2008年10月15日
千葉徹也
ちばてつやは10年前にアシスタントやまかないの人からなる執筆スタッフを解散した。以後ちばは二本ほど読み切りを発表しただけで、大学や専門学校での後進の指導に活動の軸足を移している。
つまりそれは、自分の作品を世に問う現役漫画家から引退したことを意味するのだが、そんなちばが最近漫画を書いているという。それはトキワ荘の漫画家たちとの交流を振り返った漫画だった。
ご存知のように若かりし頃のちばてつやは名作を何本も書いた売れっ子作家だったのだが、ある時事故で怪我をし、漫画が書けなくなってしまう。とはいっても、完治するまでの代筆を頼める漫画家なんてそうそういない。そこで編集が声をかけたのが、トキワ荘の漫画家たちだった。それを契機にちばとトキワ荘の漫画家たちとの友情がはじまって……という内容らしい。日本が貧しかった頃、その頃の人間たちはこういうような生き方をしていて、その頃の戦友ともいえる友人たちとの思い出深い体験を現在の若者達に伝えたいのだという。
ところか、執筆途中に赤塚不二夫が亡くなってしまう。赤塚は数年前から意識不明で寝たきり状態であり、ちばも覚悟はしていたのだが、やはりショックで、執筆が止まってしまう。
「赤塚さんにみてもらいたいという気持ちもあったんでね。覚悟はしていたんだけど、もう何年も覚悟はしていたんだけどね」そう繰り返すちばの姿が印象的だった。
しばしふさぎこんだ後、ちばは、既に完成したネームを猛烈に書き直し始める。
「こうした方が年寄りの寂しい気持ちが若い読者にも伝わるかなぁと思って」
そんな風にちばが語るあたりで、私はなんだか胸が熱くなってしまった。映画でも漫画でも小説でも、およそ作品と名のつくものは、それを作る人間の情熱とか、やむにやまれぬ思いとか、日常で感じる情念とか、そういったものが込められなければならない。そういう意味でこれは、既に引退した作家が現役に復帰する瞬間を捉えた貴重なドキュメンタリーだなぁと思った。
「幾つになっても書き続けることで自分の可能性は広がっていく」ですか。ナレーションだけど、至言ですな。木曜深夜に再放送するらしいので、興味が沸いた方は観ると良いよ。

そうそう、当初予定していた締め切りにも間に合わなくなり、孫ほど年の離れた大学の教え子達に応援に来てもらう場面も良かったのだが、日本一半ズボンが似合う漫画家こと加藤礼次朗がアシスタントに来ていたのにはテレビの前で爆笑してしまったよ。いや、最近子供が喜ぶもんで、丁度「電エース」を観ていたんだよね。あんな真面目な電次郎、初めてみたよ!
つまりそれは、自分の作品を世に問う現役漫画家から引退したことを意味するのだが、そんなちばが最近漫画を書いているという。それはトキワ荘の漫画家たちとの交流を振り返った漫画だった。
ご存知のように若かりし頃のちばてつやは名作を何本も書いた売れっ子作家だったのだが、ある時事故で怪我をし、漫画が書けなくなってしまう。とはいっても、完治するまでの代筆を頼める漫画家なんてそうそういない。そこで編集が声をかけたのが、トキワ荘の漫画家たちだった。それを契機にちばとトキワ荘の漫画家たちとの友情がはじまって……という内容らしい。日本が貧しかった頃、その頃の人間たちはこういうような生き方をしていて、その頃の戦友ともいえる友人たちとの思い出深い体験を現在の若者達に伝えたいのだという。
ところか、執筆途中に赤塚不二夫が亡くなってしまう。赤塚は数年前から意識不明で寝たきり状態であり、ちばも覚悟はしていたのだが、やはりショックで、執筆が止まってしまう。
「赤塚さんにみてもらいたいという気持ちもあったんでね。覚悟はしていたんだけど、もう何年も覚悟はしていたんだけどね」そう繰り返すちばの姿が印象的だった。
しばしふさぎこんだ後、ちばは、既に完成したネームを猛烈に書き直し始める。
「こうした方が年寄りの寂しい気持ちが若い読者にも伝わるかなぁと思って」
そんな風にちばが語るあたりで、私はなんだか胸が熱くなってしまった。映画でも漫画でも小説でも、およそ作品と名のつくものは、それを作る人間の情熱とか、やむにやまれぬ思いとか、日常で感じる情念とか、そういったものが込められなければならない。そういう意味でこれは、既に引退した作家が現役に復帰する瞬間を捉えた貴重なドキュメンタリーだなぁと思った。
「幾つになっても書き続けることで自分の可能性は広がっていく」ですか。ナレーションだけど、至言ですな。木曜深夜に再放送するらしいので、興味が沸いた方は観ると良いよ。

そうそう、当初予定していた締め切りにも間に合わなくなり、孫ほど年の離れた大学の教え子達に応援に来てもらう場面も良かったのだが、日本一半ズボンが似合う漫画家こと加藤礼次朗がアシスタントに来ていたのにはテレビの前で爆笑してしまったよ。いや、最近子供が喜ぶもんで、丁度「電エース」を観ていたんだよね。あんな真面目な電次郎、初めてみたよ!















