魔法遣いに大切なこと〜夏のソラ〜10-2魔法遣いに大切なこと〜夏のソラ〜10-1

今回は新事実が出て、まさかの急展開だ。


前回のラブラブな話とは、うって変わって、アンニュイな回。絶望的な回。前回の豪太の受けたショックとは違う、もっと悲しい結末。

母親に電話で「美瑛に帰りたい」と、このときは、黒田と同じ状態で、魔法が完璧でないことに絶望して、少し弱気になってしまったと思っていました。でも、今思って見れば、これは美瑛で死にたいということなのかな。

でも、母親は最後までがんばり続けると期待している。初回の東京へ行くソラを見送る母親の気持ちは、ソラを見る最後だと思っていたのが、母親にとっては悲しすぎる。

美瑛で死ぬか、東京で死ぬか、そう迷っているうちに、いまの中途半端で終わっている魔法を完璧にしてから、人の役に立ちながら死にたいと思って、植物状態から記憶喪失になった妻を持つ依頼人のもとに伺う。

魔法遣いに大切なこと〜夏のソラ〜10-3魔法遣いに大切なこと〜夏のソラ〜10-4
依頼人「1日1日が新しいことの発見で、明日が来るのが楽しみになりました」

でも、魔法が完璧でなくても、満足した依頼人。ソラの努力が報われた結果なんだけど、ソラにとっては中途半端だということが気に入らない。でも、「明日が来るのが楽しみになりました」と依頼人に言われれば、中途半端でも完璧でも、どちらでも依頼人が喜んでくれた事実を受け入れるけど、まだ、ソラの心の中で葛藤があって、突然、飛び出したのかな。

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「ソラちゃんは死ぬんだ」

ここで衝撃の事実。豪太はとにかく、ソラが浮気したように勘違いした相手につっかかりますが、それよりも事態は深刻なほうへと移ります。ソラがかかったのは発作が起きてから1年で死ぬ病気。そして、ソラは、発作を去年の夏に起こしている。

つまり今明日死んでもおかしくない状態。飼い猫は死期が迫ると、死骸が見つからない所に行くと言いますけど、それと似たような感じ。いや、猫の人間を比べちゃいけませんね。不謹慎でした。

その事実を知って、がむしゃらに走り回る豪太の必死ぶり。闇雲にどこかと言うわけでもなく、とにかく動いていないと不安でしょうがない状態。

そして、魔法を使って、ソラの居場所を知る。

魔法遣いに大切なこと〜夏のソラ〜10-7魔法遣いに大切なこと〜夏のソラ〜10-8
ソラ「何で私の気持ちが豪太にわかるの!?」
豪太「わかりたいと思ったんだ。少しでもお前の気持ちが…」

ここで、恋愛関係が進展したのか、ソラが、豪太のことを呼びつけにするようになりました。豪太の気持ちが少しだけ通じたと思う瞬間でしたが、やっぱり自分の体のことが気になるし、死にたくないという気持ちを伝えても、何も変わらないのに、なんかいたたまれない気持ち。

そして、「だまれだまれだまれ」と豪太を叩くソラ。そして、ソラを抱きしめる豪太。もう死んでいて会えないかもしれない。最後の言葉もかけてあげることもできなかった。まずはソラがそばにいてくれているだけで、少しは安心感を得るし、なんとかソラを支えて上げたいという気持ちがひしひしと伝わってきてラストは悲しいけど、きれいに終わりました。