2017年07月

2017年07月31日

空母「ブッシュ」のイギリスとの共同演習は2017年1月時点で決まっていた!!

アメリカ空母の運用は、アメリカ国防省の最高レベルで決定されると言われており、時には空爆開始や攻撃開始を大統領命令であるとされている。

であるから、アメリカ空母の動きがどの時点で決められるかは、興味ある出来事であるが、空母「ブッシュ」の動きが半年以上も前に、決まっていたのは珍しいことなのであろうか。

UK Defencejournal.org.uk2017年1月22日より。

見出しは「イギリスの士官はアメリカの空母に乗艦し、空母の運用を訓練する」。

空母「クイーン・エリザベス」の運用準備の次のステップは、この夏サクソン・ウオリアー演習を行うことである。演習では、イギリス海軍スタッフがアメリカ空母「ジョージHW・ブッシュ」に乗艦するのである。

アメリカ海軍によると、第2空母機動艦隊(ブッシュ艦隊)作戦士官のエリック・レッツ中佐は「サクソン・ウオリアーは、我々の戦闘能力をすべての面からテストすることである。航空攻撃能力から空母の自艦防衛能力まで。 

「クイーン・エリザベス」は北海で11週間の公試訓練に出航することが計画されている。公試の計画は、5週間の海上、1週間の休憩、そして5週間の海上となっている。そしてそれがうまくいけば、ポーツマスに向かうことになっている。

情報概要は以上。イギリスサイドの記事であるので、「エリザベス」への期待の高さが了解されよう。しかし、この公試は「エリザベス」の不具合で、6月20日に初めて海に出ているのである。 

さてこの記事は、1月22日である。「ブッシュ」がノーフォークを出港したのは1月21日であったから、その出港発表時に取材したものであろう。出港発表リリースにはこのサクソン・ウオリアー演習に「ブッシュ」が参加するとは無かった。

いずれにしろ、「ブッシュ」のイギリス寄港は時期は明確ではないが、1月の時点で決定されていたこととなる。空母「ブッシュ」 は6月5日スエズ運河を西進した後、イスラエルのハイファを訪問した日を除けば、6月5日から7月23日まで、地中海にいた。この間、6月6日からISILに対する空爆を行っていた。そして7月24日にジブラルタル海峡を通過したのである。

考えようによっては、5月29日にホルムズ海峡を東進し、早期に第5艦隊エリアを離脱したのは、イギリスとの共同演習を考えていた当初の日程だったかも知れない。ではあるが、イギリス空母は不具合で、公試開始は遅れに遅れた。イギリス海軍は、まだアメリカ空母に乗艦し、イギリスセイラーが訓練するのは時期尚早とアメリカに依頼したのかも知れない。余りに早期に訓練しても、イギリス空母が飛行訓練するまで、期間が空きすぎては無駄というものであろうから。

で、アメリカ空母は地中海から空爆を行い、イギリス空母は6月末に公試に出港と、頃合いが良くなったので7月27日にポーツマスに寄港したのかも知れない。 

ma2221 at 18:07|この記事のURLComments(0)

ロシア海軍パレード、最新の「アドミラル・ゴルシコフ」、巡洋艦「マーシャル・ウスチノフ」が巡閲

ロシア海軍は2017年7月30日セントペテルブルクとクロンシュタットで海軍パレードを実施した。

ロシア海軍では、その実施にあたり、ビデオを撮影し、それを公表した。ビデオは1時間20分以上撮影しており、参加した艦船、航空機からも撮影があり、きわめて多くの撮影機から取材した、見るものにとっては、大変楽しめる映像となっている。

最後の50分以上は観閲式典となっており、観閲官のプーチン大統領は陸上におり、目の前を行く艦船を観閲した。

最初はボート類、小型艦艇であったが、次はロシア海軍の主力艦となった。

受閲艦先頭は、艦番号311および308のバルヒムコルベット、続いて626「ヴィツェ・アドミラル・クラコフ」、417「アドミラル・ゴルシコフ」、ステレグーシュティ級の2番艦531「ソーブラジテルヌイ」 、さらに110、135の違ったタイプの揚陸艦が2隻で135は最新の揚陸艦「イワン・グレン」、そして改キロ級潜水艦が2隻、さらに055「マーシャル・ウスチノフ」が続いて受閲した。最後に中国海軍のFFG571「運城」、DDG174「合肥」が通過すると、観閲席にいる中国海軍関係者もその姿に見入っていた。

さらに近くに停泊して受閲艦隊を観閲する艦船として、原子力ミサイル巡洋艦「ピョトール・ヴェリキー」とSSBN「ドミトリー・ドンスコイ」、違った位置で799「アドミラル・マカロフ」(アドミラル・グリゴロヴィッチ級3番艦)とステレグーシティ級「ストイキーが停泊していた。

ソ連が崩壊した後、ロシア海軍の受難が続いたが、今回のパレードでは、多くの新型艦船が参加しており、復活したロシア海軍を感じたものである。 

ma2221 at 15:43|この記事のURLComments(0)

ロシア海軍パレードがセントペテルブルクで開催、最新鋭のゴルシコフ、巡洋艦「ウスチノフ」も参加!!

ここはロシア系の報道とすべきか、欧米系の報道とすべきか悩むが、とりあえず、イギリスの報道を掲載してみよう。

Telegraph.co.uk2017年7月30日より。


2隻のロシア最大の原子力艦船を含む40隻の艦船、潜水艦が日曜日にセントペテルブルクで艦船パレードが開催された。

過去数年のうちで最大の海軍ショーであった。

プーチン大統領も出席し、パレードはロシアとなって以来。最初の主要海軍パレードであると、ロシア系のメディアは報道した。

情報概要は以上。うーん、ここは、パレードの具体的内容に関してはTass通信にしよう。これから開催しますという記事である。2017年7月30日8時発信。

セントペテルブルクのパレードは、ネヴァ川とクロンスタットの港で開催される。ロシア海軍副司令官のアレクサンダー・フェドテンコフは「パレードは1714年のピョートル大帝時代にスタートした伝統を引き継ぐものである」と語った。

プーチン大統領2016

Photo/Tass

写真は2016年パレードに出席したプーチン大統領

ロシアの国防大臣は「今回のセントペテルブルクのパレードには、歴史上初めてバルト艦隊、北方艦隊、黒海艦隊、そしてカスピ海小艦隊からの5,000名以上の乗員が参加し実施された」と語った。


約50隻の艦船や潜水艦が参加し、さらに40機以上の航空機やヘリが市の上空を飛行する。

パレードのゲストは、北方艦隊の旗艦「ピョトール・ヴェリキー」(ピョトール大帝の名前)、世界最大の原子力潜水艦「ドミトリー・ドンスコイ」、さらに多くの最新艦、つまり「イワン・グレン」揚陸艦、「アドミラル・マカロフ」フリゲート、そして「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「ウラジカフカース」などの潜水艦も参加する。

中国の「合肥」コルベット、「運城」フリゲート、「駱馬湖」補給艦、今週初めにバルト海で実施された2017中露演習に参加した艦船も参加する。

Tass情報概要は以上。 イギリスのTelegraphがロシア最大の原子力艦船2隻が参加とは、「ヴェリキー」と「ドンスコイ」のことである。

列席した中国艦船をコルベット「合肥」としたのは、Tassの間違いであり、DDGである。ロシアになってから、最大のパレードとのこと。ロシアの軍艦外交はさらに活発化するであろう。
 

ma2221 at 08:37|この記事のURLComments(0)

2017年07月30日

空母「ブッシュ」はポーツマスに寄港した!!

アメリカ空母「ジョージ・ブッシュ」が中東のISILに対する空爆のためにノーフォークを出港したのは2017年1月21日のことであった。太平洋岸では空母「カール・ヴィンソン」がサンディエゴを出港したのが1月5日であったから、ほぼ同じ時期に任務に着いたこととなる。

さて、ISIL空爆では、ほぼ役目を終えたのであろうか(現在では「ニミッツ」がペルシア湾に入っている)、5月29日にホルムズ海峡を東進し、北アラビア海に入り、空爆任務を終えている。

そして、6月5日にはスエズ運河を西進し、地中海に入っている。日本海入りして世界の話題をさらった「カール・ヴィンソン」は6月23日に帰港しているのであるから、地中海で乗員の希望でどこかに寄港するものの、7月初め頃にはノーフォークへ帰還するものと思っていた。

しかし、ペンタゴン(国防総省)の考え方は分からない。「ブッシュ」の航海記録を追っていくと、6月5日から30日まで地中海で展開しているのである。 さらに7月1日からイスラエルのハイファに寄港し、7月5日から23日まで地中海に滞在し、7月24日ジブラルタル海峡を西進である。つまりほぼ2カ月間地中海にいたこととなる。


イギリス海軍HP2017年7月27日による。

空母「ブッシュ」機動艦隊はポーツマスに寄港した。

そして今後2週間にわたりイギリス海軍乗員が空母に乗艦する。

艦隊は、CG「ヒュー・シティ」、DDG「ドナルド・クック」(スペイン・ロタ所属、前線展開部隊)、ノルウエー海軍イージスFFG「ヘルゲ・イングスタ」である。この寄港は、「ブッシュ」にとって、今回のISS空爆任務の最後の任務である。

今後、「サクソン・ウオリアー」演習を行い、その演習には5カ国から15隻の水上艦が参加し、複数の潜水艦、100機以上の航空機、約9,000名が参加する。イギリスは、その演習にFF「アイアン・デューク」と「ウエストミンスター」が参加する。

現在、初期公試中の空母「クイーン・エリザベス」の乗員、航空スタッフ、パイロットも演習に参加する。

情報概要は以上。この寄港の最大の目的は、「クイーン・エリザベス」乗員、航空部隊の訓練であろう。きわめて高度な運用技術が必要な空母は、実際に既に運用されている「ブッシュ」に乗艦し、訓練するのが最高度の学習であろう。


ブッシュ ポーツマス2017.7.27























Photo/UK Navy

ポーツマスに入港する「ブッシュ」


ヘルゲイングスタポーツマス2017.7























Photo/UK Navy

同じくポーツマスに入港するF313「ヘルゲ・イングスト」。満載排水量は約5,300トン。
 

ma2221 at 07:05|この記事のURLComments(0)

2017年07月29日

なぜバルト海での中露演習は副砲射撃なのか!!??

中国海軍とロシア海軍の艦砲射撃演習は、2017年7月25日にバルト海のバルチースク軍港を出港し実施された。

中国国防部はこの25日の演習内容に関して、。祁遑横菊20時47分新華社、■横鎧08分新華社、7月26日03時23分中国軍図、ぃ祁遑横呼20時51分新華社と4回も報道している。

さらにこの演習が終了したことで、ッ耋海上連合演習の第1段階は終わり、次の第2段階の演習は9月下旬に日本海、オホーツク海で行われると報道したのは7月27日22時18分中国軍図であった。


さて、この演習のハイライトは、バルト海における副砲による「副砲対海射撃」であったようで、↓では見出しに、その「副砲対海射撃」と使っている。さらに、い任睇砲射撃を詳細に記事にしている。

この副砲とは、「合肥」も「運城」も30mmCIWSであり、ステレグーシュティ級も30mmCIWSである。



合肥 副砲射撃バルト海2017.7


 写真/中国国防部2017年7月28日発表記事より

主砲はロシアのコルベットは100mmであり、「合肥」は130mm、「運城」は76mmである。なぜ主砲射撃をしないのかは、艦船ファンとしては気になるところである。

そう言えば、このバルト海遠征編隊は地中海に入った7月10日にも副砲対海射撃を実施し、主砲射撃は実施していない。



合肥 130mm実弾演習5.21西太平洋


 写真/中国国防部

2016年5月21日にインド洋遠海訓練編隊で、西太平洋で主砲実弾射撃を実施している「合肥」。2014年1月〜2月にかけての第1回インド洋に遠征した編隊に続く第2回編隊で、主砲射撃を実施した。1回目は052C級DDG「海口」、052B級DDG「武漢」、揚陸艦「長白山」であった。第2回は052D級DDG「合肥」、054A級FFG「三亜」、補給艦「洪湖」であり、途中から052C級DDG「蘭州」が加わり、西太平洋では052B級DDG「広州」、054A級FFG「玉林」が参加した。

2017年2月に実施された第3回編隊は、052D級DDG「長沙」、052C級DDG「海口」、補給艦「駱馬湖」が参加した。

このうち、「海口」を除く2隻がこのバルト海遠征編隊として6月18日に出港したが、途中で旗艦の「長沙」がトラブルとなり、「合肥」が急遽派遣されている。



バルト海での副砲射撃は、推測であるが、沿岸各国が多いバルト海では主砲射撃は刺激が強すぎるため、遠慮したか、バルト海海域では機関銃以上の砲の発射は禁止されているのであろうか。どちらも推測である。

だが、今年のNATOが実施したバルトップ演習の記事(USNI2017年7月7日記事「NATO and US Baltic Sea Exercise Highlight Ongoing Tensions with Russian Forces」)では、「危険情報!!  バルチック海では、海岸から遠く離れてはいけない。それはロシアの陸地設置の対艦ミサイルが地域の海上目標としてターゲットにしてしまうから」との文章があり、2014年3月に発生した、ウクライナ危機以来、沿岸諸国は過敏になっているとのこと。

このことは裏返って、ロシア側にも問われるので、この副砲発射となったものであろう。となると、この副砲射撃はウクライナ情勢により実施されることとなったということであろうか。


slide1
































Photo/NATO

イギリス海軍DDG「ダンカン」の主砲射撃、2017年7月7日。NATO SNMG2艦隊旗艦として行動中。砲はイギリス海軍では常備となっている114mm砲である。射撃の煙の先に114mm弾が視認できるのであろうから、恐れ入る。

中国海軍の「合肥」では薬莢用に対熱布を置いているが、イギリスDDGは置いていないのは気になるところ。


 

ma2221 at 09:49|この記事のURLComments(0)