今回は東京都調布市にある鬼太郎ひろばを紹介しよう。


調布といえばゲゲゲの鬼太郎(ツウは墓場の鬼太郎という)の作者である水木しげるが昭和34年から93歳で亡くなるまで住んでいた街である。NHKの朝の連ドラ「ゲゲゲの女房」では作品の舞台として登場し多くの水木作品が生み出された地だ。深大寺の鬼太郎茶屋をはじめ、市内のいたる所で鬼太郎にちなんだ町興しが行われている。

その中の一つとして地下化した京王線の跡地を利用して、2019年5月に鬼太郎広場が誕生した。存在は把握していたが中に入ったことはないので、どんなものか見に行くことにした。



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鬼太郎ひろばの入口。

住所は調布市下石原1-58-5で電機通信大学の手前で鶴川街道と甲州街道が交差する手前になる。まぁ、詳しい場所を知りたい人はググってちょ。ちなみに、電気通信大学は国立で東京電機大学は私立なので別の大学である。・・・紛らわしいな。



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入ってすぐに鬼太郎がお出迎えしてくれる。

アニメテイストの鬼太郎ではなく、あくまでも原作に近づけて作成するあたりに調布市の水木しげるへの愛を感じる。猫娘なんて新しいアニメが放送されるたびに現代化されて、もはや原形をとどめていないよね。だけど、墓場鬼太郎レベルにしてしまうと子供達がドン引きしてしまうので、原作に敬意を払いつつも絶妙のバランスを選んできているところがよい。



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ベンチにやまびこが座っており、ボッチでなければ一緒に記念撮影できる。ちなみに、ワタクシは鬼太郎は幼稚園頃の頃に観ていた程度の認知度で、この妖怪の名前も把握しておりませんでした。改めてグーグル先生は偉大ですわ。



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ゲゲゲの鬼太郎におけるラスボスぬらりひょん。写真でも分かるとおもうけど、芸術作品のように細部まで精巧に作られている。なんというか・・・ぬらりひょんってどことなく火野正平に似ているよね。NHK BSのこころ旅でこの場所が登場したらカオスな光景になりそうだ。



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顔面アップにすると、ものすごい迫力である。ディティールにこだわる職人の仕事を感じさせる一方で、やはり火野正平にしか見えなくなってくる。NHKさん、なんとかこの場所にとうちゃこしてくれないだろうか。



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ぬりかべ。公園内は自転車の乗り入れは禁止なので駐輪場に停めるか押し歩きになる。自転車を置いた方がより大きさが伝わるかと思うので押し歩きを選んだ。



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ぬりかべはよく見るとボルダリング仕様になっている。道理で胴体がやけに黒ずんでいるわけだね。



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鬼太郎ハウスと鬼太郎ポスト。ハウスの中に子供達がいる状況だったらサイクルウェアのおじさんが上がってきたら完全に不審者である。だけど、タイミングよく誰もいなかったので入ってみよう。



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ハウスの中では目玉のオヤジが入浴している。このちゃぶ台といい原作に忠実に再現していることにちょっとした感動を覚える。



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目玉のオヤジをズーム。オヤジさんは可愛いイメージがあるけど、こうして見るとかなりグロデスクだったりする。このグロデスクかつエグいキャラクターを可愛いと思わせてしまうところが水木しげるの才能なのだろう。



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鬼太郎ハウスの天井はこんな感じ。細部までしっかりと作りこまれており本当にすごいね。



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ハウスからの脱出は滑り台になっている。自転車用のロードシューズだと、さっきの梯子を降りるのはデンジャーなので助かった。



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一旦木綿。なんの遊具なのかは分からんが鬼太郎愛を感じることは確かだ。

それはそうと、自分が子供の頃の鬼太郎アニメでは一旦木綿の声は高いのに渋いという味のある声だった。最近のアニメではどうなっているんだろ? 自分は子供の頃に慣れ親しんだアニメの声優が代わると、なかなか新しいのを受け入れがたい傾向がある。ドラえもんは今でも、わさびではなくのぶ代のイメージしかない。



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公園の奥は2013年に地下化した京王線の線路が見下ろせる。この鬼太郎広がかつての線路跡に作られたことを改めて実感できる光景だ。

ほんの10年前まで調布駅は地上駅だったけど、まさかあの駅が巨大な地下駅になるとは思わなかった。調布は駅も周辺も寂れてショボイ印象があったけど、地下化に伴う再開発で現在では当時の面影は残っていないほどに発展した。だけど、知っている街並みが全く姿を変えてしまうというのもどことなく寂しさを感じたりもする。


こんな感じで鬼太郎ひろばの探索は終了! 小さい公園とはいえ入場料を取っても良いんじゃないかというほどにクオリティーが高い。東京のサイクリストにお馴染みの尾根幹終点の南武線矢野口駅から程近くなので(自転車なら)、機会があったら訪れてみてはいかがでしょう?