2009年06月14日

大同小異

5月9日
SPECIAL OTHERSのライブを同期と観に行く。
関西圏の客への配慮だと思うが、前回のライブでは演奏しなかった曲をたくさん聴けて大満足だった。次のアルバムが出るのは恐らく来年以降だろうけど、その時はまたライブを観に行きたいと思う。ホントいいバンドだ。


6月4日
同期二人と三人で日帰り旅行に出かける。行き先は伊勢神宮。
何故この時期に、しかも日帰りで伊勢なんか行くことになったのか。話は少し遡る。
とある平日。社内業務がはかどらず、昼になっても外回りに出られなかった俺は昼飯に別の部署に配属された同期を誘うことにした。(営業をやったことがある人ならわかると思うが、昼まで社内にいることなんぞ普段はほとんどないわけで、かといって社内にいるのに一人で飯を食いにいくのも寂しいわけで、そんなわけで、同期を誘ってみたのだ)

同期は別にいいよ〜と快く了承してくれた。ちなみにこの同期にはちょっとした借りがあったので、飯を奢って借りを返す、といういい機会でもあったのだ。

「この前は無理言ってごめん!助かったわ」
「あんなんで良かったの〜?」
「いやいや、十分十分。今日はそのお礼と言っちゃアレだけど奢るよ」
「じゃあ奢ってもらおー」

というごく平凡な会話をしつつ、しょうもない世間話とか最近どうなん?的な話をしようと思っていた。が、何故か会話が途中で途切れる。いつもならこんなぎこちない流れにはならないはずなのだが、どうにも様子がおかしい。挙句の果てには、鳥取砂丘に行きたい。スケールの大きなところに行ってみたい。とか意味不明のことを言い出す始末。さすがの俺でも訊かずにはいられなかった。

「ん?何かあったん?」
「…」

急に涙目になる同期。俺は何か地雷を踏むようなこと言ったのかと不安になる。

「どうしたん?」
「実は…」

と、同期の口から出たのはとんでもなく重い内容の話だった。
何でも父親が末期ガンらしく、あと半年の命とのこと。そういう背景があって先週も東京に帰っていたとのこと。

「ああ、遊びに帰ってたんじゃなかったのね」
「そうだよ。さすがに凹むわ。ごめんねー」
「いやいやいや、全然いいけどさー。いやいや、若いのになー…」

俺は重い話に対するレスポンスが0点だと定評がある。つまり、俺なんかに打ち明けてもいいことは全くないのだ。

「なんか、空気重くなったよね」
「そりゃね…」
「親と話せる時に話しといた方がいいよ」
「まあ、俺は親とはほとんど会話しないんだけど、そういう状況になったら変わるかもな」
「そうなった後だと遅いから」
「いや…はい」

重い。何言っていいかわからん。何言ってもダメージを与える気がする。想像力を発揮する。こんな状況、漫画だったらドラマだったら映画だったら何て言って元気付けてたっけ…。ああ、リアルの破壊力ったら底なしだ。ええいままよ!

「よし。砂丘行くか!」
「え?さっきは行くわけねーだろとか言ってたじゃん」
「事情が変わった。砂丘でもどこでも連れて行ってやるよ」
「ホントに?」
「男に二言はない。でも砂丘だと日帰りじゃ無理だぞ。ぎりぎりで伊勢くらいだな」
「じゃあ伊勢神宮でもいいかなあ。まだ行ったことなかったし。とにかくスケールの大きいところに行って自分がちっぽけだと実感したい気分なの」
「重いね!」
「そりゃ重くもなるわ」

と、そんなことがあって、伊勢に行くことになったのだ。同期は伊勢神宮の神秘的な空気に満足してたようで良かった良かった。しかしこれは空元気なのか、それとももう立ち直ったのか、俺にはそこまで推し量る人生経験も洞察力もないので、何とも言えないもやもやとしたものが心に残ったのであった。

それにしても歳を取ると重い話が増える。精神年齢16歳の俺には荷が重いったらない。それだけ薄っぺらな人生を送ってきたということなんだろうけど、実際自分が同じ立場になったらどう立ち振る舞うのか、自分でも予想ができない。情けない話だ。が、いつかは必ず当事者になる。それまでに俺は大人になっているのだろうか。むむむ。


6月6日
喜多さんがこっちに戻ってくるというので、いつものカフェに加藤さんと三人で集まる。
喜多さんにもようやく彼氏ができたのでこの日はそういうノロケ話が炸裂するのかと思いきや、意外なところから重い話になったのだった。

「もう彼女と2ヶ月会ってないんだよね」

そうポツリとこぼしたのは加藤さんだった。何でも同じ過ちを繰り返してしまったのだと言う。平たく言うとこうだ。

彼女に内緒で彼女の知らない女とこそこそ会っていたのがバレた。それも前科アリで、前回許してもらった時は、そういうことがあった際は報告する、と約束してたとのこと。(加藤さん曰く、普通に飯を食ったぐらいでそれ以上の関係はないんだと)

くだらねえ。

「それは加藤さんが全面的に悪いですよ」
「でも勝手に携帯見た彼女にも非があると思うんだよ」
「加藤さん、彼女さんに信頼されてないんじゃないですか?私だったら絶対見ないですよ」
「そう言われると言い返せない…」
「まあ、前科アリだったらそりゃ疑うんじゃないですか?つーか相手誰なんですか!」
「チリに旅行行ったときに会った子。同じバックパッカーで気があってさ、日本に帰ってきてからも連絡取ってたんよ」
「ひどい話だ!最初に会うときに何で彼女に一言言わなかったんです?」
「だってやましいこと無いんだから言う必要ないと思ってさー」
「やましいこと無いんだったら別に言えるじゃないですか」
「そうとも言えるけどさー」
「アンタが悪い!

しょんぼりとする加藤さんに俺は烈火のごとく怒った。何故か。それは加藤さんが何故かモテてたからだ。ちくしょう!俺の知らないところで密かにモテやがって!何が今の彼女と別れて私と付き合って下さい、だ。俺が生涯のうち1回は言われてみたいセリフを、到底叶わないと諦めていた妄想をあっさり達成しやがって!

「どうしたら許してもらえるんかねえ。メール送っても返ってこないし。電話したらもう電話してこないでって言われたし」
「そりゃあ2回裏切られたらさすがにキツイですよ。彼女さん、今年30歳なんでしょ?5年近く付き合ったのに、そりゃ報われないですって」
「彼女さんかわいそう。。。」
「ホントに何もないんだよ!」

加藤さんは必死に自己弁護する。やましいことはないし。彼女のことが好きだし云々。

「それは加藤さんが主張してるだけであって、彼女はそう捉えてないかもしれないじゃないですか。っつーか、絶対浮気してると思ってますよ」
「そんなに信用ないんかなぁ…」
「2回同じことやったら、さすがに難しいですよ」
「正直、刺されても文句言えないですよ。25〜30歳っていう、女性にとっては生涯で一番大事な時期を無碍にされたわけですから。あなたという最低な男によって!」
「ちょっと○○君!少しはフォローしてよ!」
「今回ばっかりは打開策が見えませんね。もう彼女次第なんじゃないですか。2回裏切られたけど、やっぱり許すか。それとも見切りをつけて、再出発するか。でも彼女も30間近なんだし、再出発もかなり体力がいるわけで、それで大いに悩んでるんですよ。きっと」
「…」

モテると罰が当たる。それが証明される結果となった。

「手紙書いたらどうです?日本人ならやっぱり手紙ですよ。歌でも詠めばいいんじゃないですかね」
「手紙かあ。じゃあ書いてみようかなあ」
「人事を尽くして天命を待つ。しかないと思います。今回ばっかりは」

と、こんな感じでこの日は加藤さんの恋愛相談の一日になったのであった。もうダメかもわからんね。



とりあえず以上


machura at 21:04│Comments(0)TrackBack(0)

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