2008年07月31日

マクロビオティックでトータルライフデザイン〜TLD〜

自己治癒力(2)

●PROFILE
ほそかわ・かずひろ
1948年、愛知県豊川市生まれ。
東西医学、心身医学、食養法、民間医療等を統合し、総合的健康法・治療法の実践的研究を30年間行う。
自分自身を自在にコントロールするセルフコントロールと食養をベースに統合的・根本的な指導を行う。現在は生活改善指導の講演会や健康セミナーで活躍中。
著書に『自然健康法』『気と食・驚異のバランスパワー』『梅醤たんぽぽ茶健飲法』(共著)『食養生大全』(共著)などがある。
日本Cl協会にて、トータルライフセミナー、ブレイン・リアリティ・メソッド、個人別健康相談も行う。



〜生体調整の要…神経系・内分泌系〜

神経系

人体を構成する各器官は、日々刻々変化している。人が活動して生活を営んでいれば、内的・外的環境は常に変化し、それに応じて体内は変動している。その変化の情報は、神経系を通じて脳に伝えられる。

脳はこれらの情報を瞬時に分析し、各器官が一定の状態を維持するよう調節するための信号を、神経系を通じて器官に伝える。これらコントロール系によって身体は常に一定の状態が保たれている。わずかな変動も許されないほど、人体は複雑精妙に造られている。このように、人体を一定の状態に保つ機能を、ホメオスターシス(恒常性)という。ホメオスターシスは、とくに神経系と内分泌系が深く関与している。したがって、自己治癒力と同義語といえるホメオスターシスを高上させるには、代謝とともにコントロール系を整えることが不可欠である。

神経系の中枢……脳

神経系は、脳によってコントロールされている。脳の中核部にある脳幹が、呼吸、心拍、血圧、姿勢など、生命維持に重要な機能を調節している。

脳幹は、間脳、中脳、脳橋、延髄によって構成される。脳幹を包み込むように大脳辺縁系があり、ここでは、本脳、感情、記憶などを司っている。脳の最も外側に存在している部分は新皮質系と呼ばれ、理性、知性の場といわれる。

脳のそれぞれの分野は相関関係があり、相互に密接な関わりをもって機能している。心で思ったことは、感情、神経系、内分泌系にも影響を与える。ネガティブなことを考えると、たちまち感情は暗く落ち込み、自律神経系、ホルモン系はバランスを崩す。本能、感情の部分で、恐怖を感じると、マイナスの思いが強くなり、自律神経、ホルモンはバランスを崩すことになる。自律神経、ホルモンがアンバランスになると、感情も理性も否定的、悲観的で落ち込むようになる。

このように、脳は一部のみが健全で、他の部分は不調和という状態はない。全体が調和し、健全な状態でなければ、心身の健康は成立しない。生体コントロール系は、とくに意識がもっとも大きく影響する。

内分泌系……ホルモンバランス

ホルモンは、内分泌腺から生成される触媒物質であり、特定の組織や器官に作用して変化をもたらす機能をもつ。ごく微量で、身体の代謝、神経伝達、発生、分化などのあらゆる生体活動の恒常性を保つための調節機構に密接に関与する。内分泌腺で生成されるホルモンは、直接血液中に分泌され各器官に運ばれ、神経系とともに身体各器官を調節する。

内分泌腺のバランスは、脳で調節され視床下部、下垂体を通して全身の内分泌腺をコントロールする。また、それぞれ単独で内分泌する器官もある。

神経系と内分泌系は密接な相関があり、それぞれが互いに影響しあって身体の調節をする。このように、脳、神経系、内分泌系が連携して身体の恒常性を保つ。感情が乱れて不愉快な思いを持つと、たちまち自律神経系とホルモン系が作用して、身体は臨戦態勢に入る。呼吸器、循環器、筋肉系などの運動機能がフル活動できる態勢になり、消化器、肝臓、腎臓などの生体保持器官は一時休止する。この状態は、事態が平穏に変われば元に戻るべきなのが、いつまでも臨戦態勢のまま戻らないことがよくある。これは人の場合だけであり、動物にはないことだ。

人は記憶する能力をもっている。そのため、記憶された意識がコントロール系に作用して、いつまでも事態が収束しないのである。したがって、内分泌系を常に整えておくためには、脳が要になる。

主なホルモン

コントロール系の安定

コントロール系の健全化には、脳の新皮質系、辺縁系、脳幹と全分野が調和した状態を保つことが必要である。脳の調和のためには、心を調和安定させなければならない。要の部分が調和されなければ、他の条件をどれほど改善してもコントロール系が安定することはない。

心の調和は、顕在意識の思いと、下意識(潜在意識)の想念と、感情分野の調和とが一体とならなければならない。そのためには、『人』の本質を知り、真実を学ぶ真摯な姿勢が求められるのである。心を整えた上で、食を整え生活様式を整えることによってはじめてコントロールシステムは健全に機能することができる。

神経系・内分泌系を健全化する有効食物

食事は、マクロビオティックをベースにして、以下の食物を積極的にとる。

[血液浄化]
フノリハトムギ、ダイコン葉、ヨモギ、ニラ、ゴマ、ニンジン葉、アラメ、パセリ、ネギ、ラッキョウ、タマネギ、ブロッコリー、プロッコリースプラウト、コマツナ、レタス、金針菜、キャベツ、ニンニク、マッシュルーム、松の実、クコの実

[自律神経安定]
ナツメ、麻の実、発芽玄米、ユリ根、金針菜、ゴマ、レンコン、シソ、ホウレンソウ、ニラ、ネギ、タマネギ、ワケギ、アサツキ、ラッキョウ、蓮の実、海藻、合歓花

[内分泌腺高上]
葛、タンポポ、ヨモギ、発芽玄米、マッシュルーム、カボチャ種松の実ヒマワリ種、ギンナン、蓮の実、花粉、海藻、有色野菜、キクイモ、レンコン、ゴボウ、タマネギ、自然薯

[ビタミン・ミネラル多含]
発芽玄米海藻、有色野菜、キクイモ、レンコン、ゴボウ、タマネギ、ラッキョウ、自然薯

[副腎機能高上]
自然薯、黒ゴマ黒豆、レンコン、蓮の実、ニンジン、ニンジンの葉、ニラ、クルミ、カボチャ、ダイコン、ゴボウ、ハトムギ、コマツナ、ギンナン、サツマイモ、メカブ、マッシュルーム

◆極力小食にする
◆シンプル食にする
◆穀類を主にする
◆たんぱく製品、油脂類、精製品などを極力ひかえる
◆間食をひかえる
◆夕食を主にする。日中は、食事をひかえる
◆植物食を主にする。穀類、野菜、海藻、豆類
◆水分は生水を主にしてひかえめにする

お茶は、水出しにする。体温程度の温度で飲む

生活様式

コントロール系を健全に保つためには、生活スタイルと生活環境が大きく関与する。以下の要素を、整えることが重要である。

◆呼吸の仕方
◆日常の姿勢
◆身体の動かし方
◆睡眠のとりかた
◆住環境
家の構造
内装の材質
階層
土地の状態
周辺の自然環境



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