東北大院生の備忘録

よろづの言の葉を種として

2019年05月


英語音声学・音韻論
ピーター ローチ
大修館書店
1996-11-01

本書は、基本概念や一般的な説明の紹介に終始すること無く、歴史上提案されてきた別の説明やその問題点に数多く言及している点がユニークである。
その点で、基本事項の習得と研究の段階を上手く橋渡ししているのではないか。
惜しむらくは、院試や英語教育など多くの場合参照されるのはアメリカ英語だが、本書はイギリス英語という点である。


私がパーッと読み進め過ぎたせいか分からないが、難しく感じた。
最適性理論について別の簡単な本で概略を掴んでから(といっても田中伸一氏の本も割と難しいが)挑戦するといいかも。
第二アクセントまで言及している本はそう多くないのではないか。
案内が充実していて見通しが良い。


院試対策でイントネーションの本を探して見つけた、そのものズバリな本。
イントネーションの特徴、その変化が与える意味、談話的特徴等バラエティ豊かである。
イントネーションはこれだけ内容豊富に掘り下げられるにも関わらず、たいていの本で後ろの方でちょこんとおまけみたいに扱われているのが惜しい。

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(書きたいことが多いので独立の記事にしました)
メタファー理論の金字塔。
メトニミーの定義が現在の多くの書と異なるので注意。
解説書も多いが読みやすく、例が多いのも魅力。
「柔らかい音」のような共感覚メタファーなども興味深いので類書をあたるといい。

(以下、半分考察を踏まえた私の認知言語学展望)
メタファーの事例研究としては面白いが、思考やら人生やらメタファーの説明範囲を過大評価してはいないか、ある程度疑問の余地はある。
しかし、同時に後の認知言語学研究がその立て看板にも関わらず語法研究に縮小しがちな点を踏まえると、Talmyや池上氏の著作も含め草創期の研究はいろんな意味で野心的である

認知言語学は生成文法と異なり1.言語と言語以外の認知の関係2.統語論のみならず言語の総体の解明を掲げてきたが、数十年、音声音韻の研究は手薄であった。
その認知言語学の草分けが既に疑問文イントネーションなど音声現象まで裾野を広げているのは一考に価する。

しかし、理系はまだしも文系分野で数十年間で検証手段に大きな変化があったとは思えないし、英語以外の研究の必要性をしきりに唱え、統語論の自律性を否定してきた認知言語学からではなく、自然言語処理などをしてきた外部の人間から音声現象と統語論の繋がりが主張されたのは奇妙である。

本書に関わらず恵まれたスタート地点に対し、一時期、生成文法家からは認知の研究に興味はなく語法研究がしたいだけという旨の批判もあった。

しかし、何が決定的だったかは分からないが、ドイッチャー、エヴェレット、西村義樹の研究など2010年前後から風向きが変わっていると思う。

第一及び第二の点について、最近、日英語比較を通して認知言語学が文化論的な色彩を帯びつつあるのは興味深い傾向であり、輸入学問と言われがちな所に、ある種原点回帰的でもある新しい風を吹き込むことになれば良い。

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◯総合的研究ⅠA
個人的には神。
雑多な計算で足止めされないのがプラス。
基本的な問題のレパートリーは押さえている。
解答の文体は、答案そのものというより解説に近く、着眼点が分かりやすい。
これだけで完成とはならないかもしれないが、特に理系はⅠAで長々立ち止まるのは悪手。

◯総合的研究ⅡB
前著のとっつきやすさは何処へやら…特にBはいきなり本書から入るのは厳しいだろう。
半端に数Ⅲが入ってくるあたりも使いにくい。
他の参考書で基礎を固めてから本書で仕上げるのも良いかもしれないが、理系の応用問題はⅢとの融合もあるので、やはり足踏みは禁物である。

ⅡBは旧課程との変動が無いので、手に入るなら旧課程の『基礎解法のテクニックⅡB』もお勧め。

◯総合的研究Ⅲ
全体的にはⅠAとⅡBを足して割ったような印象。
デルタの値がどうたらなどと、本格的な数学をさらっと導入に紹介していて面白い(総合的研究シリーズは全体的にそんな感じだが)。

総評
個人的に某有名参考書Cが好きでないので、自分にとっては好評価。
ⅠA、Ⅲは教科書の例題や練習問題程度を終えた後の、入試向け基礎固めに、自信をもってお勧めできる。
本書を終えたら、一対一なり重要問題集なり入試を意識した演習書に接続したらどうだろうか?

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類型論(Typology)とは、世界の言語を調べ、言語一般の傾向を調べたり、英語や日本語など一部の言語研究から出た既存のアイデアに、広い視点から修正を迫ったりする。

対象は日本語や西洋語だけではないので、類型論を学ぶ前に一通りIPAを分かるようにしておこう。

言語学 第2版
風間 喜代三
東京大学出版会
2004-09-01


上の概説書の類型論の章は、類型論の基本的な関心と知識を教えてくれる。
上記の性質上、本書が音声より類型や歴史を前の章に置いている理由が謎だ。



これは、「動詞が目的語の前に来る言語は前置詞を持つ」のような含意的普遍性など、類型論の基本概念と、使役など類型論が伝統的に扱ってきた話題を手広く扱った概説書。
読みやすいのと、特定の理論に傾倒していない点も入門に適している。



生成文法の立場から書かれた類型論の本。
話としては分かりやすいし、依拠している枠組みも小難しくはない。
音韻論の領域で提案された「最適性理論」を統語論に応用した。
…思えば、生成文法も最初期に生成音韻論の研究から始まった。

認知言語学
大堀 寿夫
東京大学出版会
2002-12-01


本書はやや程度の高い認知言語学の概説書だが、類型論の章もあるので、議論に慣れてきたら読んでみてはどうか。
文献ガイドも充実しており、RRGの本は珍しい。

類型論の成果は、一般的な傾向を基に歴史を推測する比較言語学にも活きている。
基本的に「比較言語学(Comparative Linguistics)」という語は、比較を通じての歴史研究を意味するので注意。

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先生は、生徒に勉強のメリットを分からせるよう、納得させて授業しなさい。
2chとかTwitterで決まって見る言い回しです。

確かに、前提として理解させるのは教師の務めです。

なら、逆に納得したら勉強しますか?
その場だけじゃなくて恒常的に努力するか?

ここを見落としてるか、誤解している人が多い。

小3: あり得ねえだろ!という位たどたどし
く読み、海岸のような日用漢字も書けない。
小5: 漢字や、算数も割合の計算など、まだ日用、業務用に使う域内容。
高1: 理系を志しているが、birdをbardと書いたり中1レベルの英語からあやしい。

彼らが勉強しない理由は何ですかね。
本当に分かってないですか?
なんで言い返せなくなると舌打ちしたりするんですか?

ちなみに小5は、怖い先生にくそ怒られてから、紆余曲折はあるが人が変わったように大人しくなりました。
だから、必ずしも先天性の障害だけではないです。

皆さんも、一生懸命勉強すれば学歴が上がる、資格取れば収入が上がるって、知らないですか?
知っててやらないんじゃないですか?

逆に、強制が理解や行動のきっかけになることも少なくありません。

生徒はたまに複雑怪奇な言い訳をでっち上げますが、本当にそれが原因で勉強しないのか、寧ろ後付けではないかと思います。

ネットで教育について語る人も多い中、理解は十分条件ではない事はわかって貰いたいです。

まあ平均値的に生徒を引っ張る力のある先生はいます。
教職でそういうのを教えるべきです。

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