2009年09月

2009年09月30日

日本の次期DE護衛艦 あぶくまクラスの交代艦 1

19DDは、ゆきクラスの代替艦である。しかし、それと同時に「ゆうばり」「ゆうべつ」が艦齢を迎え退役し、それは護衛艦数の減少となっていくようだが、つづいて「あぶくま」クラス(1988〜1991)6隻が対象となっていく。

あぶくまクラスは現在では艦齢21年〜18年である。あぶくまクラスもそんな年齢になったんだと言う感もあるが、そもそも、このあぶくまクラス、就役当初からあまりぱっとせず、あまり運のないクラスであった。

大きさは基準排水量2000トンであるから、それほど小さな艦ではない。

時代はこんな風に進んでいた。つまり、簡単に言うと、80年代は、短SAM、対艦ミサイル、近接対空機関砲、ヘリコプター搭載が標準タイプとなっていた。

続けて90年代は、フォークランド戦争の戦訓を考慮し、対艦ミサイルに対処すべく、多くを発射すべくVLS方式のSAM,短SAMとなった。

アメリカ、日本では多数の目標物を対処すべく、イージスレーダーが装備されたが、その他の海軍先進国では、00年代に持ち越された。

このあぶくまクラスは、沿岸防御型の軍艦(DE)であるのでという配慮から、対艦ミサイル、近接対空機関砲は装備したものの、短SAM、ヘリコプター(着艦スペースあり)を搭載できないという中途半端なものになってしまった。

この時期、この2000トン前後の軍艦が各国で建造されてないことは、ヘリコプタースペースを考慮すると、それ以上になってしまうことからも、このあぶくまクラスの残念さが伺える。

ちなみに同時期同じクラスの軍艦は、フランス海軍のフロレアル級である。

このクラスは基準排水量2600トン(満載2900トン)、装備は100mm単装砲1門、エグゾセ対艦ミサイル2基、20mm機関砲2門、ミストラル短SAM連装発射機2基、HH1機となっている。

一番艦のフロレアルは1992年就役開始であるから、あぶくまの1989年とほぼ同じ。大きさから90年代の標準装備のVLS発射方式ではないが、もともと海外領土の警備、沿岸警備が主目的であり、長期の任務が重点であるから、その目的にはかなっていた。

もともと、日本のDEは、合目的性では不十分のものが多かった気がする。一番初めの駆潜艇、続いての「いすゞ」クラスはまだしも、どうも「ちくご」クラスから、通常勤務、実戦で大丈夫かいなというところであった。

しかしまだ日本の軍艦の創業時、先進海軍国と比べると、かなり見劣りがした時代である。古いデータをお持ちでない方もいるだろうし、そんな護衛艦あったのと言う方もいるだろうから、この「ちくご」クラスのデータを見ると次のようである。

できたのは、1970年(昭和45)〜1977年(52)で11隻が就役。当時、これだけの隻数はなかった。なみクラスの7隻(昭和33〜35)を大幅に越えていた。

基準排水量1470トン、最大速力25Knot、76mm連装砲2門、40mm連装砲1門、アスロック1基、短魚雷3連装2基というアスロックをのぞけば、平凡な艦であるが、同時代は他のクラスも、DDHはるなクラス(昭和48〜48)をのぞけば、ほとんど平凡なものであったから、ああそうかと受け止められた。

その「ちくご」クラスから12年を経て、「あぶくま」クラスが就役している。その間、いしかり、ゆうべつ、ゆうばりの3艦(1200トン程度)があるが、大きさ小さすぎると言われ、2000トンの「あぶくま」クラスになったわけである。

であるから、1970年代、つまり設計時間を考えると、その前から、この沿岸警備のDEクラスは中途半端なのである。フランスのフロレアル級、さらにその後のラファイエット級の合目的性はない。

多分、設計者のミスと言うより、我が国のDEの運用方法が確立していないのであろう。海外では、何も日本と海外と一緒にしたくないが、コルベート、ミサイル艇をこの沿岸警備にあてている。

日本近海は世界に冠たる荒れた海である。であるから、実際の運用では2000トンクラスとなったのだろうが、さて次のDEは、明日に述べたい。

 



NATOとEU NAVFORとCTF151の相関関係 ソマリア沖海賊対策

しばしば記してきたが、イマイチ、表題の三者の相関関係がぱっと来ない。

また、その参加国・艦も注意深く見てもぱっとわからない点が多い。所詮海外ニュースが入らない日本と思っても理解できないことが多い。

今後の地域紛争、対テロ対策などはこのソマリア方式となるであろうから、日本はもっと勉強した方が良いと思われるが、この三者間の組織についてはあまり教えてもらうことが少ない。

まあ海賊にとっても、おそわれる商船にとっても、どこの組織かは関係ないので、どうでも良いようであるが、近未来の構図だけに、もう少し追いかけてみたい。

海洋政策研究財団というところが「海洋安全保障情報月報」という通信をHPで配信している。現在09年6月号が発刊されている。

ここにはソマリア沖でどこの艦船がどの商船を海賊から守ったか、ハイジャックされたかなどをかなり詳細に記している。

その情報を分析していくと、EU艦隊、CTF151艦隊はかなり常駐気味であり、単独派遣の中国、日本も常駐、また単独派遣のロシア、インドも常駐に近い派遣を続けている。

ところが、NATO艦隊は、もともと地中海常備艦隊の延長であるためもあり、海賊対策をした後、東南アジア巡航とか、オーストラリアを訪問とか、本来の任務をする予定とか、訪問を中止してソマリア沖任務に就くとか記されている。

NATOとEUの双方に入っている国は6カ国であり、NATOには、EUに入れないアメリカ、カナダ、トルコが加入している。さらにポルトガルも加盟しており、現在旗艦はポルトガルである。

結局、CTF151部隊はアメリカが旗艦であり、アメリカのメンツを立てている。EUはEUで新しい国の艦船派遣が増えて来ている。

アメリカ、EUという巨大海軍組織を考えると、両者ともリーダーにはなっているのである。

CTF151部隊には韓国、トルコ、オーストラリア、シンガポール、パキスタンなどアジア系が比較的多い。

ポルトガルはEUにも入っているので、いつでもEU艦隊に編入できる。問題はカナダだけである。EUとCTF151に集約されていくのだろうか。ホント良く分からない。

さて問題は、中国、インド、ロシア、日本がこのEU、CTF151、NATO的な艦隊のどれに入っていくのかという問題である。

むしろ、4国は4国で当面単独でということだろうが。この展開が今後の関心のあるところとなろう。







2009年09月29日

インド洋給油派遣8年間の戦訓

2001年11月にインド洋に給油目的で海上自衛艦が派遣されて以来、8年間が過ぎようとしている。

この間、派遣中止した2ヶ月の期間を除けば、継続して運用されたことは自衛隊にとって、大きな実績を持ったということになろう。

今後の軍隊(自衛隊)の運用が、正規軍同士の戦いではなく、非対称戦争(ちょっとなじみにくい、つまり非正規軍が対象)や対海賊、対地域紛争、対災害、対温暖化などとなっていくのだから、その非対称戦争に参加したということは大きな戦訓を得たということでもある。

この間、派遣された自衛艦は、補給艦が26隻、DDGが9隻、DDHが5隻、DDが29隻、掃海母艦が1隻、揚陸艦(輸送艦)1隻である。

非対称戦争でアメリカは今回敗けたいうことであり、ソ連の1979年〜1989年のアフガニスタン戦争で敗けたことに続く連敗でもある。

今や非正規軍では軽武装でもその効力は戦車を破壊したりでき、簡単に発射できるミサイルも開発されており大量に保有している。武器の大量化安易化は止まらない状況である。

そのような地に行っても補給の困難さは、戦場があれば、その途中で攻めれば良いのだから、年が過ぎるごとに、攻撃側(先進国)はつらくなり、世論が許さなくなる。つまり撤退となる。

攻撃を開始すれば、こんな展開となるから、まず攻めないという定義が必要である。

これまで、A国側が攻める態勢になれば、B国側が支援する態勢であった。まず、世界全体が非民主的市民虐待的国家・地域を包囲する態勢を構築することが肝要である。その合意をねばり強く構築する必要がある。

今回のインド洋派遣は、包囲するための継続的意思を示す「運用」を経験したということであろう。8年間は短くない。本格的戦闘となった1937年7月の日中戦争開始から1945年8月の敗戦までの長期戦争でさえ、8年間1ヶ月である。

イラクアフガニスタン戦争は、先進・中堅・開発途上国が一致して、ことにあたらないと効果がないということを世界に教えた。アメリカも単独主義との決別を明確にした。

今回、戦術的には、DDHなどの旗艦的運用、対艦ミサイル飛来の可能性(DDG、DD)など大きな教訓を得たのではないだろうか。8年間、さまざまなことがあったと思われる。それは今後の国際貢献における自衛隊のあり方に大きな影響を与えるであろう。

また、民主党が来年2月、またはオバマ大統領の来日までに、やはりインド洋からの撤退を示すか、注目されるところであるが、どんな復興対策であれ、アフガニスタン内地への自衛隊の派遣という選択肢を選ばないことだけは望みたい。




ドイツの首相、戦後は長いが、ワイマール時代は日本と同じ。

ドイツのメルケル政権(キリスト教民主・社会同盟、CDU・CSU)は今回の総選挙で勝利し、自由民主党(FDP)とともに中道右派政権をつくることになった。

ドイツの首相は、メルケル氏で8代目である。日本の首相は戦後何代目か知らないが、この倍以上であることは間違いないだろう。ちなみに鳩山首相で19代目。吉田茂首相は、間をおいて首相を歴任しているが、おひとりとして数えた。

1945年から2009年であるから、64年間で、19代、平均3年強。それでも中曽根政権までは比較的長かったが、竹下登首相あたりから短くなった。

ドイツは4カ国統治時代を経ているので、1949年からになる。主として西ドイツ、統一ドイツをみると、8代である。60年間8代、約7年強。

歴代の首相の名前を見ても、アデナウワー、エアハルト、キージンガー、ブラント(戦後発のSPD首相)、シュミット(SPD)、コール、シュレーダー(SPD)、メルケルであり、何をしたかは覚えていなくとも名前は知っている。SPDと記さない首相は、CDU・CSUである。

日本は竹下首相あたりから在任期間平均2年間と短縮化され、小泉首相でがんばったが、その後は3人が平均1年間で民主党に政権をバトンタッチすることになった。

在任期間が短いのはやはり政情がぐらついているという証拠であろうか。

イタリアも短いよななんて、悪い例を示してもしょうがないので、では、日本人が一目おくドイツではどうかとおもったら、かの有名なワイマール政権は短かった。親近感がわく次第である。

ワイマール政権は、第1次世界大戦に敗戦したドイツが、劣悪な条件をつけられ、国を運営せざるを得なかった、景気の悪い時代である。であるからヒットラーの登場を許し、第2次世界大戦に突入した。

ヒットラーは、1933年から1945年の敗戦まで留任し、その間12年。

ワイマール時代は1919年から1933年。14年で14人の首相である。なるほどねと納得する次第である。ドイツでもそうなんだと言うことである。

政情が不安ならどこでもトップは入れ替わるのだということである。

鳩山政権の長期化を市民も入って支えていこうと言いたい。



2009年09月28日

自民党総裁選挙が終了、いつか分裂に

自民党総裁選挙が終わった。選挙結果はつぎのとおり。

谷垣さん 議員票120票 地方票180票 計300票
河野さん 議員票35票  地方票109票 計144票
西村さん 議員票43票  地方票11票  計54票

危機感の感性がもろに出た選挙であった。

これで民主党はかなり安心したであろう。河野さん、私は自民党の中軸だと言うが、まあ時間の問題で、出て行かざるを得ないだろう。

時間はかかるかも知れないが。

どうしても動かない組織ってある。関係者が全員いなくなるまで、変えられない組織って結構ある。

いくら河野さんが改革を述べようが、てこでも動かない。利権がいっぱいからんでいたのだから。

そこで死ぬ気で変えていこうとする気持ちも一本であり、新しい舞台に進むのも一本、どちらも、個人の自由である。

小生、腐る木は腐るようにできているんだ、が、蚊帳の外の実感である。

自民党諸先生、「公共事業チェックを求めるNGOの会(所属402団体)」って知っていますか? 「首都圏の水循環の保全に向けた市民事業の提案」(第4回首都圏水循環ネットワーク・市民会議)が2002年9月に開催されていることを知っていますか?

それは小さな小さな運動であったかも知れないが、いつか大河になるのである。