The Blog Must Go On(Bianchiの徒然ブログ)

インターネット、そこは技術のフロンティア。 これは、コミュニケーションアーキテクトたる“macume”が、新時代のツールBlogの下に、21世紀において執筆を継続し、未知のネット世界を探索して、新しい情報や人との出会いを求め、永劫進化するネット世界に自由に公開した日誌である。

噂のビジュアルプログラミングVISCUIT(ビスケット)を初体験ーーSCHOLAR.professorに参加して

curio066-01

私的公開日誌@150701.01

恥ずかしながら、今回のイベントに参加するまでまたもや知らなかった。ビジュアルプログラミングのVISCUIT(ビスケット)のことである。

私は、10年ほどスタートアップやベンチャーのマーケティング責任者を歴任してきたのだが、生粋の文系人間だ。
従って、ITやWeb業界に長らく在籍してきたにもかかわらず、どういうプログラミング言語があるのか、いま何が多く利用されているのかくらいはわかっているが、いまだにプログラミング言語についてはまったくのど素人である。もちろん自分ではプログラミングやコーディングなどはできない。

今回、SCHOLAR.professorではじめてその存在を知ったビジュアルプログラミングのVISCUIT(ビスケット)というのは、GUIと同じように直感的に使える「コンピュータを粘土のように」とは言い得て妙な気がするし、これなら私にもできるかもしれないと思わせるものだ。

90年代、私の友人たちはコンシューマー向けのAdobe PageMill(Mac)、IBMの「ホームページ・ビルダー」(Windows)で苦労しながらサイトを作成していた。

2000年以降、ベンチャーやスタートアップを渡り歩いてきたので、企業や複雑なサイト制作にはDirector、Shockwave、Dreamweaver、Fireworks、Flashなど、一連のマクロメディア社の各種ツールを駆使しながら制作するものだとずっと思っていた。
05年、そのマクロメディアがアドビシステムズに買収されたと発表した時にはずいぶんと驚いたものだった。

その後、しばらくたってからそうしたホームページもドラッグ&ドロップで作成できるツールが発売されていることを知ったほどだ。中にいると、エンジニアなどがいつでもそばにいるので、コンシューマー向けとはいいながらそうした簡単にサイトを作成できるほどツールが進化していることに気づかなかった(恥ずかしい^-^;)。


■VISCUIT(ビスケット)ーーそれは「柔らかい書き換え」

今回の案内には、「ビスケットは「いわゆるプログラミング言語を書くのではないプログラムなので、プログラミング未経験者でも「コンピュータ」「プログラミングの本質・可能性を直感的に感じていただけます。「コンピュータ業界、プログラミング業界は既にレッドオーシャンだ」と感じている方にこそ、意外な発見をしてもらえるかもしれません。」と書かれていたので、とにかく興味津々だった。

このビジュアルプログラミングのVISCUIT(ビスケット)を開発した原田康徳さんは、このイベントの前に2014年度の人工知能学会「現場イノベーション賞」を受賞するというめでたいニュースもあった。

このVISCUIT(ビスケット)は、実は12年(03年)も前に開発したとのこと。元々がMacにあった技術だようで、それをベースに発展させたようだ。
Altoを見たジョブズがMachintoshを開発したといえばわかりやすいだろうか。VISCUIT(ビスケット)がMachintoshに相当する。
古くからのMacユーザーは知っているのだが、かつてMacには標準でHyperCardというアプリが搭載されていた。これで、簡単なゲームの制作、プログラムの開発等に利用するものでなんとなくそれを連想した。

あたり前だが、プログラムはコンピュータ言語で書かれているので、それを作成するにはコンピュータ専門の言語を習得しなければ作成はできない。

この日は、1人1台づつPad(タブレットという人もいる)が用意され、原田さんの簡単な講義のあといくつかの実地によるプログラミングが用意され、それらを実際に自分たちでいくつかやってみるものだった。
原田さんが、実際に親子向けなどに実施しているワークショップも、たぶんこのようなものなのだろう。

そもそも、ViscuitはFuzzy Rewriting(柔らかい書き換え)を導入した子供向けの図形書き換え言語であるそうで、そうした意味では最初から子どもの啓発や教育向けに開発されているともいえる。
VISCUIT(ビスケット)は、お絵かきソフトのようにプログラムを作り、実行するとそれらの絵が動くのだ。難しい専門言語を必要とせず、プログラム実行してその楽しさを味わえる。まるで、アニメーション、ゲームをしている感覚である。

多くの人たちは、コンピュータというものを、アプリケーション(ソフトウエア)だと勘違いしているという。それは確かにいえることで、「ソフトがなければただの箱」と昔から言われている。

原田さんは、それではコンピュータの本質はわからないという。
コンピュータの原理や仕組みを理解することこそ、もっとも基本的で重要だという。そのためのツールがVISCUIT(ビスケット)なのだ。

しかし、誤解のようないようにお伝えしたいのは、これで簡単にプログラミングがマスターできるようになるということではない。Viscuitだけでプログラミング技術が習得できるようになるのではないようだ。

これは、つまり遊び感覚のプログラミングを通してコンピュータやデジタル技術への理解を、さらに深めることが目的なのだ。


■テクノロジーの革新と将来に思う

1978年、スティーブ・ジョブズはゼロックスのパロアルト研究所(通称PARC)を訪れた。その当時の話しは、すでに伝説ともなっている。
この同じ年には、ビル・ゲイツなども同研究所を訪問していた。今日では、コンピュータのGUI環境はあたり前であるが、当時としてはAltoは革新的だった。

同研究所で、それら様々な技術やデバイス見たジョブズは、それから約5年後の84年、世界で初めてのGUI環境によるパーソナルコンピュータであるMachintoshを世に出した。さらに約10年後、今度は同じくDOS-VからGUI環境へ脱皮したWindows95が発売される。

私が初めて見たパソコンはDOS-Vだが、初めて実際に触ったパソコンはMacだった。噂だけしか知らず、実際に見たのも触ったのもその時(88年当時)が初めてだった。その瞬間、これを考えた人は天才だと思った。
だれでもが、気軽にオモチャで遊ぶようにプログラミングを体験できるのは良いことだ。プログラム未経験者の私が、こうしたGUI環境によるプログラミングを体験するのもまた奇縁だと感じる。

幼少の頃からこうした環境に馴染んでいれば、そこから世界に飛躍できるようなエンジニアが育っていくかもしれない。とにかく、プログラマー層を厚くというかの裾野を広くしておくことはとても重要である。

ただし、ジョブズはプログラマーでもエンジニアでもない。それでも、ウォズをはじめとした素晴らしいエンジニアたちを集め、初めてのGUIによるパーソナルコンピューターMachintoshを作り上げた。

ジョブズ自身、様々な革新的なアイデアの源泉は「リベラルアーツとテクノロジーの交差点に立つこと」だと語っている。
だから、私のように生粋に文系の人間でも役に立つことはたぶんあるだろう。ともかくないと困る(^_^;)。

また、最近のスタートアップなどに接しているとかつてとは違う印象なのだが、エンジニア系の人たちはどうしても生真面目すぎるきらいがある。

文化は遊び心や思わぬ着想や視点がヒントとなり生まれるものだ、と私個人は思っている。
いずれにせよ、近い将来、国語や算数、理科などを教えるように、プログラミングが小学校などのカリキュラムに組み込まれることはそう遠い日のことではないだろう


さ〜〜〜て、次回のSCHOLAR(7/13)である。お待ちかね、私には念願で大好きな宇宙がテーマだ(^_^)。
しかも、06年の打ち上げから9年半、約50億キロの旅を経て探査機「ニューホライズンズ」が、冥王星最接近が2週間後に迫ってきたこの時期、まさに私のために用意されたようなもの(エンタープライズ号があれば、すぐにでも探査にいけるのだが)。
実に、実にタイムリーすぎる〜〜〜!!! 嬉しすぎるぞ〜〜〜\(^O^)/。

この4月、
NHK『クローズアップ現代「ついに発見!? 地球外生命に挑む科学者たち」が放送された。
ちょうど、土星の衛星エンケラドスの分厚い氷の内部に「熱水」が存在するという、地球以外で初めて「水・熱・有機物」の生命誕生に必要な3要素が発見されたことで話題だった。

そのとき、海洋研究開発機構、深海・地殻内生物圏研究分野の高井研さんが出演していたのだが、まさにその高井さんをお招きして「なぜ微生物学者が地球外生命体を探すのか」をテーマに講義を行う。
さらに、木星の衛星エウロパやガニメデにも同じように氷の下には海があり、生命体が存在するかもといわれている。また、同じ土星の衛星タイタンは、衛星ながら厚い濃い大気層に包まれているので、その大気層の下にはなんらかの生命体がいるのではなどと、勝手な妄想がどんどん暴走していく。
いや〜、これはなにがなんでも参加せねばなるまい。

★7月13(月)19時30分〜「なぜ微生物学者が地球外生命体を探すのか」
http://scholar7th.peatix.com/



(関連リンク)
▼SCHOLAR(サイト)
http://scholar.tokyo/

▼SCHOLAR.tokyo(Facebookページ)
https://www.facebook.com/SCHOLAR.tokyo

▼人工知能学会受賞者

▼VISCUIT(ビスケット)〜コンピュータを粘土のように〜
http://www.viscuit.com/

▼ビジュアルプログラミング言語 ビスケット(Viscuit)の紹介(PDF)
http://www.interaction-ipsj.org/archives/paper2004/pdf2004/B04.pdf

▼柔らかい書き換え(Fuzzy Rewriting)について
http://blog.goo.ne.jp/viscuit/e/0ec8cc8cb3964ab241c2485f9aab05fd

▼原田康徳氏の特別講演(第1回ビスケットユーザーズカンファレンスより)
https://www.youtube.com/watch?v=NJU7eJRh2vM

▼Twitterアカウント
https://twitter.com/viscuit


【おすすめブログ】
(第2回)企業の新規事業開発部門は、なぜ「うだつがあがらない」のか?ーーSCHOLAR.professorに参加した
http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/1884936.html

(第3回)"コロンブス指数"で「30年後の普通や常識を考える」ーーSCHOLAR.professorに参加して
http://blog.marketing.itmedia.co.jp/macume/entry/730.html

(第4回)人と機械(テクノロジー)の「付き合い方」、そしてシンギュラリティ(技術的特異点)とーーSCHOLAR.professorに参加して
http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/1893085.html

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★「ハイ・コミュニケーション私論」( ITmedia )
http://blog.marketing.itmedia.co.jp/macume/
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MITベンチャーフォーラムーー「新産業・新技術ベンチャーカンファレンス」に参加して

MIT-VFJ_logo

私的公開日誌@ウェブ暦150616.01

私が参加する数少ない集まりの1つにMITベンチャーフォーラム(以下、MIT-VFJ)がある。
これはMIT出身者で構成されているベンチャー支援のNPO団体である。
もちろん、私はMIT出身などではないが、友人たちのなかにはMIT、スタンフォード、ハーバードなど、私とはまるで無縁な世界的な大学出身者が数人いる。

MIT-VFJは、毎月1回例会を開催している。通常は、ベンチャー経営者、VCなどをゲストスピーカーとしてお招きし、その後に懇親会というオーソドックスな形式で行われている。
ときには、米国MITからのゲストが来日しての特別イベントが開催されることもある。

今回は、毎年開催され今年で15回目を迎えるMIT-VFJ主催によるBPCC(ビジネスプランコンテスト&クリニック)の説明会も兼ね、「新産業・新技術ベンチャーカンファレンス」と題された特別イベントとしての開催された。
例会は50人程度の集まりであるが、今回は200名越える参加者があり早々にキャンセル待ちが出るほどの人気だ。

今回は特に記事としてシェアすることで、多くの人たちの参考になれば嬉しく思う。


■3名の豪華なゲストスピーカー

そうした特別なイベントでもあり、この日は3名の豪華なゲストスピーカーが登壇した。

(1)maojian works株式会社:kay meデザイナー兼プロデューサー毛見純子さん
毛見さんは、maojian works株式会社の代表で、BPCC14のストラテジックグロース部門ファイナリスト。

その毛見さんは大学卒業後、ベネッセを振り出しにプライスウォーターハウスクーパーズ、ボストンコンサルティンググループなどを経てmaojian works株式会社を設立、その同社の新しいブランドがkay meだ。
同ブランドは、働く女性のためのファッションである。ジャージーとはとても思えない色・柄やデザインで、しかも自宅で洗えるという優れもの

彼女のコンサルティング時代の仕事の経験からヒントを得て生まれた商品(ワンピース)だ。自らもデザインを手がけているとのことだが、デザインは毛見さん自身が独自で学んだそうだ。
しかも、縫製はすべて日本製。

このあたり、私の友人では同じようにアパレル領域で国産製造にこだわったFactelier(ファクトリエ)を展開している山田さん、西陣織ネクタイを展開しているFORTUNA(フォーチュナ東京)の村井さんなどに通じるものがあり、同じように皆ベンチャーでなんとも奇縁を感じる。それにしても、やはりMade in Japan”というのはブランドなのだ。

現在、kay meは欧州を中心に海外展開している。
それはイタリアに出向いてリサーチした際、欧州での展開に確信を得たとのこと。また着物など和柄を活かしたことも、欧州の多くの人たちを魅了した。こうした戦略的な視点や行動は外資系コンサルティング時代の経験が活きているように感じる。


(2)株式会社モルフォ 代表取締役社長:平賀督基さん
次に登壇したのは株式会社モルフォ代表の平賀督基さん。
東京大学出身の技術者仲間と起業した「組み込み向け画像処理技術」に特化したベンチャー企業だ。

元々デジタルカメラ用手ぶれ補正技術として出発した。しかし、当時はデジタルカメラには光学式手ブレ補正が内蔵され、ソフトウェア補正する技術は一般的ではなかった。しかし、携帯電話(ガラケー)への応用(NTTドコモ端末)と採用により、同社が飛躍するきっかけになった。
その後、スマートフォンが追い風となり、現在ではクライアントも収益もほとんどが海外企業ということ。

携帯電話へ舵を切ったのは、各社が技術でしのぎを削っているデジタルカメラ市場に比べ、それがブルーオーシャンだっという計算と戦略があったからだという話し。
デジタルカメラは、韓国や台湾勢にシェアを奪われている家電や情報端末類とは違い、日本製品がそれでもブランド力と技術力で優位性を維持できている数少ない製品分野だ。
それがスマートフォンのカメラ搭載によりシェアを奪われている。破壊的イノベーションは、異なる業界や思わぬメーカーがいきなりやって来るものなのだ。

平賀さんの話しで印象的だったのは、企業を成長させて組織を拡張するさいに直面する人材の難しさだ。
特に、どんなに優秀な人でも大企業で仕事をしてきたエンジニアは、ベンチャーではその優秀さが発揮できない(機能しない)こともあるというのは、極めて教訓的だった。
大組織の歯車として働いているときは上手く機能していても、まったく異なる企業文化や組織ではその実力を発揮できないことはあるだろう。

例えば、野球選手でも、別の球団に移籍しチームを変わったとたんに大活躍する選手、あるいはその逆もあるわけで、そうしたのと同じようなことはスポーツ界に限らずどこにでもあるだろう。

ベンチャーの経営者からは、大企業でイノベーションは難しいという話しを聞くことがあるが、そうしたことにも通じるように思うし、私にもわかるような気がする。

ここのところ、大企業のベンチャーファンド組成が活発で、ベンチャーとのマッチングも盛んなである。そうした背景には、何年にもわたって念仏のようにイノベーションを唱えても、結局はそれができないし新規事業部を設けてもほとんどが成果を出せないでいることも大きな要因だろう。
自分たちだけではイノベーションはできないと、ようやくにして悟った結果ともいえるように私には思えるのだ。


(3)TomyK Ltd. 代表(ACCESS共同創業者)鎌田富久さん
最後に登壇し、基調講演を行ったのが鎌田富久さんだった。
鎌田さんご自身がエンジニアでもあり、学生時代、携帯電話向けソフトウェアなどのモバイルインターネットの技術のACCESSの共同創業者としても知られ、現在ではテックベンチャー、特にハードウエアベンチャー支援で活躍され、最近ではGoogleに買収された東大発のロボットベンチャーSCHAFTも支援していたことで大きな話題となった。

私も同様なのだが、鎌田さんはゲームやアプリには関心がないとおっしゃっていた。
今日では、オープンソース、ソーシャルメディア、クラウド環境、3Dプリンタなどのテクノロジーが発達しているが、それでもハードウエア系ベンチャーなどものづくりには初期投資のハードルがあるし、製品化するまではかなりの時間も要する。

一番気づきがあったのは「問題解決より、課題設定の方が大事」という視点だった。これには思わずハッとした。確かに、課題の設定の仕方により解決方法(アプローチ)が異なる。
また、機会を人間に近づけるのと人間が機械へと近づく双方向が進行しつつあり、今日ではその境界線が曖昧になりつつあるということ。

これには私も思わずうなずくことだった。かつて、リアル vs バーチャルの対立で語られたときもあるが、現在ではリアルとバーチャルがインタラクティブが当たり前となっている。
私は、人間とデジタルが融解しつつある環境や社会をDigital Ambient Societyと定義づけている。

SCHAFTを初めとしていくつかの事例紹介があったが、そうしたことに共通しているのは、とにかく動くことで思わぬチャンスを引き寄せるということだ。もちろん、闇雲に行動するのではなく、戦略的に行動することが基本ではあるのだが。

私は、鎌田さんお話しを聞いていて、電動車椅子を製造するベンチャー企業WHILL(ウィル)の事例に代表されるように、中小・零細企業の持っているものづくりの匠の技術をうまくスタートアップに活用できるような仕組み(エコシステム)をつくれれば、まだまだそうした企業の躍進できる機会や場を用意できるように感じた。
こうした環境がますます整い今後もますます発展することに大いに期待したい。

私が経験したゼロ年代(2000〜08年)のベンチャーに比べ、現在ではアクセラーレーターも多く起業するには羨ましい環境だと思う。

そうした話しは、数年前にシリアルアントレプレナーでEvernoteのPhil Libin来日時に参加したブロガーミーティングでも「起業するにはいまはいい時代」というようなことを自らの体験を交えて語っていた。

また、私の周辺には目利きなエンジェル投資家、起業家からVCへ転身した友人や知人が少なからずいる。そうした人たちが、次世代の起業家を育成できるようなエコシステムが徐々にではあるが形成されつつあるようにも感じている。


毎回、気づきやヒント、確認など得ることの多いMITベンチャーフォーラムではあるが、今回はお三方の話しにはヒントや学びがいつもい以上に多かった。


(関連リンク)
▼新産業・新技術ベンチャーカンファレンス
http://mit-vf.jp/seminar/next/

▼MITベンチャーフォーラム(MIT-VFJ)
http://mit-vf.jp/


▼株式会社モルフォ
http://www.morphoinc.com/index.html

▼Googleも一目置くエンジェル投資家のベンチャー育成論:TomyK 鎌田富久氏インタビュー(前編)
http://dentsu-ho.com/articles/2067

▼ベンチャーと大企業、テクノロジーの未来:TomyK 鎌田富久氏インタビュー(後編)
http://dentsu-ho.com/articles/2090

▼「起業家を育てるのは起業家だ」
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/3530


【おすすめブログ】
●"コロンブス指数"で「30年後の普通や常識を考える」ーーSCHOLAR.professorに参加して
http://blog.marketing.itmedia.co.jp/macume/entry/730.html

●SLP PRESENTATION DAY 2015に参加して思う
http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/1884810.html

●Evernote Japan Meetupに参加してーーPhil Libinが語ったネットビジネス5つの変化
http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/1440318.html

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〓 ハイ・コミュニケーション私論 〓(ITmedia)
http://blog.marketing.itmedia.co.jp/macume/
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戯作【推薦状】「梅下くんのブログを推奨しますーー川端康成」

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私的公開日誌@ウェブ暦150611.01

和田誠の著書に『倫敦巴里』(話の特集刊:77年初版)という本がある。発売された当時もその後も話題で、しばらくは随分と売れたような気がする。
同書は、著名な映画監督や文人(小説家など)をダシに模して遊んでいるなんとも楽しい本なのだ。

その中に、川端康成の代表作『雪国』の書き出しを、様々な著名作家の文体でいかにもそれらしい作風で模写(戯作)して収めてある。いわゆる文体模写である。

ざっと模写している作家たちをあげると、野坂昭如、植草甚一、星新一、伊丹十三、笹沢左保、永六輔、大薮春彦、五木寛之、井上ひさし、池波正太郎、司馬遼太郎、大江健三郎、筒井康隆、村上龍、つかこうへい、横溝正史、谷川俊太郎からなんと川上宗薫、宇能鴻一郎などにいたるまで、実に32名の作家の文体模写で『雪国』の書き出しが綴られている。

まるで、遊びの実験のようでもあり、川端康成の名作を「この作家なら、いかにもこいう文体で書きそうだな」と思わせるものだった。
こうした遊び心は、文章を書くものとして、その才能にずいぶんと羨ましさをそのころは覚えたものだった。
私も、いつかは似たようなことで遊んでみたいと長らくずっと思っていた。

先日、数十年ぶりに本棚の奥に見つけたので読み出したら面白く、どうしても同じように戯れや洒落で私も挑戦してみたくなった。
「人がすなる文体模写といふものを、吾もしてみむとてするなり」という趣で、ずうずうしくも「私のブログの推薦状」を書いてもらうことにした。

もとより、現実的には、誰も推薦状を書いてくれないという実にシビアな理由があるのだが(^_^;)。
ま、こういうのは「しゃれ、しゃれ。遊び、遊び。」とか、いまどきなんとも粋狂なことをするヤツだ、と軽〜く受け流していただきたいもので……。


戯作【推薦状】梅下さんのブログを推奨しますーー川端康成

「梅下くんは、なんといいブログを書くのであらうか。彼はたつたひとつの短いブログを考へるのに五日六日も費やすことがある。文学作品を書くようと同じやうに心を込める。よいブログを書くといふことは、相手の心の琴線に触れてくるものである。

それは考へた人の煌めく感性や鋭い洞察を感じさせるばかりではなく、受け取つた相手の心の中を見抜く恐ろしい使者のやうに思はれる。
私には、彼の才華が眩しくもあり羨ましくもある。彼のブログは芳醇な言葉を醸造してゐるかのやうである。

梅下くんはさしづめ滄海の遺珠であらう。このごろ私が唯一楽しみにしているのは、彼の新しい文章に触れることである。もっと多くの人たちにも私の悦楽を共有してもらおうと、ここに梅下くんのブログをあらためて推しやうと思う。」


はじめて川端康成を読んだとき、「なんて美しい文章を書く人なんだ」と、日本語の美しさを再発見して感激した。
もちろん、三島由紀夫も実に惚れ惚れとする美しい文章なのだが、後期作品群のいかにも「ね、僕ってとても美しい文章表現ができるでしょう」と言わんばかりに人工的美文をひけらかしているのは、「確かに流麗な文章だね」と思いながらもいささか鼻についてしまう。
その川端に見いだされて作家デビューした三島、私個人はやはり初期のビビッドな美文が好きだ。

同じ美文でも、川端康成の文体は、たとえてみれば枯れて華奢なイメージの美しさだろう
だから、文体に限れば日本浪曼派にいまでもずっと憧れている。私にはとうてい書くことは叶わないが、気品があり読んでいて響きが美しい文体が好みだ。

和田誠著『倫敦巴里』の画像を添えあるが、こういうのは読んだ人が、元ネタの作品をあれこれ探るのが楽しい遊びというものだろう(^_^)。

この本は、すでに出版社が存在せずに現在では絶版になっていて、アマゾンなどで中古で入手できるだけだ。
今日では、知る人も少ない本だが、こうした本こそはどこかの出版社が復刻、あるいは新版などの形で是非とも発売して欲しいと願っている今日このごろである。


【おすすめブログ】
●太宰治の生誕100年ーー忘れられている2人の作家について思う
http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/925483.html

●今ごろになって知った白石一文の直木賞受賞に思うーー純文学は生き残れるのか?
http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/1107911.html

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ブログタイトル変更についてのお知らせーーBianchiの徒然ブログから“The Blog Must Go On”へ

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私的公開日誌@ウェブ暦150604.01

長らくずっと悩んでいた。私のブログ『Bianchiの徒然ブログ』のタイトル変更についてだ。
これまで、いくつも変更名称は候補に挙がっては消えが繰り返されてきた。
 

■漠然とつけただけの「Bianchiの徒然ブログ」

このタイトルは、特別な思い入れや意味はなくなんとなくつけただけだった
開設当時(08年)、書きたいテーマがあったわけでもなく、05年から利用していたmixiでもツール・ド・フランスなど、自転車についての日記しか書いていなかった。
だからブログを開設しても、おそらく自転車乗りの日記になるだろうと思ってつけたタイトルだった。

所有している自転車はイタリアのBianchi(Alloro)、気ままに趣くままに日記書くだろうから徒然ブログ、これにひらがなをどこかにつければ、英字・漢字・平仮名・カタカナの全てを盛り込めるぞ、というほどで命名しただけなのだ。

逆に、ブログページの冒頭に毎回表示されるブログの説明文は、大好きな『スタートレック』シリーズのナレーション(新スタートレックバージョン)と、こちらにはとてもこだわった。
日付についても『新スタートレック』の冒頭、「恒星日誌(StarLog)、宇宙暦…」で始まるナレーションと同じように「私的公開日誌(blog)、ウェブ暦…」とした。

しかし、4年ほどたったころ、ジャンルも段々と増えて記事もマーケティングやベンチャーなど多様性が出てきたときから、ブログタイトルだけはなんとか変更していたいとずっと感じていた。

友人たちのブログタイトルを見かけると、思い入れや伝えたい内容に沿ったものが多く、私のようにイージーなタイトルはなんとかしたいと。

さらに、いまでは自らブロガーと名乗っても違和感はないのだが、友人たちの集まりに出かけると、友人たちは皆に私をブロガーと紹介する。ブログのタイトルはなんですかと聞かれることがあり、「Bianchiの徒然ブログ」ではいかにもなにも考えていないでつけたタイトルだし、なんとなく怪しい匿名ブログのようなイメージもあり、気恥ずかしくてなかなか言い出しにくかったのだ。

本当に長らく、これにするぞという覚悟を決められるような、また自分のブログを書き続けるミッションやコンセプトを的確に明示できるに相応しいタイトルに変更したいとずっと願っていたが、幾度も考えてはやめたり諦めたりしてきた。
 

■ITmedia「ハイ・コミュニケーション私論」は、最初から決めてあった

その後しばらくし、ITmediaからお声かけをいただき、マーケティング専門のコミュニティでブログを開設することになった

こちらのブログタイトルは、実は最初から決めてあった。それが『ハイ・コミュニケーション私論』だ。

このタイトルは、元々はこの個人ブログのタイトル変更時に使おうと前々から用意してあった。ただ、変更時期のタイミングを見計らっていたのだが、それをITmediaで開設するブログにそのまま使用することにした。

マーケティングの専門家が参加するブログコミュニティだとわかっていたが、私自身はマーケティングあるいは広告などに関する記事だけを書くつもりは当初からなかった。
私のような老兵などより、そうした記事を書けるあるいは書きたい気鋭、俊英マーケッターはほかにもいくらでも大勢いることはわかっていた。
ましてや、それがITmediaという日本の代表的ネット系メディアからのお声がけであればなおさらだろう。

今日、テクノロジーとメディアの大転換期のマーケティング業界である。
様々な社会事象・現象や情況についてエッセイというかコラム的な記事を書いてみたいと思っていたので、私にはビッグチャンスだと感じた。
ちょうど、Digital Ambient Society、Communication Metamorphosesという自分なりの概念も確立しつつあった

つまり、多種多様なな現象(ヒト・コト・モノ)について、自分の知見を活かしてマーケティング的な記事内容に引き寄せた批評的なブログにしてみたいということを狙っていたのだ。

ブログテーマも兼ねているこのタイトルは、もちろん吉本隆明の『ハイ・イメージ論』に倣っている。

私がブログを書いていて悩んだり迷ったりしたとき、必ず長年の愛読書たる多くの文芸批評家に救いを求める
かれらの本を読んでいると、題名の付け方、独自視点の持ち方、書き出しからどのように文章を運んでいくか、あるいは結論までどのように書き継いでいるか、気づきやヒントなど多くを教えてもらえるし、まだまだこうした先人から学べることはたくさんある。

ちなみに、「書評の手帖/読むヒント」を先日新しく設けたが、もちろんこれは禿鍔饌検愴禀床箸亮蠶 戮半林秀雄『考えるヒント』にあやかったものだ。

だから、もしITmediaからのお声かけがなく同メディアに自分のページを開設していなかったら、この『ハイ・コミュニケーション私論』を個人ブログのタイトルにそのまま変更していただろう。

しかし、タイトル変更も忘れかけたころ、チャンスというのはそれがどのようなものであれ、いつどこで急に訪れるかわからないものだ。
何事も、本当にセレンディピティなのだ。


■新ブログタイトル「The Blog Must Go On」は突然やってきた!

それは、先日(5/28)、アジャイルメディア・ネットワークが初めて開催した「オープンプレスカンファレンス」に参加し、新サービス「reviews」(β)の発表の内容をブログ(下記リンク参照)にしようとメモを書き始めたときのことだった。

自分にとって、他のソーシャルメディアもあるが、あくまでもブログが軸だし、公認ブロガーか否か、収益が得られるか否かは別次元の問題で、とにかくブログ書き続けるのだという執念にも似た気持ちがあることに気がついた。
そこで、“The blog must go onという言葉がすぐに口をついて出てきた

この瞬間、「そう、これだ。これなのだ!」、私のブログタイトルはこれしかないと
そこで、個人ブログのタイトルを書き出してから8年目になり、今頃になってようやく納得できるものとして変更することを決意した。
しかし、8年間馴染んできたタイトルでもあり、しばらくのあいだは括弧付きで併記するが、いつか外せる日がくればと思っている。

タイトルは変わっても、書く内容に変更はない。書く=表現するというのは一生の修養であり、これでよしという終わりのないもの。
今後は、Bianchiの徒然ブログではなく、この新しいThe Blog Must Go Onも従前同様、なにとぞ引き続きご笑覧願えれば幸甚に思う。

さて、タイトル正式決定を勝手に記念し、改めて各ブログのカテゴリを下記に紹介する。
もし、いずれかご興味のあるカテゴリが見つかりましたら、あわせてご笑覧願えればありがたく思う次第。


(関連リンク)
▼The blog must go onーーブロガー支援の新しいプラットフォーム、SmartNewsとも連携、AMNの新サービス「reviews」(β)発表会に参加して
http://blog.marketing.itmedia.co.jp/macume/entry/745.html

▼「マーケター通信」開設おめでとうございます。


▼セレンディピティ、キャリアのピボット、またはレイヤーとしての人付き合いについて考えてみた
http://blog.marketing.itmedia.co.jp/macume/entry/594.html


【ブログカテゴリのご案内】
▼自立のマーケティング思考的視点
http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/cat_30143.html

▼デジタルネイティブ[ネット/Web/PCなど]
http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/cat_31900.html

▼読書空間または読書人歩録
http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/cat_46736.html

▼近未来像を見る[宇宙/ロボット/SF]
http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/cat_35550.html

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〓 ハイ・コミュニケーション私論 〓(ITmedia)
http://blog.marketing.itmedia.co.jp/macume/

〓 Biz/Zine:書評 〓
http://bizzine.jp/person/detail/44/
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21世紀的書評のあり方とはーー書評に関するある読書人のノート

書評_ブロガー






私的公開日誌@ウェブ暦:150521.01


若くして小説や詩を創作する才能に恵まれた人は羨ましいと思う。
人はだれでも小説家や詩人になれるだろう。音楽家にも、画家にさえなれるだろう。しかし、私にはそうした才能はどれも皆無だった。

私は、今日まで自分の感想、意見、考え方、アイデアなどなにかしら書き続けている人生だと思う。
高校時代、学校が年1回発行する「春秋」に3年間書いていた。大学時代、文芸批評家に憧れいつでも原稿用紙(A4/400字詰め)を持ち歩いていた。
社会人になってからは、ずっとマーケティングや企画を考えることを生業として企画書を書き続けてきた。
振り返ってみれば、小学生のときに作文コンクールに応募して以来、とにかくずっと文章を書き続けていることになる。

しかし、才能がないものの悲しさで、文筆業(プロのライター)だけで生活できわけではない。
もとより、才能があれば売れるという保証があるわけではにのは世の常。どの業界を見まわしても、才能がなくても売れている人が多くいるのはご存じの通りで、特に出版業界などはそうした傾向が顕著で、巷間ベストセラーといわれている本のほとんどが自ずとそれを証明している。
むしろ才能があってかつ売れている人の方が少ないように感じているのは、果たして私だけなのだろうか。

ただ、私は不思議と自分の本を出版したいと思ったことは実はない。それでも懲りずに書き続けている。


■ソーシャルメディア社会の恩恵

ブログは、私が書くことを好きなことを知っている大学時代の友人の勧めと、ベンチャー時代に縁を得た人たちとの出会いがきっかけではじめることになった。
最初は何を書けばいいのかもわからず、趣味の自転車について日記のつもりで書き始めた。
それから8年、気がつけば、新しモノ好きな私は、ブログ以外にも様々なソーシャルメディアでいろいろと雑文を書き散らしている。

現在ではITmediaにマーケティング関連の記事を書き、ランキングでトップを頂戴するほど読まれるようになり、新しいビジネス系コンテンツサイト(Biz/Zine)では書評を担当することになった。
特にそうしたことを目指してきたわけではないが、書くこと(ブログ)を継続してきた成果だと素直に嬉しく思うと同時に、これもテクノロジーがもたらしたソーシャルメディアの恩恵だと感じている。

ところで、つい先日、宮部みゆき最新作小説のカバーイラストを、黒板アートで話題となった女子高生が担当するという異例の抜擢ニュースがあった。
私は今回はじめて知ったのだが、1月にこの女子高生の描いた映画『アナと雪の女王』のイメージを黒板アートとして描いた写真が、Twitter上で5万リツイートという反響を呼び、それを見たKADOKAWA側からの依頼で、宮部みゆきの新作のブックカバーを同様の黒板アートで描いた写真を使うことになった。
これも実にソーシャルメディア時代を象徴するエピソードである。

一方、ここのところ女性それも若い受賞者が話題だったが、13年の第148回芥川賞受賞作では、黒田夏子という同賞史上最高齢75歳で受賞者という、まさに日本の高齢化社会を象徴するような現象があった。
講談社は、そうしたことを背景に対象を60歳以上に限定した「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」を始めるほどで、なにごとも継続して諦めないことが大事だと実感する。


■マーケティング視点で「書評の極意3カ条」を再考する

今年3月、「書評の極意3カ条を授かるーー「書評家失格!」を書いた私が、書評デビューすることになって」を書いたとき、書評の極意3カ条を以下のように紹介した。

(極意その1)書評は、たんに一読者として本を読み、その本に寄り添う心構えが必要なこと。
(極意その2)文章に個性は不要。本の面白さをわかりやすく短い文章で伝えて読書を促すこと。
(極意その3)書評する本の選定にこそ、その書き手の個性がもっとも発揮されると心得ること。

実際に自分で書評を書いていくつか感じたことがある。

上記の中で、私個人が一番のキーとなるのは(極意その3)だと実感したことだ。
もちろん、ほかの2つも重要ではある。しかし、ことマーケティング的視点から考えれば、(極意その3)こそ独自性(Differentiate=識別する)を発揮すべきであることがわかるのだ。
つまり、沢山の書評コンテンツの中で独自のポジションを築き上げることが求められている。

世の中には書評コンテンツが溢れており、どうしても話題の本やベストセラーなど似たような本を取り上げているので、代わり映えがしない内容となる傾向も避けられない。
また、様々なソーシャルリーディングサービスも、ジャンルを問わずなんでもありな状況で、玉石混淆な印象は拭えない。


■21世紀的書評について考える

日本の書評は、長らく新聞の時評それも文芸時評の伝統が色濃く反映されてきたように思う。ウェブメディアでも、そうした“伝統”に留まっているものが多いと感じている。

そもそも、書評のはじまったころ、まだ書籍刊行点数が今日ほど溢れている時代でもなく、メディアの数も限られて本に関する情報が貴重な時代だったころっだった。
わかりやすく内容を紹介する、読みどころ(ポイント)をかいつまんだ文章が、いまでも書評だと金科玉条に思っているのではないか。

しかし、今日、どのメディアでも書評コーナーはあり、本の情報や読んだ感想などを共有するソーシャルブック・サービスも様々にある今日、昔とおなじように惰性で書評コーナーをつくっても仕方がない。

そうした旧来の金太郎飴的書評の「型」から脱し、新しい21世紀的書評あり方が求められている時期ではないかと思う。
書評のスタイルやあり方にもイノベーションは必要だし、似たり寄ったりの内容では、コンテンツとしてのプレゼンスを高めることもできない。

つまり、従来の時評的な新刊にこだわらず、れには書評によるテーマ設定、取り上げる本の選定、その本に対して評者独自の着眼や視点による書評こそ、まさにコンテンツでありその意義と価値が問われるのだ。

もちろん、これは極めてマーケティング思考的な意見である。なので、プロの書評家と言われる人たちとは当然異なるだろうことは承知の上である。

このブログを書くに際して、いくつかの書評についおてのブログを読んだ(下記関連リンク参照)。
そうした中で、2つのブログが印象に残った。

一つは、『書評とは何かを考えてみる』の中で以下のように書いてる。

「本を読んでいる時に「面白い!」と思うのは、やはり「ハッとする」、何か意外性や新しいことが発見できた時です。
だから、その本の「ハッとした部分」を紹介するというのが、優れた書評の条件なのではないかと思うのです。」

その彼は「別の本の知識との組み合わせの妙。」とも書いている。

もう一つ、同様に岡崎由美の先の書を読んだブロガーも『良い書評とは何か』で、極めて近しい感じの発言している。

「本は物理的には独立した事物だが、知的生産物としては様々な本と網の目状の関連を持っている。だから読書とは単に一冊の本を読むことが重要なのではなく、一冊の本を起点として知識の関連性を想像するということにある。」

私もこれが書評の意義であり価値だと思う。
この二人のブログを読んで、恥ずかしながら未読なのだが豊崎由美の『ニッポンの書評』(光文社新書)、読んでみたくなった。


■書評カテゴリの開設について

さて、そうしたことなど徒然に考えながら、今回、当該ブログに新しいカテゴリ「書評の手帖/読むヒント」を設けた
これまで「読書空間または書評歩録」に分類してあった記事から、過去8年間で書き続けてきたブログ800本ほどのうち、書評はたったの15編ほどと実に少ない。

ブログの書評のカテゴリ名であるが、畏れ多いことながら、もちろん禿鍔饌検批評家の手帖』と小林秀雄『考えるヒント』に倣っている。
書評に「家」を付けていないのはまだまだ初心者だからだ。また、小林秀雄風にいえば、私の書評がほかの人たちにとって、本を読むヒントくらいにはなって欲しいという願いからカテゴリ名を決めた。

それにしても、書評というのはだれでもが悩みつきないのだと、いまさらながらにあたらめて実感した。
私は、学生時代に吉本隆明や高橋和巳に薫陶を受け、爾来ずっと文芸批評や批評に憧れてきた。小林秀雄や禿鍔饌犬覆匹砲眇討靴鵑任たので、文章を書くとどうしても文芸批評家や批評家的な文体になってしまう癖が抜けていない。

例えば、セミナーやフォーラムについての記事を書いても、それら内容紹介や要約などの文章より、それをダシに私自身の視点や知見、主張を述べるような文章になってしまい、一般的な記事のように書くことができないで悩んでいる。書評についても、授かった極意3カ条に従って書くというのが、どうしても私にはなかなか難しい。

今回、自分が外部メディアで書評を引き受けるにあたり、いろいろと調べるてみると、私だけではなく書評を書く人であれば、誰でもが書評の方法論やスタイルに一様に悩んでいるのだということがよくわかった。

これからも書評ブログを増やし、自分なりの書評スタイルができるように修練をしていくつもりだ。それにしても、「書評と批評を架橋する新しいスタイルを確立」への道はまだまだ遠い先のことだ。
しかし、文章を書くということに定年はないし、これで完成とか最終形いうものもなく、一生の修行や鍛錬と同じだろう。

今後も読書好きの皆さまに少しでも資する記事と、引き続きご笑覧が叶えば変に嬉しく思う。


(関連リンク)
▼現役女子高生が手がけた黒板アート、宮部みゆき最新作カバーイラストに採用
http://news.mynavi.jp/news/2015/03/20/196/

▼最年長と最年少「年齢は関係ない」〜第148回芥川賞・直木賞の受賞者が決定
http://www.lifehacker.jp/2013/01/130116akutagawa_naoki_148.html

▼書評とは何かを考えてみる
http://bookvinegar.jp/plus/column/878

▼【豊崎由美氏インタビュー】1冊1冊と踊る書評のために──書評というジャンルの現在とこれから
http://www.sbbit.jp/article/cont1/25279

▼私が書評家と呼ばれるまでーSNS時代のブックレビューについて
http://ji-sedai.jp/school/application/sns.html

▼個性豊かなHONZのレビュアー
http://www.d-laboweb.jp/special/sp48/index3.html

▼『ニッポンの書評』は誰のため? 〜書評のプロと仕事のプロとの共通点
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110708/221363/

▼[書評] 面白い書評はあっても、正しい書評はない。書評をめぐるあれこれ『ニッポンの書評』
http://gappacker.com/book-japanese-book-review/

▼書評ブログ記事100本突破。書評についてじっくり考えてみる。
http://gappacker.com/think-about-book-review-blog/

▼全米一の影響力を持つ書評家ミチコ・カクタニは謎の日本人女性
http://oharakay.com/archives/983


【おすすめリンク】
●カテゴリ「書評の手帖/読むヒント」

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