2010年05月

2010年05月31日

韓国海軍哨戒艦沈没の行方

3月26日沈没、5月20日沈没原因の発表であった。これから安保理への提起して、その責任を問うていくわけであるが、では実際にその責任をどう問うていくか、その効果はでは、いろいろ意見が出ている。

今後のことを考えると、マスコミ以上の分析はできない状況であるが、ここで一番大きなことは、中国の態度の変化である。

今回の日中韓首脳会議は時代の変換を告げるエポックメーキングとなるかも知れない。それは小生が以前から指摘しているように、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は、中国にとって、「脅威」となるかも知れない認識をし始めていくことである。

軍艦の進歩・発展は、そう容易になされるものではない。その国の技術力を現している。1970年代80年代の中国の軍艦を見ていると、その電測装備の無さにびっくりする位であるが、近年のものを見ていると、ほれぼれする程に、進んできている。これでは、中国艦船ファングループができるほどである。

つまりそれほど進んできたということは、北京オリンピック、上海万博を開催した実力があり、高速道路の延長キロ数は世界一であり、何よりも市民レベルの生活が充実してきているということを端的に物語っているとともに、市民の志向・思想が同じようになってきているということも示している。

この市民の志向・思想が同じようになりつつあるということは、とても重要なことである。

現在、ソマリア沖海賊対策に、日本はもちろん、韓国、中国、ロシアの4カ国は同じ道(航路)を辿って、アフリカ北東部に行っている。マラッカ海峡を通過してインド洋を進んで行く。

世界は、国連を軸に平和活動を進めていく時代となっている。実質的な国連軍の創設も視野に入りつつある。国連軍の創設に関しては、NATOの実績、また、今回のソマリア沖海賊対策で活動を開始したEU NAVFOR部隊も学んでいきたいものである。

今回の沈没事件で一番大きな出来事は、日中韓露米が一緒に対応する舞台ができてきたということであろう。

2010年05月30日

軽空母「ひゅうが」級、「22DDH」級の運用方法、朝鮮半島いざという時のため

小生、艦船ファンとして、「ひゅうが」級、「22DDH」は朝鮮半島のいざという時のためと思ってきていた。

艦船ファンであり、「はるな」「しらね」級の3倍から4倍にならんとする軍艦の建造は、この赤字予算のなかで、この軍拡、いったい良いのか悪いのか、悩むところであるが。

さて、この軽空母、もちろん災害支援など多用途に使えるようになっており、それはそれとしてであるが、朝鮮半島いざの時点で、どのような展開が起きるかはそれこそわからないのである。まして政権交代などの予測もでき、その際は、内乱、軍事衝突、一部過激派の動きなど、それこそさまざまな「もし」が予測できる。

この軽空母部隊、日本海に展開し、半島遠海に行動し、潜水艦の近接を警戒しつつ、いざ、混乱が起きたら、ロシア、中国とともに、アメリカ、韓国とも連携し、最悪、内乱などの発生を防備すると言うものである。

ここでヘリ搭載の軽空母、揚陸艦を持つ国は、アメリカはもちろん、韓国はへり揚陸艦「ドクト」であり、ロシア、中国はないが、中国はヘリ2機を有する「崑崙山」を持っている。満載排水量17600トン。2007年11月就役。

それらしい軍艦は、ロシアはない。なるほどフランスの「ミストラル」が欲しいわけである。ロシアは「ミストラル」4隻が欲しいとのことであるが、その1隻は太平洋艦隊にとのこと。

今回のソマリア沖・アデン湾海賊対策でも、現在EU NAVFOR部隊はフランス海軍は「ミストラル」級の「トネル」、オランダ海軍はドッグ型揚陸艦「ヨハン・デ・ウイット」を参加させており、その大型艦ゆえの支援母艦的役割を含め、この艦種は重宝しているようである。

さて日本の軽空母、財政難とはいえ、やむを得ないか。



2010年05月29日

中国海軍の配置と中国から見た脅威 2

中国海軍は北から北海艦隊(大連、青島がメイン基地)、東海艦隊(上海付近の舟山がメイン基地)、南海艦隊(海南島の三亜、その近くの湛江がメイン基地)などとなっている。

北海艦隊はアメリカ、日本を対象とするとともに、首都につながる黄海警備である。東海艦隊は主として、対台湾である。また東シナ海警備を担当する。南海艦隊は、南沙諸島などの国境紛争地区であるので、それを担当。南シナ海を警備する。

といって南海艦隊は、対台湾もあるだろうし、対アメリカ・日本は東海艦隊も入っていることであろう。

現在一番配置数が多いのは南海艦隊である。そして東海艦隊、北海艦隊となっている。北へ行くほど脅威が減っていることを示している。

この3月、4月と続けて中国海軍は我が国の南西諸島を通過したが、これは3月が北海艦隊、4月が東海艦隊であった。どうも、南西諸島を通過した艦船部隊やこれまで津軽海峡を通過した部隊は、この艦隊同士で編制されており、3艦隊が混ざっていることは、これまで無かったと言って良いと思う。

これは珍しいと思われるが、何故かはわからない。

これまで遠洋海域で演習をするほどの練度がなかったとも言える。やはり中国海軍は沿海域海軍であったとも言えるのである。それがようやく、南西諸島を通過して、遠洋で演習をできるようになってきた。

このレベルは陸軍空軍も同じであろう。確かに中国は、自力で軍拡を進めて来ている。しかし、そのレベルは、上記のようなので、「こちらの実力はとうに知っているくせに、軍拡が激しく進んでいると、いかにも騒ぎ立てるのは、アメリカ、日本の悪い癖である」と中国は思っているのかも知れない。

日米安保と中国民主化

日米安保の見直しを考える際、中国の軍事力強化と民主化問題、さらに台湾との関係を考えねばと言う方がおられよう。

しかし、こちらはほとんど読めている。

読めている事柄は大きな問題ではない。

いずれアメリカと中国海軍は共同演習をするであろう。その時、電子戦などで、中国海軍は彼我の実力差を知るであろうが、短時間で、その実力差は縮まるであろう。

問題なのは、米中にとって、テロ集団との戦いである。

テロは昔からあったし、圧制された集団の抗戦方法の一つである。その抗戦は、要人、軍隊、近代に至っては大企業などに対してであった。しかし、イスラムにおける抗戦は庶民を相手でもある。庶民の中に入っていくとともに、庶民をも自爆のつれあいにしてしまう。

我々に味方しなければ、おまえたちも殺すぞと言わんばかりである。これは新しいテロ思想である。

このテロ集団に大義があるかは小生の領分を越えている。大義があるからイスラム圏では続いているのであろうが、わからない。わからないことは正直わからない、判断不能と判断した方が良い。

ただ、21世紀中半まではこの問題に世界、国連が取り組まねばならないことは事実であろう。

普天間、日米安保の問題、朝鮮半島の2カ国

小生 普天間問題に関してはほとんどコメントしてこなかった。民主党は以前から軍事・外交問題にマジに検討してきていないので、しっかりした長期的ビジョンはまだ先であるからである。

それより得意の福祉・教育・環境・弱者への配慮などをまず充実させた方が良いと思っている。辺野古へ自民党と同じ決着をは小生が以前から言ってきたことである。

ではこれでどうなるかと言うと、社民党は一時は人気となろうが、支持率が上がるとは思えないし、自民党もがんばれるとは思えない。

つまり変わらないのである。

日米安保をどうするかは戦後体制の変革であるが、これはマジに難しい。難しい問題は先送りにするか検討しないかであるが、沖縄の基地問題は、それを検討しない限りは決着はちっともつかない。

戦前、日英同盟締結で日露戦争は勝てたと言える。その後、日英同盟破棄、国際連盟離脱を経て、戦前の日本は滅んだ。満州事変で、国際的に抗議を受けたわけであるが、ではその制裁が強かったかと言うとそれほどではなかった。帝国主義国家それぞれが同じような状態であったし、共産化への怖れは帝国主義国家共通の悩みでもあったからである。昭和12年の日中戦争は、決定的事態となっていった。

まあ、現在は朝鮮半島の動きを確かめない限りは進まないであろう。戦後同じ国民で二つにわかれていたのは、ベトナム、ドイツ、朝鮮であったが、ご存じのようにベトナムは1973年(昭和48)、ドイツは1990年(平成2)に統一している。

朝鮮半島が二つの国に分断された要因の一つに日本は大いにかかわっているのであるが、戦後65年経過しても、今なお2カ国に分かれている。

この問題が解決しない限り、日本の戦後は終わらないし、進まないのである。それまでは日米安保をどうするかは、未決着としておいた方が良いのかも知れない。