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 Googleが、今年の7月にサービス開始したばかりの3D仮想世界サービス「Lively」を、本年の12月末をもって終了すると、Google公式ブログ上(英文)にて短く発表した(画像はGoogleの本社を3DCGで再現したもの)。

 わずか、半年間ほどのサービスであった。実際には「four and a half months」とあるので、半年未満である。

 同社のブログ上で「全ての試みが成果を上げるわけではない」とし、Lively終了後は同社のビジネスの中核である「検索・広告・アプリ(Apps business)開発」に経営資源を集中するとしている。

 「Lively」は、ブラウザ上から利用することができる3D仮想空間で、そのサービス開始を聞いたときには、巨人Googleもついに3D仮想世界に参入してきたとの感を強く持った。

 私が、以前に勤めていた3D仮想世界の会社でも、セカンドライフよりGoogleが参入してきた方が脅威であると感じていた。

 しかも、先月(10/21〜21)にロンドンで開催された「Virtual Worlds London」において、セカンドライフを運営するリンデンラボ社CEOのMark Kingdonとともに、「Lively」開発責任者のNiniane Wangが基調講演を行ったばかりである。

 Googleの仮想世界サービスは、Windows環境だけにしか対応していなかったために、Macユーザーの私に結局は試す機会は訪れることはなかった。

 Googleとしては、2006年に終了した「Google Answers」以来となるサービス終了となる。

 もっとも、同社のSNSで2005年には日本語サービスも開始している「orkut(オーカット)」も成功しているとはいえず、同社はコミュニティ系機能を持ったサービスは、またも失敗に終わった。

 3D仮想世界は、昨年の春先に各種総研やメディアが持ち上げたように、急速に普及するとは思えなかったが、それは終わりを意味するものではなく、国内事業者も多数参入し市場形成に向け、Webサービスとしてはこれからが本格的なサービス普及次期への進んでいくと、今でも私自身は思っている。

 それだけに、Googleがたった4ヶ月半で撤退したことは、非常に残念である。


▼ Googleの仮想空間サービス「Lively」が12月末で終了
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/11/20/21598.html