新・不動産マイスターへの道

こんな時代だからこそ、不動産のプロが必要です。

独立記念日5

こちらのブログを更新するのは実に3か月ぶりです。

もう既にご存じの方が多いかと思いますが、私は2010年2月末日をもって外資系不動産ファンドのAM会社を退職し、現在は不動産法務コンサルタントとして独立・開業準備中であります。

今まで多くの方にお読み頂いたブログ「新・不動産マイスターへの道」ですが、私自身が新しいステージに立ったということで、ひとまず終了とさせていただきます。

このブログを始めたことで、色々な人と出会い、そして様々なことを学ぶことができました。ブログを始めていなければ、おそらく今回の独立・開業も無かったのではないかと思っています。

長い間お読み頂き本当に有難うございました。

New Year's Eve1

2009年もあと半日となりました。

今年は、世間的にも自分にとっても節目であったと思います。

一番象徴的な出来事はやはり「政権交代」でしょうか。
新政権発足から100日を経過した現在、様々な批判が起きていますが、これは民主主義社会のコストだと考えるべきだと思います。個別の政策についての論評は避けますが、長年続いてきた制度や慣習を変えるにあたって、何の混乱も起こさないでそれをやり遂げることなんてできるわけないですから、政権交代を望んで投票した方々はもう少し長い目で見守るべきでしょう。

不動産投資ファンド業界にとっては、昨年に続いて厳しい状況が続いた1年でした。私の所属する会社も例外ではなく、新規取得はゼロ、物件の売却を加速する中、大きな売却損を出した物件が何件もありました。しかし、負の遺産を抱えていたままでは再び走り出すことはできませんので、辛抱を続けるしかない年だったといえます。

気がつけば、これまでファンド業界を牽引してきた主要プレーヤーの多くが退場し、2、3年前の様子とは一変しています。当時通用していた常識は時代遅れとなり、新しい考え方ができないプレーヤーはゲームに参加することができなくなりました。日本に進出して10年以上の私の会社も、そして社内ですっかり古株なってしまった私も例外ではなく、現在の、そしてこれからの時代に合わせて考え方を変えていかなければならないと思っています。

私個人にとっても、この2009年というのは転機であったと思っています。
後半は精神的に打ちのめされる出来事が立て続けに起き、「今年は最悪の年だなあ」と思っていた時期もありますが、どれも私に「ふんぎり」をつける後押しをしてくれた出来事だと思えるようになりました。

夜明け前が一番暗いと言います。
2009年がそうであったとするならば、2010年は明るい朝日が差し込んでくる年になるのではないでしょうか。

本年も多くの方々に支えられ、ここまで来ることができました。本当にありがとうございます。
どうぞ良い年をお迎えください。




この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ

Sentimental Christmas

あと10日余りで今年も終わりですね。

前回の記事をアップしてから、多くの人から励ましのお言葉を頂きました。
中途半端な書き方で却ってご心配をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。
お陰様でだいぶ気持ちが前向きになってきました。本当にありがとうございます。

この1か月の間、意識的に人に会うようにしてきました。
会社の自分の席にいると鬱々とした気分になってしまうからということもありますが、何よりも色々な方々にお会いすることでパワーを分けてもらいたいと思っていたからです。
結果的には、やはりそれが正解だったようで、心の中で降り続いていた雨がやんで、少し薄日が差してきたような気持ちになりました。

新しい道に向け、具体的な計画を立てているのですが、それもさまざまな人と話をする中でブラッシュアップされ、より明瞭になりつつあります。
もちろん、自分の独りよがりの考えを批判されたり、厳しい現実を知っている人からの忠告を頂いたりもしました。
それによって当初考えていたものとは少し形が変わってきていますが、それはいい意味で軌道修正と言えるでしょう。
さらに磨きをかけるためにも、さらに色々な方のアドバイスを素直を聞いてゆきたいと思っています。

それにしても。

仕事を超えて付き合っていたと思っていた人でさえ、担当業務が変わった途端、まったく連絡をしてくれなくなるし、そこまであからさまではなくても、急によそよそしくなる人も少なくありません。
別にそういう人を非難しているのではなく、自分自身も無意識のうちにしていること
もあるでしょうから、それは致し方の無いことだと思います。

今自分が色々な人とお会いできているのも、会社の看板のお陰であることは否めません。
仮に自分が会社員でなくなる日が来たら(定年までそんなことはない、なんてことは思っていませんので、そんなに遠い先の話ではないですよね。)、一体どれだけの人が自分と付き合ってくださるのか。そう考えると背筋がぞっとします、

その一方で、もう何年も仕事で絡んでいなくても、以前と変わらぬ付き合いをしてくれる方も多く、自分の損得を抜きに意見をしてくださったり、励ましてくださったりしてくれました。
会社のことは脇に置いておいて、私という一人の人間に向き合ってくださる人がいるというのは、自分にとって本当に得難い宝物だと思います。

人づきあいが苦手で、特に初対面だといまだに人見知りをしてしまう自分が情けなく、こんな自分は「大きな企業の一担当者」は勤まったとしても、個人の看板で世の中を渡っていけるわけない、とずっと思っていました。
でも、少ないながらも●●社の私ではなく、私自身と付き合ってくださる方が確かにいるわけで、道の彼方にぼんやりと光が見えてきたような気がします。

We must change to remain the same.(変わらずに生き残るためには、自ら変わらなければならない)

この言葉は以前にも取り上げましたが、今の私に求められているのはこのことではないかなと思います。
自らを変えるというのは、辛く厳しいことのほうが多いと思いますが、緩慢な死よりもスリリングな生を選びたいものです。


<おすすめ>

年が明けてからも、引き続き色々な人にお会いしていきたいと思います。
会う前は気が重いことが多いのですが、終わるときはいつも「ああ、やっぱり会って良かった」と思います。




またか、と言われそうですが、やはり浜田省吾です。
今回のタイトルはこのアルバムの中の曲から取りました。





この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ

防波堤の上1

気づけば2009年も残り1か月強となりました。
「歳をとると月日がたつのが早い」と言いますが、確実にそう感じるようになってきました。それだけ自分がオトナになったというか、オジサンになったということなのでしょうね。

新しい物件を購入することは結局なく、むしろ既存物件の売却に注力してきたわけですが、殆どの物件の売却価格が購入価格を下回るという厳しい状況が続き、アセットマネージャーにとっては、いくら件数をこなしても達成感を感じにくい1年だったと思います。しかも、新規受託がなく、受託物件の売却を加速している状況ですから、アセットマネージャー自身の雇用自体への不安が渦巻いていて、それぞれが疑心暗鬼になってしまうのは無理もないことだと思います。

私自身についても、色々な出来事がありました。
些細な失敗が思わぬ事態を招いたこともありましたし、信頼していた人からの裏切りで人間不信に陥ることもありました。そう、どちらかというとネガティブなことが重なった年だったかもしれません。

「人間万事塞翁が馬」、「禍福は糾える縄の如し」という言葉があります。悪いことが重なったように今の自分には感じられるけれども、後から振り返ってみればあながち悪いことではなく、むしろ自分にとってはラッキーな出来事だったということもあるかもしれません。そう考えて来るべき2010年に向けて気持ちを新たにしていこうと思います。
(これを書いているこの瞬間は、まだ完全には立ち直れていませんが……。)

ちょうど1年前の今頃、新しい世界に向けた挑戦を始めました。別にマーケットや会社の行く末に不安を覚えたからではなく、2009年が自分自身の節目となる(大台に乗る)年であるため一念発起したからです。
飽きっぽくて自堕落な性格(?)なので、果たしていつまで継続していけるのか心配していたのですが、なんとか1年間はやり続けることができました。そして、当初予想していたよりも大きな成果が出てきていて、少しほっとしています。

とはいえ、今回の挑戦は生易しいものではなく、第一段階を壁を乗り越えるだけでも相当の覚悟が要るものです。しかも、その壁を乗り越えた先にも、曲がりくねった長い長い道があり、むしろそちらのほうが何倍も厳しいはずです。

20年前は挑戦する前に逃げてしまいました。
10年前は挑戦したものの、途中で逃げてしまいました。
でも、もう「逃げる」のはやめます。
今回は、自分にとって最後の、そして最大の挑戦だと思っています。



この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ
続きを読む

Darkness In The Heart1

今日は宅地建物取引主任者の試験でしたね。
当社でも多くの受験者がいますが、果たして皆さんの成果はどうだったでしょうか。
今年から宅建業法の出題数が大幅に増え、合格ラインが高めになるのではと予想していましたが、現時点(10月18日夜)の各予備校の予想合格ラインも35点±1点といったところのようです。

不動産アセットマネージャーたるもの、宅建くらい当然持っているべきだと私は思います。しかし、前職が不動産会社でなかった人も積極的に採用していたという当社特有の状況かもしれませんが、現実には意外と宅建を持っていないアセットマネージャーがいます。確かに、日常のAM業務の中で主任者でなければ行えない仕事(重要事項説明等)は殆どありませんが、自他ともに「不動産のプロフェッショナル」であるというのであれば、最低限でも宅建は持っていないと格好もつきません。

そんな中で、経営サイドからは「アセットマネージャーは今年必ず宅建を取れ」という指示が出ていました。多くのAM会社等が破綻しているこのご時世の中、なんとも呑気な話とも言えなくもありませんが、逆にいうとそれくらい大らかだった会社がようやく厳しい顔を見せたということなのでしょう。

今年宅建を取れなかったからクビになるのかどうかは分かりません。しかし、これからもアセットマネージャーとして仕事をしようという人が、しっかりと勉強をしたにもかかわらず宅建を取れないとしたならば、酷な言い方ですがその人はアセットマネージャーに向いていないと思います。ましてや、自分の限界まで勉強に取り組まずに結果も残せないのだとすれば、仕事の姿勢そのものにも疑問符をつけざるを得ないでしょう。

勿論、宅建さえ持っていれば良いということではないことも当たり前の話で、宅建に見事合格されたとしても、仕事面でパフォーマンスを上げられなければ解雇されることも当然あるでしょう。宅建は必要条件ではあるが、十分条件では無いということです。

厳しい環境の中で、アセットマネジメント会社、そして一人ひとりのアセットマネージャーに対する要求水準が以前の何倍も高くなってきています。もっとも、これまでマーケットが絶好調(≒バブル)だった故に、誰もAMのクオリティを気にしておらず、極論を言えば「誰がAMでも関係ない」という異常な状況が続いていただけで、今AMに求められているレベルなんて、常識の範囲内だと個人的には思いますが。

抽象論としては以上のとおりなのですが、メンバーの一人ひとりの顔を思い浮かべると割り切れない思いがあります。だからといって温情だけでどうにかできるような状況ではないので、各人になんとか宅建に合格し、かつパフォーマンスも上げてもらうしかありません。リーダーの自分にできることといえば、宅建の勉強会を主催することや、業務の中でのコーチングに力を注ぐことぐらいで、結果は本人の取り組み次第と言わざるを得ないのです。

先週のある日の昼休みに、学問の神様を祀っている神社に一人でお参りに行きました。今年受験する一人ひとりの名前を唱えながら祈ることしか、僕にはできませんでした。その祈りが通じたかどうかは、12月2日に明らかになります。



この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ

夏の終り1

ようやく夏らしい天候になったなと思っていたら、もうすぐ8月も終りですね。
暑がりで、マリンスポーツなどに全く興味のない私ですが、それでも夏の終りはどことなく寂しい気持ちになります。

始まりがあれば、いつか終わりが来る。
出会いがあれば、必ず別れがある。
そうわかっていても、この寂寥感は拭い去ることができないでいます。

先日、同じチームで働いていた仲間が静かに去っていきました。今までその方なりに頑張っていたとは思うものの、会社から求められている職務遂行力に届いていないという現実があり、このままこの場所にいても展望が開けないということから、別の道を進むことを決心されたのです。

しかし、最終的にはご自身で決断されたとはいえ、新しい居場所を探すように促したのはリーダーである私です。「チームの仲間を守るのがリーダーの使命だ」と思っていたし、それを半ば公言してきたのに、まさか自分の部下に引導を渡すことになるなんて思ってもいませんでした。

半年以上考え続けた末に出した結論なので、引導を渡したこと自体については後悔していませんし、たぶん間違ってはいないと思います。そうではあるのですが、その方のことを考えると胸が苦しくなります。(比喩的表現ではなく、本当に「過呼吸」で苦しいです。)

「そもそも最初からミスマッチだったのでは?採用の判断が間違っていたのではないか?」
「部下には仕事を選ぶことができない以上、本人の能力・特性に合った仕事を与えるのはリーダーの役割ではないか?」
「部下の育成はリーダーの責任。部下が成長しなかったとすれば、それはリーダーの指導が足りない、あるいは間違った指導をしたせいではないのか?」

心の中でそんな問いかけが渦巻いています。後悔していないとは言いながらも、正直なところ「本当にこれで良かったのだろうか」という気持ちは未だにあります。しかし、今更どうすることもできないわけで、自分の下した決断の重さが身に沁みます。

最後の日に、彼をビルのエントランスで見送りました。後ろを振り向かずに遠ざかっていく姿を見つめながら、もう二度と同じような景色を見たくないと思いました。




この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ

花火3

昨日、以前このブログに書いた(過去記事「Give Me One More Chance」参照)物件の残金決済が無事完了しました。色々ありましたが、「終わり良ければすべてよし」ということでほっとしています。

今回の取引では、「第三者のためにする契約」という方式が用いられました。

→ この続きは新ブログ「不動産法務コンサルタントへの道」で




この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ





続きを読む

A Long Good Bye1

先日、自分より年下の社員が亡くなりました。人事からのメールで知ったのですが、あまりに突然のことで言葉を失いました。私自身は殆ど接点がなかったのですが、あるプロジェクトにおける活躍ぶりを聞いていたので、若いのにとても優秀な人だと思っていました。そんな人が突然この世を去ってしまうなんて、本当に驚きました。

人の命には限りがあり、誰もがいつかはこの世を去っていきます。しかし、それは決して虚しいことではなく、儚いからこそ人生は愛おしいのではないでしょうか。自分がこの世に生まれたことも奇跡だし、今日この日まで生きてこれたのも幸運の連鎖があったからだと思えば、一瞬たりともおろそかにしてはいけない気がしてきます。

自分の命は自分のものだけど、自分だけのものでもない。
両親をはじめとする家族、自分を愛してくれている人、気の合う仲間たち・・・多くの人に支えられ、助けられて生きています。そんな人たちを悲しませないためにも、自分の命を大切にしなければならないと思います。

健康に気を配り、何か不調があればお医者さんに診てもらいましょう。
事故に合わないよう細心の注意を払いましょう。
悩み事があれば一人で抱え込まず、誰かと分かち合いましょう。

自分の人生を大事に生きていくことが、残された者の務めだと思います。
合掌。



この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ

今夜はごきげん5

一昨日、ひさしぶりに元同僚の方と飲みに行きました。ほぼ同じ時期に転職してきた戦友であり、同期生(私が一番年少なので、人生のおいては尊敬すべき先輩たちですけど)です。3人とも歳も近いですし、また置かれていた立場(職位)も同じであったことから、一緒に働いていた当時から親しくさせていただいています。私以外のお二人はそれぞれ別の道に進んでいらっしゃいますが、半年に一度くらいは集まっています。

昔の仲間と会えば、どうしても昔話に花が咲きます。今回も、思い出話や「あの人は今」といった話で大いに盛り上がりました。やはり「共通体験」があるというのは、人と人との絆を深めるのかもしれませんね。

しかし、今現在が充実していないと、「あの頃は良かった(=今はハッピーではない)」という後ろ向きな話になってしまうものです。その意味では、それぞれ現在進行形の悩みや苦しみを抱えつつも、それなりに充実した毎日を過ごしていることが感じられたので、幸せな「同期会」だったと思います。

強烈な個性をもった上司や、百戦錬磨の業界の大先輩から教わったことはたくさんあります。しかし、時にはライバルとなり、時にはお互い助け合った仲間の存在があったからこそ、曲がりなりにも成長してこれたのではないかなと思います。

今はそれぞれ違う道を歩んでいますが、これからもお互い刺激しあったり、助け合ったり、あるいは時には羽目を外して遊んだり、そういった関係を続けられたらいいなと思っています。




この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ

Give Me One More Chance

この2週間はとてもバタバタしていたため、すっかり更新が遅くなってしまいました。気づけば6月も残り僅かですね。

「金を貰うまでは何が起こるか分からない」、と昔先輩によく言われましたが、最近もそれを痛感させられた出来事がありました。

先日、非常にお世話になっている仲介業者さんを経由して、ある物件に対する買付(購入申込)を頂きました。目標としていた価格を下回るものの、他の購入希望者よりも数千万円上回っており、また昨今の市況を反映した鑑定評価額よりも高い金額であることから、契約締結に向けた社内手続きを進めることにしました。

その購入予定者は投資用不動産を幾つも保有していて、また金融機関とも事前に打ち合わせをしており、決済の場所や時刻まで指定してきたため、スムーズに取引ができるだろうと安心しておりました。

ところが、契約の2日前になって話が一転します。購入予定者の説明によれば、これまで何十年にもわたり一度も断られたことがなかった融資が、今回初めて断られてしまったというのです。物件に関する様々な懸念事項を列挙されていましたが、どれも最初から分かりきったような内容ばかりで、察するに金融機関の本部が何らかの理由でブレーキをかけ、逃げ口上として色々とケチをつけたのではないかと思われます。
(あくまで私の主観です。)

何とか取引ができるよう、再三にわたって購入予定者の説得を試みましたが、金融機関からのファイナンスが無い以上「無い袖は振れぬ」わけですから、最終的にはこの話については無かったことにするしかありませんでした。

実は、この物件は自分が直接担当していたわけではなく、隣の部署のアセットマネージャーの担当物件でした。エリアや物件の内容をみて、以前に自分が売却した案件でお世話になった仲介業者さんの得意分野だと思ったので、その仲介業者さんに物件の紹介をしたところ、上記の買付をもらったという経緯があります。(しかも、断られる前日に外人のボスから「チームのために自分の担当以外の案件についてサポートしてくれて有難う」というメールまでもらっていた矢先のことであったため、とてもバツの悪い思いをしました。)

勿論、融資がNGとなって取引が不成立となることは全然珍しいことではないのですが、せっかくチームの役に立てたと喜んでいたのに、恥ずかしいやら情けないやら。このまま引き下がるのは沽券にかかわるので、なんとかリカバーしようとこの1週間は必死でした。

そうしたところ、同じ仲介業者さん経由で、別の購入検討者から買付をもらうことができました。金額は先の検討者よりも一段下がりましたが、金融機関からの正式なOKをもらいましたので、今度こそは確実に取引ができるだろうと思っています。

最善の努力をしてみよう。
その結果は努力しないよりもはるかによい結果が得られるはずだ。


これはゲーテの言葉ですが、今回のことも「最善の努力」だったかは別としても、諦めないで何とか取引を成立させようと足掻いたからこその結果ではないかと思っています。

努力したところで、絶対に良い結果が得られると言い切れる自信はまだありませんが、努力をしないで結果だけ願っていても何も得られないことだけは確信をもって言えます。

ところが、ゲーテの言葉にはこんな言葉もあります。

常に目的を失わずに努力を続ける限り、最後には必ず救われる。

必ず救われるのか。。。




この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ

初夏の頃2

0ef67ac3.JPG


今週は、鹿児島、熊本、佐賀、福岡、長崎を巡る、九州縦断の旅でした。
(写真は長崎の大浦天主堂です。)
全国各地を駆け巡る物件実査ツアーもこれで一段落となり、いよいよ売却に向けた具体的なアクションを始めることになります。

物件売却の初期段階においては、購入検討者に対する資料開示が行われます。購入検討者からCA(Confidentiality Agreement;秘密保持契約念書)を差し入れて頂き、これと引き換えに物件の詳細資料(DIP: Detailed Information Package)を開示(昔は何冊ものファイルにコピーを綴じ込んだものが多かったですが、最近はPDFファイルをCD-ROMあるいはDVD-ROMに記録したもので提供することが多いです。)するのが通例です。

物件取得を担当している立場からすると、最初の資料開示の質と量が価格等に与えるインパクトは意外に大きいと思います。というのも、限られた時間で入札価格を決定するとなると、デューデリジェンス(詳細調査)によって明らかにならなかった事柄については何らかの「想定」をするほかなく、投資家によって匙加減は異なるものの、通常は保守的すなわち価格を低めに設定することになるからです。

では何も考えずに全ての資料を開示すればよいかといえば、それも違うと思います。上述のとおり限られた時間内で価格を決めなければなりませんので、検討に必要の無い資料が混在しているのは、検討者からするととても効率の悪いことです。さらに言うと、実際にはリスクが無いにもかかわらず、徒に不安を抱かせるような資料を開示するのも考え物です。もちろん、都合の悪い情報を隠せという意味ではなく、ミスリードするような資料開示はしないほうが良いということです。

紙をファイリングするにせよ、電子データをメディアで提供するにせよ、ランダムにではなくきちんとインデックスをつける、コピーのサイズ・向きあるいはファイル名の命名規則を揃える、といったことにも気を配るべきです。つまらないことのようですが、デューデリジェンスを行うのは生身の人間ですので、検討者の作業効率やストレスに配慮することは大いに意味があります。

体裁だけでなく、情報の中身についても正確性に細心の注意を払う必要があります。レントロール(賃貸借条件一覧表)が賃貸借契約の定めどおりに記載されているか、境界確認書類が全て揃っているか等をきちんと確認すべきです。間違った情報を提供したことにより、価格への影響だけでなく、場合によっては検討者から損害賠償請求を受けることも考えられます。

開示資料の準備はアセットマネージャーの仕事の一つです。面倒な作業だということで敬遠する向きもありますが、資料開示も一つのプレゼンテーションです。物件に関する資料を過不足なく、整然とした形で提供することによって、購入検討者に最大限の価格提示をして頂くことにつながっていくと思いますので、細かい点も決して疎かにすべきではないでしょう。


Be faithful in small things because it is in them that your strength lies.
(小さなことに忠実でありなさい。小さなことの中にあなたの強さが宿るから。)



これはマザー・テレサの言葉ですが、私の座右の銘の一つであります。

不動産というのは、他の商品と比べると非常に高額であり、発展途上国の国家予算を上回るような取引も決して珍しくありません。金額が大きいからといって取引が大雑把ということはなく、むしろ金額が大きいほど細かなところにも気を遣っていかなければならないと思っています。



【 おすすめ 】





この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ

紫陽花のうた3

5a5b080e.JPG


もうすぐ梅雨入りですね。
明日からまた出張ですが、雨の中で実査をするのはブルーになります。

→ この続きはこちらへ

  新ブログ「不動産法務コンサルタントへの道」



この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ




続きを読む

雨の日のささやき2

通りには六月の雨
心もぬかるみの中
(浜田省吾「雨の日のささやき」より)

売り手市場から買い手市場に変わり、条件交渉も買主のペースになりがちな今日この頃です。買主としてはリスクを最小化したいという希望を持つのが普通ですので、取引前のデューデリジェンスが非常に厳格になってきていますし、契約条項についても杞憂と思えるようなことにまでヘッジをかけようとしてきています。このため、購入の意向が示されてから最終的に決済に至るまで、従来以上に時間がかかるようになりました。


→ この続きはこちらへ

  新ブログ「不動産法務コンサルタントへの道」




この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ


続きを読む

青春の絆5

物件の売却を担当するアセットマネージャーにとって、最も重要なことは何かというと、仲介業者との間で信頼関係を作っていくことではないかと思っています。買主候補の探索、検討者に対するプレゼンテーション、そして契約条件の調整を、いわば自分の分身として行って頂くのが仲介業者ですから、やはりそこには強い信頼関係がなければうまくいかないと思うからです。

ご存じの方も多いかと思いますが、不動産の仲介(宅地建物取引業法上の用語では「媒介」)には次の3種類があります。

専属専任媒介
 1社のみに依頼するもので、依頼者が自ら発見した相手先と取引(自己発見取引)することができない。
専任媒介
 1社のみに依頼するもの。自己発見取引は可能。
一般媒介
 複数社に依頼するもの。

専任(あるいは専属専任)媒介にするか一般媒介にするかは、まさにケースバイケースです。仲介業者間で競争原理を働かせ、かつ広く買主を探索しようということであれば一般媒介とすることが多いかもしれません。逆に物件の特殊性や売却の事情等からあまり広範に情報を出したくない場合や、仲介業者のモチベーションを保つ(専任であれば仲介業者が自社のみなので、報酬を得られる確率が高まる)ことを意図して専任媒介を選択することもあると思います。

いずれの方式を取るにしても、依頼先である仲介業者との間で意思疎通に万全を期さなければなりません。どのような先にアプローチをするのか、どのような条件で売るのか、条件の中の優先順位はどうなのか(スピードを優先するのか、価格を追求するのか等)、といったことについて、腹蔵なく話し合ってベクトルを合わせることが良い結果に結びついていくのではないでしょうか。

初めて取引する時よりも、何回も取引を重ねた後のほうが、お互いの立場や考え方を理解しやすいと思います。その意味では、大手業者だけども担当者がころころ変わるところよりも、中小業者であっても何年も取引関係がある先のほうが、濃密なコミュニケーションを取ることができますし、一から十まで言わなくても通じるという安心感があります。

もちろん、アセットマネージャーと仲介業者では立場、利害が異なりますので、無邪気に何でもかんでも喋るべきではないですし、また相手のコメントをすべて額面どおり受け止めることも無防備過ぎます。たとえ長い付き合いであっても、自分の視点だけで物事を捉えるのではなく、相手の置かれた立場、状況を慮り、言葉の裏側にある本音や相手にとってのゴールを見極めることが大切だと思います。

個人的な信頼関係がある仲介業者については専任で仕事をお願いしたい。これが私の基本的なスタンスです。もちろん、プロフェッショナルを自覚する者同士の矜持として、その人にその案件を任せることの結果責任は全て自分にあることを肝に銘じています。いくら仲が良い担当者であったとしても、結果が伴わなければただの癒着だと思うからです。仲介業者は「ビジネスパートナー」であると考えるからこそ、相手に対して説明責任を求めますし、最終的に成果を出して頂けなければ更迭することも厭いません。

偉そうなことを書きましたが、今お付き合いさせて頂いている仲介業者(の担当者)は、難しい案件を最後まで諦めずに取り組んで来られた方々ばかりです。この人たちと、時には激しくやりあい、アイディアを出し合い、お互いに切磋琢磨してきたからこそ、今の自分があるのだと思っています。これからもこの「絆」を大切にしていこうと思います。



この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ

ON THE ROAD5

今週も出張です。今回は北陸地方と関西地方の物件を見に行きました。

ところで、遅ればせながら先日Googleの「ストリートビュー」を初めて見ました。画像処理の速さや自由自在に向きが変えられるので驚きました。プライバシーの問題はとても悩ましいですが、これからどのように進化していくのか興味があります。

いくらパソコンで街の様子が見ることができようになったとはいっても、実際に現地に行く必要性がなくなったかといえばそんなことはないです。ストリートビューの画像がどのくらいの頻度で更新されているかはわかりませんが、少なくとも「今」の様子ではなく、「ある時点」での様子でしかありません。また、同じ場所でも時間帯によって、あるいは季節によってその様子は大きく違ってきます。

それに、写真というは「二次元」のものであって、どんなに画質のよい写真であったとしても、「三次元」の世界を自分の目で見て得られる情報量とは比較にはならないと思います。また、視覚だけでなく、聴覚、嗅覚、触覚、あるいは場合によっては味覚も総動員することで、物件に対する理解が深まるのではないかなと思います。

物件実査はまさに「百聞は一見に如かず」です。



この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ

My old 50's guitar3

時計台


新型インフルエンザが流行りつつある中、相変わらず今週も物件実査のための出張がありました。
今回は函館、札幌、旭川に行きましたが、爽やかな気候でとても良かったですよ。
(写真は札幌の「時計台」です。)


今回の出張中に、また一つ齢を重ねました。
百戦錬磨が集う業界内ではまだまだハナタレ小僧ですが、年齢からすると若手でも中堅でもなく、ベテランと位置づけられるわけで、そのギャップに少々焦りもあります。

10年前に転職したとき、当時の上司は今の私とほぼ同年代だったと思いますが、追いつけているのかと言われると甚だ怪しいものです。それは知識とかスキルといった面ではなく、リーダーとして、そして一人の男(人間)としてまだまだ追いつけていないと感じています。

当時部内で一番の若造だった私も、今では大勢の部下を抱えるマネージャーになり、試行錯誤しながらも、なんとかマネジメント(日本語でいう「管理」)はできるようになった気はしています。
(そう感じてられるのは、自分のマネジメントが巧いからではなく、自律的なメンバーに恵まれているからですが。)

でも何かが足りない気がするのです。
そして、その足りない何かというのは、おそらく「人間力」ではないかと思うのです。

当時の上司のスタイルは私とは大きく違いますし、人によって評価が分かれるとも思います。しかし、彼の下で仕事をしたことによって、私の中で激しい「化学反応」が起きたのは確かで、色々な意味で影響力の大きい方だったと思っています。そういう面では、自分などまだまだだなと思ってしまいます。

これからの10年の課題は人間力を磨くことかもしれません。




この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ


【 今日のおすすめ 】

今日のタイトルはこのアルバムの1曲目から取りました。



Ocean Beauty3

364816ee.JPG


出張で沖縄の石垣島に行ってきました。
写真は人気スポットの一つである川平(カビラ)湾です。
幸い天候に恵まれ、美しい海と澄みきった青空を満喫しました。
もちろん仕事ですから、ビーチでのんびり過ごしたわけでなく、物件に向かう途中でちょっとだけ寄り道しただけですよ。
しかし、こんな天国のような島に仕事で行くのは無粋ですねえ(笑)。

今回も現地の方からお話を伺う機会がありましたが、同じような物件タイプであっても、地域によって顧客の求めるものがここまで違うものかと驚かされました。出張でその地方ならではの話を聴くことができるのは、本当に興味深いです。

来週は北海道です。
またしても仕事という気分ではなくなりそうです。。。



この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ

五月の風に3

昨日、今日と有給休暇を取り、8連休にしました。今年のゴールデンウィークは特に遠出をする予定はないので、ゆっくりと過ごしたいと思います。

その代わりというわけではないですが、連休明けからは旅の暮らしが始まります。北海道、岩手、宮城、茨城、栃木、新潟、長野、福井、京都、大阪、福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島、そして沖縄・・・毎週出張です。まずは物件を見るだけですが、こんな暮らしが暫く続きそうな予感です。


それにしても気持ちの良い天気ですね。暑くもなく寒くもなく、散歩が楽しい季節です。

五月の風に





この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ

勝利への道2

今週は久しぶりに出張がありました。自己競落物件の売却を担当していた頃は、それこそ毎週のようにどこかへ出張していたものでしたが、物件取得を担当していたここ3、4年はその機会がめっきり減りましたので、とても新鮮でした。

先週より物件売却業務も担当することになったわけですが、まずは兎にも角にも物件を見に行くことが先決だろうということで、急遽出張を入れたのです。しかし、私が当面担当する物件は10件弱であるものの、北海道、関東、中部、関西、九州に点在しているため、一気に全部を見て回るわけにもいかず(一応他の仕事も抱えていますので)、週に1件見るのがやっとです。そんなわけで、当面は出張が続きそうです。

曲がりなりにも不動産業界に17年いますので、これまで数え切れないほどの物件実査をしてきました。ところが、今回担当することになったアセットタイプは未知の領域であるため、現地に行ったものの、どんなポイントに注意して物件を見たらよいか分かっていない自分がいました。もちろん、不動産である以上、境界の状況(越境の有無等)や建物の状態、所在するエリアの環境(都市計画等)や競合物件の確認等、基本的な事柄は共通しているわけですが、これらの事柄が当該アセットタイプにどのような影響を与えるのかというようなことについても知識が不足しているため、実のある物件実査になったかどうか怪しいところがあります。

それでも不思議なもので、5物件くらい続けてみていると、なんとなくツボというか、それぞれの特色みたいなものが感覚的にわかったような気がしてきました。もちろん、まだまだロジカルに説明できるほど体得できたわけではないですし、売却活動の方向性を見出すことができたわけでもないですが…。それでも、「なんとかなるかな」という妙な自信がでてきたのも確かです。

思い起こせば、これまで幾つもの売却困難アセットを担当してきましたが、最終的にはどれも買い手を見つけることができました。もちろん、必ずしも自分たちが希望している値段で売れたわけではなく、大きなロスを出したこともしばしばありました。そうであっても売れたことには変わりありませんので、「売れない不動産はない」というのは半ば私の信念になっています。それを今回の出張で久しぶりに思い出しました。

何ひとつ具体的な道筋は見えていませんが、まっすぐこの道を進んでいこうと思います。



この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ







続きを読む

I don't like "FRIDAY"1

これまで主として物件取得のクロージングを担当しておりましたが、これに加えて物件の売却にも携わることになりました。引き続きクロージング業務も担当するのですが、物件売却を推進するため、二足の草鞋を履くということです。

転職してから現在の部署に来る前の約6年間、自己競落や不動産のポートフォリオセール(バルクセール)で取得した不動産の売却を担当する部署にいました。しかしながら、今回担当するのはやや特殊なアセットタイプであるため、何から手をつけたらよいか戸惑っています。少しずつ資料を読み始めたり、あるいは仲介業者さん等から話を伺ったりしていますが、まだまだ分からないことが多いです。

上司からは、「あなたは長らく売却担当部署にいたのだから、そのスキルを生かして売却を推進するプロジェクトに関わって欲しい」と言われて誇りを感じる一方、未経験のアセットタイプを担当することに対する不安があります。加えて、以前に売却業務を行っていた時は一担当者であったのに対し、今はマネージャーとして成果を問われる立場ですので、やはりプレッシャーを強く感じます。ましてや今のこの市場環境ですから、高く・早く売るというのは、決して簡単なことではないと思います。

だからといって、ここで逃げるわけにはいかないのです。「変化を恐れるな」というのは、まさに自分自身がチームメンバーに言ってきたことですから。リーダーの言行不一致ほどフォロワーのモチベーションを下げてしまうことはないと思うので、ここは腹を括って全力で立ち向かうしかないですね。

私のチームの人たちは、皆まじめで、前向きで、成長しようという意欲もあって、そして何よりも明るく朗らかで、これ以上のチームはなかなかないのではないかと思うくらいです。事実、厳しい事業環境の中であるにもかかわらず、人事考課において私のチームは総じて高い評価を得ることができました。そういうフォロワーのお陰で、私自身についてもそれなりに評価を頂き、それが最重要課題である売却業務の一部を任せてもらえることにつながったのだろうと思うのです。そうであるとすれば、フォロワーの皆さんのためにも、ここは何としてでも結果を出さなければなりません。

新しいことに挑戦するのは、誰にとっても不安があると思います。しかし、これまでの社会人人生を振り返ってみると、異動や転職によって今までと異なる分野の仕事に取り組んだことで知識の幅が広がり、自分に影響を与える人と出会うこともあり、こうしたことで少しずつ成長してきた気がします。そう考えると、今回はむしろ大きなチャンスなのではないかとも思えるのです。リーダーとしては、このように変化をポジティブに捉えて、皆を鼓舞していかないといけないですね。



この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ











続きを読む

風を感じて2

4月になりました。東京では桜が五分咲き、七分咲きとなってきました。時折肌寒いこともありますが、春の風を感じながら街を歩くのはとても気持ちがいいですね。

3月は年度末ということで不動産売買取引が多く、業界にとって一年で最も忙しい時期です。私自身、前職の仲介営業の時も現職であるアセットマネジャーになってからも、例年3月は毎週のように購入・売却のクロージングがあり、気がつくといつの間にか4月になっていたという感じでした。

しかし、不動産ファンドを取り巻く環境が厳しくなった今年は、市場における取引件数が極端に減りました。私のところも例外ではなく、不動産業界に身を投じて以来初めて、3月をのんびりとした気分で過ごしておりました。もっとも全然浮かれた気分にはなれませんでしたけれども。

私の部署では、新規に物件を取得する際のデューデリジェンスとクロージングを担当しています。そのため、新たな物件取得が無いと本来の仕事が全く無いという状況になります。しかし、今の厳しい環境も見方を変えれば大きなチャンスということもできますので、新たな投資を行おうと考えている投資家も少なくありません。そのため、ある日急に忙しくなることも十分予想されますので、今のうちに業務執行態勢の見直しや業務知識のブラッシュアップを図っていきたいところです。適切な喩ではないかもしれませんが、火事が起きていないときに消防隊員が消防車の整備をしたり、訓練をしたりするようなものかもしれませんね。

天災とクロージングは忘れた頃にやってくる?

新規案件もなくのんびりしていた3月下旬になって、ある物件に担保設定をするとの連絡がありました。しかも3月31日までにそれを行うというのです。どうしてもっと余裕をもったスケジュールで事を進められないのかとは思ったりもしますが、そこはスーパーレスキュー(特別高度救助隊)である私たちのことですから、直ちに作業に取り掛かりました。

住宅ローンの場合であれば、対象となる土地建物に抵当権を設定するとともに、建物の火災保険の保険金支払請求権に質権を設定し、さらに連帯保証人あるいは保証会社との間で保証(連帯保証)契約を締結する、といった形で担保をとるのが一般的かと思います。

これに対して、SPCに対するノンリコースローンにおいては、融資対象となっている不動産(不動産を裏付けとした信託受益権)のみが返済原資となるため、その不動産(信託受益権)に関連する全ての権利を担保とする必要があります。このため、以下のような担保設定を行うことが多いです。

・信託受益権に質権を設定する。
・信託受託者との間で停止条件付抵当権設定契約を締結する。
・投資家のSPCに対する出資持分に質権を設定する。
・AM契約に質権を設定する。
・投資家からスポンサーレターを徴求する。


(関係図)
信託スキームにおける担保設定

(クリックすると拡大します。若干読みにくくてすみません。)

対象不動産が信託されている場合、信託受託者(信託銀行)が登記上の所有者となり、信託された不動産から生じる収益(賃料収入から固定資産税や管理費用、信託報酬等を控除したもの)を受け取る権利が信託受益権であり、この信託受益権を保有するSPCがノンリコースローンの債務者ということになります。レンダーはSPCが保有する信託受益権に質権を設定し、万一債務が履行されなかった場合には質権を実行して信託受益権を取得できるようにします。

信託受益権への質権設定には信託受託者の承諾が必要です(民法第364条、第467条参照)。具体的には、信託受託者に質権設定承諾書へ承諾印を押してもらい、公証人役場で確定日付を取ったうえで、信託契約書及び受益権証書の原本をレンダーに交付することが一般的です。

【 参照条文:民法 】
(指名債権を目的とする質権の対抗要件)
第364条  指名債権を質権の目的としたときは、第467条の規定に従い、第三債務者に質権の設定を通知し、又は第三債務者がこれを承諾しなければ、これをもって第三債務者その他の第三者に対抗することができない。
(指名債権の譲渡の対抗要件)
第467条  指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2  前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。


(債権譲渡については前回記事をご参照)

信託受益権への質権設定とともに、信託受託者との間で停止条件付抵当権設定契約を締結することもよく行われています。ローン期間中に何らかの事由によって信託契約が解除となると、対象不動産が受益者であるSPCに交付(所有権移転)されますが、法的には質権者の担保権は交付された現物不動産に及ぶものの、抵当権設定登記がなされていなければそれを第三者に対抗することができません。そのため、予め信託受託者との間で、信託契約が解除されることを停止条件とする抵当権設定契約を締結するとともに、信託契約の解除と同時に抵当権設定登記を行う義務を信託受託者に課しているのです。こうしておけば、抵当権設定登記→信託解除による所有権移転の順序で登記がなされ、レンダーの担保権が確保されるわけです。

(その他の担保については、別の機会に書きたい思います。)




この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ

傷だらけの欲望1

民事再生手続中であったSFCGが、貸出債権の二重譲渡をしていたと報じられています。

( Yahoo!ニュースより引用:3月24日9時57分配信 / 時事通信)

 東京地裁は24日、3380億円の負債を抱えて2月に経営破綻(はたん)した商工ローン最大手SFCG(旧商工ファンド)の民事再生手続きの廃止を決定した。貸出債権の二重譲渡などが発覚して事業継続が困難な状況に陥った結果、同社は破産手続きに移行することになった。
 同日記者会見した保全管理人の瀬戸英雄弁護士は、同社が資金繰りのため、債権を日本振興銀行(東京)など複数の金融機関に二重に売却した額が約700億円に上ることを明らかにした。二重譲渡された債権には、担保で保全されている部分もある。


「債権」も財産的価値がありますので、不動産その他の財産と同じように売買の対象とすることができます。民法においても、原則として自由に譲渡することができる旨が規定されています。

(債権の譲渡性)
第466条  債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2  前項の規定は、当事者が反対の意思を表示した場合には、適用しない。ただし、その意思表示は、善意の第三者に対抗することができない。


債務者の立場では、誰が債権者であるかが分からないと譲渡人と譲受人とに二重に支払う危険性がありますので、債権譲渡の事実を債務者に対抗(主張)するためには、「譲渡人から債務者に対する通知」または「債務者の承諾」が必要とされています。また、債務者以外の第三者に対して債権譲渡の事実を対抗(主張)するためには、「確定日付のある証書」による譲渡人からの通知または債務者の承諾が必要と規定されています。

(指名債権の譲渡の対抗要件)
第467条  指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2  前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。


実務上は、配達証明付内容証明郵便によって債務者宛に債権譲渡通知を送付することが多いのですが、バルクセール(数十〜数百の債権を一括して売却すること)等の場合に事務処理が膨大となることが課題となっていました。そのため、平成10年に「動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律」が施行され、法人がする金銭債権の譲渡等については登記をすることにより債務者以外の第三者に対する対抗要件を得ることができるようになっています。(なお、債権譲渡登記の内容はプライバシーにかかわることから、債権譲渡登記等の当事者,譲渡された個々の債権の債務者その他の政令に定められた利害関係を有する者のみが、登記事項証明書を請求することができるとされています。)

債権譲渡登記は、債務者以外の第三者に対する対抗要件についての特例であるため、債務者に対抗することはできません。債務者に債権譲渡の事実を対抗(主張)するためには、債権譲渡登記をしたことを証する登記事項証明書の交付を伴う通知が必要です。

(債権の譲渡の対抗要件の特例等)
第4条  法人が債権(指名債権であって金銭の支払を目的とするものに限る。以下同じ。)を譲渡した場合において、当該債権の譲渡につき債権譲渡登記ファイルに譲渡の登記がされたときは、当該債権の債務者以外の第三者については、民法第467条 の規定による確定日付のある証書による通知があったものとみなす。この場合においては、当該登記の日付をもって確定日付とする。
2  前項に規定する登記(以下「債権譲渡登記」という。)がされた場合において、当該債権の譲渡及びその譲渡につき債権譲渡登記がされたことについて、譲渡人若しくは譲受人が当該債権の債務者に第11条第2項に規定する登記事項証明書を交付して通知をし、又は当該債務者が承諾をしたときは、当該債務者についても、前項と同様とする。
3  前項の場合においては、民法第468条第2項 の規定は、前項に規定する通知がされたときに限り適用する。この場合においては、当該債権の債務者は、同項に規定する通知を受けるまでに譲渡人に対して生じた事由を譲受人に対抗することができる。
4  前三項の規定は、当該債権の譲渡に係る第10条第1項第2号に掲げる事由に基づいてされた債権譲渡登記の抹消登記について準用する。この場合において、前項中「譲渡人」とあるのは「譲受人」と、「譲受人」とあるのは「譲渡人」と読み替えるものとする。


債権が二重に譲渡され、かつそのいずれも民法上の第三者対抗要件を備えている場合、その優劣はどのように決するのでしょうか。この点について判例(最高裁昭和49年3月7日)は、通知または承諾に付された確定日付の先後ではなく、確定日付のある証書による通知の到達した日時、または確定日付のある債務者の承諾の日時の先後で決するべきとしています。

これに対し、債権譲渡登記がなされている場合は、次のような取扱いになります。

(1)双方の通知が債権譲渡登記の登記事項証明書を交付してされたものであるときは、当該証明書に記載された登記の日時の先後で判断します。(債権譲渡登記には「時刻」まで記載されることになっています!)
(2)登記事項証明書の交付を伴う通知と民法467条の確定日付ある証書による通知が競合した場合は、登記事項証明書に記載された登記の日時と民法の通知が到達した時を比較し、その先後で判断します。

「債権の二重譲渡」なんて民法の教科書の中だけの話で、上場会社のような大きな会社が当事者になる事件が起きるとは思っていませんでした(笑)。現時点では、単なる事務ミスなのか、それとも故意に二重譲渡を行ったのかはわかりませんが、後者だとすると犯罪(詐欺)ですので、決して許されることではないですね。

いつの時代でも悪いことをする人(会社)はいますので、取引の相手方としてはそれに巻き込まれないように注意を払う必要があります。債権の二重譲渡による損害を防ぐためには、債務者及び債務者以外の第三者に対する対抗要件を具備したことを確認してから譲渡代金を支払うしかないと思うのですが、それを完璧できるかというと難しいところもあるので悩ましいところではあります。


この記事はいかがでしたでしょうか?
是非ともクリックをお願いします。 → 人気blogランキングへ

【おすすめ】

1997年12月に東京三菱銀行(当時)が不良債権(Non Performing Loan)の売却を行ったのが始まりと言われており、その後1998年から2000年くらいがバルクセールの全盛期でした。私も当時ファンドが購入したNPLの担保物件を自己競落し、それを再販して回収する業務を担当しておりましたので、当時のことは今でも鮮明に覚えています。以前にNHKでドラマ化された「ハゲタカ」は、その当時の不良債権ビジネスの様子を割と忠実に描いていましたので、ご興味がある方は是非ご覧頂ければと思います。
(ドラマも良いのですが、原作のほうがよりリアリティがあると思います。)


Midnight Blue Train5

先日、本年度の宅地建物取引主任者試験について、出題内容が変更されるというニュースがありました。

( asahi.comより引用)

 不動産適正取引推進機構によると、宅地建物取引主任者試験は09年度から、出題内容が大幅に変更されることになった。
 取引主任者の業務に即した実務的試験の性格を強めるため、宅地建物取引業法からの出題を増やす。これは、今年の宅建試験について検討する第1回試験委員会で決まった。
 具体的には、現在50問中16問となっている宅建業法分野からの出題が20問程度になる模様だ。その場合には、民法が2問、税務が1問、法令上の制限が1問減らされることになる。
 同推進機構では、不動産取引リスクが高まっているため消費者保護の観点から、従来以上に業法に精通した主任者を輩出する必要があると判断した。


→ リンク

この変更がどのように影響するか、予測するのは難しいですね。
(1)業法は得点しやすい分野→合格ラインが上がる?
(2)業法の出題数が増える→従前よりも細かな点を問われるようになって難易度が上がる?→必ずしも合格ラインは上がらない?

合格するためには「効率的な学習」を行うことが重要であり、どの分野にどれだけ時間をかけるかというのもポイントの一つだろうと思います。その点、今回の変更の趣旨が「業法に精通した主任者を増やそう」ということである以上、これまで以上に業法の学習に重点を置くべきでしょう。

業法は権利関係や法令制限のような難解さは無く、覚えてしまえば割と得点しやすい分野です。そのため、能力の高低というよりも、「勉強したか・しなかったか」が合否を分けることになると思います。今年受験される方には是非とも頑張って欲しいです。



私が宅建を受験したのは平成2年(1990年)でした。法学部の学生だったので、友人の多くは司法試験や司法書士試験に挑戦していましたが、当時の私にはそのような道に進むことに魅力を感じられなかったため、サークル活動やアルバイトに明け暮れておりました。しかし、「このままでは法律を勉強したという証(あかし)が無い」という不安から、一番簡単そうな宅建でも取ってみようと決意し、夏頃から勉強を始めたのです。10月に入ってからは、毎日朝から晩まで12時間以上勉強しました。人生の中であれだけ集中して勉強したのは、あの時だけかもしれません(笑)。

宅建試験でいつも思い出すのは、ブルートレインです。

その年(1990年)の9月に、北海道へ一人旅に行きました。お金はなくても時間だけはあるというのが学生の特権でしたので、飛行機ではなく列車での旅を選択したのですが、往路に2年前(1988年)にデビューした寝台特急「北斗星」を利用したのです。子供の頃から列車が好きだった(「鉄ちゃん」というほどではないですが)ので、初めて乗るブルートレインに興奮した記憶があります。

それなのに…。せっかくのブルートレインでの旅なのに…。何故か手には宅建のテキストが(笑)。車窓に目もくれず、ひたすら勉強していました。まったく何をやっているのだか。

その甲斐もあって(笑)、無事一発で合格することができました。ちなみに、私が受検した平成2年は、合格率が12.9%、推定合格ライン26点という特異な年でしたが、自己採点は34点だったと記憶しています。学生というアドバンテージが大きかったのでしょうね。

先日、ブルートレイン「富士」「はやぶさ」の廃止がニュースになっていましたが、列車の旅を愛する者としてはやはり寂しいものがあります。今残っている「北斗星」や「カシオペア」が廃止にならないことを願っています。

またいつかブルートレインで旅をしたいです。その時は「マンション管理士」の勉強でもしようかなあ(笑)。


【過去記事】

宅建をとろう!(2006年06月19日)

「このブログで宅建の復習をしていきたいと思います。」などと書いておきながら、それっきりになってしまいました。申し訳ありません。


【ご参考】
私が宅建を受けたのは約20年前ですが、学習のツールも色々進化しているのですね。


A Thousand Nights4

1999年3月 − あれからもう10年が経ったのですね。

30歳を目前に控えたこの年、私は大手不動産流通会社から今の会社に転職しました。それまで転職なんて全く考えていなかったですし、また当時は「ファンド」や「アセットマネジメント」という言葉もよく分からなかったのですが、新人の頃に非常にお世話になった先輩に誘われたということもあって、ほとんど何も考えずに(?)この世界に入ることを決意したのです。若気の至りではありますが、とても充実した日々を過ごすことができたという結果を考えれば、そんなに悪くはなかったのかなと思います。

当時の不動産チームは6名で、ファンドが購入した不良債権(NPL)の担保物件を自己競落し、それを再販して回収するというのが仕事でした。その後、破綻した生命保険会社からバルクで(一括して)購入したオフィスビルや社宅等や、M&Aで取得した不動産会社が保有していたオフィスビル等も扱うようになりました。北は北海道、南は九州・沖縄まで、大手不動産流通会社だけでなく、地元の不動産会社にも協力して頂きながら売っていたのが懐かしい思い出です。

中でも、ファンドが会社更生法を申請した会社のスポンサーとなり、管財人団の一員としてその会社の事業再生に関わることができたのは、私にとって本当に貴重な経験でした。その時はシンドイと思ったことも、それがあったからこそ今の自分があるのだと思えるようになったのは、歳を取ったせいでしょうか??

*事業再生のことは以前このブログにも書きましたので、そちらもご覧頂ければ幸いです。

 ターンアラウンド(その1)

 ターンアラウンド(その2)

今日の記事を書くにあたり、10年前に起きた出来事をネットで調べてみました。

【 1999年の出来事 】
・「地域振興券」の交付
・東急百貨店日本橋店の閉店
・日本ランディック、アサヒ都市開発、フジビル等の不動産会社の倒産
・相次ぐ金融機関の破綻(国民銀行、東京相和銀行、幸福銀行、東邦生命、アポロリースなど)
・メガバンク誕生の動き(第一勧業・富士・日本興業の3行統合、住友・さくらの合併が発表された。)
・日産自動車とルノーの資本提携
・就職氷河期:過去最低の有効求人倍率0.48(パートタイム含む)

「そんなこともあったなあ」という感慨もありますが、一方で昨今の状況と似ている気もします。試しに今年起きた・起きていることを並べてみましょう。

【 2009年の出来事 】
・「定額給付金」の交付
・そごう心斎橋本店の売却
・パシフィックホールディングス、クリード、日本綜合地所等の不動産会社の倒産
・大和生命、SFCGの破綻
・損害保険会社統合の動き(三井住友・あいおい・ニッセイ同和の3社、損保ジャパン・日本興和損保の2社)
・ビッグ3(アメリカの大手自動車メーカー)の経営不振
・派遣切り、内定取消しが相次ぐ

「歴史は繰り返す」(History repeats itself.)とは、ローマの歴史家クルティウス=ルーフスの言葉だそうですが、確かにそんなふうに思えなくもないですよね。今の状況を「100年に一度の危機」などという向きもありますが、少なくとも日本に関しては10年前にも似たようなことが起きていたと言えるのではないでしょうか。
(もっとも、現在進行形の出来事についての評価は後世に委ねるしかないので、後から振り返ってみると「100年に一度の危機」だったということもあり得ますが……。)

「歴史は繰り返す」という前提に立てば、問題解決のヒントもそこにあるのではないでしょうか。過去に起きたことを知ることで、これからの動きを予測したり、あるいは対策を講じたりすることができるかもしれません。(まさに「温故知新」ということですね。)もちろん、歴史は繰り返すとはいっても全く同じ事が起きるわけではありません。当時と今とでは、問題発生の原因や影響の度合いが違うでしょうし、また制度や環境も異なるため、有効な解決手段も同じではないかもしれません。それでも、過去の事例を分析し、今の状況との類似点、相違点を考えることは有用だと思います。

不動産に関していえば、金融機関が融資に消極的→買い手がつかない・借換えができない→不動産会社の破綻→不動産価格が下がる→さらに融資に消極的になる→ますます買い手がつかない・・・といったスパイラルになっているわけですが、こうした現象は旧大蔵省による総量規制後に起きたことと非常に似ています。一方で、J−REITや私募ファンドが多くの物件を保有するようになり、世界中の投資マネーが日本の不動産市場に流入したこと、鑑定評価におけるDCF法の普及や、エンジニアリングレポートをはじめとする各種デューデリジェンスの充実等、不動産投資に対する見方や手法は全く異なっています。したがって、過去の事例を単純に当てはめるのではなく、時代の変化に合わせたソリューションを考えていく必要があると思います。

10年前は6名だった不動産チームも、今ではその10倍以上になっています。入社当時の上司や同僚の多くは、転職や独立等によって別の道を歩んでいますので、社内ではすっかり「絶滅危惧種」になってしまいました(笑)。この2、3年のうちに入社した方は、この業界の景気が良い時期しか知らないために戸惑っているかもしれませんが、10年前を知っている私にとっては、さほど深刻な事態だとは思えないのです。(決して今の状況を楽観しているわけではなく、「史上最悪っていうほどではないのでは?」という感じです。)昔話ばかりしていては煙たがられるだけですので、自分が見聞きしてきたことを伝えるとともに、今の困難を乗り越える方法を皆と一緒に考えていきたいと思っています。

ガラスの部屋3

昨年あたりから「ゼロゼロ物件」にまつわるニュースが取り上げられていますね。

アパート・マンション「追い出し」行為、法規制を要請(読売新聞:2009年2月27日)

ゼロゼロ物件」未明の取り立て 家賃保証会社に賠償命令(スポニチ Sponichi Annex ニュース: 2009年2月18日 )

「敷金・礼金なし」ゼロゼロ物件 トラブル続出(読売新聞:2008年9月18日)

賃貸物件に入居する際には、敷金、礼金、仲介手数料等として家賃の5−6か月分くらい現金を用意しなければならないのが通常です。これに対して、「ゼロゼロ物件」は敷金ゼロ・礼金ゼロということで、初期費用を大幅に抑えることができることから、景気悪化で増加している低所得者層に人気があるそうです。

報道によれば、ゼロゼロ物件は通常の建物賃貸借契約ではなく、「施設付き鍵の利用契約」という特殊な形態で、借地借家法の適用は無いと謳われているようです。そして、数日でも家賃の不払いがあると、業者が勝手に鍵を交換されたり、室内の家財を処分されたりするケースがあり、あるいは様々な名目で違約金を取るケースもあるとのことです。

しかし、たとえどのような名称を付したとしても、その実態が建物賃貸借契約であれば、やはり民法、借地借家法が適用されると解釈できると思います。当該契約が建物賃貸借であるとすれば、家賃の支払が少々遅れただけで直ちに契約を解除することは認められないというのが判例の考え方です(信頼関係破壊の法理)。また、いくら当事者間の契約といっても、公序良俗に反する条項は無効となりますし、賃借人に著しく不利な条項についても消費者契約法等によって効力が否定されることがあります。

【 民法 】
第90条  公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする。

【 消費者契約法 】
第10条  民法 、商法 (明治32年法律第48号)その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し、消費者の権利を制限し、又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第1条第2項 に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。


さらに、業者が勝手に鍵を交換してしまうとか、家財を処分してしまうというのは、法治国家の基本的原則である「自力救済の禁止」に反する行為であり、到底認められるものではありません。相手方に債務不履行があった場合には、まず履行を催告し、それでも履行がなかったときにはじめて解除となり、そして相手方が任意に明け渡しを行わない場合には、裁判所に訴訟を提起して確定判決を得て、最終的には裁判所(執行官)による強制執行で自己の権利回復を図る必要があるのです。

とはいえ、「家賃を滞納している賃借人=弱者」「取り立てや立ち退きを求める賃貸人=悪者」という図式の報道に対しては、やや違和感があります。

そもそも家賃を滞納するということは、賃貸人との間の約束を破った(債務不履行)ということにほかならないわけで、一方的に賃貸人を悪者と決めつけるべきではないでしょう。著しく不当な契約条項は無効になることがあるとはいえ、「契約は守られなければならない」というのが原則です。どんな事情があるにせよ、賃料を支払わないで他人の所有する建物に住み続けることが正当化されるわけではないのです。

賃貸人側が法を無視してまで自力救済に走ってしまうのは、正式な裁判手続きを利用すると費用も時間もかかってしまい、経済的に成り立たなくなってしまうことが背景にあります。敷金等も用意できないような低所得者を相手に裁判をやっても、滞納している家賃を全額回収することは望むべくもないわけですし、また明け渡しが完了しないかぎり新たな賃借人を入居させることもできず、時間が長引くほど賃貸人側の経済的損失は大きくなります。司法制度によって賃貸人の損失を回復することができないことが問題なのであって、そこを改善せずにただ一方的に賃貸人側を悪者にしてしまうのであれば、低所得者に対して住宅を貸そうという人が誰もいなくなってしまい、却って社会的な問題になってしまうと思います。

病気や怪我、失業・・・家賃が払えなかった人にはそれぞれ気の毒な事情があるのだと思います。しかし、そのような状況で困っている人を救済することは政府の責務であって、そのリスクを私人たる賃貸人に負わせるというのはお門違いです。もちろん、いくら権利を持っているからといって、賃貸人がそれを濫用することが許されるわけではありませんが、賃貸人自体が持っている権利を不当に制限するというのも、それはそれで問題だろうと思います。「経済的自由権」と「生存権」の調和というのは、極めて政治的かつデリケートな問題ですが、感情だけに囚われず、理知的に議論することが大事なのではないでしょうか。

【 日本国憲法 】
第25条  すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2  国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。



<参考記事>

今回の記事は、下記のブログも参考にさせて頂きました。

福岡若手弁護士のblog

津久井進の弁護士ノート

プロパティマネージャー自ら不動産投資に挑戦

壁にむかって2

多くの不動産ファンドは、一定の期間内に投資を回収しなければなりません。このため、ずっと保有し続けるという選択を取ることは稀で、通常は3年ないし5年くらいの間で物件を売却することになります。また、投資に際してノンリコースローンを利用することが多いのですが、ノンリコースローンの借入期間は3年から5年と設定されているケースが殆どであり、借入期間が満了するまでに、物件を売却するか、あるいは借換えをする必要があります。

ところが、現状は売却活動を進めるには厳しい環境にあります。買主が見当たらない、ファイナンスがつかない、価格が暴落している・・・できない理由を探せば幾らでもあります。

しかし、成果が上がらないことを環境のせいにする人は、自分の能力の無さを白状しているようなものだと、自戒も込めて言っておきたいと思います。「マーケットの悪化は自分の力でどうにかなるものではない」と開き直ることもできるかもしれません。ですが、そうであれば、マーケットが絶好調だった数年前、AM会社に支払われた莫大なアセットマネジメント報酬や、アセットマネージャーに支払われた多額のボーナス・給与について、本当にAM会社やアセットマネージャーの成果に見合ったものだったと言えますか? たまたまマーケットが良かっただけで、誰がやっても同程度の成果が得られたはずだ、という主張に反論できる人がどれだけいるでしょうか?

確かに、自分自身を振り返ってみても、好調なマーケットのお陰で想定以上の成果を得ることができたケースが多かったと思います。「君はラッキーだった」と言われれば、その通りかもしれません。

その一方で、結果の全てがマーケットの恩恵と言われてしまうことにも抵抗があります。マーケットから見向きもされないような物件についても、知恵を絞り、かけずり廻って、何とか結果を作ってきた、そんな自負があるからです。

そんなことを考えている中で、ふと「そもそもアセットマネジメント(Asset Management)とは何だろうか」と思いました。「自分はアセットマネージャーを名乗っているが、本当にその名に値する仕事をしてきたのか?」と不安になったからです。

そこで、改めて辞書(オックスフォード現代英英辞典;Oxford Advanced Learner’s Dictionary)で意味を調べてみることにしました。
(英英辞典なんて普段使わないのですが、英単語の微妙なニュアンスを知るには有効だという話を聞いたことがあったので、手許にある電子辞書を使ってみました。)

management:

1.the act of running and controlling a business or similar organization 2.the people who run and control a business or similar organization 3.the act or skill of dealing with people or situations in a successful way

“management”のもとになっている動詞が”manage”ですので、そちらについても調べてみました。

manage:

1.to succeed in doing something, especially something difficult 2.to be able to solve your problems, deal with a difficult situation 3.to be able to live without having much money 4.to use money, time, information, etc.
5.to be able to do something at a particular time.
6.to control or be in charge of a business, a team, an organization, etc.
7.to keep somebody/something under control; to be able to deal with somebody/something.

様々な意味があるようですが、「何かに成功すること、問題を解決できること、困難な状況に取り組むこと」といったようなニュアンスがあるように思います。
(すみません、これは私の拙い解釈なので、どなたか英語の得意な方に補足して頂けると有難いです。)

これまでの順風のマーケットにおいては、本当の意味でのアセットマネジメントは大して重要ではなかったのかもしれません。放っておいても価格が上がっていったわけですから、極論なことを言えば、何もしない(したがってコストもかけない)ほうが利幅を大きかったかもしれません。

しかし、そんな「常識」は恵まれた環境だから通用していただけで、今のような状況においては全く意味をなさなくなっています。今日のような逆風の中では、「何とかして結果を出す」というアセットマネジメントが必要とされてきており、このような時代の変化に合わせ、アセットマネージャー自身も自ら変化していかなければならないと思います。

そういえば、アメリカのオバマ大統領の演説の中に、次のようなフレーズがありました。

Change will not come if we wait for some other person or some other time.
We are the ones we've been waiting for.
We are the change that we seek.

環境そのものを変えることはなかなか難しいです。しかし、自分自身のやり方、考え方、気持ちなどであれば、自ら変えることができます。厳しい環境を嘆いていても何も変わりませんから、アセットマネージャー自らが変わっていくことが求められているのではないでしょうか。

不動産マーケットが大きく下落している中で、自分の担当している物件だけ高く売るなんていう魔法はありません。そうではありますが、それでも諦めずに色々な手を尽くしてみたいと思います。

悪い夢1

最近、J−REITによる物件取得「中止」というニュースをよく目にするようになりました。

 ジョイント・リート投資法人のIR(2009年2月27日)

 日本プライムリアルティ投資法人のIR(2009年2月17日)

 日本レジデンシャル投資法人のIR(2008年11月18日)

このような事態になったのは、株価(投資口価格)の低迷によって公募増資が困難になっていることや、金融機関の融資姿勢が厳しくなったためにファイナンスが受けられないこと、そして何よりも不動産マーケット自体が急激に悪化したため、取得しようとした物件の鑑定評価額が大幅に下落していること等が要因と考えられます。

上記の事案ではそれぞれ5.6億円、19億円、23.4億円の違約金を売主に支払うことになっています。当事者にとっては悪い夢でも見ている気分でしょう。

これだけの金額を支払ってでも取得を中止しようという判断になったのは、それだけ価格の下落が大きくなっているという証左でありましょう。価格が2割以上下がっていてこの先も当分回復することが見込めないと思えば、今2割の違約金を払ったほうが「得」だということなのでしょう。
(もちろん、実際の判断においてはこんなに単純な話ではなく、保有期間中の賃料収益の見通しや、ファイナンスの動向、投資口あたりの分配金へのインパクト等についても勘案しているはずです。)

物件の価格が下がったから買うのを止めたい、というのは買主の勝手な判断であって、売主からすると冗談ではないですよね。売買契約を締結している以上、その価格で売れることを前提として色々な計画を進めていた中で、やっぱり買いませんなんて言われても売主も困ってしまいます。「違約金を貰えるからいいじゃないか」と思われるかもしれませんが、売却収入で借入を返済したり、様々な支払に充てたりしようとしていた場合、違約金だけでは足りず、下手をすると倒産の危機に瀕してしまいます。

マーケットが右肩上がりの時は良かったのです。契約解除に応じても、すぐに別の買主を探して同額あるいはそれ以上の価格で売れる可能性が高かったですし、違約金を貰えればむしろ儲かってしまうことすらありました。また、売却ではなくリファイナンス(借換え)ということも比較的容易にできましたので、ある意味、売主にとって買主のクレジット(信用)はさほど大きな問題ではなかったと言っても過言ではないでしょう。

この続きはこちらで

→ 不動産法務コンサルタントへの道

さよならゲーム3

3月2日(月)午前10時より、平成21年度マスター養成講座コース1の申し込みが始まります。

 → 不動産証券化協会認定マスターのHP

「社団法人不動産証券化協会認定マスター」とは、投資家保護と市場の健全な発展に寄与することを目的として、同協会が動産証券化に関する高度な専門知識と高い職業倫理を有する人に「マスター」という称号を与える制度です。いわゆる国家資格ではありませんが、国土交通省管轄の「総合不動産投資顧問業」の登録申請における「判断業務統括者」の知識要件として規定されています。さらに、「総合不動産投資顧問業」として登録を受けていることが、金融商品取引法上の「不動産関連特定投資運用業」の登録要件と定められている関係で、不動産証券化・不動産投資ビジネスにおいて重要な意義を持つ資格となっています。

私も一昨年に受講して取得したのですが、不動産証券化に関する知識を網羅的・体系的に学習することができ、実務を行ううえでも非常に役立ちました。そのため、自分のチームのメンバーにも受講することを推奨しています。結構な費用がかかりますが、それ以上の価値はあると思います。
(テキストが非常によくまとまっていて良いです。テキストだけ売ってくれるといいんですけどね(笑)。)


最近「地価融解―不動産ファイナンスの光と影」という本を読んだのですが、「証券化」に対する不信感が現在の金融危機の連鎖・スパイラルの根底にあることがわかります。証券化という仕組みそのものは非常に有用なものであるわけですが、証券化ビジネスに関与していた各プレーヤー(投資銀行、信託銀行、格付機関、アレンジャー、アセットマネージャー、不動産鑑定士等)たちのモラルの欠如によって、本来証券化すべきでなかったもの、あるいはその価値を過度に高く見積もられたものが対象とされたことが問題点の一つであると考えられます。

「証券化ビジネスの再生のためには規制を強化すべきである」という論調が多く見受けられます。確かに、投資家の信頼を回復するためには、情報開示の充実や違法な行為を行った業者に対する罰則を強化することも必要でしょう。しかしながら、規制や罰則の強化だけでは不十分で、やはり参加するプレーヤーの「倫理観」そのものを高めていかないと、同じことの繰り返しになってしまうと思います。違法な行為は法令により処罰の対象になりますが、違法でなければ何をしてもいいわけでは勿論なく、すべての取引関係者にフェアプレイが求められているのではないでしょうか。

その点、マスター養成講座は単なる知識の習得にとどまらず、不動産証券化に携わる者に求められる倫理規範についても一つの科目として取り上げており、このことは評価に値すると思います。

不毛なゲームは終わりにして、公正明大な取引が行われる世界を築いていきたいものです。そのためには、私たち一人ひとりのプレーヤーが"誠実さ"(インテグリティ)を追求していくことが求められていると思います。



<今日のお薦め>

バブルから昨今の金融危機に至るまでの過程を分かりやすくまとめてあり、とても参考になりました。



「誠実さ」というものが、証券化に対する不信感を払拭するための一つのキーワードになっていくのではないでしょうか。



証券化マスターの勉強の前に、これらの本で軽く予習をしておくとよいかもしれません。









Father's Son

とても幸せなことに、私には尊敬できる人が何人もいます。以前(*)このブログでも取り上げたS社長もその中の一人です。

不動産業は海千山千の世界であるわけですが、その中でも数々の修羅場をくぐり抜けてきたS社長は、まさに歴戦の勇者と言うべき人だと思っています。S社長の"武勇伝"の数々(←非常に面白い話が多いのですが、さすがにこういうところでは書けません)にはいつも驚かされていますが、決して無茶や乱暴ではなく、商いの道を真っ直ぐに歩いている、そんな自信に満ちた方です。

そんなS社長ですので、この世に怖いものなんて無いのではないかと思うのですが、唯一S社長が独立される前に勤めていた会社のX社長だけは別だったようです。折に触れて「昔オヤジに・・・と言われた」などと話してくれるのですが、
独立されて20年以上経った今でも、畏敬の念を持っていらっしゃるのが伝わってきます。

そのX社長が先日お亡くなりになりました。
X社長の葬儀の日に、たまたまS社長と仕事の打ち合わせがてらランチをしたのですが、S社長は寂しそうな表情で、

「参ったよ・・・」

と言ったきり、暫く黙り込んでしまいました。
10年近くお付き合いさせて頂いていますが、こんなS社長の姿を見たのは初めてです。S社長のご実父の葬儀に参列させて頂いたこともありますが、その時よりも落ち込んでいるようにすら見えました。

X社長とS社長とは、単なる上司−部下、経営者−従業員という関係ではなく、まさに親子の関係だったのでしょう。実の親子関係と同じように、親は子の成長を願い、子は親の背中を見ながら育っていく、そんな関係だったのではないかなと想像しています。

今の時代、仕事上でこのような人間関係は少なくなってきているのではないでしょうか。自分自身に当てはめてみても、残念ながらオヤジと呼べるほど濃密な関係をもつ人はいませんし、逆に私に対してそのように思っている部下や後輩はいないと思います。

時代環境が大きく異なっていますから仕方ないでしょう。しかし、モノ作りの現場における「技術の伝承」の問題は、まさにこういった人間関係が失われてしまったことによる影響ではないかと思いますし、製造業だけはでなく、不動産の世界でも同じだろうと思うのです。

法律や建築に関する知識などであれば、自分で本を買って読めば身に付けられます。信託や証券化についても同様です。しかし、それよりも大切なことは、商業道徳というか、何が商売における"王道"なのかということではないかと思うのですが、こういったことは、なかなか本などで学べるものでなく、結局人から人へ伝承していくしかないのではないかと思います。

X社長からS社長へ受け継がれたものは、S社長によって更に磨きをかけられ進化しています。
これを受け継ぎ、さらに下の世代に伝えていく、それが私たちの世代に課せられたテーマだと思います。
不動産マイスターへの道はまだまだ続いていきます。


<過去記事>

2005年9月24日: メンター(Mentor)

朝からごきげん5

元来運動が苦手で身体を動かすことがなかった私ですが、最近はウォーキングをしています。

きっかけは昨年11月の健康診断の結果でした。BMIは24.5、腹囲81.9センチということで、一応メタボリックシンドロームではなかったのですが、肝機能障害(GPT・γ−GTP高値)、高脂血症(LDLコレステロール・中性脂肪高値)ということで、再検査を受けるように言われました。(結局まだ受けていませんけれど。)

数値としては深刻ではないのですが、医者嫌いな私としては由々しき事態なので、なんとかしなければならないと思いました。しかし、ジムに通ったりジョギングを始めたりというのはできそうもないですし、また飲みに行くのもやめられそうにありません(笑)。

そこで、朝の通勤時にとにかく歩こう!と決めました。

もともと割と早い時間に出社するほうでしたので、自宅を出る時間は今までどおりにして、自宅から最寄駅まで(約1.8キロ)と、JRの駅から会社まで(約3.2キロ)を歩くようにしています。そのうえで、残業や飲み会が無い日には、帰りも同じようにしています。

これが思った以上に良いのです!

11月の終わりから始めたのですが、今日時点で体重はマイナス5キロとなり、BMIが22.8になりました。それだけでなく、血行が良くなったためか、身体の調子が非常に良く、あまり疲れなくなったような気がします。
(仕事が多少落ち着いているからかもしれませんが(笑))

5キロも体重が減ったと書くと、食事を減らしていると思われるかもしれませんが、食生活については大きく変わっていません。もちろん、できる限り油っこいものを控えるとか、ご飯は大盛りにしないといったことは気をつけていますけれど、炭水化物を摂らないといった極端なことはしていません。むしろ、酒も甘い物も全然止められないままです・・・。

ということで、おそらく継続して歩いていることで代謝が高まり、脂肪が燃焼したためではないかと思っています。
(ちなみに、カテキンを多く含む某緑茶飲料を毎日欠かさず飲んでいますが、それのお陰かどうかはよくわからないです・・・。)

「病は気から」と言いますが、その反対もあるのではないでしょうか?
身体の調子が良くなると、精神的な面でもプラスになりますね。疲れが取れない、身体がだるいといった状態だと、気分もブルーになりますし、思考もネガティブになりがちです。逆に体調が良いと心も軽くなり、物事を前向きに考えられるような気がします。

前回も書きましたが、ここしばらくは厳しい、辛いマーケット環境が続くと思われます。これを乗り越えていくには、ポジティブな考え方と、絶対にあきらめないという強い気持ちが必要だろうと思うのです。そのためにも、不健康なところがあればこれを改善し、自分の生命力・体力を維持・向上することも大事ではないでしょうか。

よし、来週も胸を張って歩こう。
まっすぐ王道を歩いて行こう。

<本日のお薦め>


ウォーキングを続けるためには、やはり歩数計を持っていたほうがいいです。
私も毎日計測して励みにしています。

  • ライブドアブログ