2014年7月12日(土)のTBS系「新チューボーですよ!」は、なんとなんと「タイ料理マッサマンカレー編」だった。いやぁ〜まさか「マッサマンカレーが放映される日がこんなに早く来るとは〜」というのが正直な想いだが、今春には「ガパオライス」が出たばかりだし(こちら)、やっぱり「タイ料理人気&認知」がジワジワやって来ている証でもあるだろう。

マッサマン シヤートム手作り

この放映を記念して今回は改めて「マッサマンカレーってなに?編」でお届けしてみようと思う。何度も使いまわしている記述や写真ばかりになるが、今夏以降の「マッサマン人気」次第では、タイカレーでは「グリーンカレー」
に次ぐ存在になる可能性もあるし、「レッド」や「プーパッポン」なども含めて、「新タイカレー」として定着するかも〜と現在は楽しみなポジショニングでもある。

マッサマン セラドン

ではさっそく、「マッサマンカレーとは」をスタートする。「マッサマン=ムスリムの」の意味合いから、「南タイ由来のムスリム系カレー(ゲーンマッサマン)」として紹介されることが多い。この説もあるが、私が以前から関心をもっているのが、もうひとつの「タイ王宮料理説」の方だ。

「その昔、日本の参勤交代のような制度からインド亜大陸に出かけていたタイ国王現地から持ち帰り、アレンジ加えた王宮料理」というものだ。南タイのローカル料理ならば、世界美食ナンバー1輝く以前から、5つ星ホテルでメニュー化されていたので、「なんでなんだろう?」と気になっていた。そんなことから「王宮料理説」を私なりには支持している。
(※写真もバンコク「ザ・スコータイホテル」のタイ料理ダイニング「セラドン」でのもの)

もちろんこれまではタイカレーでもマイナーな存在だったものが、一気に「世界美食ナンバー1」から取り巻く環境も一変した。バンコクでも「探さなければ食べれない」カレーから、「タイ料理を世界にアピールするメインアイテム」へと変貌しつつある。
マッサマン タイ航空

「世界美食ナンバー1」に選出したCNN.GOは「マッサマンカレー」について、「カレーの王様、また食の王様とも言える。 スパイシー味、ココナッツ風味、甘味、旨味、この味覚のコンビは、タイの選挙より個性的。 スーパーで買ってきたソースの小袋でさえ、手抜き料理をする人をミシュラン級に迫る腕前にしてくれる。 お米のおかげで、カレーソースを最後の一滴まで平らげることができる。 『微笑みの国』は、単なるタイのマーケティングのキャッチフレーズではない。 世界一の美食が街角にいたるところで売られている土地で生まれた重みのある言葉だ」と紹介している。

「マッサマンカレー」の味わいは、ベーシックなスタイルでは甘さとスパイシーさが混在し(辛さじゃなくって、スパイシーさ=ホールのコリアンダーシード、クミン、カルダモンが入る)、ここにタマリンド(マカーム)由来の酸味も加わり、複雑な味わいとなる。甘さも椰子砂糖のナムターンピープ由来なので、食べ口の甘さは軽いのに、しっかりとした主張があってコクが深い。

「新チューボーですよ!」での街の巨匠には、「南タイ料理の店」や「5つ星ホテル出身のタイレストラン」などが入っていなかったが(※丸ノ内「サイアムヘリティジキッチン」、赤坂「アナンダ」ほか。「アナンダ」は先日「ガパオライス」を食べに出かけたばかりー)、来週は日本全国のタイ料理店で「マッサマンカレー人気」がぐいぐい来ることだろう!。