linkedin_logo

私的公開日誌@ウェブ暦:111026.01

前回も書いたように、LinkedIn はかれこれ3〜4年前から前から日本上陸の噂が絶えなっかたが、仮にそのころに上陸してきたとしても、他の国産ビジネス SNSと同様、ユーザーの獲得には苦労したと思う。
ましてや、日本ではネットは匿名で米国などに比べても人材の流動性の低い国という実態がある。

しかし、Facebook、Google+の進展で、ネットでは匿名というこれまでの日本人的“常識”が徐々に溶解しつつある
そうした追い風の中で、満を持しての日本版提供開始となった。

ミッションは、世界のビジネスプロフェッショナル(推計で約6億人)をつなぐことにある。また、急がず長期的に日本市場にコミットしていくために、日本オフィスを開設しローカルチームまで用意した。

実は、私も今回のブロガーミーティングに参加するまで、転職希望する人やヘッドハンターされたい人が、そうした人材斡旋や紹介する企業の代わりに活用するサ イトというようなイメージであったが、それは誤解だった

LinkedInを通じて新たなビジネスのスタートアップの事例が紹介されたが、一言でいえばそうしたビジネスプロフェッショナル同士の触媒となるようなサービスなのだ。
また、アウトソーシングや新しいプロジェクト、新規事業に必要なスキルを持っている人などは、これまでは人づてか人材紹介企業に依頼することが多かったが、LinkedInを利用すればこれまで以上に選択肢が広がる

必要とあれば、海外それもどこの国の人であろうが、最も適した人材あるいは企業をパートナーとして獲得できる。

実際、前回ブログで紹介したTechCrunchiの記事「LinkedInメンバー、 2009年以来の転職・就職は740万件、470万人がスモールビジネスに就職」にもあるように、LinkedInを活用している人はビジネスにおいてもアクティブであり、産業界における経済成長を示すインフォグラフィックを作成し、オバマ大統領と雇用創出と経済について、LinkedInのメンバーと話し合うほどとなっている。

つまり、大袈裟にいえばビジネス創出や協業のための苗床のような機能を担っているのである。

また、Facebookだと、ビジネスに関する情報だけではなく、親や兄弟、趣味のつながりなど余計な情報も一緒に飛び交う。そうした時、LinkedInでは、その人が関係するビジネス情報や本人スキルに資するよ うな意見だけに特化した交流が可能である。

さて、LinkedIn日本版については、下記のITmediaのAlternative blogで著名な方々や他の参加者ブログ上で既に十分に語り尽くされている。今更、私如きが特に付け加えることもない。

興味のある方は、下記の【参加者のブログ記事URLリスト】を参照されることを是非お薦めする


■今後もソーシャルサービスは米国に支配されるのか?

ところで、06〜09年頃、国内にもビジネス系SNSサービスはいくつか存在し、その中には最強YahooがLinkedInを参考にしたビジネスSNSもあったことは、前回のブログでも紹介した。

TwitterやFacebook以前にも、国産で似たような同様のサービスは存在していた。
例えば、 Twitter以前にもマイクロブログでは、livedoorが提供していたnowa、その他にもWassr、Haru.fmなどをいくつか存在していたが、国内では認知度も低く、ユーザーを獲得して普及するには至らず、後から上陸してきたTwitterが成功を収めてしまった

ソーシャルメディアに関していえば、何故こうも米国産に市場を取られてしまうのか?
しかも、日本版はUIがわかりにくい、使いにくいし実名は日本人には馴染まない等々、否定的な意見が多いにもかかわらず、どうして米国産の後塵を拝する結果が生じてしまうのか

かつて、世界的なオークションサイトのeBayが上陸してきたが、当時最強のYahoo!オークションには勝てずに撤退したことがある(02年撤退、07年再上陸)。
詳しく調べた訳ではないが、他の外資系Webサービスで日本上陸を果たし撤退していった企業もあるだろう。

もちろん、これらの中には、再上陸を果たしてから続々と素晴らしいサービスをリリースして成功した検索エンジンNAVERのような大成功例もあるが、総じて98〜05年頃までに上陸してきた外資系サービスはみな撤退やサービス終了している。

しかし、それに比べ、ソーシャルメディア系のサービスはFacebook、Twitter、YouTube、Flickrはもちろん、それに加えてクラウド系サービスDropbox、Evernoteなど、国内でも支持や多数のユーザーを獲得して日本でも成功している。

かつては、日本市場は特殊なので、海外の成功モデルを日本語化しただけでは受容されないということが半ば常識になっていた。しかし、ここ2〜3年に上陸してきた米国のサービスは、逆にそれまでが嘘のようにユーザーを獲得している。

その理由は、サービス自体はもとより、マーケティング、 事業戦略、企業戦略的な視点からも興味深く、そのあたりは追求してみる価値はありそうに感じる


そんなことを感じながら帰路についた私である。今後は、一刻も早くLinkedIn Today日本版を待ち望みたい。

おみやげに、LinkedInロゴ入りナイロン製トートバッグ、ロゴ入り折りたたみ傘、ロゴ入りノートをもらったのであった。


(了)


【参加者のブログ記事URLリスト】
▼リンクトインが変える“日本のワークスタイル”について
http://blogs.itmedia.co.jp/socialrecruiting/2011/10/post-779d.html

▼日本のビジネスパーソンが慣れないキャリア明文化は、LinkedInを日頃からアップデートするようにすると、いいかも
http://blogs.itmedia.co.jp/mm21/2011/10/linkedin-2a75.html

▼LinkedIn はいきなりコンタクト申請ではなく、紹介機能を活用しよう
http://blogs.itmedia.co.jp/sns/2011/10/linkedin-ed11.html

▼リンクトインが提示する新しい働き方の姿
http://techwave.jp/archives/51707943.html

▼LinkedIn日本上陸ブロガーイベント/刮目してみるべき理由
http://d.hatena.ne.jp/ta26/

▼LinkedIn 日本参入!ブロガーミーティングに行って解けた誤解
http://bit.ly/shCfga

▼ 仕事用SNS「LinkedIn(リンクトイン)活用法〜基本設定編
http://wada.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/snslinkedin-dd5.html

▼Linkedin(リンクトイン)がつくるプロフェッショナルネットワークに未来があるか?
http://blogs.itmedia.co.jp/kudou/2011/10/linkedin-e719.html

▼LinkedIn ブロガーミーティングレポート
http://komugi.net/archives/2011/10/22153439

▼「LinkedIn主催ブロガーミーティング」に行ってきました
http://tetsukun0105.com/2011/10/22/linkedin/

▼【Report】 LinkedIn(リンクトイン)ブロガーミーティングに参加してきましたよ。
http://takapprs.net/tech/archives/2011/10/linkedin_blogger-mtg/


────────────────────────────
〓 BianchiのTumblog 〓

〓 macume's “FriendFeed” 〓
http://friendfeed.com/macume
※ BianchiのソーシャルWebアクティビティ集成は↑から
※  携帯アクセスは『Bmail』(左カラム上)、「QRコード」(左カラム下)から
────────────────────────────
【おすすめブログ】
・LinkedIn日本版開始のブロガーミーティングに参加してーープロローグ
http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/1570649.html

・SNSとパーティー文化に見る「相似性」

http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/779313.html

・「Facebookは実名利用だから日本人に普及しない」をいまだにオウム返しの愚(1)
http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/1392373.html

・「Facebookは実名利用だから日本人に普及しない」をいまだにオウム返しの愚(2)
http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/1396317.html

・今頃なのだが「ソーシャルメディア」の論争に思うーー私的感想
http://livedoor.blogcms.jp/blog/macumeld/article/edit?id=1298840

・やはり日本的なビジネスSNSのあり方か?ーー相次ぐ名刺情報ビジネス参入に思う
http://blog.livedoor.jp/macumeld/archives/900965.html