マンションやホテルの構造計算を担当した一級建築士が構造計算書を偽造したというニュースが大きく取り上げられています。
震度5以上で倒壊の危険・・・とんでもない話ですね。

もちろん、偽造をした建築士が一番悪いわけで、その責任が重大です。
どんな事情があるにせよ、「士」としての矜持が無かったのでしょう。
建築士の資格を剥奪するのは当然としても、全財産を差し出して償わなければなりません。

背景にはマンションデベロッパー、ゼネコンの熾烈なコストダウン圧力があったのは言うまでもありません。
(建築士には偽造をするメリットは殆んどないですからね。)
売主であるデベロッパーは偽造を知らなかったと言っているようですが、知っているかどうかにかかわらず、これはまさに「瑕疵担保責任」ですね。
建築士個人で賠償できるはずもなく、これは分譲したデベロッパー並びに建築をしたゼネコンが責任を負うべきでしょう。
(それにしてもゼネコンも気付かないものなのでしょうか?)

しかし、それよりも僕は「指定確認検査機関」に対して激しい憤りを感じます。

日経記事

1998年の建築基準法の改正により、建築主事が行っていた建築確認・検査業務が民間へ開放され、現在では「指定確認検査機関」による確認・検査の件数が建築主事による確認・検査の件数を上回っています。
法令によって基準が定められているわけですから、申請内容がそれに適合しているか否かをチェックするということであれば、官であろうと民であろうと十分に機能するだろうというのが民間開放された趣旨ですから、チェック機能が働かなかったということはチェック能力が無かったことを晒してしまったわけです。

投資実行前に行うデューデリジェンスにおいては、建築物が建築法規に適合しているかどうかを確認しています。
当然検査済証が発行されていれば、少なくとも検査の時点では法令に適合していたという強い推定が働くわけで、今回のように検査済証が発行されているのにもかかわらず、実際には法令違反であったという事例が発生すると、検査済証そのものへの信頼度が著しく低下します。
(検査済証は出ているが違法建築かも知れないというのでは、一体何を信じたらよいのでしょうか?)

検査するのも人間ですから、見落としもあるでしょう。
しかし、それが何十件ともなると、おざなりな検査しかしていないことは明白であり、そんないい加減な検査機関は即刻指定を取り消すべきです。

検査機関の人間が会見で「偽造をするような人間に、検査機関のチェックが甘かったなどと言われる筋合いはない」と発言していましたが、恥を知れと言いたいです。



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