2008年10月12日
ジロリアンの憂鬱
この連休もまた嫁が実家に帰ったのだが、学費の支払いが今月末に迫っていることもあり、先月のようにメイドカフェやらなんやらで散財などせず、家でじっとしていることにした。いや、貧乏は辛いやね。
と、思ったのだが、なんだか無性にラーメンが喰いたくなり、新宿まで出かけてしまった。
ラーメンといっても、「ラーメン二郎」だ。数ヶ月前、ロフトプラスワンの帰りにうっかり喰ってしまったら、すっかり中毒になってしまったのだな。
と、思ったのだが、なんだか無性にラーメンが喰いたくなり、新宿まで出かけてしまった。
ラーメンといっても、「ラーメン二郎」だ。数ヶ月前、ロフトプラスワンの帰りにうっかり喰ってしまったら、すっかり中毒になってしまったのだな。
ここでラーメン二郎を知らない方の為にしばし説明をしなくてはならないだろう。「ラーメン二郎」というのは主に都内を中心に出店しているラーメン店のことなのだが、ここで出されるラーメンがとにかく凄い。まず、麺は自家製でやけにコシの少ない太面。具としてチャーシューの他に茹でたもやしとキャベツが山のように盛られる。そしてこれが最大の特徴なのだが、スープは豚骨と豚ガラでダシをとったと思しき醤油味で、背脂の塊が浮かんでいるのだが、いわゆる醤油豚骨と全く違う。
油ぎったスープと極太麺と茹で野菜の優しさが調和して、なんだか懐かしい感じさえ漂う味なのだが、全体としてはもの凄くインパクトのあるラーメンで、「二郎で供される食物はラーメンではなく、二郎という食べ物である」という格言まであるくらいだ。
で、ぶっちゃけるとそんなに美味いラーメンではないんだよ。勿論、不味いわけじゃないんだが、普通よりちょっと美味いと感じるくらいかな。少なくとも、私はそう思う。
どの支店も店内は脂ぎっていて、イスラム教徒は入店することさえ嫌がりそうだ。カウンターも脂でベトベトなせいか、待ち時間に読書していたら、本のカバーに脂染みがついてしまった。
でも、麺とスープに特徴があるせいか、異常なまでの中毒性があるのだな。実は先週、研修があって都内に出たついでに二郎を喰ったのだが、一週間足らずのうちにまた喰いたくなったというわけだ。嗚呼、二郎、二郎、二郎、二郎。もう私は、二郎のスープは人肉でダシをとってると言われても信じるね!Wikipediaによると化学調味量(グルタミン酸ナトリウム100%のグルエース)がスプーン一杯入ってるらしいのだが、そのせいなのだろうか?
川を覆う闇 (角川ホラー文庫)
桐生 祐狩


桐生祐狩の「川を覆う闇」という小説があって、伝説の不浄神が復活して世の中がゴミゴミ世界に変貌するという内容なのだが、そこで不浄神が人々に供するスープを実際に飲んだらこんな感じかもしれないと想像してしまったよ。念の為に「川を覆う闇」を読了済みの方の為に書いておくと、小説と「二郎」両方に対する褒め言葉です。
そういうわけで、今日も「ヤサイカラメニンニク!」と呪文を唱え、「二郎」でラーメンを、いや「二郎」を喰った。私は映画を観た後ラーメン喰って家に帰るのが最高に贅沢な休日の過ごし方と考えている男なので、当然喰う前に映画も観た。いや、幸せ過ぎて困るなぁ。
ところが「二郎」を満喫した後、向かいの自販機でコーヒーなぞ買っていると、通りを歩く若者連れから信じられない声が聞こえてきた。
「ここのラーメン屋、すっげー不味−し!すげークセーし!でも行列だし。行列みるとムカつくし!!」
……や、特に新宿歌舞伎町店の「二郎」は、ホストにおっさんに学生にそのスジの人に外人にと、多種多様な人種が客層に揃っているので、「二郎」を嫌いな男がいるなんて夢にも思わんかったな。時折、吐きそうな顔で器に半分ほど残して退店していく女性はみかけるものの、男はタワーのように野菜を増量した「二郎」を一心不乱にモリモリ喰ってる連中ばかりだ。だから、驚いた。
世の中には大麻を吸っても遺伝的に酩酊しない人間がいて、大麻愛好者は彼らのことを同情の目でみているらしいのだが、同じようなことを思ったよ。「二郎」を楽しめないなんて可哀想な奴め!
油ぎったスープと極太麺と茹で野菜の優しさが調和して、なんだか懐かしい感じさえ漂う味なのだが、全体としてはもの凄くインパクトのあるラーメンで、「二郎で供される食物はラーメンではなく、二郎という食べ物である」という格言まであるくらいだ。
で、ぶっちゃけるとそんなに美味いラーメンではないんだよ。勿論、不味いわけじゃないんだが、普通よりちょっと美味いと感じるくらいかな。少なくとも、私はそう思う。
どの支店も店内は脂ぎっていて、イスラム教徒は入店することさえ嫌がりそうだ。カウンターも脂でベトベトなせいか、待ち時間に読書していたら、本のカバーに脂染みがついてしまった。
でも、麺とスープに特徴があるせいか、異常なまでの中毒性があるのだな。実は先週、研修があって都内に出たついでに二郎を喰ったのだが、一週間足らずのうちにまた喰いたくなったというわけだ。嗚呼、二郎、二郎、二郎、二郎。もう私は、二郎のスープは人肉でダシをとってると言われても信じるね!Wikipediaによると化学調味量(グルタミン酸ナトリウム100%のグルエース)がスプーン一杯入ってるらしいのだが、そのせいなのだろうか?
大きな鍋がいくつも置かれ、なかにはいっぱいの、馥郁たる香りをはなつ粥状のものが煮えている。食器は町のあちこちから拾い集めて来られたものだが、みなおたまなど使わず鍋から食器に直接すくっている。ぽこぽこと気泡をあげて煮えたぎるスープに指や手がつかるが熱がるものはいない。
(中略)
智鶴はそのへんに(むろんのこと洗わず)放置されている食べ終わりの食器のひとつを手に取る。うす緑色をした本物の陶器の小鉢で、金色の竹が描かれているが、ふちはぎざぎざだ。それが小鉢にかえって風格を与えている。智鶴は鍋から濃厚なスープをすくい、一気にすすりこむ。味噌のような、ミルクのような、懐かしくそしていかなるものとも似ていない味が口中を満たし、五臓六腑が歓喜の叫びを上げる。スープに煮込まれているのは米のようでもあり、すいとんの一種のようでもあり、そこには肉とも魚ともとれる不可解な具がさまざまな形と色と食感で混ざりこんでいる。智鶴は三回おかわりし——鍋の中身が乏しくなってくると、もとホームレス、今は町民たちの指導者であるたくましく頼りになる男たちが、そばのバケツから中身をすくってそそぎたすのだが——、地面のうえに小鉢を置くと、すぐそばに付設されているすだれ張りのトイレへと向かう。
川を覆う闇 (角川ホラー文庫)
桐生 祐狩

桐生祐狩の「川を覆う闇」という小説があって、伝説の不浄神が復活して世の中がゴミゴミ世界に変貌するという内容なのだが、そこで不浄神が人々に供するスープを実際に飲んだらこんな感じかもしれないと想像してしまったよ。念の為に「川を覆う闇」を読了済みの方の為に書いておくと、小説と「二郎」両方に対する褒め言葉です。
そういうわけで、今日も「ヤサイカラメニンニク!」と呪文を唱え、「二郎」でラーメンを、いや「二郎」を喰った。私は映画を観た後ラーメン喰って家に帰るのが最高に贅沢な休日の過ごし方と考えている男なので、当然喰う前に映画も観た。いや、幸せ過ぎて困るなぁ。
ところが「二郎」を満喫した後、向かいの自販機でコーヒーなぞ買っていると、通りを歩く若者連れから信じられない声が聞こえてきた。
「ここのラーメン屋、すっげー不味−し!すげークセーし!でも行列だし。行列みるとムカつくし!!」
……や、特に新宿歌舞伎町店の「二郎」は、ホストにおっさんに学生にそのスジの人に外人にと、多種多様な人種が客層に揃っているので、「二郎」を嫌いな男がいるなんて夢にも思わんかったな。時折、吐きそうな顔で器に半分ほど残して退店していく女性はみかけるものの、男はタワーのように野菜を増量した「二郎」を一心不乱にモリモリ喰ってる連中ばかりだ。だから、驚いた。
世の中には大麻を吸っても遺伝的に酩酊しない人間がいて、大麻愛好者は彼らのことを同情の目でみているらしいのだが、同じようなことを思ったよ。「二郎」を楽しめないなんて可哀想な奴め!














