を振り返る。右手に鷲羽岳が見える。


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双六岳に達する。


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双六岳山頂から笠ヶ岳を見る。


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双六岳山頂から槍ヶ岳を見る。


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双六岳山頂から薬師岳を見る。


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槍ヶ岳を前方に見ながら広い台地を歩く。感動的な風景だ。


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台地から双六岳を振り返る。


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巻道分岐を通過する。

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眼下に双六小屋が見えてくる。暑さのせいで体力を消耗していくのが分る。しかし他の二人のメンバーの余力は途切れず一目散に双六小屋に下っていく。

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ミヤマトリカブトを見る。


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双六小屋に到着する。日差しが強く暑さが半端ない。日陰で休む。

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お腹が空いたので、双六小屋でさらうどんを注文する。

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双六小屋前から鷲羽岳を望む。

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双六岳から急登を登る。体力消耗で体が重い。メンバーからアミノ酸のサプリを貰う。


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双六小屋を振り返る。

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急登をのぼりきり背後に双六岳が見えてくる。絶景だ!!

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樅沢岳に達する。


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ハクサンフウロ(白山風露)

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歩きやすい稜線登山道を行く。稜線のお花畑が続く。


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ミネウスユキソウが沢山咲いている。


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槍ケ岳に続く稜線を見る。


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花びらが落ちて間もないチングルマ


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硫黄岳を見る。本当に硫黄の臭いが漂う。


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槍ケ岳が少しずつ近づいてくる。途中、軽装の若い女性登山者とすれ違う。「槍ケ岳山荘からちょっと散歩に来ました。」ここは散歩道なのか( ^ω^)・・・。


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コバイケイソウ(小梅蕙草)


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硫黄乗越を通過する。


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トウヤクリンドウ(当薬竜胆)


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シコタンソウ(色丹草)


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タカネマツムシソウ(高嶺松虫草)


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タカネナデシコ(高嶺撫子)


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左俣乗越しで一休み。


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道が険しくなってくる。


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巨大な山塊の壁が目の前に迫る。圧倒的な迫力だ。


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西鎌尾根を行く。いくつかの鎖場を越えて行く。慎重に!!


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西鎌尾根を行く。


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西鎌尾根の緊張の鎖場をすぎ千丈乗越に達する。中崎尾根との合流点となる。


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急登を登っていく。雲の中に槍ケ岳山荘が見えてくる。

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今まで経験したことのないような急傾斜の斜面に張り付いたジグザグの登山道を登って行く。何度も立ち止まり深呼吸をする。


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左手に槍の穂先を見る。山頂には沢山の登山者が見える。左のピークは小槍だろうか。


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急登をのぼりきり、ようやく槍の肩に到着する。


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早速、槍ケ岳山荘にチェックインする。


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槍ケ岳山荘にザックを置き槍ケ岳の穂先に登頂開始。一歩一歩慎重に!!登るルートと下りのルートは分かれている(一部共有)。


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ハシゴ下の共有ルートで沢山の登山者で渋滞が続く。突然、某隣国の二人の登山者がルートを外れ、危ない斜面をよじ登り他の登山者を追い越していく。「危ないぞ!」怒号がとぶ。ルール違反も甚だしいだ。順番を待っている他の登山者が呆れる。待っている間、後ろにいた流暢な日本語を話すイギリスの女の子から周辺の山の説明を聞く。明日、槍ケ岳から穂高連峰に縦走するという。槍ケ岳に来る登山者は、特に国際色豊かである。


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最初に17段5mのハシゴ、次に31段9mのハシゴに登り頂上へ。


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槍ケ岳山頂に達する。山頂は20人ほどでいっぱいになる。

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槍ケ岳山頂から槍ヶ岳山荘、大喰岳、中岳を見る。凄い高度感である。


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槍ケ岳山頂から南側の穂高連峰を見る。

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山頂端にある祠のよこで槍ケ岳の看板を抱え記念撮影する。夢心地であるが、ついに憧れの槍ケ岳に登ったことを実感する。


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順番待ちした後、下山開始。慎重のハシゴを下る。

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槍ケ岳山荘から東側の山々を見る。

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下山後、槍ケ岳を見る。夕方なのに登山者が登って行く。

 

下山後、小屋で買った生ビールで祝杯をあげる。このビールが本当に旨いのである。あ~幸せだ。高瀬ダムを出発して3日目、単独ではおそらく尻込みして出来なかったであろう裏銀座縦走。結局、日本百名山3座と三百名山2座を登ることができた。他の二人のメンバーに感謝する。小屋前は泊り客でいっぱいだ。夕食は順番で19:20、おかずはハンバーグ。小屋の消灯は20:30。ひとつの布団に二人、窮屈であるが早々に眠りに就く。明日4日目はいよいよ最終日、一気に上高地まで下る。


 

つづく





裏銀座縦走 ②

2018年8月2日 野口五郎小屋 ~ 三俣山荘
(野口五郎岳2924.3m・水晶岳2977.7m・鷲羽岳2924.2m

 

歩行距離   : 10.0km

所要時間   : 9時間20分

累積標高差 :(+) 749m  (-) 1069m

コース   : 野口五郎小屋04:40 →野口五郎岳05:00 → 竹村新道分岐07:00  東沢乗越08:05
             
 水晶小屋09:05 → 水晶岳10:05 → 水晶小屋10:30 → ワリモ北分岐
             
ワリモ岳12:20 → 鷲羽岳13:05 → 三俣山荘14:20

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裏銀座縦走二日目。早朝4時に起床する。今日は野口五郎小屋から三俣山荘まで歩く。アップダウンを繰り返すコースの途中には、水晶岳と鷲羽岳の二つ日本百名山があるので楽しみだ。体も3000m近い高度に徐々に順応してきた。背負ってきた食料をほとんど使っていないので、ザックは相変わらず重い。昨日は暑さのせいで出発前に持っていた2.5リッター飲料水をほぼ使いきり、野口五郎小屋で水(雨水)を買う。04:40小屋のすぐ目の前に見える野口五郎岳を目指し出発する。


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早朝、野口五郎小屋前から朝焼けを見る。昨日あった雲は晴れ、正面には餓鬼岳と唐沢岳が見る。朝はさすがに気温が下がり肌寒い。


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04:40野口五郎小屋を出発する。


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野口五郎岳山頂付近から東方向に見える山々。

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野口五郎岳山頂は目の前だ。


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御来光を見る。


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野口五郎岳山頂(2924.3m)に立つ。


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野口五郎岳山頂から北側の眺望。左下に野口五郎小屋と昨日歩いてきた稜線を見る。

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野口五郎岳山頂付近から南東方向に見える山々。

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野口五郎岳山頂付近から南方向に見える山々。


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野口五郎岳山頂付近から南側のこれから歩く稜線を見る。左手に槍ヶ岳を見る。コース上の山々が手に取るように識別できる風景は圧巻だ!!


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野口五郎岳の下りから絶景を撮影する。


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真砂分岐を通過する。左に折れれば竹村新道となり湯股温泉清風荘まで下ることができる。現在、清風荘前の吊り橋が流され徒渉ができないため通行止めとなっている。


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野口五郎岳を下り鞍部まで下る。真砂岳を背に。


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岩が積み重なった道を越えていく。


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石仏がある。


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東沢乗越を通過する。


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赤茶けた岩稜の急登を登っていく。


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水晶小屋は目の前だ。

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水晶小屋から辿ってきた稜線を振り返る。左端の丸い山が野口五郎岳(日本三百名山)。


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水晶小屋に到着する。建って間もない小屋のトイレは清潔だ。ザックを小屋の前に置き、ヘルメットを装着、アタックザックを背負い水晶小屋を出発する。今日最初の日本百名山登頂となる。


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いざ、水晶岳へ。


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登山沿いに沢山の色鮮やかな花が咲く。タカネツメキサ(高嶺爪草)を見る。


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登山道から水晶岳を見る。すぐ先から岩場の険しい道になる。


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タカネシオガマ(高嶺塩竃・別名:ユキワリシオガマ)を見る。


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イワベンケイ?


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険しい岩場を登っていく。慎重に!!

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水晶岳山頂(2977.9m)に達する。


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水晶岳山頂にてポーズを決める。

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水晶岳山頂付近から北方向に見える山々。

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水晶岳山頂付近から北東方向に見える山々。


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水晶岳から北側の赤牛岳(2864.4m・日本二百名山)まで読売新道という縦走路が続く。その道は下りとなり黒部湖の先まで続く。


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赤牛岳のすぐ左にそびえる薬師岳(2926m・日本百名山)。山が大きい。


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水晶岳山頂の西側には日本最後の秘境・雲ノ平とその向こうに黒部五郎岳(2889.6m・日本百名山)。いつか行きたい雲ノ平。


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水晶岳山頂の南側には水晶小屋の背後に目指す槍ヶ岳そびえる。どこから見てもすぐに槍ヶ岳と分かる。その右には鷲羽岳が見える。


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水晶岳を下山し水晶小屋に戻る。


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再び重いザックを背負い、水晶小屋を出発。広い稜線を歩き、次の日本百名山・鷲羽岳を目指す。


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稜線上には沢山の花が咲く。


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前方にワリモ岳(2841m・割物岳・中央)と鷲羽岳(2924.4m・左)を見る。


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水晶岳と辿ってきた稜線を振り返る。


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右手に見える祖父岳(2825m・右)と黒部五郎岳(左)。

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ワリモ岳(割物岳)を通過する。


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ワリモ岳山頂付近から鷲羽岳(2924.2m)と明日歩く三俣蓮華岳(2841.4m・右端の山) 双六岳(2860.4m・中央の山)を見る。

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ワリモ岳山頂付近から南東方向の山々を見る。


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鷲羽岳の登りに取り付く。


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鷲羽岳山頂に達する。


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鷲羽岳山頂

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鷲羽岳山頂から眼下に鷲羽池とその向こうに槍ヶ岳を見る。

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鷲羽岳山頂付近から南東方向の山々を見る。

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鷲羽岳山頂付近から北東方向の山々を見る。

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鷲羽岳山頂にて。

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鷲羽岳山頂から急坂を下り眼下の三俣山荘を目指す。水晶岳で出会った二人兄弟が追い越していく。「何故そんなに急ぐの?」。おねえちゃんが「早く小屋に到着してあそびたいから!」と答える。二人の保護者であるおばあちゃんは、まだずっと後を歩いている様子だ。「気を付けてね。」。ここは子供の散歩道でなないのであるが・・・。とにかく子供は元気がいい。



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下ってきた鷲羽岳山頂を振り返る。


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長い急坂を下り三俣山荘に到着する。

今晩他のメンバー二人は三俣山荘に宿泊する。自分は近くのテント場に泊まる。水場が目の前にあるスペースにテントを張る。周囲には先着の高校生登山グループの大きなテントが数張ある。夕方全員真剣な表情でミーティングを行っていた。

ザックに入れている食料が全然減らず、重いので小屋泊の他の二人のメンバーを夕食に招待する。夕食の費用も節約できる。というわけでテント設営後、早速食事の準備にとりかかる。まずはイカクンとキュウリのスライスのマヨネーズあえ酒のつまみを作る。次にスープを作る。持ってきたニンジン、ジャガイモを細かく切り水が沸いた鍋に入れ、乾燥野菜と乾燥ベーコン、乾燥トマト、袋入りの豆を加える。チキンコンソメを入れ、塩こしょうで味付けする。メインはメステインで炊いたサンマの缶詰の炊き込みご飯(適量の醤油としょうがで味付け)。

 

西日が強く、夕方なのに異様に暑い。小屋で買ったウイスキーで晩酌しながら美味しい?夕食を頂く。外で食べる夕食は格別だ。ウイスキーが無くなったので小屋に買いに行くと、小屋のおねえさんから「あまり飲み過ぎたらいけませんよ!」と注意される。違います顔が赤いのは日焼けのせいです・・・。

 

明日の3日目は山旅のなかで一番の強行軍となりそうなので、夕食後早々に眠りに就く。疲れのせいもありすぐに眠りに落ちる。



続く


裏銀座縦走 ①

2018年 8月1日 高瀬ダム~野口五郎小屋

歩行距離   : 9.4km

所要時間   : 10時間20分

累積標高差 :(+) 1991m  (-) 400m

コース   : 高瀬ダム05:40 → ブナ立尾根登山口06:20 → 三角点09:35  烏帽子小屋11:20
             
北峰  野口五郎小屋16:10

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毎日限度を超えるような異常な暑さが続き、山に登る気にもなれなかったが、標高が高い山であれば少しは涼しいだろうといことで北アルプスの裏銀座を縦走する。再び憧れの北アルプスに挑戦だ。経験不足はいなめないが、他に二人のメンバーが一緒なので何とかなるだろう・・・。2ヶ月前に屋久島の宮之浦岳を縦走にも参加したメンバーとともに入念に計画を練る。ああでもない、こうでもないと意見が飛び交ったが結局、高瀬ダムから上高地に抜ける3泊4日のコースに決める。1日約10時間を歩く強行軍の山旅となる。最終日には、下りではあるが槍ヶ岳から上高地までの19kmを歩かなければならない。裏銀座縦走路には、数々のピークがありその中には水晶岳、鷲羽岳、槍ケ岳という3つの日本百名山と、野口五郎岳、三俣蓮華岳という2つの日本三百名山がある。歩き通せば一気に日本百名山のピークハントが進む。

 

前日に萩を出発し、高瀬ダムに近い信濃大町の山岳旅館いとうに宿泊する。翌早朝05:00、予約しておいたタクシーに乗り高瀬ダムダムに向かう。今回の山行ではでは可能であれテント泊をする予定なので、45リッターのザックにはテント、寝袋、4日分食料等の荷物を詰め込み、飲料水が加わりザックの重さは、15kg近くはありそうだ。体力が続くか心配になってくる・・・。


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1日目の05:00山岳旅館いとうを出発する。


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05:15七倉山荘前に到着し、ゲートが開くのを待つ。05:30ゲートが開くとともに高瀬ダムに向かう。


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高瀬ダムの堰堤の中央でダクシーを降り、歩き始める。


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トンネルを通過する。


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不動沢吊橋を渡る。


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濁沢の砂地の道を通り、ブナ建て尾根登山口に達する。すぐそばにある水場で最後の給水を行い登山口に入る。裏銀座縦走路上の飲料水の補給場所は限られているので、多めの2.5リッターの水を背負う。ザックが重い・・・。


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登山道沿いに沢山の花を見る。オオカメノキだろうか?


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急階段を上って行く。この後、北アルプスの三大急登と言われるブナ立尾根の厳しさを思い知らされる。


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ヒメシャジン?


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マルバタケブキ?


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ブナと針葉樹が混ざる森を上って行く。見上げれば山々は物凄く高い。


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タマガワホトトギスを発見する。


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左手に唐沢岳(2632.5m)と思われる山を見る。山が高い!!


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ミヤマシシウド?


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三角点を通過する。


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ブナの森の急登を登る。ザックが重い・・・。先頭を歩く自分のせいで何度も休み、ペースダウンが甚だしい。テントと寝袋はなしで、多くの食料を背おわずにすむ小屋泊まりにすべきであった・・・。後悔先に立たず、である。何とか頑張って登ろう。


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ゴゼンタチバナ


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悪戦苦闘のすえ、ようやく烏帽子小屋に到着する。日本二百名山に数えられる烏帽子岳を登頂するに、小屋から往復で1時間30分であるが、今日の宿泊小屋である野口五郎小屋に到着する時間の制限があるため、登頂を断念する。


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烏帽子小屋の前のチシマギキョウ?の群落


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ウサギギク(兎菊)


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砂礫の広い尾根道を進む。


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右手には赤牛岳が大きく目立つ。


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振り返れば烏帽子岳(2628m)が見えてくる。


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タカネツメクサ(高嶺爪草)


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ミヤマコゴメグサ(深山小米草)?


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コマクサ(駒草)


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もうすぐ北峰付近になると思われるが位置の特定ができない。


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北峰付近を行く。


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西峰をトラバースする。


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小さなお花畑がありハクサンイチゲ(白山一花)が咲く。


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雪渓で戯れる。冷たい!!コントロールぴったりの直劇弾が飛んでくる(;^_^A


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チングルマ(稚児車)


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歩いてきた稜線を振り返る。

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長大な稜線を行く。野口五郎小屋が遠い。前方に野口五郎岳らしき山を見る。


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遂に一日目の宿泊地である野口五郎小屋に到着する。幕営は禁止されているので今日は小屋泊とする。満員ではなかったので、一人布団一枚分の寝場所を確保する。


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野口五郎小屋の食堂。収容人員は50人のこじんまりとした小屋である。


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今晩の夕食を頂く。おかずは野菜の天ぷら。ご飯を二杯食べる。

裏銀座縦走初日は、途中の休息時間を多くとったため、結局10時間20分も要してしまう。山の高度に体が順応しきれていない感じがするというか、背負う装備を出来るだけ軽くするため小屋泊まりにする必要がある。

 

つづく






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船乗りOBです。これからの人生を自由気ままに生きてみたいです。改造したスズキエブリを移動基地にして、気が向いた時にぶらりと山旅に出かけています。

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