2011年02月04日

栄養素4 [タンパク質]

栄養 素4 [タンパク質]



●PROFILE
ほそかわ・かずひろ
1948年、愛知県豊川市生まれ。東西医学、心身医学、食養法、民間医療等を統合 し、総合的健康法・治療法の実践的研究を40年以上行う。自分自身を自在にコン ト ロールするBRM(脳内体験)と食養をベースに統合的・根本的な指導をする。現 在は 生活改善指導の講演会や健康セミナー、個人相談、ワークショップなど幅広 く活 動している。月刊『マクロビオティツク』に「マクロビオティツクでトータ ルライ フデザイン」を好評連載中。著書に「食養読本(女性編)」「食養生大全」 (共著)な どがある。



身体を構成する主成分タンパク質

タンパク質は、身体をつくる主な成分である。人体から水分を除いた成分の75%を タンパク質がしめている。

生体内で生命活動の媒介として働く酵素は、すべてタンパク質である。

身体の構造を保持しているタンパク質

1.コラーゲン

2.酸素を輸送するヘモグロビン(赤血球の中にある)

3.運動機能をつかさどる筋肉の収縮タンパク質

4.免疫をつかさどる抗体(免疫グロブリン)

5.生体の働きを調節するホルモンなど


体内で営まれているあらゆる生命活動は、タンパク質によるところが大きい。

アミノ酸のみからなる単純タンパク質、糖質や塩基性有機化合物、リン酸などが 含まれる複合タンパク質、化学的・物理的に変化したものなど3種類のタンパク質 がある。

成人男性は1日60g、女性は50gのタンパク質をとらなければならないと摂取基準が 示されている。この摂取量は、単純計算によるものであり、実際はそれほど多く 必要とするものではない。その上、個人差がきわめて大きい。タンパク質は、良 質なものを少量とればよいのである。

アミノ酸

人体は、約10万種類のタンパク質からできている。すべてのタンパク質は、20種 類のアミノ酸の組み合わせで成り立っている。そのうち9種類は体内で合成できな いため、必須アミノ酸と呼ばれ食事からとる必要がある。それ以外は、非必須ア ミノ酸と呼ばれるが、とらなくてよいということではない。それぞれ重要な働き をしている。

摂取基準

18歳以上の男性は1日60g、女性は50gのタンパク摂取が必要とされている。不足す ると、体力・免疫力が低下し、成長期の子供では発育障害の原因になることがあ るといわれる。タンパク摂取が過剰になると、排せつ処理を行うために肝臓・腎 臓に負担がかかり、障害を起こすことにつながる。

供給源

タンパク質の供給源は、良質タンパクからとるのがよいとされている。良質タン パクの判断は、アミノ酸スコアが基準になっている。アミノ酸スコアは、9種類の 必須アミノ酸の量とバランスで決まる。人体に必要な量とバランスをすべて満た すもの を、「アミノ酸スコア100」とされる。

スコア100のものは、卵、牛乳、イワシ、牛肉、鶏肉(むね)などだ。マクロビオ ティックでは、避けるべきものばかりである。

動物食品は、アミノ酸のバランスはよいが、タンパク質の質が悪い。動物の組織 にまで完成されたタンパク質は、これを一旦アミノ酸に分解して生命活動が営ま れる過程で、さまざまな形のタンパク質に変えて再利用することになる。再利用 するタンパク質は、老化しやすく、疲弊しやすく、硬化しやすく、炎症をおこし やすい。

化アンモニウム、プトマイン、尿酸など不要な成分や毒素も多量に含んでいる。 そのため、生命活動の過程で円滑な代謝ができず、老廃物として組織中に滞-蓄積 する場合がある。それは、体組織が障害をおこしやすいということだ。つまり、 病気になりやすく、老化のスピードが早くなる。

人体に必要とするタンパク質は、量ではなく質が重要である。良質タンパクは、 アミノ酸バランスが優れ、消化器に負担なく処理がスムーズで、不要な成分を含 まず、良質血液をつくる素材となるものだ。その条件を充たすものは、植物の中 にしか存在しない。とくに、種子には多く含まれている。中でもあらゆる方向か ら見てもっとバランスがよいのは、玄米である。玄米には、すべてのアミノ酸は もちろん、ビタミン、ミネラル、脂質もバランスよく豊富に含まれている。一部 不足している成分を少量補えば、完全である。不足成分は、ナトリウムとカルシ ウムだ。他の種子では、豆類、ナッツ類などに多く含まれている。

体内合成

タンパク質は、体内でも合成されている。食物は、消化されて腸壁から吸収され る段階でタンパク質に変化するものが多くある。

栄養素は単体にまで分解され、絨毛細胞を通り血管内に入って肝臓に運ばれ、こ こで処理され構造が変えられる。一部の栄養素は、小腸壁の絨毛細胞に同化して 血管内に移動して血液細胞の元になる。この過程ですでにタンパク質に変化して いるのである。

大腸内でも、腸内菌によって良質タンパクがつくられている。腸内菌は、大腸内 で激しく新陳代謝して新旧交代している。新しい腸内菌が生まれ、古いものは分 解して排除されていく。このとき分解された菌は、良質タンパクの宝庫であり、 ビタミン、酵素をも多量に放出する。これらの成分は、腸壁から吸収され門脈を 通って肝臓に運ばれ、生体活動のために活用される。

タンパク質の摂取

味噌、醤油を基本にした食事をとっていれば、タンパク質をはじめ、あらゆる栄 養素はまんべんなり摂取することができる。しかも、余計な成分を入れなくてす む。消化器の負担も軽いので、生体調節がスムーズにできる。その結果、体内の 代謝が活発になり、疲労や病気をしない身体が維持できる。

マクロビオティックの食事を基本にしていればよいのである。



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