ひろしま街がたり

広島の街が大好きな名もなき個人の、広島がもっともっと素敵な街になってもらいたいと願った妄想の記録です。。。

カテゴリ: 文化

広島における ”ヌードの殿堂” 『広島第一劇場』が令和3年5月で終焉を迎えることになりました。
個人的には、ストリップを趣味としていたわけでないので、今まで当館へ行ったことはなかったのですが、以前から気になっていたので今回足を運んでみました。
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ただ、以前に記した『清水劇場』の時もそうですが、無くなるとわかってから足を運ぶ私のような ”野次馬的な” 客は、常連の方々から見れば「今さら何を!」といった迷惑な客でしかないでしょう。
そんな刺さるような視線をひしひしと感じながらも、今回見に行ったのは、広島の街の構成要素として、ある時代には確実に必要とされ機能していた ”装置” を、実際に一目見ておきたかったからです。



広島第一劇場は、中国地方を中心に展開していた「第一劇場グループ」6館のうち最後まで残った、中国地方最後のストリップ劇場とのこと。
ホールは60席弱で、舞台はかなり大きい方で天井高は国内トップクラス。トイレが男女別にあることや、表看板のダンサーさんのキャッチフレーズがあるのは全国でも珍しい特徴だそうです。

”ストリップ”と聞けば、昭和の時代までは、表立って話題にできるような感じではなかったのですが、
日本における”ストリップ”の歴史をちょっと見てみると、神話時代の天岩戸の話から始まるくらい、日本人には馴染み深いもののようです。
特に、戦後からの展開は目紛るしく、いわゆる”オトナの世界”の一大娯楽として時代を彩っていました。
(ドリフ・加トちゃんの ”ちょっとだけヨ~” は、子どもごころに”ヤバいんじゃないか?”とドキドキしながらもの真似していましたね。そんな加トちゃんの芸は広島のストリップ劇場から生まれたのは有名な話です。)

でも、時は流れ、21世紀に入ると”オトナの世界”も様相が変わっていきます。
東京在住だった頃に、浅草のロック座を一度覗いてみましたが、その洗練されたショウスタイルに、ちょっと戸惑ってしまった記憶があります。
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広島第一劇場も、その建物が醸し出す何とも言えない、あのドキドキした雰囲気とは異なって、そのショウはやはり洗練されていたように感じました。
ダンサーさんたちは女優のように美しく優雅に舞い(ついでに脱ぐといった感じ)、客席には若い男女のカップルや母娘連れといった姿も見られ、休憩中の写真撮影会の様子など見ていると、もうアイドルのステージと何が違うんだろー、追っかけがいても全然不思議でないよなあー、と、昔のイメージとの相違に奇妙な感覚になってしまいました。

そんな、街の”機能”ももうすぐ無くなってしまいます。
ただし、これは別に広島だけのことではなく、お隣の九州ですら近い状況のようです。

これも時代の流れだからそんなに悲観的にはならないのですが、ただ、ふと頭に浮かんだのは…
今や、ネットを中心としたデジタル化で、ホームステイしながらも大概のニーズが満たされる時代。
世界はより効率化し、よりシンプルになり(ある意味”洗練され”)、その中で不必要なものはどんどん消えてゆく。
そんな流れの行きつく先には、果たしてどんな世界が待っているのか。
見たいような、見たくないような。。。
楽しみのような、恐ろしいような。。。
でも、否応なく、その世界は近づいている。その時、広島の街はどうなっているのか。。。
そんな、普段はなかなか抱くことのない、コンフリクトした思いを感じることができました。

退館時、ふとロビーにある絵葉書に目が止まりました。
以前から好きな絵描きさんの絵です。
帰路それを手にしながら、足を運んでよかったなあ、と思いました。
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ひろしま美術館の”ある作品”にゴッホが映り込んでいた!?」

久しぶりに、美術分野のわくわくトピックスです!(記事はこちら

フィンセント・ファン・ゴッホの自画像はいろいろとあって有名ですが、他者が描いたゴッホの画は世界的にも極めて稀だそうで、アムステルダムの「ゴッホ美術館」の研究員によれば、どうもその一枚がひろしま美術館にある、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック『ルイ13世風の椅子のリフレイン』(アリスティド・ブリュアンのキャバレーにて)という作品らしいのです。


1885年、パリのモンマルトルに開店したキャバレー「ミルリトン」。
そのオーナーは画の上段。中央で両手を広げるつば広帽子の男。
ロートレックの代表作、かの『ムーラン・ルージュのラ・グリュ』などで一躍スターとなった、シャンソン歌手のアリスティド・ブリュアンです。
そのブリュアンの左後方、柱の左側に3人の男が描かれていて、その中で一番後ろに立っている男。
この人物が、”ゴッホ”、ということです!

確かに、その顔立ちは、ゴッホの”自画像”そっくり
今まで何度となくこの画を見て、それも、この3人辺りをよく見てきた筈なのに、その”ゴッホ”にはまったく気が付きませんでした。
なぜなら、いつも私の目は、その3人の中の他の1人に行っていたのです。

それは、真ん中の一番小さな男。
これは、この作品を描いたロートレック本人!
(ロートレックは少年時代に大腿骨を骨折したことで発育が停まり生涯150㎝ちょっとの身長だったようです)
何気にそんな事を知っているがために、その周りがほとんど見えていなかったみたいです。。。


それにしても、過去に何回もこのブログに記してきました(こちら)が、
「ひろしま美術館は、本当に素晴らしいし、面白い!」

こじんまりとしたコレクションながら、その一枚一枚に、
・有名な、ゴッホの『ドービニーの庭』の消えた黒猫、だの
・マティスの『ラ・フランス』に秘めた祖国愛、だの
・ピカソの『仔羊を連れたポール、画家の息子、二歳』に見せる親バカさ、だの
それぞれのインサイド・ストーリーがあり、それが今回のように、現在でも時々積み重ねられていて、年々その価値を高めていっている気がします。

美術界の研究って、長い時間を要する地道なものでしょうが、今後も、”ひろしまの宝”の中からわくわくするような新しい発見があることを期待しています!

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ひろしま美術館



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前回のひろしまトピ!がたり「都市力評価2019」で、広島の街はこれから”踊り場”を迎え重要な時期に差し掛かるかもしれないので、新しいソフトパワーを開拓し都市力UPに繋げていければ、と記しました。

その一つの可能性として、よく言われる「スポーツ都市」でアピールするとともに、「文化・芸術」の面でもアピールできる街になればいいなあと、以前からずっと思ってきました。

そんな中、広島市は、新しい「大型文化芸術イベント」の検討に着手するようで、ちょっと期待です!


(令和元年第3回広島市議会定例会:20:50~30:00あたり)



と言うことで、
ここで、その「大型文化芸術イベント」を勝手に妄想してみたいと思います。。。

〇旧市民球場跡地
⇒「音楽ゾーン」(多目的広場や音楽ホールなどが構想されているので)
・広島交響楽団、エリザベト音楽大学、「威風堂々コンサート」など、クラシック系
・ジャズやフォークなど(市民グループ含む)
・ダンス・パフォーマンス  などなど

〇広島城~縮景園地区
⇒「日本文化ゾーン」
・ひろしま神楽
・上田宗箇流茶道
・ひろしま武将隊などのパフォーマンス などなど

〇比治山地区(「平和の丘」※”モンマルトルの丘”的なブランド化)
⇒「アートゾーン」
・現代美術館を中心した比治山まるごと美術館(屋外展示、インスタレーションなど)
・まんが図書館を中心としたサブカル展示(広島ゆかりのマンガ家講演など)
・コスカレード(コスプレ)などのサブカルイベント などなど

〇平和大通り、元安川・京橋川河岸緑地
⇒「交流ゾーン」
・希望者出展パラソルギャラリー(以前、元安橋側で開催されていたような。市立大学などの芸術学部生などが参加して、「コミケ」っぽく自由に。)
・河岸と川面へのプロジェクション・マッピング
水辺のコンサート、水辺のジャズポップラ劇場、大道芸人などのパフォーマンス

〇マツダスタジアム、新サッカースタジアム(または似島)
⇒「屋外音楽フェス」
・広島ゆかりの人気ミュージシャン出演
アクターズスクール広島発表 などなど

〇その他
ひろしま美術館⇒「国際美術コーナー」(西洋美術や姉妹都市のアート紹介など)
・世界平和記念聖堂⇒「国際音楽コーナー」(讃美歌など)
・中央図書館⇒「文学コーナー」(広島出身芥川賞作家:小山田浩子さん、今村夏子さん講演など)
・映像文化ライブラリー、NTTクレドホール⇒「映像コーナー」(広島国際映画祭、アニメーションフェスティバルなど)
・旧日銀広島支店跡、NHK広島支局⇒「メディアアートコーナー」(チーム・ラボ、ライゾマなど)
・グリーンアリーナ、国際会議場、文化交流会館、アステールプラザ⇒「ゲストコーナー」(来広ゲストのコンサートや講演会など)

〇総合演出
MIKIKOさん

〇レガシー
「ABC広島」(毎回のイベント記念として、広島の橋の親柱にコンペ選出のオブジェを一つずつ設置していく。)

     
なんて、ちょっと考えただけでも大風呂敷はいくらでも広がり、とてもワクワクどきどき、たまらなく楽しくなってしまいます!
(だから、イベントの企画考案から多くの市民が参加すれば、みんな楽しくなるのではと思います!)



「広島は文化不毛の地」
巷ではこんなことが時々皮肉っぽく口にされてきました。
なぜ、広島の街がそんな風に言われるのか、今一つよくわかりません。
確かに、過去もいろいろな文化イベントが単発的には開催されてきましたが、大きく根付くことは少なかったかもしれません。
(※広島はコンサートなどの集客が悪いという声も時折耳にしますが、それは、主に都市規模(圏域人口)の問題で、例えば福岡都市圏のように人口が広島の約2倍あれば単純に2倍の関心ある人がいて集客が期待できるような気がします。)

上記の荒唐無稽な妄想も、実はよく見ると、そのほとんどが既に広島にある人材や場所などを活かしたものです。
企画力と資金があれば、夢物語ではないような気がします。
つまり、それだけの文化的なファクターは、広島にも既に十分あるのです。

そして一番大事なことは、「文化不毛の地」といった言葉を口にするようなマインドセットを変えていかなければ、決して”文化の緑地”にはならないのではないかなと思います。
(”文化”は、自ら耳目を塞いでいたら、決して感じ取れるものではないと思うので…)


「75年間は草木も生えぬ」
もうすぐ被爆から75年を迎える広島。
もしかすると今までは他都市に比べて文化的な取り組みに注力することができなかったのかもしれませんが、これから広島の街が「スポーツの森」であるとともに、広島らしい「文化・芸術の森」にもなるよう、みんなで取り組んでいければいいなあと思います!



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今年は「ひろしま美術館」の創設40周年ということで、
これまで、本編3回()、続編4回()に渡り連載してきましたが、今回で終回です。

最後は、「ひろしま美術館」のこれからについて(50周年に向けて)、の個人的な想いを記してみます。

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「ホテルの窓から見たひろしま美術館です。

常設の展示がまた素晴らしく「ピカソ・ゴッホ・ルノアール・マチス・シャガール・モネ・ユトリロ」

沢山の素晴らしい絵ばかり。知らなかった。フジタもクールベもありました。

私が30代で初めてパリに行ったときに「オランジェリー美術館」でルノワールの風景画を見て

生きる勇気を得られたことがありました。

有名な裸婦の絵ではなく、林と木を描いた風景画だったのですが、画面から発する明るいエネルギーが私の体の細胞まで輝かせてくれているように感じたものです。

ひろしまにルノワールの風景画が二枚もありました。驚きです。

丸く丸く終わりのない生の輝きを描いたような木々の力。笑いあい会話しているように木々たちです。

ゴッホの絵もあえて暗さを排除し、物の明るさだけに焦点をあてたような捉え方が本当に好きです。

あまりの孤独が明るさにあこがれ、生にあこがれたのでしょうか?

陰までをも淡い色で描く。ああ、こんな一枚の絵に匹敵する芝居が作れたら最高ですね。

ピカソの良い絵もありました。青の時代のと赤の時代のも。私は赤い女の絵が好きです。」


これは、女優の渡辺えりさんのブログ『夢見る力』の2013年8月31日に記されたものの一部です。(転写させてもらいました。)

私はずっと、「ひろしま美術館」の素晴らしさをできるだけ多くの人に知ってもらいたいなあと思い、過去いろいろな人たちの声を聞いてきました。(個人情報が厳しくなる前は美術館内で来訪者の感想を見ることもできました。)
そして、そこで聞いた声の多くには、上記の渡辺さんのような「驚き」が含まれていました。

きっと、何かの用事で広島に来て、ちょっと時間が空いたので、街の真ん中にある小さな美術館をふらりと覗いてみる。すると・・・
「何、これ!なんでこんな作品がこんな所にあるの!?」
って驚きが生まれる。
私の親類などは、「これみんな本物?」と訝っていました。。。

たぶんその「驚き」は、
「広島という一地方都市に、それもアートというイメージがほとんどない浮かばない街に、さらにこんなに中心部の一等地にある小さな美術館に、その名を聞いたこともない美術館に…」
こんな上質な作品があるんだろう、というギャップ感!

つまり、いかに普段からこの「ひろしま美術館」の知名度が不足しているかがわかります。
このシリーズの初回でも記したのですが、「日本の西洋美術コレクションのベスト5」と呼ばれるもののうち、他の4館(国立西洋美術館、大原美術館、ブリヂストン美術館、ポーラ美術館)なら、きっとそんな”ギャップ”はあまり生じないのではないかと思います。
(まあ、このギャップによる「驚き」を見るのも、それはそれで一興ですが。。。)

ひろしま美術館ホール(ひろたび)


では、なぜそんなに知名度が低いのか?
一言で言えば、まだまだPR不足ということになるのですが、それ以上に大きな要因と思えるものは、

①まずは、他の「過ぎたるもの」の存在。

初回の冒頭に記した、
「広島に過ぎたるものが3つあり…」
と勝手に思っているもののうち2つは、この「ひろしま美術館」と「アンデルセン」とこれまで記しましたが、
もう一つの存在があまりにも偉大過ぎる。

それは、言わずもかなの「宮島・厳島神社」。
そして、広島には、さらにその上をいくようなイメージを発信する「平和記念公園・原爆ドーム」があります。
(この2つの知名度等については以前記した「トリップアドバイザー」,「日本の観光地知名度」を参照)

一般的に、東京や大阪と言った大都市以外の地方都市のイメージは、いくつかの特定のものに集約され定着化することが多く、その点「広島」のイメージは、
「平和記念公園・原爆ドーム」、「宮島・厳島神社」の2大巨人に加え、「広島カープ」、「お好み焼き」、「もみじ饅頭」などなどで、
「ひろしま美術館」では到底太刀打ちできるような状況ではありません。。。

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②それに加えて、もう一つの要因は、地元・広島の人々が「ひろしま美術館」のこと(その価値)をあまり知らないこと。

広島の人は、訪問者に対して「平和公園と宮島のほか行くとこないけぇの。」と口にしているのを時々耳にします。
(まあ、広島に限らず、どこでも地元の良さ(魅力)というものは地元住民にはなかなかわかり辛いこともあるのですが…)
でも、それは地元民だけでなく、館のオーナーである広島銀行の職員さんについても、もう何十年も前ですが、私が「ひろしま美術館は”広島の宝”ですね」と言ったら、「そうなんですか!」と真顔で驚いておられたこともありました。

そんな見えない価値を感じるのは、やはり「よそ者」であって(私もその1人かも)、
そのうち最も印象に残っている方が、橋口収元広島銀行頭取でした。

故橋口氏は1984年から広島銀行の頭取、会長、相談役、特別顧問を務められた方(2005年没)で、大蔵省の事務次官が約束されていた主計局長に就任しながらも政争により下野。当時、全国の地方銀行としては空前絶後の大物人事(サプライズ)として広島銀行頭取へ。1990年には広島銀行ではありえない「全国地方銀行協会」の会長に就任されたことはその大物ぶりを表しています。

その橋口さんは「ひろしま美術館」を創った井藤頭取に次ぐ2代目館長に就任されたのですが、もともと美術・芸術に造形が深く、「ひろしま美術館」をとても気に入っていて、当時、いろいろなメディアで自らその素晴らしさを紹介されておられました。
一説には、東京からほとんど縁のない広島へ来た理由が、「ひろしま美術館」があるからとの噂もあったようです。

橋口収
自分でこんな小説まで執筆される凄い方です。(「銀行頭取」)


さて、そんな知名度の低い「ひろしま美術館」のこれからについてですが、
個人的には、「平和記念公園・原爆ドーム」や「宮島・厳島神社」みたいにメジャーになる必要もなく(ある意味”広島ならでは”ではないし)、マイナーのまま密やかに存在し、でももう少し「知名度」というより「認知度」を、市民を中心に上げられたらよいかなと思っています。

例えば、広島を訪問された方に、
「時間が空いてて、美術に関心があれば、”ちょっと行って”みんさい、ええですよ。」
と言った感じで、多くの市民が普通にサラリと口にできればよいかな、と。
(特に構えずに普通に”ちょっと行ける”ところが、「ひろしま美術館」の魅力の一つだと思います。)

そして、広島の知らない魅力に触れてもらうことで、広島の街の魅力の奥行をより一層深く感じてもらうことができるのではと思っています。



それと、もう一つ面白いのは、
美術館の可能性として、以前取り上げた「ミュージアム・コンサート」だけでなく、
「ユニーク・ベニュー」としても活用されていること。

最近、何かと話題になる国際会議などの「MICE」の誘致において、その一つのアピールポイントがその地ならではのユニークなベニュー(会場)です。
現在、国内のいろいろな都市が個性あるベニュー(会議、レセプションなど)の開発にしのぎを削っていて、日本の観光庁もそれを海外に向け情報発信しています。
広島でも、瀬戸内海でのクルーズ船縮景園などが紹介されていますが、その中に「ひろしま美術館」も含まれています。

ユニークベニュー
ひろしま美術館中庭でのレセプション(「Business Events Hiroshima」さんのHPより)

私も一度参加したことがあるのですが、とっても素敵でした!
気持ちの良い夜に屋外でのパーティー、ちょっと休憩するときは館内で名画鑑賞(飲食持ち込み不可)、何より街中心部にあり会議場やホテルから徒歩圏内という立地。
海外からの参加者も含めとても好評で、参加者が帰宅したら、きっとどこかでこの「ひろしま美術館」のことを話題にしてくれるのでは、と期待が持てます。

そんな可能性をまだまだ秘めている「ひろしま美術館」!



最後に、
10年後の「50周年」の時、この美術館がどんな感じになっているのか、考えると楽しみでワクワクしてきます。

ただ、その「広島の宝」や「過ぎたるもの」を生かすも殺すも、広島の人々の力によるところが大きいと思うので、ほとんど役に立たないかもしれませんが、今後もいろいろなところでその魅力を紹介していきたいと思います!

(了)











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「ひろしま美術館」のマスコットは黒猫。
館の至る所に、二次元の黒猫がウロチョロしていて楽しいです!

それは、以前も記しましたが、収蔵品の目玉(人気第1位)であるフィンセント・ファン・ゴッホの名作『ドービニーの庭』の「消えた黒猫」に由来するもの。
(※正式のマスコットキャラクターは「ゴッホ君」ですが、最近はなんだか影が薄い。。。)

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「ゴッホ君」(ひろしま美術館HPより)

そんな「黒猫」が、のんびりと背伸びをしてるサインが館内にあります。
カフェ ジャルダン
          『カフェ・ジャルダン

ここぞ、私がこのシリーズで最初に記した
「広島に過ぎたるものが3つあり…」
と勝手に思っているものの、もう一つなのです。


                  ◇

広島の街の魅力はいろいろありますが、そのうちの一つが、数々の魅力ある企業の存在だと思っています。
そして、それを代表する一つが、
アンデルセン
アンデルセングループ㈱アンデルセン・パン生活文化研究所

パン製造の「タカキベーカリー」を基とし、全国に「アンデルセン」や「リトルマーメード」などの店舗を展開するベーカリーの老舗ですが、
東京の人々が、ずっと東京・青山発祥と思い込んでいる、パン好きの定番ブランド。
(このアンデルセングループの凄さは正しく「過ぎたるもの」なので、これまたシリーズ化しないと紹介できないため、またいつか取り上げる予定です。)

「ひろしま美術館」×「アンデルセン」
この小さなカフェは、そんな広島の「過ぎたるもの」のコラボなのです。

カフェ ジャルダン遠景
              「カフェ・ジャルダン」

                  ◇

以前は、ここには「ひろしま美術館ティールーム」という、普通のカフェがありましたが、
2014年にアンデルセンを迎え入れ、「パリの街角にいるような雰囲気でくつろげるカフェ」となりました。

店名は、『ドービニーの庭』にちなみフランス語「ジャルダン(庭)」。
よって、”消えた”黒猫が、お店にもウロチョロしています。。。

メニューは、アンデルセンのパンプレートなどのほか、その時期の企画展に合わせた特別メニューなども登場します!
(例えば「ブリヂストン美術館展」では、ヨーロッパ近代美術にちなんで、「ジャルダンプレート・フランス美食紀行」や「ヴェネツィアの黄昏パフェ」など)

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カフェ ジャルダン 看板


以前、東京にいた頃、有名美術館を巡ると、時々「アンデルセン」のサンドウィッチなどが定番のように置かれていることがありました。

広島の企業の「ブランド」を誇りに思うと同時に、
このカフェが登場した時は、ある意味、「ひろしま美術館」がより一層、広島の粋を集め、その文化度(食文化も)を発信する絶好の場になったようで嬉しく感じました。

だからこそ、もっともっと多くの人々にその魅力を知ってもらい、来場し、楽しんでもらいたいと思っています。

次回へ続く)

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