ひろしま街がたり

広島の街が大好きな名もなき個人の、広島の街がもっともっと素敵な街になってもらいたいと願った妄想の記録です。。。

「なんやかんやで広島に来てたけど、新幹線の車掌さんは「左手にズムスタが見えます」とか言うし、土産屋の人はなぜかカープユニ着てるし、あげく電車までカープだし、本当に何だよこの街、バチカンだってもっとキリスト色薄いだろ」


私の好きなSNSのコメントの一つです。
たぶん「広島の街にとってカープとは何か?」を知らずに何気に広島を訪れた人々は、多かれ少なかれこんな感じの思いをすると思います。

そして、それを面白いと思うか、嫌みに思うかは人それぞれ。
「広島では学校でもカープを教えていて、完全に洗脳している」
「広島人にとってカープは宗教だから」
と揶揄するコメントもしばしば見かけます。


この手の声を聞くと、いつも思い出すことがあります。
それは、以前に東京に住んでいた頃、広島出身の若者たちと時々飲みに行く中で、自然とカープの話になり、最後に彼らの口から発せられた言葉
「カープは自分の血だから!」

じいさん、ばあさんの代には広島に生まれたカープを身内のように支え、
父、母の代には毎日の生活の中に普通に存在し、喜怒哀楽を共に育つ。
そんな両親から生まれた子どもたちは、良い悪いに関係なく宿命的に”カープの血”を受け継ぐ…。

「広島にいた頃はカープが大嫌いだった」
そういう人にも時々出会いました。
それが進学のため広島を離れ、成人し、人生を重ねる中で、ある時ふと自分の”血”に気がつく。
(まるで「ゴッドファーザー」のアル・パチーノのように…)

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広島にとってカープとは、”宗教”よりももっともっと深く濃いものかもしれません。。。


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今回は趣向を変えて、広島の”川”に関係する本の紹介です。
それも、本屋の郷土コーナーなどでよく見かける歴史、紀行、風土、街作り、自然、観光などの分野ではなく、たまたま図書館で見かけた結構なレアもの?フィクション3作品。
まあ気が向けば手にとってみてください。(お勧めかどうかは???)


                  ◇
●「広島水の都殺人事件」
著者:木谷恭介 
2009年3月 廣済堂あかつき㈱出版事業部発行 「廣済堂ブルーブックス」
宮之原警部シリーズ
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(寸感)
あとがきで著者が記されていますが、本当は『広島万能細胞殺人事件』という題にしたかったそうで、山中教授のIPS細胞が話題になっている頃ですね。そのせいか、正直舞台は”水の都”広島でなくても(京都とか神戸とか)よかったような気がします。



それと作中の”広島弁”に結構違和感あり。(作品で方言を取り上げるのは難しい・・・)



普段このような旅情ミステリーをほとんど読まないのですが、何より印象に残ったのは、著者は当作品を81歳の誕生日に徹夜して書き上げたということ。まあ~、生涯100冊以上の多作作家は、主人公の警部や探偵以上にタフなんですね。。。











                  ◇

●「安芸広島水の都の殺人」
著者:梓林太郎 
2016年7月 祥伝社発行 「NON・NOVEL」
旅行作家・茶屋次郎の事件簿シリーズ
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(寸感)
最初この本を見た時には、上記の本の新装丁かと思ってしまいました。でもよくよく見ると題名が確かに違う。後でわかったのですが、この茶屋次郎シリーズはそのほとんどが「●●殺人事件」という題名だったので、先行本がなければ本当は「水の都殺人事件」にしたかったのだろうなあ、と。






さて、作中に登場する広島の街は、住んでいる者からすると各現場が手に取るようにわかり、きちんとした取材がなされていると思いました。ただし、広島の地形に詳しい人でないと、いくつも登場する川の名前にわけがわからなくなる可能性が高いかも。。。





それと個人的にちょっと残念だったのは、舞台が川が多い街”水の
都”で展開されているのはわかるのですが、そこに”水の都”なる情緒を感じるウェットなシーンが少なかったことです。







は結構ドライな旅行作家さんなんでしょうかね。。。



の作品を読んでいないのでよくわからないのですが、茶屋次郎さん


                  ◇

●「太田川純情ラバーズ」
著者:尾崎あきら
2013年4月 集英社クリエイティブ発行 「マーガレット コミックス」
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(寸感)
少女マンガといものは普段ほとんど異世界の存在ですが、読んでみて”べたべた”と思っていたものが思いかけず実に爽やかな風を感じることができて好感を持てました。

著者はカバー裏面に、「川のある風景が好きです。なので地元広島の街のど真ん中にある川原を背景に使ってみました・・・」と記されていて、見慣れた風景が各所に登場します。ただできたら、もう少し川を強調したシーンがあればより太田川の印象が強まったのでは、と思います。




でも何であれ、広島を舞台とした新しい物語(原爆やカープやお好み焼きなどを扱わないもの)が生まれることをずっと期待しているので、このような青春ものやラブストーリーなどが描かれることは大歓迎です!







(次回へ続く)

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「伊勢屋、稲荷に犬のクソ」
東京が江戸であった頃、町中にごろごろあった名物として、ちょっと皮肉っぽく謳われたはやり言葉です。(こちらのブログ参照)

現在の東京では、”伊勢屋”を目にすることはあまりなく(ISETANはあるけど)、まして”犬のクソ”はほぼ絶滅危惧種です。
そんな中、東京の街をぷらぷら歩いていると思いもかけず出会うのが稲荷神社、”お稲荷さん”。

例えば、初代市川團十郎ゆかりの日本橋にある出世稲荷など、「こんなところにあるんかい!」と思わず口に出そうな雑居ビルの間や路地奥などに鎮座ましておられ、その珍しさに場所によっては観光名所化しているところもあります。
(その様子をみて内心「バチが当たるんじゃない?」とか思ったりしてしまいますが…。)

出世稲荷(日本橋)
     出世稲荷(東京・日本橋)(やまざきにんふぇあさんのブログより)

このようにメガロポリス東京の街中にあるお稲荷さんなどの神社仏閣は、訪問者へのサプライズであると同時に、無機質な都市の中における心和むオアシス的な存在でもあり、東京を街歩きする楽しみの一つになっています。

                  ◇

さて、広島。
川が街に溶け込んでいる”水の都”広島の街では、川辺を散策していると小さな神社が何気にそこにおられ、水辺の風景に彩りを与えてもらっています。
そんな街中の神社をいくつか紹介…。


「住吉神社」(中区本川沿い、国道2号線南) 
 ※広島三大祭りの一つ「すみよしさん」が行われます。FIFAワールドカップやキティちゃんグッズなども取扱うみたいでなかなか開明的な神社さんです。

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「本川浜恵美須神社」(中区本川沿い、中国新聞社東)
 ※平和記念公園の西側対岸におられ、水運盛んな時代(戦前まで)の「雁木」に囲まれています。

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「横川胡子神社」(西区天満川沿い、横川橋東)
 ※本川と天満川の分れで川が横に走る”横川”におられます。最近開催されているハロウィンの「横川ゾンビナイト」では”ゾンビ神社”化するなど、かなりぶっ飛んでおられます。(これこそバチが当たりそう!)

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「秀玉稲荷神社」(中区猿猴川沿い、アパホテル東)
 ※16世紀、近くの段原、比治山への用水工事で犠牲になった人々が”秀でた魂の持ち主”として奉られているそうです。

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「松原稲荷大神」(南区猿猴川沿い、福屋駅前店西)
 ※朱い鳥居と背後の楠木と手前の現代アートが何とも言えない調和があり、好きなロケーションの一つです。

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「橋本町厳島神社」(中区京橋川沿い、京橋南)
 ※京橋川のオープンカフェに連なるようにおられます。その昔の管絃祭の時はこの辺りからも宮島へ船を出していたのかな…。

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                  ◇

これら川辺に神社のある風景は、”水の都”である広島の独特のもののような気がします。

古にはたぶん「治水」「用水」などを祈願して造営されたこれらの神社。
それが今では、戦後に生まれ変わった広島の街における貴重な歴史の継承として、また、普段はあまり意識しなくても、いつも目にする街の中で「親水」を感じさせてくれる風景の一部として、いつも静かにそこに佇んでおられます。

これもまた、広島の”川”の魅力の一つだと思います。


(次回へ続く)

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